ぎたすけ
たけしゃん
オーディオインターフェイスの選び方
オーディオインターフェイスは主にマイクやギターなどの楽器をPC、スマートフォンなどに接続するための音響機器です。
歌ってみた、DTM、ライブ配信など音を高度に取り扱う分野では音のクオリティを左右する非常に重要なアイテムになります。
オーディオインターフェイスは製品によって得意分野があり、選び方も難しいです。
本記事では主に歌ってみた、DTMに焦点を当てて、製品の選び方を解説していきます。
なお、ライブ配信が中心の方は下記記事を参照ください。
入力端子の構成
XLR | 主にマイクを繋ぐ端子 |
LINE (1/4”ライン入力) | ギターなど楽器を繋ぐ端子 |
コンボジャック | XLR・LINE両対応の端子 |
オーディオインターフェイスは上記3種類の入力端子に分かれます。
ポイントはマイクを同時に何本使うか?です。
コンデンサーマイクはXLRあるいはコンボジャックでないと使えません。
1万円近辺の製品はXLR×1、LINE×1という構成が多いので、マイクは1本しか使えません。
弾き語りやデュオなど、マイク2本同時に使う人はコンボジャック2基の製品を買う必要があります。
弾き語り以外でもアコースティック系の生楽器の録音を行う方はコンボジャック2基の製品をおすすめします。
逆に歌い手の方はマイク1本で足りると思うので、XLR×1、LINE×1でも問題ないですね。
サンプリングレート
サンプリングレート | 1秒間のオーディオサンプル 取得回数 |
ビットレート (量子化ビット数) | アナログ→デジタルに 変換する際の精度 |
サンプリングレート/ビットレートはザックリ言うと音の解像度です。
数値が高くなるほど、音の情報量が多くなり、オーディオファイルのサイズが重くなります。
歌ってみた、DTM用途の場合は「48kHz/24bit」でのやり取りが一般的です。
そのため、歌ってみた・DTMでは「48kHz/24bit」に対応した製品を選びましょう。
48kHzはほとんどの製品で対応していますが、1万円前後だと16bitまでの製品が多いので気を付けましょう。
対応OS
最近の製品の多くはWindows、Mac、iOSの3つに対応しています。
この中で注意が必要なのは、WindowsとiOSです。
それぞれの注意すべきポイントを解説していきます。
Windowsの場合
Windowsについてはオーディオインターフェイス専用のドライバインストールが必要となります。
大半のメーカーが自社HPで無料配布していますが、海外メーカーだと英語サイトでユーザー登録・製品登録が必要となるものが多いです。
翻訳機能などを使いながらやれば問題ないと思いますが、英語サイトが苦手な人は日本語対応のメーカーを選びましょう。
- Steinberg
- Roland
- YAMAHA
- ZOOM
- TASCAM…など
iOSの場合
iOSの場合は配信をやるのかDTMをやるのかによって、選ぶ製品が変わってきます。
また、一口にiOS対応と言ってもメーカーによって大きく差があります。
iOSでの製品選びは難しいため、記事を分けたので下記記事を参照ください。
価格帯別の傾向
オーディオインターフェイスは割と価格帯別で傾向が分かれています。
表でまとめると以下の通りです。
価格帯 | 傾向 |
~1万円 | 必要最小限の機能 ループバックなどはない |
1~2万円 | コンボジャック×2が増える 配信に強い機種が多い |
2~3万円 | 音質重視でDTM向けが多い 配信向け機能も少しはある |
3~7万円 | 2~3万円の製品に 入出力を足した製品が中心 4イン4アウトなどが増える |
10万円前後 | プロユースの製品が中心 配信向けの機能も割とある |
ポイントは1~2万円と2~3万円の製品の違いですね。
1~2万円の製品は配信向けの機能が豊富で、DTMでも使える万能な製品が多いです。
対して、2~3万円になるとDTMなどに適した音質重視の製品が増えます。
1~2万円の製品と比べて、音質面はそれなりに差が出ます。
逆に2~3万円の製品は配信向けの機能はあまり強くありません。
基本的にはオーディオインターフェイスは価格が上がると音質と制作における機能性が向上していきます。
配信では1~2万円台のAG03MK2やUR22Cが使いやすいです。
