コンデンサーマイク おすすめ17選【2024年】。ボーカルレコーディングで定番の製品を徹底比較。

コンデンサーマイクを10本並べた画像

ぎたすけ

コンデンサーマイクってたくさんあるけど、どれくらいの価格のものを選ぶといいの?

たけしゃん

初心者には1~2万円くらいがおすすめで、本格的にやる人は3万円台くらいのものが良いね
この記事の著者
音楽ブロガーたけしゃん

ミュージシャン

たけしゃん

tkshan

プロフィール

ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
プロフィール詳細お問い合わせ

コンデンサーマイクの選び方

LEWITT LCT240 PRO 付属のショックマウントを取付て右斜めから撮影

コンデンサーマイクとは、電気を蓄え放出する「コンデンサー」を利用したマイクを指します。

感度が高く、細かな音の変化までクリアに収音できるため、レコーディングなどの用途で好んで使用されます。

ライブで使用されることが多い、ダイナミックマイクとの違いは「電源が必要であること」「環境変化に弱いこと」が挙げられます。

コンデンサーマイクとダイナミックマイクの違い

一方で、ダイナミックマイクより音の感度が高く、クリアで滑らかな音が録れます。

レコーディングスタジオや自宅など、静かで安定した環境なら、コンデンサーマイクのほうが良い音で録れることが多いでしょう。

FLEXISPOT E3のデスク周り。右側面から撮影
部屋の反響具合なども重要

昨今では、コンデンサーマイクは自宅でのレコーディング、ライブ配信、テレワークなど、さまざまな用途で活用されています。

audio technica AT2020USB-XP AT8455でマイクアームに取り付けた側面

本章では、コンデンサーマイクの選び方について、細かく解説します。

コンデンサーマイクの種類

Universal Audio SC-1 下から撮影

コンデンサーマイクは、用途にあわせてさまざまな種類があります。

代表的なものをまとめると、下表の5種類です。

形状概要
SHURE BETA87A
ハンドヘルド
一般的なハンドマイク
ライブなどでよく使う
audio technica AT4040
ラージダイアフラム
レコーディング用マイク
スタジオや自宅で使う
AKG P170
スモールダイアフラム
楽器録音向けマイク
ペンシル型とも呼ぶ
ガンマイク
ガンマイク
テレビ収録などに使う
カメラ取付用の製品もある
タイピンクリップにPRO70をつけた
ピンマイク
首元につけるタイプ
番組収録などで良く使う

このなかで、レコーディング、ライブ配信、テレワークによく使用されるのはラージダイアフラムです。

audio technica AT4040

ラージダイアフラムは、名前の通りダイアフラムが大きいことが特長。

音の感度が高く、繊細な音の変化まで余すことなく収音します。

ダイアフラム

音の振動を電気信号に変える、音声を収音するためのパーツ。

自宅やスタジオでの録音、配信、Web会議といった用途であれば、ラージダイアフラムを選択すると良いでしょう。

後半の<おすすめのコンデンサーマイク>の章でも、ラージダイアフラムのコンデンサーマイクを紹介します。

マイクの指向性

マイクの指向性 単一指向性・双指向性・無指向性を説明した図解

マイクの指向性とは、マイクが音を拾う方向を示したものです。

歌や楽器のレコーディング、ライブ配信、テレワークなどは単一指向性を用いるのが一般的です。

単一指向性の図解
正面の音を拾う単一指向性

単一指向性は、正面の音をメインに収音するので、周辺の雑音をある程度カットしてくれます。

そのほかの指向性も、使用する場面は下表の通り、概ね決まっています。

指向性使用する場面
単一指向性の図解
単一指向性
正面の音のみを拾う
1人で使う場合に最適
双指向性の図解
双指向性
前後の音を拾う
対談などで便利
無指向性の図解
無指向性
360度の音を拾う
会議室などで便利

