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YAMAHA 調音パネルACP-2
制御周波数 | 80~4,000Hz |
寸法(WHT) | 587 ×1,200 × 29 mm |
質量 | 5.2 kg |
付属品 | 壁掛金具 自立スタンド 固定L金具 |
設置するだけで部屋の音響が改善する調音パネル YAMAHA ACP-2。
吸音だけでなく、音を散乱させる機能も併せ持っているため、クリアで心地よい音響空間を作ることができます。
筆者も引っ越しした部屋の反響音が気になっていたので、購入検討するために借りてみました。
まずは製品仕様から細かく解説していきます。
仕様を飛ばしてレビューを読みたい方は<YAMAHA ACP-2をレビュー>を参照ください。
製品バリエーション
YAMAHA ACP-2は3つのカラーバリエーションが用意されています。
ちなみにホワイトと他2色では、価格や仕様が若干異なります。
公式サイトを見ても、製品特徴は3製品同一で説明されているため、性能が大きく変わるわけではなさそうです。
今回、レビューするのはホワイトカラーのACP-2 WHです。
また、縦幅が短いTCHという調音パネルもあります。
TCHはACP-2と比べると、縦が300mmほど短くなり、制御周波数も若干狭くなります。
その分、価格も1万円程度安くなります。
今回はACP-2を2枚、TCHを1枚の計3枚お借りしています。
広い帯域での吸音と散乱効果
ACP-2は80~4,000Hzという広い帯域において、吸音と散乱効果をもたらします。
一般的な吸音材と異なる点は音を散乱させる性能も持ち合わせている点ですね。不快に響く成分を抑制しつつ、心地よい音場を作り出してくれます。
また、80Hzとかなり下の帯域までカバーしており、一般的な吸音材では抑制できない低音域の響きも抑制できます。
付属品
- 壁掛金具
- 自立スタンド
- 固定L金具
付属品として、壁掛け用の金具や自立スタンドがついています。
自立スタンドがあるので、設置も楽で良いですね。
僕はピクチャーレールに吊るそうと思っていましたが、デモ機は付属品なしだったので無理でした。
販売員の方に聞いた感じでは、付属品があればピクチャーレールで設置できるみたいです。
ACP-2は厚みが29mm(MBとMNは30mm)と大分細いので、設置場所の自由度は高いですね。
YAMAHA ACP-2をレビュー
それでは、YAMAHA ACP-2を細かくレビューしていきます。
はじめにメリット・デメリットをまとめると以下の通りです。
筆者の環境だと、リスニングや演奏時はかなり聴きやすい音場になりました。
一方でレコーディングした音は設置前と設置後でほとんど変化はありませんでした。
どの程度の変化があるかは部屋の状態によりそうですね。
低中音域がスッキリして聴きやすい環境になった
取付金具がないため、片方が少し傾いてしまっていますが、スピーカー背面あたりにACP-2を2枚設置しました。
この状態でスピーカーから音を出すと、中低音域が大分スッキリして音が聴きやすいですね。
通常の吸音材は高い音を吸収し、低い音には効果はないものが多いです。
対してACP-2は低音域をしっかり吸収しつつ、音を散乱させるので音が明瞭になり、より魅力的に聴こえる印象を受けました。
また、担当者の方のアドバイスで自身の背面にも設置してみましたが、これもなかなか良いです。
音が散乱するせいかスピーカーからの音が立体的に聴こえるようになって、臨場感が大分増しました。
部屋のレイアウト的にスピーカー正面から壁までの距離が短いせいか、この配置は結構効果を感じましたね。
一方で天井の反響音にはあまり効果はありませんでした。
筆者の部屋は天井に出っ張りがあって、そこが反響する要因になっているみたいなんですよね。
担当の方もこの出っ張り部分の反響は調音パネルで抑えるのは難しいと仰ってました。
とはいえ、座って弾き語りやリスニングする分には天井はそこまで反響しないため、聴音パネルの効果はしっかり実感できました。
レコーディングは効果をあまり感じなかった
続いてはACP-2を設置した状態でボーカルとアコギを録音してみました。
まずは「聴音パネルなし」「聴音パネル2枚」「リフレクションフィルター」の3つの音声を聴き比べてみましょう。
EYEBALLは良くも悪くも明らかに音が変わりますね。
一方で聴音パネルあり、なしはほとんど違いを感じられなかったです。
アコースティックギターも聴音パネルあり、なしで音を比較してみましょう。
アコギもほとんど違いはないですね。
ちなみにボーカルにコンプレッサーやマキシマイザーをかけて、音圧を上げても違いはほとんど出なかったです。
このへんの効果は自室の環境によるのかなという印象です。
筆者の部屋は天井の反響が少し気になりますが、部屋全体で反響しているような感じではありません。
おそらくマイクは天井の反響音はあまり拾ってないのかと思います。
そのため、調音パネルを設置してもそんなに録り音は変わらないのかなと思いました。
もっと、全体的に反響してしまう部屋のほうが効果は感じやすかったかもしれないですね。
たけしゃん
ACP-2とTCHの違い
今回はACP-2と一緒にTCHも1枚お借りしたので、両方試してみました。
ACP-2とTCHの仕様は下表の通りです。
結論、僕は違いをほとんど感じなかったです。
ACP-2もTCHも同じように中低音域を抑えて、音を明瞭にしてくれると感じました。
そのため、個人的にはサイズ感で選べばいいのではないかと思いました。
ACP-2のほうが300mmほど縦に長いので、カバーできる範囲が広いです。
縦長のスピーカーなどをカバーする場合などはACP-2のほうが適していますね。
逆にカバーする範囲がそこまで広くなくてよいなら、TCHで十分だと感じました。
お試しで貸出してくれる
YAMAHAの調音パネルは販売店でお試し用に貸出されています。
なので、販売店が近くにある方はまずはお試しで借りてみることをおすすめします。
ちなみに貸出可能機種や貸出条件は販売店によって異なるようです。
筆者が問い合わせた販売店さんだと、ACP-2 WHとTCHが貸出可能で運送料3,300円が必要でした。
また、筆者の場合は営業の方が設置する部屋に入って、実際に音を出しながら設置場所を試してくれました。
お近くに販売店がある人はまずは貸出の相談をしてみると良いと思います。
YAMAHA ACP-2 まとめ
- 吸音と散乱の機能を併せ持つ調音パネル
- 設置すると中低音を抑えてくれるので、音がスッキリする
- 販売店でお試しで貸してくれる
ぎたすけ
たけしゃん
YAMAHA ACP-2のレビューでした。
筆者の部屋だとレコーディングでの効果はなかったですが、リスニング用途ではかなりの違いを感じました。
また、弾き語りの練習でも自身の演奏が聴こえやすくなっていました。
なので、練習部屋やリスニングルームには非常に良いアイテムだなと感じました。
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