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マイクの感度
![音がマイクからPCに流れるまでの図解](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2021/12/sensitivity-1024x544.webp)
マイクの感度とは、マイクが音を電気信号に変換する際に変換する度合いを示したものです。
一般的には「最も感度が高い方向から1kHz、1Paの音圧を加えたときの、無負荷の電圧」を測定します。
測定した数値はdB(デシベル)で表記され、-50dBなどマイナス表記で記載されています。
なお、マイクのスペック表では「感度」のときもあれば、「開回路感度」と記載されているときもあります。
ぎたすけ
たけしゃん
同じ音を収録する際はマイクの感度が高いほうが大きな音として収録されます。
一方でマイクの感度が高い=良いマイクというわけではありません。
マイクの感度は音に大きく影響するので、各メーカー試行錯誤して決めているからです。
![SM58の画像](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2020/07/SM58_3.webp)
それぞれのマイクには、製品コンセプトにあった最適な感度があるわけですね。
以上でマイクの感度の説明自体は終了です。
ここからはマイク関連の相談で多い、下記の項目とマイクの感度の関係性を紐解いていきます。
- マイクの音が小さすぎる
- マイクがノイズを拾いすぎる
このお悩みの多くはマイク本体とマイクプリアンプのチョイスが適切ではないことから発生しています。
なので、マイクの感度とマイクプリアンプの関係性を理解しましょう。
マイクの感度とマイクプリアンプ
![音がマイクからPCに流れるまでの図解2](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2021/12/sensitivity2-1024x405.webp)
マイクが音を電気信号に変換することは前章でも解説しましたね。
変換された電気信号はマイクプリアンプという機材で増幅されて、端末やアプリに送られます。
このマイクプリアンプというのは、マイクと機材の接続パーツに組み込まれてます。
![オーディオインターフェイスのマイクプリアンプ](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2020/06/AG03_26.webp)
USBマイクの場合はマイクとオーディオインターフェイスが一体化しているので、マイクプリアンプは内蔵されています。
![AKG ara-Y3](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2021/12/akg-ara2.webp)
なので、マイクの音量が小さいと言っても「マイクの感度」と「マイクプリアンプの増幅幅」の2つが関係するわけですね。
そして、音量不足はどちらかというとマイクプリの問題です。
マイクの感度は高級機でも低いケースは割とよくあって、価格に比例していません。
例えば、放送局などで定番のSHURE SM7Bは感度が非常に低いです。
![SHURE SM7B 側面](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2022/11/SM7B-2.webp)
感度は音のキャラクター決めにも影響するので、製品コンセプトによっては低くても仕方ないんですよね。
SM7BについてはSHUREからもゲインの高いマイクプリを使うようにアナウンスが出ています。
対して、マイクプリアンプは基本的に価格と増幅幅が比例しています。
高い製品ほど、増幅できる幅が広く、キレイに電気信号を増幅できます。
![Babyface Pro FSの入出力端子](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2021/09/baby-face-pro13.webp)
安いオーディオインターフェイスはマイクプリも安いので、増幅幅が狭い上にゲインを限界近くまで上げると大量のノイズが載ります。
なので、感度が低いマイクと安いオーディオインターフェイスを組み合わせると「音量が小さい」とか「やたらノイズを拾う」といった問題が発生するわけです。
また、USBマイクは内蔵のマイクプリが安価なので、感度の高いコンデンサーマイクが採用されてる製品が大半です。
たけしゃん
主要なマイクの感度一覧
![SHURE BETA58A](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2020/10/beta58_5.webp)
参考までに主要なマイクの感度を一覧でまとめましたので見てみましょう。
ダイナミックマイク
製品名 | ![]() e 935 | ![]() BETA58A | ![]() AT2040 | ![]() D5-Y3 | ![]() BETA57A | ![]() e 835 | ![]() D7 | ![]() SM58 | ![]() SM7B | ![]() PGA58 |