安価なコンデンサーマイクは、単一指向性のみ対応した製品が多いです。

価格が上がると、複数の指向性を切り替えできるマイクが増えます。

AKG C314の指向性切替
AKG C314は4種類の指向性に対応

逆に、数千円など安すぎるマイクは、無指向性のみ対応した製品が多くなります。

無指向性の図解
無指向性は360°の音を拾う

無指向性は、周辺の雑音も大分拾ってしまうので、一人で利用するには不向きです。

安価で、指向性について何も書いていない製品は、無指向性が多いので注意しましょう。

たけしゃん

本記事では、指向性が不明な製品は紹介しません

USBマイクとXLRマイク

USBマイクとXLRマイクの違い

コンデンサーマイクは、主にUSBマイクとXLRマイクに分かれます。

USBとXLRは、接続に使用する端子の違いです。

USB端子とXLR端子を並べた写真

USBは、PCの周辺機器で使用される一般的な端子なので、マイクとPCを直接接続することができます。

XLRは、プロオーディオ用の機材に使われている端子です。

PCやスマートフォンには、XLR端子は用意されていないため、接続にはオーディオインターフェイスが必要になります。

Steinberg IXO12 稼働中を左から撮影
Steriberg IXO12

もう一つ重要なことは、USBマイクにはオーディオインターフェイスが内蔵されているという点です。

audio technica AT2020USB-XをAT8455でマイクアームに取付
この中にオーディオインターフェイスも入っている

USBマイクは、オーディオインターフェイス内蔵なので、PCやスマートフォンと直接接続できるわけです。

逆に、他のオーディオインターフェイスと接続することはできません。

しかも、USBマイク内蔵のオーディオインターフェイスは簡易なものになっています。

audio technica AT2020USB-XをAT8455で専用スタンドに取付
USBマイクはコンパクトで安価がウリ

歌ってみたやDTMなど、高度な音楽制作で使うのは苦しいです。

なので、USBマイクにするか、XLRマイクにするかは用途によって変えましょう。

やや大雑把ではありますが、下表を参考に選ぶのがおすすめです。

用途USBマイクXLRマイク
テレワーク手軽で最適適している
ライブ配信
(雑談・ゲーム)
手軽で最適適している
ライブ配信
(歌枠)
やや厳しい最適
歌ってみた厳しい最適
DTM厳しい最適
補足

上表はWindowsとiPhone想定の評価です。MacならUSBマイクでもそこそこいけます

テレワークや雑談配信など、話せれば良いものなら、USBマイクのほうが手軽でおすすめです。

逆に、高度な音楽制作、歌枠などのライブ配信では、XLRマイクとオーディオインターフェイスをおすすめします。

次章では、おすすめのUSBマイクとXLRマイクを、それぞれ紹介します。

audio technica AT-UMX3のバナー(PC)PR

おすすめのコンデンサーマイク 17選

LEWITT LCT440 PURE ショックマウントを取り付けた状態。正面やや斜め

ここからは、おすすめのコンデンサーマイクを価格別でご紹介していきます。

価格の分け方は以下の通りです。

  1. 1万円以下(入門機)
  2. 1万円~3万円(趣味の方におすすめ)
  3. 3万円~5万円(仕事でも使っていけるレベル)
  4. 5万円~10万円(プロユースのエントリーモデル)
  5. 10万円以上(プロユース)

XLRマイクとUSBマイクの両方を紹介しますが、USBマイクは低価格帯しかありません。

補足

USBマイクは手軽で安価がウリなので、プロユースの高級機はほとんどない

また、趣味でやる方は「1万円~3万円」の製品がおすすめです。

歌い手を本気でやる、仮歌の仕事を請ける、といった本格的な方は「3万円以上」のマイクをおすすめします。

audio technica AT4040をBX9で接続した

個人的には、3~5万円のマイクなら品質的に十分なので、それ以上のマイクを買うよりは他に予算を回した方がいいと思います。

たけしゃん

十分な予算が作れるなら、もちろんよいマイクを買った方がいいです

1万円以下でおすすめのコンデンサーマイク

MPM-1000 本体

まずは、1万円以下でおすすめのコンデンサーマイクを紹介します。

最近は、この価格帯でも音質の良いマイクが何本もあります。

一方、この価格帯は作りが安っぽいので、耐久性はあまり期待できません。

まずは、お試しで買いたい方向けです。

長く使いたい方は次の<1万円~3万円の製品>をおすすめします。

マランツプロ MPM-1000

MPM-1000 本体と付属品一式
音の質感
ソフト
シャープ
音の特性
フラット
煌びやか
項目内容
タイプXLRコンデンサーマイク
指向性カーディオイド
本体機能なし
本体重量約300g

6,000円程度で買える激安コンデンサーマイク、マランツプロ MPM-1000

激安ですが、ちゃんとした音で録れるため、人気の高いマイクです。

音質は、癖がなくクリアな音になっています。

安いマイクによくある、音が奥に引っ込む感じはありますが、普通にキレイに録れるので驚きです。

RAIN / 秦基博 アコースティックCover
ボーカル、アコギを個別にMPM-1000で録っています

歌ってみたなどの動画製作やライブ配信、デモ製作には十分使えるレベルです。

MPM-1000は、卓上マイクスタンドやマイクケーブルなど、豊富な付属品が付いてきます。

MPM-1000 本体と付属品を上から摂った画像
MPM-1000の付属品
  • ショックマウント
  • ポップガード
  • 卓上マイクスタンド
  • マイクケーブル

