ぎたすけ
たけしゃん
後継機種のAG03MK2が発売されました。最新機種のレビューは下記の記事を参照ください。
YAMAHA AG03MK2をレビュー。ライブ配信で最強のオーディオインターフェイス
YAMAHA AG03MK2をレビュー。ライブ配信で最強のオーディオインターフェイス飛ばし読みガイド
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YAMAHA AG03
- ミキサー型のオーディオインターフェイス
- エフェクト、ループバック機能などライブ配信に最適
- DAWソフト Cubase AI付き
YAMAHAが販売しているミキサー型オーディオインターフェイス AG03。
小さいボディサイズに配信に使う機能をギュッと詰め込んだ人気製品です。
ボディサイズの割に多機能なので、基本的な機能を先に解説していきます。
基本機能は飛ばしてレビューを読みたい方は<AG03をレビュー>を参照ください。
基本機能の目次
2 IN / 2 OUT
- マイク用コンボジャック
- ギター/キーボード用 LINE端子
- ヘッドフォン端子
- モニター用出力端子
- AUX端子
良く使うものは一通り網羅しています。
マイクとエレアコ or キーボードを挿して使えるので、弾き語りもばっちり。
ただし、歌もギターもマイクで拾いたい場合にマイク 2本使うことができません。
なので、ギター弾き語りでAG03を使う人はエレアコが前提です。
マイクを2本使いたい人は同価格帯ではUR22Cが最有力となります。
ヘッドセット&AUX端子
ヘッドセット端子はゲーム実況やる方など、ヘッドセット使いたい人向け。
AUX端子はスマホやiPodといった音楽プレイヤーをつなげるためのものですね。
どちらもオーディオインターフェイスには基本はついてない端子です。
また、INPUT2/3にオーディオ機器をステレオでつないでBGMを流す方も多いみたいです。
INPUT2/3を使うメリットはAG03本体でBGMの音量調整ができることです。
AUX端子はボリュームツマミないんで、PCなり音楽プレイヤーなりで音量調整する必要がありますからね。
INPUT2ならBGMとめたければ、INPUT2をボリューム0にすればいいわけで楽っちゃ楽です。
ただ、INPUT2にギターやキーボード挿す人にとってはAUX端子があるのは便利ですよね。
AG03はライブ配信をするには、やっぱり便利な機種ですね。
DSPエフェクト
- EQ(イコライザー)
- コンプレッサー
- リバーブ
- アンプシュミュレーター
4つのエフェクトを使うことができます。
EQ、コンプレッサー、リバーブがあれば、弾き語り配信もばっちりですね。
ミキサー本体にはエフェクトのON/OFFスイッチのみついており、本体操作だけでエフェクトが使えます。
エフェクトのかかり具合など、細かい調整をしたい場合はソフトウェアであるAG DSP Controllerを使用します。
AG DSP ControllerはWin/Mac対応なので、スマホやタブレットは非対応です。
つまり、PCがないとエフェクトは使えるもののかかり具合の調整はできないということです。
たけしゃん
まあ、デフォルト状態でも割と使えます。
AG DSP Controllerを使わないデフォルト状態だと、どんな感じかは<エフェクトはまあまあ>で音源付きで解説していますので参考にしてください。
ちなみに「Comp/EQボタン」を押しながら電源を入れると初期化できます(白いランプが点灯する)。
普段、スマホしかもってない人で設定を元に戻したい場合や本体スイッチでON/OFFできないアンプシミュレーターをONにしちゃった場合などに使いましょう。
AG03のループバック
ループバック機能とはライブ配信でPCやスマホで流したBGMをマイクの音と合わせて出力できる機能です。
また、スマホだとアプリによって1chはL、2chはRと完全に音が分かれてしまいますが、AG03はループバックでステレオ出力する機能も備わってます。
モードの切替はミキサー本体中央にTO PCというスイッチで行います。
- DRY CH 1-2G…INPUT1(マイク)、INPUT2(ギター/キーボード)がバラ(モノラル)で出力される
- INPUT MIX…ミキサーに入力した音をステレオミックスして出力。USB接続したPC・スマホの音は返さない
- LOOP BACK…ミキサーに入力した音 & USB接続したPCやスマホの音がステレオミックスされて出力
DRY CH 1-2Gは普通のオーディオインターフェイス機能なので、歌ってみたやDTMで活用します。
DRY CH 1-2Gを選択していると内蔵エフェクトはかからないようです。
ライブ配信ではINPUT MIXかLOOP BACKのどちらかを使用します。