たけしゃん
なので、ある程度はDTMと配信のどちらを重視するか割り切って考えたほうが良いです。
歌ってみた、DTMを重視する場合は音質が良くなる2~3万円の製品がおすすめですね。
おすすめのオーディオインターフェイス ベスト10
それでは、おすすめのオーディオインターフェイスをランキング形式で紹介していきます。
本記事では「歌ってみた、DTM向け」の製品を中心に構成しています。
ライブ配信に適した製品選びついては下記記事を参照ください。
ちなみに歌ってみたも配信もどちらも同じくらい大事という人はUR22Cが一番良いかなと思います。
配信向けの機能は揃っており、歌ってみたやDTMでの利用も十分いけます。
DTM・配信の総合点ではNo.1の製品だと思います。
それでは、ランキングの解説に進んでいきます。
10位 Steinberg UR12
項目 | 機能・スペック |
アナログ入力 | XLR ×1 LINE ×1 |
サンプリングレート | 192kHz/24bit |
接続端子 | USB 2.0 |
ループバック | 〇 |
内蔵エフェクト | × |
対応OS | Win、Mac、iOS |
付属DAW | Cubase AI Cubasis LE |
実売価格 | 約11,000円 |
Steinberg URシリーズのエントリーモデル UR12。
入出力端子や機能を絞って価格を抑えたオーディオインターフェイスです。
一方でXLR端子で使われているマイクプリアンプはYAMAHA D-PREなので上位モデルと同じです。
そのため、音質も中々に良好でDTM、ライブ配信で十分使えるレベルになってます。
また、配信で便利なループバックにも対応しています。
定番のDAWであるCubase AIも付属するため、低価格ながらDTMでも使いやすい製品となっています。
予算1万円では昔から定番の人気製品ですね。
9位 Universal Audio Volt 176
入力端子 | コンボジャック |
出力端子 | 1/4 “ライン出力×2 ヘッドホン端子 ×1 |
サンプルレート | 192kHz / 24bit |
ループバック | × |
内蔵エフェクト | コンプレッサー ビンテージマイクプリ |
接続端子 | USB-C |
付属DAW | Ableton Live Lite |
対応OS | Win,Mac,iOS |
プロユースのオーディオメーカーとして有名なUniversal AudioのVolt 176です。
Universal Audioは高級機が多いですが、2022年から低価格帯のVoltシリーズを販売しています。
Volt 176はコンボジャックにビンテージマイクプリアンプモードとアナログコンプレッサーを搭載しています。
機能 | 概要 |
ビンテージマイク プリアンプモード | アナログチューブプリアンプの サウンド特性を付加 |
76コンプレッサー | ボリュームピークをコントロール サウンドにパンチと明瞭さを付加 |
有名なマイクプリやコンプレッサーを開発しているUniversal Audioらしい機能です。
この76コンプレッサーが非常に良くできており、ONにするだけでかなり良い感じにかかります。
コンプは音量均一化できるので、配信で使うと音割れを防止しつつ、一気に声が聴きやすくなりますね。
通常時のマイクプリの音質はクリアで素直な音です。
ボーカル、アコギを録った動画がこちら。
アコースティックサウンドで非常に使いやすい音です。
なお、ビンテージマイクプリモードを使うと、音を歪ませられるため、パンチがある音にもできます。
更にはMelodyneなどの音楽ソフトも付属します。
歌ってみたで利用するにはちょうど良い製品ですね。
ただ、良質なコンプレッサーが搭載されている分、価格はやや高めです。
Volt 176は入力がコンボジャック1基のみですが、3万円超えしています。
入力がコンボジャック2基になるVolt 276だと4万円程度します。
そのため、どれだけコンプレッサーに魅力を感じるかがポイントとなります。
歌枠での配信ではかなり便利ですが、歌ってみたをやるだけだとオーバースペックかもしれません。
8位 M-Audio M-Track SOLO
項目 | 機能・スペック |