付属のマイクスタンドは、簡易なものなので別で用意したほうが良いものの、他は普通に使えます。

まずはコンデンサーマイクを使ってみたいという方には、うってつけの1本です。

マランツプロ MPM1000U

MPM1000U 正面
音の質感
ソフト
シャープ
音の特性
フラット
煌びやか
タイプ USBコンデンサーマイク
指向性単一指向性
周波数特性20Hz – 17kHz
最大SPL 132dB
S/N比 78dB
寸法 158 × 48mm
重量300g

安くて質が良いマランツプロのUSBコンデンサーマイク、MPM1000U

先ほどの、MPM-1000のUSBマイク版です。

MPM1000Uも、7,000円程度とは思えない高音質なUSBマイクです。

MPM1000Uでボーカル録音した動画がこちら。

Girl / 秦基博 ギター弾き語りCover
補足

ギターの音は映像に映っているマイクで録ってます

ただ、本体にイヤホン端子やつまみなどが一切ありません。

MPM1000U スタンド取付け時

そのため、オンライン会議や配信で使う場合は、このあと紹介するHyperX SoloCastのほうが楽です。

また、付属品も質素で、マイクホルダーとUSBケーブルのみになっています。

MPM1000Uの本体と付属品

手軽さよりは、音質と価格を重視する人におすすめのマイクです。

HyperX SoloCast

HyperX SoloCast
音の質感
ソフト
シャープ
音の特性
フラット
煌びやか
タイプUSBコンデンサーマイク
指向性カーディオイド
周波数特性20Hz~20kHz
サンプリング周波数96kHz / 24bit
対応OSWindows 7以降、Mac OS
PS4、PS5
重量マイク:261g
スタンド:125g

サンプルボーカル

ゲーミングデバイスに強いHyperXのUSBマイク SoloCast

コンパクトなサイズ感と優れた音質で、人気の高いUSBマイクです。

USBマイクの中でも、最小レベルのサイズ感で、机にポンと置いて使うのに最適です。

HyperX SoloCast 上から撮影

付属スタンドは、角度を自由に変えられるので、設置の自由度は割と高くなっています。

HyperX SoloCastを横向きにした
HyperX SoloCastを斜めにした

マイク本体は、マイクスタンドから取り外して、別売りのマイクアームに取付することもできます。

HyperX SoloCastをマイクアームに取付した

なお、付属スタンドは振動ノイズを結構拾います。

タイピングしながら配信やオンライン会議をする人は、できればマイクアームを使ったほうが良いですね。

上部にはミュートボタンがついており、触るとマイク入力がミュートされます。

HyperX SoloCast 上部のミュートスイッチ
HyperX SoloCast 稼働しているところ

機能面は必要最小限という感じです。

その代わりに音質はかなり良く、1万円未満の機種ならトップレベルです。

サイズもコンパクトなので、ノートPCとセットで持ち歩くのに適しています。

HyperX SoloCastとMacbookを並べた

有名人の方でも、出張先のホテルからの配信だとSoloCastを使っていたりします。

音質が良い小型マイクが欲しい人には、うってつけの製品です。

1万円~3万円でおすすめのコンデンサーマイク

audio technica AT2020とAT-PF2

続いては、1万円~3万円でおすすめのコンデンサーマイクを紹介します。

この価格帯は、最も商品バリエーションが豊富です。

特に、1万円台のマイクはどこのメーカーも力を入れています。

その中から、筆者が実際に使ってみて、おすすめできる製品を解説していきます。

audio technica AT2020

AT2020
音の質感
ソフト
シャープ
音の特性
フラット
煌びやか
項目内容
タイプXLRコンデンサーマイク
指向性カーディオイド
本体機能なし
本体重量約345g

audio technicaのエントリーモデル、AT2020

低価格帯コンデンサーマイクのベストセラーで、累計100万本以上売れている人気マイクです。

1万円程度の価格感で、音質と耐久性ともにかなりのクオリティに仕上がっています。

サイズや重量も程よいので、自宅でも扱いやすいところも良いですね。

audio technica AT2020

付属品として、マイクホルダーとマイクポーチがついています。

audio technica AT2020付属のマイクスタンド用アダプタ
マイクスタンドに接続するマイクホルダー
マイクケース
マイクポーチ

シンプルですが、どちらも質が良いので使い勝手もよいです。

このへんは、さすがaudio technicaですね。

音質は、フラットで癖がないので万人向けという印象です。

最初に買うコンデンサーマイクとして、ちょうどいい製品と言えます。

レオ / 優里 【アコースティックCover】
ボーカル・ギターをそれぞれ、AT2020で録っています

1万円未満の製品と比べると、音質の差はそこまで感じないですが、耐久性など製品の品質に差を感じます。

AT2020は、マイク本体も付属品も質が良いので、安価ながらも長く使っていける製品です。

audio technica AT2035

audio technica AT2035
音の質感
ソフト
シャープ
音の特性
フラット
煌びやか
項目内容
指向性カーディオイド
本体機能PAD
ローカット
本体重量約403g