USB接続しているPCやスマホの音を配信で流したいときはLOOP BACK。
ミキサーに接続したマイクや楽器の音を流すだけならINPUT MIXでOKです。
例えば、ボイスチャットなど相手の声が返ってくるアプリの場合はLOOP BACKにすると相手の声もループバックしてハウリングするのでINPUT MIXでやりましょう。
逆にライブ配信でPCのBGMなど流したい場合はLOOP BACKです。
やることによってモードを使い分けできるのが良いですね。
また、iPhoneのカメラアプリはステレオ仕様なので、普通のオーディオインターフェイスで録画するとモノラル出力のため片耳からしか音が出なかったりしますが、AG03ならINPUT MIXでステレオ出力にして対応できるのも地味にでかいです。
他のステレオ仕様のライブ配信アプリでの確認まではしていないですが、同じ理屈なはずなので片耳からしか音が聴こえない場合はループバックで対応できると思います。
iPhone、iPad対応
AG03はiOS対応なので、iPhoneやiPadでも動作します。
AG03とiOS端末の接続にはLightning USBカメラアダプタが必要です。
また、iOSと端末と接続するときはUSBケーブルで別途、電源供給を行う必要があります。
別売りの5VDC用のUSBケーブルでモバイルバッテリーに繋ぐか、USBコンセントを使ってコンセントに接続するかして電源供給しましょう。
既にスマホ用で持ってる人も多いでしょうが、持ってない人は別途購入しておきましょう。
USBコンセント
モバイルバッテリー
DAWはPC・iOS両対応
AG03にはDAWのCubase AIとiPhone、iPadで使用できるCUBASIS3 LEが付属します(ダウンロード版)。
CubaseはDAWの中でもシェア率No.1で使い勝手が良いです。
Webでも情報が最も多いし、解説本もバージョンごとに販売されることが多いので初心者に最も適したDAWです。
また、iPhone、iPadで使えるCUBASIS3 LEもそれぞれの端末で最適化された画面構成になっていて、使いやすいです。
YAMAHA AG03をレビューする
はじめに総評すると「ライブ配信に特化しつつも、歌ってみたなどDTMもできる万能機種」です。
必要な機能がコンパクトにまとまっています。
音質も良く、192KHz/24Bitも対応しているため、ライブ配信からDTMまで万能に使えます。
歌ってみた、弾き語り動画の音録りに使うにも十分な機能性を持っています。
非常によくできていて、ベストセラーとなるのも納得の1台です。
レビューの目次
AG03の音質は良好
マイクチャンネルはライブ現場でも良く使われる定番のClass A マイクプリアンプ D-PREが採用されています。
なので、ちゃちなこともなく普通に使える音で出力されます。
実際にAG03を使って、僕が弾き語りした動画がこちら。
これはMPM-1000という6,000円くらいのコンデンサーマイクとAG03で録ってます。
マイク&オーディオインターフェイス合わせて2万円程度で買えるのに、マジか…と思ってしまうくらい高音質。
何十万円もする高級機材のような音質はさすがに出ませんが、配信やボーカル録音で使うのに十分な品質なので心配ありません。
YAMAHAはPAミキサーの最大手なので、オーディオインターフェイスでもノウハウが引き継がれていて安心です。
エフェクトはまあまあ
よくあるYAMAHAミキサーのエフェクトですね。
なので、かかり具合はなかなかに良好です。
ただ、かけ具合の調整がPCでのソフトウェア操作が必要なのがイマイチです。
競合機種のUR22Cはスマホアプリで調整できるので、この点は負けてますね。
とはいえ、デフォルト状態でも悪くないかかり方はしてくれます。
試しにデフォルト状態でボタン押すと、どんな感じに音が変わるのか聞いてみましょう。
エフェクトなし
Comp/EQをON
リバーブをON
両方ON
こんな感じです。
デフォルトのリバーブは弾き語りに使うには深すぎます。
オケを流して歌う場合は、こんくらいでもカラオケっぽくていいんですけどねぇ。
そんなわけでカラオケ配信ならいいんですけど、弾き語りだとリバーブOFFるかPCでかかり具合を調整したいところです。
ちなみにリバーブは「TO PC」を「INPUT MIX」か「LOOPBACK」にしていないとかけ録りできません。
「DRY CH 1-2G」の状態だと出力される音にはかからないので注意しましょう。
スタンドアローンなので使い道は豊富
5V DCで電源供給すれば、スタンドアローンで作動します。
PA設備がないところでライブする際などに簡易なミキサーとして機能します。
基本は配信やDTM用でたまに簡易ミキサーとして外でも使うという人には助かりますよね。
なお、外でミキサーとして活用するのがメインの人はMG06など、そもそもミキサー用途で作られてるYAMAHA MGシリーズを買ったほうが良いです。