アナログ入力 | コンボジャック ×1 LINE ×1 |
サンプリングレート | 48kHz/16bit |
接続端子 | USB 2.0 |
ループバック | × |
内蔵エフェクト | × |
対応OS | Win、Mac、iOS |
付属DAW | Pro Tools First M-Audio Edition |
実売価格6,000円程度でちゃんと使える格安オーディオインターフェイス M-Track SOLO。
この価格帯でちゃんと使える上にDAWも付属するという驚異のコスパです。
その分、本体のスペックや機能は必要最低限のレベルではあります。
ただ、ボーカルレコーディングやDTMでちゃんと使えるだけのスペックにはなっています。
実際にM-Track SOLOで録った動画がこちら。
音質もまあまあといったところで、価格を考えると十分すぎるレベルです。
付属でDAWのPro Tools(First M-Audio Edition)がついてきます。
一方でループバックや内蔵エフェクトの機能はありません。
まずは低予算で歌ってみたやDTMを始めたいという方には非常に良い製品ですね。
なお、+1,000円程度でコンボジャック2基搭載のM-Track Duoを買うことができます。
M-Track Duoならマイク2本同時に使うことができるので、DTM用途の方はM-Track Duoをおすすめします。
7位 Focusrite Scarlett Solo 3rd Gen
入力端子 | XLR入力×1 1/4 “ライン入力×1 |
出力端子 | 1/4 “ライン出力×2 ヘッドホン端子 ×1 |
サンプルレート | 192kHz / 24bit |
接続端子 | USB-C |
対応OS | Win,Mac |
オーディオインターフェイスの入門機として人気のFocusrite Scarlett Solo 3rd Gen。
コンパクトなボディに必要最低限の端子を備え、エントリーモデルの中では音も良い機種です。
1万円台の中で音質はトップレベルに良いと感じました。
また、バンドルで付いてくるソフトウェアが良いですね。
ソフト | 概要 |
Ableton Live Lite | 総合音楽ソフト(DAW) Ableton LiveのLite版 |
PRO TOOLS ARTIST | 総合音楽ソフト(DAW) 3か月トライアル |
Relab® LX480 Essentials | リバーブ |
Marshall Silver Jubilee 2555 | ギターアンプシミュレーター |
Addictive Drums 2 | ドラム音源 Studio Rock Kit付属 |
Addictive Keys | キーボード音源 |
Auto-Tune Access | ピッチ修正ソフト |
Focusrite Red 2 & 3 PLUG-IN SUITE | EQ、コンプレッサー |
Bx_console Focusrite SC | チャンネルストリップ |
Splice Sounds | 大量のサンプル音を使える ※3ヶ月無料のサブスク |
即戦力で使えるものが多く、DTMerに人気がある理由もよくわかります。
一方でループバックなど配信向け機能はありません。
基本的にDTMなど制作向けの製品となっています。
なお、+4,000円すると2.1万円程度のScarlett 2i2 Gen3も選択できます。
Scarlett 2i2 Gen3はコンボジャック2基搭載となり、ヘッドホンとスピーカーのボリュームノブも独立します。
Mixする場合にヘッドホンとスピーカーのVolノブは別個で調整できたほうが楽です。
そのため、DTM用途の方はScarlett 2i2 Gen3まで頑張ったほうが良いと思います。
6位 YAMAHA AG03mk2
項目 | 機能・スペック |
アナログ入力 | コンボジャック ×1 LINE ×1 AUX ×1 |
サンプリングレート | 192kHz/24bit |
接続端子 | USB-C 4極ミニ入出力 |
ループバック | 〇 |
内蔵エフェクト | 〇 |
対応OS | Win,Mac,iOS,Android ※Androidは4極ミニ接続 |
付属DAW | Cubase AI Cubasis LE |