audio technicaのエントリーモデル AT2035

下位モデルでベストセラーのAT2020と比べると、以下の点が強化されています。

  1. S/N比の向上(低ノイズ)
  2. 付属品がショックマウントに変更
  3. 本体にPAD、ローカット機能が追加

まず、S/N比が82dB以上となり、非常に低ノイズで録れるようになっています。

S/N比

シグナルとノイズの比率。値が高いほど低ノイズ

マイクの音質はフラットで、原音に忠実な特性になっています。

AT2035で録った音

メトロ・フィルム / 秦基博 【アコースティックCover】

1万円台のマイクにしては、かなりキレイに録れますね。

低ノイズなので、小さい音を録るときもやりやすくて良いです。

付属品は、振動ノイズに強いショックマウントが付いています。

AT2020はスタンドマウントだったので、グレードアップしていますね。

AT2035のショックマウント
AT2035に付属するショックマウント
audio technica AT2020付属のマイクスタンド用アダプタ
AT2020はスタンドマウント

さらに、本体にはPADとローカットのスイッチが追加されています。

ローカット80Hzのハイパスフィルター
PAD -10dBの減衰

ボーカル録音では、PADは使わないものの、ローカットは周辺ノイズをカットできることもあるので、環境によっては使えます。

AT2020と比べると、ノイズ対策が強化されており、より低ノイズに録音できるようになっていますね。

audio technica AT2035

AT2020は13,000円程度、AT2035は20,000円程度です。

自宅でレコーディングをしていると、ノイズ対策はとても重要なので、予算的に大丈夫ならAT2035がおすすめです。

LEWITT LCT 240 PRO

LEWITT LCT240 PRO
音の質感
ソフト
シャープ
音の特性
フラット
煌びやか
項目内容
指向性カーディオイド
本体機能なし
本体重量約310g

元AKGのスタッフが立ち上げたオーストリアのマイクメーカーLEWITT。

そのLEWITTのエントリーモデルがLCT 240 PROです。

1万円台だと珍しい、明るくて抜けの良いサウンドが特徴的ですね。

サンプルボーカル

クリアで音の解像度も高く、1万円台のマイクの中ではかなり完成度が高いです。

LEWITT LCT240 PRO 斜め下から撮影

LCT 240 PROには、通常版とValuePackがあります。

通常版はスタンドマウントのマイクホルダーですが、ValuePackは振動ノイズに強いショックマウントが採用されています。

LEWITT LCT240 PRO ValuePackのパッケージ
LCT 240 PRO ValuePackのパッケージ

価格は2,000円~3,000円程度の差なので、ValuePackの購入をおすすめします。

マイク本体はコンパクトで、付属のショックマウントも使いやすいため、自宅での使い勝手も良好です。

LEWITT LCT240 PRO 付属のショックマウントを取付て右斜めから撮影

初めて買うコンデンサーマイクとしても、おすすめできる安心の1本ですね。

audio technica AT2020USB-X

audio technica AT2020USB-X
音の質感
ソフト
シャープ
音の特性
フラット
煌びやか
タイプUSBコンデンサーマイク
指向性カーディオイド
サンプリング周波数96kHz / 24bit
接続端子USB-C(USB 2.0)
対応OSWindows 8.1、10、11
macOS Catalina
Big Sur、Monterey
質量約373g

ボイス

ボーカル

2022年9月発売のaudio technica AT2020USB-X

ロングセラー製品のAT2020USB+をブラッシュアップした、高音質なUSBマイクです。

audio technica AT2020USB+とAT2020USB-X
左がAT2020USB+、右がAT2020USB-X

もともと音が良いAT2020USB+から、更に音質向上しており、USBマイクの中ではトップレベルの音質になっています。

マイク本体には、タッチセンサー式のミュートスイッチがついています。

audio technica AT2020USB-Xのミュートボタン

軽く触れるだけで反応し、ミュート時はマイクのLEDが赤くなります。

audio technica AT2020USB-X 通常時
通常時
audio technica AT2020USB-X ミュート時
ミュート時

タッチセンサーなので、ミュートするときに音が鳴らないところが良いですね。

テレワークや配信では、サッとミュートにできるので使い勝手がいいです。

専用アプリやエフェクトなどはないですが、マイク自体の音質はトップレベルに良いです。

機能の豊富さよりは音質を重視したい!という人に最適な製品ですね。

audio technica AT2020USB-XとMacBook Pro

なお、2023年6月にAT2020USB-XPが発売されました。

AT2020USB-Xに、ノイズリダクションとオートゲイン機能がついた製品です。

audio technica AT2020USB-XP
ポップフィルターも付属している
エフェクト効果
ノイズリダクションノイズ除去機能
レベルを3段階で選べる
オートゲイン
コントロール
声の大きさに合わせて
自動で音量調整される

