ぎたすけ
たけしゃん
弾き語りすとLABO ボイトレ講座。今回はフェイクについてです。
アーティストのライブにいくと、原曲とは異なるフレーズをアドリブで入れていることが多いですよね。
それがフェイクなわけですが、ライブならではの熱量を作るための重要な歌唱テクニックです。
本記事では具体的なやり方や上手く入れるコツを解説していきます。
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歌のフェイクとは?
フェイクのサンプル
フェイクとは主に下記のような歌い回し全般を指します。
- 原曲のメロディーを少し崩して歌う
- 間奏などのアドリブ
- Oh~、Yeahなどのフレーズ全般
- こぶしを効かせたフレーズ全般
言葉の定義が広く、人によってどこまでをフェイクと呼ぶかは異なります。
また、主にこぶしを効かせたフレーズは「メリスマ」とも呼ばれています。
こちらも人によって定義がやや異なり、「フェイク=メリスマ」と考えている人もいます。
まあ、音楽的には言葉の定義は重要ではないので、どの表現を指してるのかわかればOKです。
ある程度はアバウトに考えましょう。そのほうがコミュニケーションは取りやすいです。
この後の目次
フェイクを活用しているアーティスト
フェイクは全ジャンルで活用されていますが、特に多く活用されているのはR&Bなどブラックミュージックです。
ブラックミュージックでは主旋律、間奏、アドリブなど様々な場面でフェイクを活用しています。
また、ライブだけでなく音源でも活用しているため、勉強しやすいのも良いところです。
ここでは洋楽アーティスト、邦楽アーティスト2名ずつの計4名を紹介します。
清水翔太
花束の代わりにメロディーを(First Take)/清水翔太(YouTube)
邦楽アーティストでフェイクを活用している代表例は清水翔太さんです。
主旋律でも、かなり細かくフェイクを活用しており、歌唱力の高さがわかりやすいですよね。
フェイクのバリエーションを増やしたいなら、清水翔太さんのライブ映像をたくさん見るのが良いですね。
MISIA
Higer Love(First Take)/MISIA(YouTube)
邦楽の女性アーティストで代表的な方はMISIAさんです。
曲によって、真っ直ぐに歌っているものとフェイクを多用しているものと分かれています。
フェイクは入れすぎると歌がくどくなりますが、MISIAさんは絶妙なバランスで入れてるなと感じます。
Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー)
Peaches ft. Daniel Caesar, Giveon/Justin Bieber(YouTube)
洋楽アーティストはフェイクを多用している方がたくさんいます。
僕はその中でも、Justin Bieberが好きなので紹介させてもらいます。
昔はアコースティックな楽曲が多かったですが、今はブラックミュージック中心で細かいフェイクを活用されています。
歌唱力も抜群で声も良いので、色気もあってカッコいいですね。
Ariana Grande(アリアナ・グランデ)
positions/Ariana Grande(YouTube)
洋楽の女性アーティストもフェイクを活用している人ばかりですが、その中でも僕が好きなのはAriana Grandeです。
クールなサウンドにさりげなく入れるフェイクがすごくカッコいいですね。
最近のアーティストだと、情熱的なフェイクよりもクールなフェイクが多い印象がありますね。
フェイクの練習方法
まず、フェイクの一番良い練習方法はプロアーティストのコピーです。
フェイク部分まで、しっかり聴き込んで再現できるように練習することが大事です。
とはいえ、いきなりコピーしようと思って、まず上手くいきません。
ここで大事なのが、下記の2点です。
いきなり、そのままコピーしようとはせずに段階を踏んで、徐々にやっていくのがポイントですね。
声帯の動きを円滑にする
フェイクは音程を高速移動するものが中心なので、声帯の動きを滑らかにできることが求められます。
声帯の動きを円滑にする方法はシンプルで、日ごろから音程を動かす発声をすることです。
なので、ひたすらフェイクの練習をしていても徐々にできるようになってきます。
ただ、効率的なのは規則的な音階移動の練習を重ねることなので、ピアノ音源を使って練習しましょう。