配信向けオーディオインターフェイスのベストセラー YAMAHA AG03MK2。
豊富な入力端子に加えて、ループバックやDSPエフェクト内蔵で非常に多機能です。
音質もクリアで配信や歌ってみたなどにも使えるレベルです。
AG03MK2とコンデンサーマイク YCM01で録った動画がこちら。
製品仕様的にも歌ってみた・DTM用途ではUR22Cのほうが良いですが、AG03mk2も普通に使えるレベルです。
また、本体の造りがライブ配信に特化しているため、配信では非常に使いやすいです。
本体には様々な端子が用意されており、ヘッドセットやAndroidなども使用できます。
また、本体スイッチでループバックやエフェクトを操作できるのでワンオペ配信でも使いやすいです。
配信メインで使う方には非常に良いオーディオインターフェイスです。
逆にDTMや歌ってみたにおいては他機種よりはやや弱いため、配信をやらない場合は他機種のほうが良いですね。
5位 AUDIENT evo 4
入力端子 | コンボジャック×2 1/4 “ライン入力×1 |
出力端子 | 1/4 “ライン出力×2 ヘッドホン端子 ×1 ※同時出力できません |
サンプルレート | 96kHz / 24bit |
接続端子 | USB-C |
対応OS | Windows 7以降 macOS 10.7.5 (Lion)以降 iOS |
音質に定評がある1997年設立のイングランドのオーディオメーカーAUDIENTのevo 4です。
実売価格2.1万円程度で、音質・機能・ルックスのどれもが優れた製品ですね。
コンパクトなボディにコンボジャックを2基搭載しており、マイクを2本同時に使えます。
マイクプリの音質もよいですが、再生音がクリアでレンジも広く、この価格帯にしてはかなり良いですね。
また、音量を自動調整するスマートゲインやループバックなどにも対応しており、機能性も優れています。
一方でコンパクトなので、本体操作は複数ボタン使うものが多く、一通りの操作を覚えるまで時間がかかります。
なお、iOSで使用する場合はセルフパワータイプのUSBハブが必要です。
そのため、基本的にはノートPCと一緒に持ち歩くほうが使い勝手は良いです。
少し使い方にクセはありますが、その点を除けば非常に完成度の高い製品ですね。
4位 Solid State Logic SSL 2
入力端子 | コンボジャック×2 |
出力端子 | 1/4 “ライン出力×2 ヘッドホン端子 ×1 |
サンプルレート | 192kHz / 24bit |
接続端子 | USB-C |
対応OS | Windows 8.1 Windows 10 Mac OS 10.11 and above |
レコーディングスタジオ向けのコンソールなどプロユースの製品で有名なSolid State Logic(SSL)。
そのSSLが販売する低価格帯オーディオインターフェイス SSL 2です。
2.5万円程度ですが、マイクプリの音質はさすがSSLですね。
また、本体にはLEGACY 4Kという機能が備わっており、ボタン1つでアナログライクな音質に変化させることができます。
4KをONにすると、音の抜けが大分よくなりますね。
本体のツマミも回しやすく、感覚的に操作しやすい仕様になっています。
歌ってみた、DTMなどには非常に使いやすい仕様と言えますね。
ちなみにループバックにも対応していますが、ループバックの仕様が微妙に使い辛いです。
そのため、配信ではOBSなどで機能を補うなど一工夫必要です。
MOTU M2やAUDIENT iD4mkIIなど3万円近辺の製品と比べると、再生音の質はやや劣っています。
一方でマイクプリの質は互角以上なので、レコーディング用途ではコスパはかなり良いですね。
3位 AUDIENT iD4mkII
入力端子 | コンボジャック×1 1/4 “ライン入力×1 |
出力端子 | 1/4 “ライン出力×2 ヘッドホン端子 ×2 |
サンプルレート | 96kHz / 24bit |
接続端子 | USB-C |
対応OS | Windows 10 Windows 11 macOS 10.13.6 (Hgh Sierra) macOS 10.14.X(Mojave) macOS 10.15.X(Catalina) macOS 11.1.X(Big Sur) macOS 12.X(Monterey) macOS 13.X(Ventura) |
