ぎたすけ
たけしゃん
弾き語りすとLABO ボイトレ講座。今回は声量を安定させるために重要な共鳴についてです。
声を大きく出すには力よりも響かせることが重要になってきます。
その響かせるポイントとして活用するのが共鳴腔と呼ばれる個所です。
本記事では共鳴腔はどこを指すのか?どのへんを意識して声を出すことで響くのか?などを解説していきます。
共鳴腔とは
共鳴腔とは体の中で声を共鳴させる空洞部分の総称です。
主な共鳴腔としては「鼻腔」「口腔」「咽頭腔」「喉頭腔」の4つが挙げられます。
声帯の振動で作られた「声のもと」を各箇所で共鳴させていき、最終的に声となって音が出ます。
声は共鳴させることで倍音が生まれて大きくなり、美しく心地よい音になっていきます。
一方で共鳴のさせ方は音色に大きく影響するので、どの箇所でどれくらい共鳴させるのかで色んな音色を使い分けられます。
ここからは各箇所の特徴や広げ方について、解説していきましょう。
目次
鼻腔
鼻腔は鼻の中にある空洞です。
声を共鳴させるときに感覚として、最も感じやすい共鳴腔でもありますね。
鼻腔(鼻の奥)を広げて発声することで高音が響いて楽になることが多いです。
鼻腔は口を閉じてあくびをすると広がります。
なので、あくびのイメージをもって鼻腔を広げる練習をすると感覚をつかみやすいですね。
口腔
口腔は口の中の空洞部分を指します。
普段から意識的に動かす部分なので、コントロールしやすい共鳴腔と言えます。
口腔を広げるときは軟口蓋の奥を持ち上げる意識で行うとよいですね。
発声しながら、声を口腔の奥に持っていくと、微妙に音色が変わっていくのがわかります。
普通に発声した声
口腔を広げた声
こういった違いを1つずつ確認していくと、共鳴腔の使い分けも慣れていきますね。
咽頭腔
咽頭腔は口腔よりも下にある空洞です。
ボイトレで「喉の奥を広げる」と表現されるのは、咽頭腔と喉頭腔を広げることを意味することが多いですね。
咽頭腔を広げるのもあくびをイメージするのが効果的です。
あくびしているときは喉頭が下がって、咽頭腔が大きく広がっています。
意図的に咽頭腔を広げると、声が共鳴して太くなり、オペラっぽい声になりますね。
喉頭腔
最後は咽頭腔のさらに下にある喉頭腔です。
喉頭腔の中には声帯が入っており、広げることで声帯周りの筋肉をより活用できます。
そのため、共鳴というよりは声帯の自由度を高めるために喉頭をリラックスして下げるという話はボイトレでは割とよく出てきますね。
喉頭を下げる感覚もあくびをイメージするとよいです。
あくびをしているときは喉頭が下がって、喉頭腔や咽頭腔が広がっている状態になっています。
逆に喉頭が上に上がっている状態をハイラリンクスと呼びます。
ハイラリンクスの状態だとキンキンした声になりがちで、力みが生まれやすくて喉が苦しくなったりもします。
共鳴腔を広げる練習をしてみよう
首の中を前後に開く感覚で、喉頭は下げる
上記の要領で共鳴腔を広げて声を出してみましょう。
無意識で出した声と共鳴腔を広げる意識をもって出した声の違いを感覚的に感じられるとベストです。
ちなみに僕の場合はこんな感じですね。
無意識で出した声
共鳴腔を意識的に広げて出した声
特に高音発声においては鼻腔を広げて共鳴させることが重要となります。
鼻腔を共鳴させるのが上手くいかない人は声を「Man(マン)」「Non(ノン)」などマ行、ナ行で出しましょう。
マ行、ナ行は言葉的に鼻腔共鳴しやすいので、共鳴している感覚がつかみやすいです。
このように共鳴トレーニングでは「響かせる場所の意識」「使用する言葉」の2つを組み合わせてやっていくことが多いですね。
ちなみに共鳴腔を広げて発声するとクラシックっぽい発声になります。
そのため、「自分がやる音楽ではこんな声は使わない」と敬遠される方がたまにいます。
ぎたすけ
たけしゃん
このへんの考え方は筋トレと競技技術を分けてトレーニングするアスリートと一緒です。
効率的な声の出し方を習得しつつ、自分が使いたい音色に作り込んでいくのが一番効果的だと僕は考えています。
声について詳しく学ぼう
歌の要素を理解しよう
ボイストレーニングをやってみよう
ボーカルの知っておくべき知識
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