ノイズリダクションを使うことで、周辺ノイズを自然にカットすることができます。

自宅環境のノイズが気になる方、いろんな場所で使う方はAT2020USB-XPがおすすめです。

YAMAHA AG01

YAMAHA AG01 BK 背面
音の質感
ソフト
シャープ
音の特性
フラット
煌びやか
タイプUSBコンデンサーマイク
指向性カーディオイド
周波数特性30 Hz – 20 kHz
接続端子USB-C
AUX
4極ミニ入出力
サンプリング周波数192kHz / 24bit
寸法(幅×高さ×奥行)116mm × 281mm × 118mm
質量1.2kg

ボイス

ボーカル

2022年10月に発売されたYAMAHAのUSBマイク AG01

配信で大人気のオーディオインターフェイス AG03MK2の便利機能を継承し、コンデンサーマイクと一体化させたUSBマイクになっています。

YAMAHA AG03MK2 ブラック
AG03MK2

USBマイクでは珍しく、ループバック機能に対応しており、DSPで使えるEQ・コンプレッサー・リバーブも搭載しています。

AG ControllerにAG01を接続した画面
専用アプリ AG Controller

本体には多様なツマミがついており、本体操作だけで一通りのことができます。

YAMAHA AG01 BK 正面上部
前面にミュートとリバーブのON/OFFスイッチがある
YAMAHA AG01 BK 背面つまみ
背面はGAIN・ループバック・ダイレクトモニターのスイッチ

また、USBマイクでは珍しく、AUXと4極入出力端子がついています。

YAMAHA AG01 BK 底面

AUXはスマホやオーディオ機器を繋ぐことでBGMなどを配信に流すことが可能です。

また、4極入出力端子を使うと、PCとスマホで同時配信することが可能になります。

YAMAHA AG01でPCとスマホ同時ライブ配信ができる

その他、4極入出力でスマホと繋ぐことでAG01をイヤホンマイクのように使えます。

ループバックを絡めると、スマホの通話音声をPC配信に流すことも可能です。

YAMAHA AG01でスマホの通話音声をPC配信に送る

オーディオインターフェイスやミキサーが必要だったことがAG01だけで実現できます。

配信向けのUSBマイクとして、非常に完成度の高い製品です。

一方、デメリットとして、USBマイクにしてはかなり大きい点が挙げられます。

YAMAHA AG01 W

縦長なので、設置スペースはそこまで必要ないですが、小型マイクほど自由度はありません。

なお、発売当初は25,000円くらいだったのですが、最近は15,000円~20,000円くらいで売っています。

その価格帯だったら、間違いなくおすすめですね。

3万円~5万円でおすすめのコンデンサーマイク

LEWITT LCT440 PURE ショックマウントを取り付けた状態。左側面

3万円~5万円は、XLRコンデンサーマイクのメインとなる価格帯と言えます。

この価格帯の製品は、プロアマ問わずに使用者が多いです。

たけしゃん

YouTubeなどで人気の歌い手さんも、この価格帯のマイクを使っている人が多い印象です

また、この価格帯からはUSBマイクの選択肢があまりありません

本記事も、ここからはXLRマイクのみ紹介していきます。

LEWITT LCT 440 PURE

LEWITT LCT440 PURE
音の質感
ソフト
シャープ
音の特性
フラット
煌びやか
項目内容
タイプXLRコンデンサーマイク
指向性カーディオイド
本体機能なし
本体重量約310g

ここ数年で使用者が増えている、LEWITTのコンデンサーマイク LCT 440 PUREです。

3万円程度とは思えない、高い解像度で音を収録してくれるコンパクトなマイクです。

LEWITT LCT440 PURE ショックマウントを取り付けた状態。正面やや斜め

程よく煌びやかでクリアな音ですね。

今時のサウンドという感じなので、歌録り、楽器録り全般的に使いやすい音です。

不思議 / 星野源 アコースティックCover

LCT 440 PUREは付属品も質が良く、充実しています。

LEWITT LCT440 PUREのパッケージ
ショックマウントやポップフィルターが付属

マイク本体もコンパクトなので、宅録や自宅配信での使い勝手はかなり良いですね。

LEWITT LCT440 PURE ショックマウントとポップガードを取り付けた状態。右側面
専用ポップフィルターは磁石で固定するタイプ

audio technica AT4040はフラットな特性ですが、LCT 440 PUREは程よく煌びやかで抜けの良いサウンドです。

ミュージシャンからの評価も高く、最近ではかなりの人気のマイクです。

audio technica AT4040

audio technica AT4040
音の質感
ソフト
シャープ
音の特性
フラット
煌びやか
項目内容
タイプXLRコンデンサーマイク
指向性カーディオイド
本体機能PAD
ローカット
本体重量約360g