音質に定評があるAUDIENTの人気オーディオインターフェイスiD4mkIIです。
3.2万円程度とは思えない高音質に加え、機能面も充実した非常に良くできた製品です。
マイクプリの質が良く、GAINをかなり上げてもクリーンで雑味のない音をキープできます。
音の輪郭もしっかり出ており、聴き心地がよいです。
また、再生音も非常に良いです。
透き通った解像度の高い音なので、モニターでもリスニングでもとても使い勝手が良いです。
この価格帯ではMOTU M2とiD4mkIIの再生音の良さは頭一つ抜けてますね。
また、iD4mkIIはループバック機能を搭載しており、専用ソフトも用意されています。
専用ソフトでループバックの音を細かく調整できるので、配信でも使い勝手は良いです。
ただ、iD4mkIIは3.2万円しますが、コンボジャック×1、1/4”ライン入力×1という構成になっています。
上位モデルのiD14mkIIになるとコンボジャック2基になりますが、価格も4.4万円程度まで上がります。
そのため、歌い手の方はiD4mkIIはおすすめですが、DTM利用の方にはコンボジャック2基で3.1万円程度のMOTU M2をおすすめします。
2位 Steinberg UR22C
項目 | 機能・スペック |
アナログ入力 | コンボジャック ×2 |
サンプリングレート | 192kHz/32bit |
接続端子 | USB 3.0 |
ループバック | 〇 |
内蔵エフェクト | 〇 |
対応OS | Win、Mac、iOS |
付属DAW | Cubase AI Cubasis LE |
低価格帯オーディオインターフェイスのベストセラーSteinberg UR22Cです。
2019年発売の機種でUSB 3.0対応に加えて、専用アプリで操作可能な内蔵エフェクトも搭載された素晴らしい機種です。
マイクプリアンプにはYAMAHAのD-PREが採用されており、音質もなかなか良いです。
コンボジャック2基搭載でマイク2本を同時に使うことも可能です。
サンプリングレートも192kHz/32bit対応となっており、制作の自由度も高いです。
UR22Cを使って録音した演奏動画がこちら。
さすがに音質面ではMOTU M2やiD4mkIIにはやや劣るものの、歌ってみた、DTMで使う分にも十分なレベルです。
付属ソフトにCubase AIがついているため、音楽制作もすぐに始められます。
また、UR22Cはループバックだけでなく、DSPエフェクトも搭載しています。
エフェクトはEQ、コンプレッサー、リバーブなどがあり、専用アプリで細かく調整できます。
専用アプリはWindows、Mac、iOSで使用可能で造りも良いです。
特にiPhoneで使える専用アプリがあるメーカーは非常に少ないので、iPhoneで使う人にはとてもおすすめです。
筆者的にはDTMと配信の総合点で評価するとUR22CがNo.1だと感じています。
音楽制作も配信も1台で快適にやりたいという人はUR22Cがおすすめです。
ちなみにUR22CはUSB3.0ならUSBバスパワーで駆動しますが、USB2.0で接続する場合は別途電源供給が必要です。
USB2.0のPCで使用する方は電源供給用のUSBケーブルなどが別途必要なので注意しましょう。
1位 MOTU M2
入力端子 | コンボジャック×2 |
出力端子 | 1/4 “TRSライン出力×2 RCA ×2 ヘッドホン端子 ×1 |
サンプルレート | 192kHz |
接続端子 | USB-C |
対応OS | Win,Mac,iOS |
寸法(幅×奥×高) | 約190 x 108 x 45mm |
プロユースの製品を数多く販売するMOTUの低価格モデルM2です。
実売価格3.2万円程度とは思えない音質の良さで人気のオーディオインターフェイスですね。
マイクプリの質が良く、GAINのレンジも余裕があり、増幅してもクリアです。
MOTUらしく硬めで輪郭がしっかりした音が録れます。
また、M2には高級機によく採用されているESS Sabre32 Ultra DACが搭載されています。
そのおかげで再生音が非常にきれいで低価格帯製品とは明らかに差があります。
この音質レベルでコンボジャック2基搭載して、3.2万円はすごいですね…。
