ぎたすけ
たけしゃん
オーギュメントコード(aug)
![オーギュメントコードの説明](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2020/03/Caug2.webp)
オーギュメントコードは5thの音を#5thにした3和音コードです。
楽譜でのオーギュメントの記載パターンは3通りあり、Caugを例に書くと以下の通りです。
- Caug
- C+5
- C(+5)
ギタースコアの大手ではドレミ出版はC(+5)、ヤマハはCaugと表記しています。
できれば、3種とも覚えて対応できるようにしておきましょう。
オーギュメントは響きにクセがあるため、常用するコードではないですが、地味に重要なポイントで出てきます。
次章ではポップスでよく出てくるパターンを紹介していきます。
オーギュメントコードの使い方
![ギターでEaugコードを押さえているところ](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2021/07/Eaug-3.webp)
実際にポップスでのオーギュメントコードの使われ方を見ていきましょう。
主に使用されるパターンは下記の3通りです。
- クリシェ
- Ⅴの代理
- ブラックアダーコード
それぞれのパターンを見ていきましょう。
クリシェ
![C-Caug-C6-C7のギターコードフォーム](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2022/09/C-Caug-C6-C7-2-1024x352.webp)
クリシェとは特定の1音だけが変化していくコード進行を指します。
このクリシェのコード進行の中でaugが使われます。
augが出てくるクリシェのパターンとしては「I→Iaug→I6」が王道ですね。
アコギ弾き語りではDメジャーキーで使用されるパターンが多いです。
![D-Daug-D6-D7のギターコードフォーム](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2022/09/D-Daug-D6-D7-1024x355.webp)
また、「Ⅵm7→V#aug→Ⅰ/Ⅴ→Ⅳ#m7-5」というルート下降のクリシェも定番ですね。
![BmM7のクリシェをルート音でクリシェするコード進行に変更](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2021/06/BmM7-cl-1024x265.webp)
クリシェはポップスの王道パターンなので、しっかりと覚えておきましょう。
ポップスでのオーギュメントコードはクリシェが一番シンプルで頻度も高いかと思います。
Ⅴの代理
![ダイアトニックコードのディグリーネーム](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2021/08/daiatonic-code8.webp)
続いてはダイアトニックコードにおけるⅤの代わりとして使用されるパターンです。
アクセントとして用いられるパターンと、「Ⅴaug→Ⅴ」という経過音的な使われ方があります。
ここでも実際のコード進行例を見てみましょう。
![Em7→A7→D→Aaugのコード進行とギターコードフォーム](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2023/09/Em-A7-D-Aaug-1024x277.webp)
上記のコード進行では、最後のAaugがA7の代理コードという考え方ですね。
A7を弾いた場合に比べて、おしゃれな雰囲気になります。
なお、オーギュメントを採用するとメロディーはやや載せにくいため、メロディーがなくなるところで採用される例が多いです。
実際に上記のコード進行は大橋トリオさんの楽曲で使用されていますので、聞いてみてください。
Be there feat. BONNIE PINK/大橋トリオ(YouTube)
続いて、「Ⅴaug→Ⅴ」ですが、ギター弾き語りの場合はVaugよりはV7(♭13)を用いることが多いです。
![オーギュメントと♭13の構成音の違い](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2020/03/aug-5.webp)
augと比べると〇7(♭13)は構成音が多いですが、ギターの場合はフォームの関係で弾く音を減らすのでかなり近い響きになります。
かつ、〇7(♭13)のほうが〇7へのコードチェンジが楽なので、〇7(♭13)を使うことが多いですね。
良く使うG7(♭13)とG7のフォームは下図の通りです。
![G7(♭13)とG7のギターコードフォーム](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2023/09/G7-13-G7.webp)
この通りで指1本横に動かすだけでG7になるので、コードチェンジが楽です。
秦基博さんの楽曲でも、〇7(♭13)→〇7の流れはよく出てきます。
何曲かコピーしてみると使う場面を理解できるので、秦さんの曲を完コピするのがおすすめです。
ブラックアダーコード
![ブラックアダーコードの説明資料](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2023/09/blk-code.webp)
最後は最近よく話題になることが多い、ブラックアダーコードです。
Iaug/Ⅳ#の別名でネットだと「イキスギコード」「田中コード」といった呼ばれ方もしています。
ブラックアダーコードもオーギュメントの1種なので、使用パターンは裏コードやⅤの代理が多いですね。
![ブラックアダーコードを利用したコード進行とギターコードフォーム](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2023/09/Dmaj9-Daug-Gmaj7-Em7onA-1024x324.webp)
おしゃれ感が出つつ、インパクトもあるのでアニソンやおしゃれ曲で多用されています。
シンガーソングライターだと大石昌良さん、星野源さんの楽曲によく出てきます。
ちなみに星野源さんはアコギ弾き語りではブラックアダーコードではなく、Ⅳ#7(#11)をチョイスすることが多いです。
![うちで踊ろうのAメロ コード譜とギターコードフォーム](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2021/07/uchideodrou-1024x446.webp)
大石昌良さんは聞いている感じだと、ギター弾き語りでもブラックアダーコードを弾いています。
コード進行内での役割は一緒なので、あとは響きの好みかと思います。
ブラックアダーコードは組み込み方が難しいため、上級者向けのパターンという感じですね。
オーギュメントコード まとめ
![オーギュメントコードの説明](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2020/03/Caug2.webp)
- オーギュメントはメジャーコードから5thを#5thに変えたコード
- クリシェのコード進行内で使われるパターンが多い
- 裏コードの代理など高度な使い方で利用されることもある
ぎたすけ
たけしゃん
オーギュメントコードについての解説でした。
他のコードに比べると、クセが強くてなかなか取り入れ辛いコードではあります。
そのため、既存の楽曲から使用例を学んでいくことが重要ですね。
また、無料のコードサイトだと、複雑なコード進行は不正確なことが多いため、市販のギタースコアを利用することをおすすめします。
第1章 音や楽譜の読み方を覚えよう
第2章 キーやスケールを理解しよう
第3章 コード進行のバリエーション
第4章 ノンダイアトニックコードの導入
第5章 応用的な音楽理論の活用
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