audio technicaの定番、  ATシリーズの中堅モデルAT4040

昔から、宅録用のコンデンサーマイクとして人気の定番マイクですね。

AT4040の強みは、フラットでクセのないピュアな音質です。

AT4040でボーカルとアコギをそれぞれ録った動画がこちら。

結 / Saucy Dog アコースティック Cover

フラットでバランスの良い音で、音の情報量も充実しているため、万人におすすめできるマイクです。

AT8700JでAT4040を取り付けした様子

ボーカル録りはもちろん、アコギの録音もバッチリです。

バランスの良い、非常に聴きやすい音で録れます。

audio technica AT4040をBX9で接続した

付属するショックマウントも金属製を採用しており、耐久性と安定性が向上しています。

AT4040の金属製ショックマウント

人気の歌い手、DTMerの使用者も多く、筆者も仮歌の仕事で良く使っていました。

AT4040は1本持っておくと、すごく便利なマイクですね。

AKG C214

C214の正面写真
音の質感
ソフト
シャープ
音の特性
フラット
煌びやか
項目内容
タイプXLRコンデンサーマイク
指向性カーディオイド
本体機能PAD
ローカット
本体重量約280g

プロユースのマイクメーカーとして有名なAKGのエントリーモデル、AKG C214

プロのレコーディングスタジオで定番となっている、C414 XLIIを基にDTMer向け安価版として発売された製品です。

AKG C414-xl2
AKG C414 XLⅡ

初期状態で高音が強めにチューニングされています。

煌びやかで、音が目立つので、ボーカルなどのリード楽器の録音に適しています。

実際に、C214で歌とアコギ録りをした動画がこちら。

おもかげ/milet×Aimer×幾田りら 【アコースティックCover】

音の抜けがすごく良いので、ボーカルがしっかり聴こえてきます。

一方で、やや派手になるので、原音に忠実な音が良い方はAT4040を選択しましょう。

AKG C214は、コンデンサーマイクの中でもコンパクトで軽量な部類に入ります。

AKG C214を手で持った写真

安価なマイクアームでも安定するので、スペースの狭い自宅環境でも扱いやすいところがいいですね。

AKG C214をマイクアームで取付して正面から撮影した

YouTube動画の制作、ライブ配信はもちろん、仮歌などにも使えるクオリティの高いコンデンサーマイクです。

5万円〜10万円でおすすめのコンデンサーマイク

AKG C414 XLSを横から撮った画像

本章では、5万円〜10万円でおすすめのコンデンサーマイクを紹介します。

この価格帯となると、プロユースのレコーディングスタジオにも置いてある製品が増えます。

指向性も複数に対応したマイクが多くなり、幅広い用途に使える製品が多いですね。

5万円~10万円でおすすめのマイク
補足

海外メーカー品で売値に幅があるため、執筆時点のサウンドハウスの価格を参考にしています

AKG C414XLS

AKG C414 XLS
音の質感
ソフト
シャープ
音の特性
フラット
煌びやか
項目内容
タイプXLRコンデンサーマイク
指向性9段階
本体機能PAD
ローカット
本体重量約300g

往年の名機であるAKG C414シリーズの最新モデル、AKG C414XLS

フラットな特性で、ボーカルから楽器まで幅広く対応できる、万能タイプのコンデンサーマイクです。

現行のC414は、フラットタイプのC414XLSと、ボーカルやリード楽器に最適な C414 XLIIの2種類があります。

AKG C414 XLSとC414 XL2
C414 XLSとC414 XLⅡ

C414XLSは、各音域のバランスがよく、原音に忠実なタイプです。

C414XLSで録った演奏動画がこちら。

カタオモイ / Aimer アコースティックCover

指向性は9つのタイプに対応しており、マイク本体に調整できるスイッチがついています。

AKG C414-xlsの指向性切替 LEDが点灯する

背面には、PADやローカットフィルターがついており、こちらも3種類から選択できます。

AKG C414 XLSのローカットとPAD
PAD、ローカットも3種類から選択可能

音質もさることながら、機能性にも優れたマイクです。

付属品も非常に豊富で、専用のポップガードも付属しています。

AKG PF80
ポップスクリーン AKG PF80
AKG C414 XLSの付属品
ショックマウントやハードケースも付属

マイクの品質、機能性、付属品などを考えると、かなりコスパに優れたマイクです。

補足

型番の後ろにY4がついているものはヒビノ取扱いの4年保証品。Y4がないものはサウンドハウス取扱いの3年保証品で製品自体は一緒です

audio technica AT4050

audio technica AT4050
音の質感
ソフト
シャープ
音の特性
フラット
煌びやか
項目内容
タイプXLRコンデンサーマイク
指向性カーディオイド
双指向性
無指向性
本体機能PAD
ローカット
本体重量約510g