更にM2はループバックにも対応しています。
ただ、ループバックの仕様にクセがあるので、使い方は少し理解しないといけません。
配信でも使えますが、やはり歌ってみたやDTMなど制作用途向けの機種です。
音質は本当に良いので、歌や楽器のレコーディングなどで重宝するオーディオインターフェイスですね。
なお、MOTUのMシリーズはM2、M4、M6と3機種あります。
基本的には数字が増えるほど、入出力端子が増えます。
歌い手、シンガーソングライターであれば、M2で十分です。
外部音源や複数楽器を繋ぎっぱなしにしたい人はM4、M6を検討するとよいでしょう。
プロユースのオーディオインターフェイス
続いては価格帯を大分上げて、プロユースのオーディオインターフェイスを紹介していきます。
本記事ではボーカル、シンガーソングライター向けの製品に絞って解説します。
ボーカル向けだと筆者も使っているRME Babyface Pro FSが定番ですが、最近は値上がりが激しいです。
そのため、個人的にはAPOGEE Duet 3がおすすめです。
RME Babyface Pro FS
項目 | 機能・スペック |
アナログ入力 | XLR ×2 LINE ×2 |
サンプリングレート | 192kHz/24bit |
接続端子 | USB 2.0 |
ループバック | 〇 |
内蔵エフェクト | 〇 |
対応OS | Windows Mac iOS |
付属DAW | なし |
実売価格 | 約130,000円 |
プロユースのオーディオインターフェイスでは定番のRME Babyface Pro FSです。
小型のボディで入出力も少ないですが、音質は素晴らしく多数のプロアーティストが使っています
現行機種のBabyface Pro FSは1000兆分の1秒(フェムトセカンド)精度のジッター抑制が可能な「SteadyClock FS」を搭載しています。
ボーカルとかシンガーソングライターの方でプロユースのオーディオインターフェイスが欲しいとなったら一番最初に候補に挙がる機種ですね。
宇多田ヒカルさんが使ってることで有名な機種でもありますしね。
僕も普段はBabyface Pro FSを使っています。
プロユース製品はMac前提のものが多くてWindowsだと動作安定するか若干心配になるのですが、RMEはWindowsでも非常に安定していて助かってます。
Babyface Pro FSで録った動画はこちら。
エントリーモデルと比べて音が格段にクリアで芯があります。
マイクプリのゲインも最大で+65dBと高いので音量調整に大分余裕があります。
ルーティングや内蔵エフェクトの調整は専用アプリのRME TotalMix FXで調整できます。
Babyface Pro FSはボーカルのユーザーが多いのもあって、ループバックなどライブ配信に関する機能も備わってます。
OBS STUDIOとの連携ガイドも用意されていて親切ですね。
ちなみにRME TotalMix FXは有料ですがiPad版もあって、iOSでも使えるようになっています。
iOSでBabyface Pro FSを使うには別売りのACアダプタ(1万円程度)が必要ですが、iOSで高級オーディオインターフェイスが使えるのは魅力的ですよね。
一方でやっぱりプロユースなので、最初にルーティング設定などを一通りやらないと音が出ません。
説明書も分厚くて難解なので、機械に弱い人が買うと大分辛いです。
MOTU UltraLite mk5
入力端子 | コンボジャック×2 1/4 “TRSライン入力×6 S/PDIF OPTICAL |
出力端子 | 1/4 “TRSライン出力×10 ヘッドホン端子 ×1 S/PDIF OPTICAL |
サンプルレート | 192kHz |
接続端子 | USB-C(2.0) |
対応OS | Win,Mac,iOS |
寸法(幅×奥×高) | 約22×17.5×4.5cm |
重量 | 1.31kg |
プロユースで昔から人気メーカーであるMOTUのUltraLite mk5。
10万円でハーフラックサイズ、入出力豊富、高音質と非常に使い勝手の良い製品です。
硬めで輪郭のあるクリアな音質で、マイクプリのゲインに余裕があり、キレイに音が増幅されます。
UltraLite mk5で録音した動画がこちら。