タイプ | ボーカル向け | ボーカル向け | 配信向け | 万能 | 楽器向け | ボーカル向け | 万能 | ボーカル向け | 配信向け | 万能 |
指向性 | カーディオイド | スーパー カーディオイド | ハイパー カーディオイド | スーパー カーディオイド | スーパー カーディオイド | カーディオイド | スーパー カーディオイド | カーディオイド | カーディオイド | カーディオイド |
感度 | -51dB (2,8mV/Pa) | -51dB (2,8mV/Pa) | -53dB (2.2mV) | -52dB (re 1V/Pa) | -51dB (2,8mV/Pa) | -51dB (re 1V/Pa) | -52dB (re 1V/Pa) | -54.5dB (1,85mV) | -59dB (re 1V/Pa) | -55dB (1.79mV) |
実売価格 | 約17,500円 | 約16,500円 | 約11,000円 | 約7,500円 | 約14,000円 | 約8,800円 | 約18,000円 | 約11,900円 | 約52,000円 | 約6,000円 |
コンデンサーマイク
製品名 | ![]() C214 | ![]() AT4040 | ![]() AT2020 | ![]() MPM-1000 | ![]() Bluebird SL | ![]() C414 XLII | ![]() AT4050 |
タイプ | ボーカル向け | 万能 | 万能 | ボーカル向け | ボーカル向け | ボーカル向け | 万能 |
指向性 | カーディオイド | カーディオイド | カーディオイド | カーディオイド | カーディオイド | 9種類切替 | 3種類切替 |
感度 | -34dB (re 1V/Pa) | -32dB (re 1V/Pa) | -37dB (re 1V/Pa) | -38dB ± 2dB (re 1V/Pa) | -28.5dB (re 1V/Pa) | -33dB ± 0.5dB (re 1V/Pa) | -36dB (re 1V/Pa) |
実売価格 | 約32,000円 | 約32,000円 | 約11,000円 | 約6,000円 | 約32,000円 | 約121,000円 | 約85,000円 |
見ていただくとわかるとおり、コンデンサーマイクのほうが感度は高いです。
マイクプリのゲインツマミが同じ位置なら、ダイナミックよりコンデンサーのほうが体感で3割くらいは音量が大きいです。
![C214の正面写真](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2020/04/C214_2.webp)
なので、安いオーディオインターフェイスでもコンデンサーマイクなら音量が足りないことはほとんどありません。
逆にちゃんと音量を絞らないと周りの音を拾いすぎるので、きちんと音量を下げましょう。
たけしゃん
続いての問題のダイナミックマイクです。
![SM58の画像](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2020/07/SM58_3.webp)
僕の所感だと、1~2万のオーディオインターフェイスで使うなら感度-53dB以上のものがおすすめです。
経験上は-54dB以下だと、小さい話声やアコギのアルペジオの録音がやや辛いんですよね。
逆にSM7B(-59dB)など感度が低いマイクを使いたい人は、それなりに良いオーディオインターフェイスを買いましょう。
![RME Babyface pro fs](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2021/09/baby-face-pro14.webp)
1~2万円のオーディオインターフェイスのマイクプリはゲインMAXで50~60dB程度です。
対して、上位機種だとMAXが65~75dBくらいまで上がるので、大分差があります。
そんなわけで、「高級マイク&安いオーディオインターフェイス」という買い方は一番危険です。
良いマイクプリを手に入れてから、高級マイクに手を出しましょう。
マイクの感度 まとめ
![AKG C414 XLSとC414 XL2](https://hikigatarisuto-labo.jp/wp-content/uploads/2021/10/C414-xl2-9.webp)
- マイクの感度とは音を電気信号に変換するときの度合い
- マイクの音量は「マイクの感度」と「マイクプリの増幅」で大枠が決まる
- 投資する場合はマイクよりはマイクプリを優先したほうが良い
ぎたすけ
たけしゃん
マイクの感度についての解説でした!
ライブハウスとか音響設備が充実している環境だと、演者がマイクの感度を気にする必要はないので意外と知らない人が多いんですよね。
ここ数年で急激に一般家庭にも音響機器が普及したので、このへんのトラブルや相談は結構多いです。
専門的なレベルまで知らずとも、基本だけでもわかっておくと大分違いますね。
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