プロ使用者も多い、audio technicaの上位モデルAT4050

フラットな特性で、ボーカルをはじめ、さまざまな楽器の収音に対応できるコンデンサーマイクです。

実際に、AT4050でボーカル録音したサウンドがこちら。

静かな夜 Lyric video【オリジナル】

特性は、AT4040と同じくフラットで、使いやすい音になっています。

加えて、AT4050はツインダイアフラムになっており、情報量が多く鮮明かつ忠実に収音できます。

audio technica AT4040とAT4050
左がAT4040、右がAT4050

クリアでクッキリとした音が録れるので、ボーカルの特性に合わせて色付けしやすいところも良いですね。

アコギの録音にも使いやすいので、1本で色んな役割を担えます。

10万円を切る価格帯ですが、プロユースのレコーディングスタジオに置かれていることも多く、信頼度の高いマイクです。

audio technica AT4050 ポップガード付き

プロユーザーを見ると、NulbarichのJQさんなどが使用されています。

筆者も所有していますが、とても歌いやすいコンデンサーマイクです。

NEUMANN TLM 102

TLM102
音の質感
ソフト
シャープ
音の特性
フラット
煌びやか
項目内容
タイプXLRコンデンサーマイク
指向性カーディオイド
本体機能なし
本体重量約260g

プロユースのマイクメーカーとして有名なNEUMANNが、宅録ユーザー向けに販売したエントリーモデルTLM 102

コンパクトながらもさすがの音質で、プロアマ問わずに人気のあるコンデンサーマイクです。

筆者も、長年メインのコンデンサーマイクとして使用していますが、とても使いやすいです。

TLM 102を手で持っている写真

6kHz以上の高音を、軽くブーストしたチューニングになっており、ボーカルなどのリード楽器を収音するのに最適な仕様になっています。

Bedroom Talk / Official髭男dism 【アコースティックCover】
ボーカル・アコギをそれぞれTLM 102で録っています

また、マイク本体が非常に小さくて軽いため、自宅での使いまわしがとても楽です。

Bluebird SLとC214とTLM102の大きさ比較した画像
左からTLM 102、C214、Bluebird SL

PCデスクでライブ配信するときも、マイク越しにディスプレイや譜面が見えるので、とてもいいです。

プロアーティストだと、大石昌良さんがライブ配信などで使用されています。

本格的な音楽活動や、音楽の仕事をしたいと考えている人におすすめのマイクです。

10万円以上でおすすめのコンデンサーマイク

NEUMANN TLM103

最後は、10万円以上のコンデンサーマイクを紹介します。

この価格帯になると、プロアーティストが使っている製品が多くなります。

この価格帯のマイクを選択するなら、オーディオインターフェイスなどの、受けとる側の機材も良いものを使いたいところです。

AKG C414 XLII

AKG C414-xl2
音の質感
ソフト
シャープ
音の特性
フラット
煌びやか
項目内容
タイプXLRコンデンサーマイク
指向性9段階
本体機能PAD
ローカット
本体重量約300g

老舗のマイクメーカーAKGの有名マイク、C414 XLII

往年の名機C414シリーズの最新モデルで、ボーカルやアコースティックギターの録音に最適なコンデンサーマイクです。

現行のC414シリーズには、XLSとXLⅡの2つの製品があります。

AKG C414 XLSとC414 XL2
C414 XLSとC414 XLⅡ

C414 XLSはフラットな特性なので、ボーカルからギター、ドラムなど色んな楽器で使われています。

対して、C414XLIIはボーカルやリード楽器などのメインパートでマッチするマイクになっています。

プロアーティストでは、秦基博さんがプライベートスタジオでAKG C414 XLIIを使用しています。

筆者も、XLSとXLIIの両方使ってみましたが、ボーカルやアコギ録りではC414 XLIIのほうが好みでした。

ベテルギウス / 優里 【アコースティックCover】

煌びやかですが、派手さはなくて上品で良い音が録れます。

本体機能も豊富なので、1本で色んな使い方ができる便利なマイクです。

補足

型番の後ろにY4がついているものはヒビノ取扱いの4年保証品。Y4がないものはサウンドハウス取扱いの3年保証品で製品自体は一緒です

NEUMANN TLM 103

NEUMANN TLM103
音の質感
ソフト
シャープ
音の特性
フラット
煌びやか
項目内容
タイプXLRコンデンサーマイク
指向性カーディオイド
本体機能なし
本体重量約600g