UltraLite mk5はDACが良質で再生音も非常に良いですね。
モニターで自身の演奏を聞いていても、すごく心地よいです。
UltraLite mk5は専用アプリのCueMix 5でルーティングを自由にコントロールできます。
ループバックもできる上にループさせる音を自由にコントロールできるので、配信でも非常に便利です。
CueMix 5はiOS版もあり、iPhoneでも使えます。
音楽制作はもちろん、配信でも非常に使い勝手の良い優秀な製品です。
Universal Audio Apollo Solo
入力端子 | コンボジャック×2 1/4 “ライン入力×1 |
出力端子 | 1/4 “ライン出力×2 ヘッドホン端子 ×1 |
サンプルレート | 192kHz / 24bit |
接続端子 | Thunderbolt 3 |
付属DAW | LUNA(Mac専用) |
対応OS | Win,Mac |
実売価格 | 約95,700円 |
プロの使用者が非常に多い、Universal Audio Apolloシリーズ。
その中でも安価で買えるのが、2020年に登場したApollo Soloです。
ハイレベルな完成度をキープしつつ、入出力を少なくしたことで10万円以内で購入可能です。
アナログパーツは良質なものが使われており、音質面はプロレベルです。
Apollo Soloで録音した演奏動画がこちら。
クリアで素直な音なので、ジャンル問わずに使いやすいですね。
純粋な音質面ではBabyface Pro FSにやや負けるものの、DSPで使えるUADプラグインが超強力です。
ハイクオリティなリバーブやコンプレッサーをオーディオインターフェイス単体で使えます。
ただ、DSPの容量が多くないため、同時に使えるエフェクト数は3~4個程度です。
なので、配信や歌ってみたをやるボーカル向けの製品ですね。
ミックスなどもする方はDSPの容量が多い、Apollo Twin Xを選択しましょう。
なお、Apollo SoloはThnderbolt 3での接続です。
USBの方はWindows専用のApollo Solo USBを選択しましょう。
Mac
- Thunderbolt 3(USB-C*ポート経由)を内蔵する Apple Mac(Apple Silicon Mac との互換情報)
- macOS 10.14 Mojave、10.15 Catalina、11 Big Sur、12 Monterey
Windows
- Thunderbolt 3(USB-C*ポート経由)を内蔵する Windows PC
- Windows 10、11(64ビット)
共通
- Thunderbolt 3 ケーブル(別売)
- 10GB 以上の空きストレージ容量
- Quad Core i7 以上のプロセッサーを推奨
- 8GB 以上のRAMを推奨
- インターネット接続環境 (ソフトウェアの入手、製品登録と追加プラグイン購入のため)
- AU、VST、RTAS、AAX 64 対応ホストアプリケーション
その他、細かい注意事項は公式サイトを参照ください。
- Windows 10、11(64ビット)
- PC本体にネイティブで搭載されている USB 3.0 SuperSpeed(USB-A または USB-C)空きポート
- Intel Core i シリーズ、もしくは Xeon processor(Quad Core i7 以上を推奨)
- 10GB 以上の空きストレージ容量
- 8GB 以上のRAMを推奨
- 3年以内に製造されたコンピューターを推奨
- インターネット接続環境(ソフトウェアインストール、製品登録、追加プラグイン購入のため)
- VST、RTAS、AAX 64 対応ホストアプリケーション
その他、細かい注意事項は公式サイトを参照ください。
Universal Audio Apollo Twin X
項目 | 機能・スペック |
アナログ入力 | コンボジャック ×2 LINE ×1 |
サンプリングレート | 192kHz/24bit |
接続端子 | Thunderbolt 3 |
対応OS | Windows Mac |
付属DAW | LUNA(Mac専用) |
実売価格 | 約162,800円 |