フェーダーが直感的で使いやすい
やっぱり、フェーダーで音量調節できるのはいいもんです。
配信時にちょっとした音量調節するにも楽ですからね。
マイクのチャンネルだけフェーダーで後はツマミです。
形がミキサーなこともあり、直感的につかいやすいのが良いところです。
代わりにミキサーと同じようにGAINとVolumeの両方が用意されてるのが、初心者には少しわかりづらいです。
ザックリ言うと、GAINは入力信号を増幅するもの音質を歪ますトーンでもあります。
Volumeは出力信号を調整するものです。
GAINを上げすぎるとサーという残留ノイズが急激に大きくなります(これは普通のことです)。
僕の環境だと、GAINを12~2時くらいでVolumeを黒い太線らへんにすると歌録りにちょうど良いレベルです。
GAINを5時とかまで持ってくと、音も歪み、ホワイトノイズもかなり大きくなります。
たけしゃん
SM58やMPM1000など色んなマイクを試しましたが、GAINは12時~2時くらいで音量は十分です。
その状態なら、ノイズも非常に少なく快適に使えます。
色んなライブ配信で万能に使える
AG03の最大の強みはライブ配信全般に強いことです。
他のオーディオインターフェイスはやっぱり音楽用途なんですよね。
ヘッドセット端子やAUX端子とか普通はついてないですからね。
ゲーム実況ではヘッドセット使いたい人も多いでしょうし、AUX端子が別途ついているのも雑談配信では便利。
エフェクトもライブ配信では細かい調整まではいらなくて、ボタン1つで手軽に使いたい人が大半ですよね。
最近は弾き語りや歌ってみたもコンテンツの1つでしかなく、ゲーム実況とか雑談配信と合わせてやる人が増えてきました。
ライブ配信でジャンルを手広くやる場合には、AG03が一番使いやすい機種です。
競合機種との比較
価格帯、使用用途が近い競合機種となると、やはりSteinberg URシリーズです。
この4機種は割と綺麗に目的別のすみ分けができています。
ギター弾き語りで想定すると、歌・ギターでそれぞれコンデンサーマイクを立てるのが音質的にベストなのでUR22Cがおすすめですね。
UR22Cは2019年発売の機種でUSB3.0の高速通信に対応していたり、他の3機種より今どきの仕様になっています。
スマホ向けに最適化された操作アプリもあるので、音楽用途ではかなり強いです。
一方でAG03はライブ配信で使う機能が本体操作のみで行えるのが強み。
エフェクトのON/OFF、ループバックのON/OFFが本体操作で完結します。
更には、ヘッドセット端子、AUX端子などゲーム実況や雑談配信で使いたい機能が満載です。
雑談、ゲーム実況、カラオケなど色んなライブ配信やりたい人はAG03のほうが便利。
改めて、まとめると音楽用途中心ならUR22C。
ゲーム実況や雑談など色んなライブ配信をやる人はAG03というのが妥当な選択の仕方です。
自身の環境に合わせて、オーディオインターフェイスを選択しましょう。
AG03
UR22C
AG03におすすめのマイク
YAMAHA AG03を買うならセットでマイクを買う方が大半ですよね。
そこで、おすすめのマイクはズバリaudio technica AT2020です。
1万円ジャストで買える高音質なコンデンサーマイクですね。
ライブ配信はもちろん、歌ってみた動画の製作などにも活用できるので非常に便利。
実際に録ってみた音はこんな感じ。
音質はaudio technicaらしく、癖もなくフラットに調節されています。
癖がないので使いやすいエントリーモデルのマイクです。
AG03の音質レビューで紹介したマランツプロ MPM-1000も安くていいんですけどね。
AT2020のほうが国産で造りがしっかりしてるので、ガッツリ使い込むならAT2020がおすすめです。
※左:MPM-1000、右:AT2020
YAMAHA AG03とaudio technica AT2020をセットで買っておけば、音楽系の用途であれば大半のことはできるようになります。
AG03&AT2020のコンビなら、音質的にも基本困ることないですね。
AT2020
AG03
YAMAHA AG03 まとめ
- ライブ配信に便利な機能とDTMで使う基本機能を詰め込んだオーディオインターフェイス
- ライブ配信で色んな事にチャレンジしたい人には最適
- コンデンサーマイク 2本同時使用したい人はUR22Cにすべし
YAMAHA AG03の解説でした。
手軽に高音質なライブ配信をやるには最適ですね。
ずっと人気があるのも納得です。
ライブ配信や歌ってみた動画を製作にチャレンジしたい人は、ぜひチェックして欲しい機種ですね。
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