NEUMANNの名機U 87で使われている、K 67 / 87のカプセルを踏襲したラージダイアフラムマイクNEUMANN TLM 103

伝統的なNEUMANNサウンドを継承しつつ、機能面をシンプルにすることで価格を抑えた製品です。

5万円~10万円のコーナーで紹介した、TLM102と見た目は一緒ですが、一回り大きいサイズ感になっています。

NEUMANN TLM103とTLM102を並べた画像
TLM102とTLM103

TLM102と比べると、音の解像度が高く、リッチなサウンドになっています。

どこかの音域が出てる感じもなくバランスよく、煌びやかな音です。

コイワズライ / Aimer アコースティックCover

筆者も、普段はTLM102を使っていますが、TLM103は大分キャラクターが違う印象を受けました。

どちらも違う良さがありますが、TLM103のほうが全体的豊かでリッチな印象を受けます。

TLM103は、マイクの素材にコストを割いているため、マイク本体の機能は何もありません。

加えて、付属品も木箱とマイクホルダーのみです。

NEUMANN TLM103が付属ケースに入っている状態

プロミュージシャンでは、山崎まさよしさんが、デモ音源の仮歌用マイクとして使用されています。

Universal Audio UA Bock 187

Universal Audio UA Bock 187 正面
項目内容
指向性カーディオイド
本体機能PAD
ローカット
FATモード
本体重量約725g

プロユースの音響機器メーカーUniversal Audioが、2023年5月に発売したUA Bock 187

NEUMANN U87をインスパイアした、クラシックなトーンをモダンに磨き上げたサウンドが、特徴のマイクです。

世界的なマイクデザイナーであるDavid Bock氏がマイクデザインを行い、カリフォルニアのUAカスタムショップでハンドメイドされています。

Universal Audio UA Bock 187 木箱の中を上から撮った

全体的には、FATでクラシックなトーンですが、高音は煌びやかで今時なサウンドでもあります。

Universal Audio UA Bock 187 スタンドに取り付けて横から撮影

ボーカル

アコースティックギター

音の質感がよく、録っていて非常に歌いやすかったです。

メインのボーカルマイクとして使い勝手が良いマイクですね。

また、本体にはローカット、PADの他に、FATモードに切り替えるスイッチがついています。

Universal Audio UA Bock 187 3つのスイッチ

FATモードは。10〜400Hzをブーストしたモードで低音域が強くなります。

Normalモード

FATモード

アコースティックギターを聴き比べると、FATモードは低音弦の音が前にきているのがわかります。

アコギ録りで、ややマイクを離して録る際などは、FATモードにすると程よく低音域も入ってくれますね。

Universal Audio UA Bock 187 横から撮った

ボーカルマイクとしてはもちろん、FATモードを活用することで、1本で色んな役割をこなせるマイクになります。

おすすめのコンデンサーマイク まとめ

audio technica AT4050 ポップガード付き

ぎたすけ

たくさんあるんだなぁ。マイクってそんなに違うもんだったんだ

たけしゃん

そうだね。色々あるけど3万円くらいのマイクを選んでおけば、どれも良い感じで録れるよ

おすすめのコンデンサーマイクについての解説でした。

録音の音質については、マイクだけに投資しても効果は出にくです。

オーディオインターフェイスや部屋の音響なども整えないと、高級機のスペックを活かせません。

RME Babyface Pro FS
オーディオインターフェイスはとても重要

なので、限られた予算で検討する場合、マイクは3~5万円で良いので、他の機材に予算を回した方が良い結果になるのではないかと思います。

一方で、良いマイクは歌っていてほんとに気持ちがいいので、予算を作れるならぜひ検討してみてほしいですね。

関連記事

audio technica AT2020コンデンサーマイクの使い方。接続方法、セッティング、保管について基本から解説 RODE PSA1のアームを伸ばした状態。左から撮影マイクアーム おすすめランキングベスト5。選び方や視界の邪魔にならない位置を解説 audio technica ATL458A【XLR】マイクケーブル おすすめランキングベスト5。演奏動画付きでケーブルを比較! マイクでレコーディングしているところ宅録向けマイク おすすめ10選。自宅レコーディングで使いやすいマイクの選び方を解説 audio technica AT4050 ポップガード付き歌ってみたのマイク おすすめ10選。歌い手の録音に必要なアイテムも合わせて解説 audio technica AE3300ボーカルマイク おすすめランキングベスト10【2024年】ープロアーティスト使用マイクも紹介ー BETA58とSM58【2024年】ダイナミックマイク おすすめランキングベスト10。ライブ、配信の両方で使える選び方を解説 BlueのUSBマイクを並べた【2024年】USBマイク おすすめランキングベスト10。参考音源付きで失敗しない選び方を徹底解説!