プロアマ問わずに非常に人気の高いUniversal Audio Apollo Twin X。
高品質なハードウェアでありながら、DSPで使えるUADプラグインが非常に優秀です。
マイクプリ、AD/DAコンバーターなどパーツの品質が高く、原音に忠実な素直音が録れます。
Apollo Twin Xでボーカル録りした音源
専用アプリにはUnisonという機能が搭載されており、有名マイクプリのサウンドをエミュレーションした音に変えられます。
Neve、Manley、SSLなどのUADプラグインを挿すと、本体から「カチッ」という音がしてマイクプリの音質が変わります。
また、DSPで動作するUADプラグインはモニターでの利用以外にかけ録り、DAWでの後がけも可能です。
UADプラグインは質も非常に良く、愛用しているプロユーザーも多数います。
なお、DSPで動くため、同時に使用できるエフェクト数はDSPの基数に依存します。
DSP | 同時使用プラグイン数 |
SOLO(1基) | 重くないもので3~4個 重いものだと1個しか挿せない |
DUO(2基) | 重くないもので7~8個 重いもの1個&普通3~4個など組める |
QUAD(4基) | 重くないもので12~16個 重いものとの組み合わせも自由がきく |
Apollo Twin XはDUOとQUADから選択できます。
ボーカル、シンガーソングライターはDUOで足りる人が大半かなと思います。
逆にガッツリ制作やる人はQUADを選択したほうが良いですね。
Mac
- 使用可能な Thunderbolt 1、2、もしくは3(USB-C*ポート経由)を内蔵する Apple Mac(Apple Silicon Mac との互換情報)
- macOS 10.14 Mojave、10.15 Catalina、11 Big Sur、12 Monterey
Windows
- Thunderbolt 3(USB-Cポート経由)を内蔵する Windows PC
- Windows 10、11(64ビット)
共通
- Thunderbolt 3 ケーブル(別売)
- 10GB 以上の空きストレージ容量
- Quad Core i7 以上のプロセッサーを推奨
- 8GB 以上のRAMを推奨
- インターネット接続環境 (ソフトウェアの入手、製品登録と追加プラグイン購入のため)
- AU、VST、RTAS、AAX 64 対応ホストアプリケーション
その他、細かい注意事項は公式サイトを参照ください。
Apogee Duet 3
昔からプロアマ問わずに人気が高いAPOGEE Duetシリーズ3代目 Duet 3です。
コンパクトのボディで非常に高音質。入出力端子も豊富な機種です。
輪郭のあるクッキリした音質で、特にボーカルが録りやすかったですね。
入出力端子にはブレイクアウトケーブルが採用されており、本体とは切り離されています。
そのおかげで本体は非常に薄い上に軽く、持ち運びにも便利な製品です。
価格も10万円未満で買えるので、昔からMacユーザーでは使用者が多い製品です。
また、DSPエフェクトとしてEQ、コンプレッション、サチュレーションコントロールを搭載しています。
Win、Mac、iOSで使える専用アプリで、ループバックなども使えるようになっています。
昔からボーカル、シンガーソングライターの使用者が多い製品です。
Duet 3になって、専用アプリが強化されたことで配信での使い勝手も良くなっていますね。
ちなみにApogeeというとMac専用というイメージですが、少し前にWindowsも対応になりました。
Duet 3もWindows、Mac、iOSで動作します。
たけしゃん
おすすめのオーディオインターフェイス まとめ
ぎたすけ
たけしゃん
オーディオインターフェイスのおすすめランキングでした!
僕はレビューやってる関係で色んな製品を持ってるのですが、主に使ってるのはBabyface Pro FSとUR22Cの2台です。
音質的にはBabyface Pro FS 1台に統一したいですが、iPhoneでのライブ配信とか要所要所でUR22Cのほうが便利なとこがあって結局兼用してます。
DTMも配信も両方ガッツリやる人はUR22Cが鉄板だなと感じてます。
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