「Ah~」と発声しながら音程を上下させます。ポイントは以下の通りです。
- Ah~は切らずに音程を変化させる
- 顎や舌は基本的に動かさない
- 音程は正確に取ることを意識する
男性用
女性用
音程の上下が一定になるように伴奏音をよく聞きましょう。
続いては、テンポを少し早くします。
男性用
女性用
テンポが速くなるにつれて顎が動いてしまうことがあります。
今回やる練習では顎は使わずに音を揺らしたいので、動かないように意識しましょう。
続いては更にテンポを上げてみましょう。
男性
女性用
日々、繰り返し練習していると、喉頭がほぐれてきて発声も楽になってきます。
ちなみにこの練習はビブラートの練習としてもよくやります。
遅いテンポで音程・リズムを正確に把握する
フェイクの2つめのポイントは「遅いテンポで音程・リズムを正確に把握する」ことです。
意外とちゃんと確認する人は少ないですが、非常に重要です。
フェイクで音程を細かく転がすときは音程やリズムの動きは基本一定です。
なので、フェイクが上手くいかない場合はどこかで一定じゃなくなっていることが大半です。
まずは音程をちゃんと確認しましょう。
高速のフェイクになると音程があってないように感じますが、ゆっくりやることでメロディーラインを把握できます。
YouTubeで再生速度を0.5倍などに落として、音源を聴いてみるのも有効ですね。
メロディーを把握したうえで徐々にテンポを上げていくと、難しいフェイクも割と普通にできるようになります。
また、アカペラだとできるのにカラオケでは失敗する人はリズムが原因であることが多いです。
具体的にはリズムが走っていて、入りの音が前に突っ込んでるケースが多いです。
こうなると、フェイク中に無意識でリズムを調整しようとしてしまい、上手く転がせなくなります。
たけしゃん
フェイクをやってみよう
最後は実戦的な練習と言うことで、よくあるフェイクを3種類ほどあげます。
通常速度の音源と遅い速度の音源をサンプルで出すので、一緒にやってみましょう。
難しくてできない…!となる人はとにかく遅いスピードから始めましょう。
徐々にスピードを速くするのがコツなので、雑にやって「出来た!」と勘違するのが一番良くないです。
フェイク練習パターン①
普通の速度
ゆっくりver
歌詞がある部分でも非常に良く出てくる、いわゆる三連のフェイクというやつです。
ゆっくりverを聴くと、メロディーはシンプルに下降しているだけなのがわかります。
リズムが前に突っ込んでると、上手く転がせなくなります。
気持ち、少しだけ後ろにリズム意識を持つと上手くいきやすいです。
フェイク練習パターン②
普通の速度
ゆっくりver
今度は逆にメロディーがシンプルに上昇していくパターンです。後半は逆に下降させてます。
音階に段差をつけるような感じで刻むのがコツです。
1音ずつスタッカート気味に出すと、サンプル音源に近くなりますので試してみてください。
フェイク練習パターン③
普通の速度
ゆっくりver
パターン①とパターン②を連続させた練習パターンです。
地味に難しいので、遅いテンポで確実にメロディーをなぞれるようにしてから速度を上げましょう。
フェイクのパターン自体は無限にありますが、練習パターン3つともできれば、定番パターンは大体こなせるようになります。
色んな曲を聴いて、色んなパターンのフェイクをコピーしていきましょう。
フェイク まとめ
- フェイクとは原曲のメロディーを少し崩したり、間奏などのアドリブを指す
- 言葉の定義が広いので、人によってフェイクの範囲は異なる
- 練習では遅いテンポでメロディーとリズムをちゃんと把握するようにしよう
ぎたすけ
たけしゃん
歌のフェイクについての解説でした!
フェイクはブラックミュージックというイメージですが、弾き語りでも積極的に活用されています。
弾き語りだと歌と楽器1つという構成なので、フェイクを活用して曲にメリハリ付けている人が多いんですよね。
ちなみに僕はJason Mrazさんが好きで一生懸命、細かいフェイクを練習しましたね。
まずは自身の好きなアーティストが使っているフェイクから練習してみるのがおすすめです。
声について詳しく学ぼう
歌の要素を理解しよう
ボイストレーニングをやってみよう
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