Fdimの押さえ方。よく使うコードフォームと使用するパターンを解説

Fdimのギターコードフォーム 3種類

ぎたすけ

ギターコードの解説か。Fdimってそんなに使ったことない気がするな

たけしゃん

Fdimは定番の使われ方以外にアクセントやフレーズっぽい使われ方もするよ。使われてる楽曲を題材に説明するね

本記事はFdim単体の解説記事です。

dim全体の活用事例や音楽理論については下記の記事を参照ください。

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たけしゃん

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プロフィール

ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
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Fdimコードの押さえ方

Fdimの構成音とギターのコードフォーム

不安定で不気味な音がするコード Fdim。

コード進行の流れで使うほかにアクセントやフレーズ的な要素で使うコードです。

基本のコードフォームは親指も使って、3箇所を押さえる形です。

ギターでFdimを押さえている写真

親指は使用せずに人差し指、中指、薬指で押さえるフォームでも問題ありません。

どちらのフォームでも形が特殊なのもあって、指に覚えさせるまで時間がかかります。

ゆっくり何度も押さえて、形を覚えましょう。

DdimとFdimは区別しよう

DdimとFdimの構成音
Ddimは最低音がレ、Fdimはファ

Ddim

Fdim

Fdimを覚えるときにごっちゃにならないようにしてほしいのが、Ddimとの違いです。

DdimとFdimは構成音は一緒で音の積み上げ方が異なるコード。いわゆる転回形です。

転回形

構成音は変えずに重ねる音の順番(ボインシング)を変えること。Fdimの転回形がDdimになる

某有名コードサイトではFdimという表記でDdimのフォームが表示されます。

構成音が一緒なので、不協和音にこそなりませんがFdim≠Ddimです。

特にdimコードが使われる場面はパッシングディミニッシュと呼ぶ「ルート音が半音ずつ上昇 or 下降する」コード進行が多いです。

パッシングディミニッシュでFdimとDdimを一緒に扱ってしまうとルート音がちゃんとつながらなくなります。

下記は星野源さんの「くだらないの中に」を例に出した譜例です。

くだらないの中に パッシングディミニッシュ

本人演奏ではルート音が「E→F→F#」となっています。

対して、某コードサイトのコード譜は「E→D→F#」となっており、ルート音が半音上昇の流れになっていません。

上記のコード進行はルート音が半音上昇してこそ、効果的なので某コードサイトのコード譜では効果激減です。

このようにdimコードではルート音が非常に重要になるので、他のdimコードと一緒くたにしないように意識しましょう。

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Fdimのコードフォームバリエーション

Fdimのギターコードフォーム 3種類

パターン①

パターン②

パターン③

Fdimでよく使うコードフォームは上記3種類。

どのフォームも使う場面はありますが、よくある使い分けとしては下記の通りです。

  • パッシングディミニッシュ→パターン①と③
  • アクセント・フレーズ→パターン②

先ほど、例に出した星野源さんの「くだらないの中に」ではパターン③のFdimでパッシングディミニッシュしています。

くだらないの中に/星野源(YouTube)

ルート音を繋げるパッシングディミニッシュではパターン①と③が前後のコードと繋げやすいので、どちらかを使うことが大半です。

対してパターン②は高音が強く出るので、アクセントやフレーズに使用されることが多いです。

Fdimのコードフォーム 3種類

パターン②のFdimが使われている曲は秦基博さんの「Tell me,Tell me」です。

Tell me,Tell me/秦基博(YouTube)

カポタストを1Fにつけた状態でイントロ部分が「E→Eaug→E→Fdim」となっています。

秦基博さんは他の楽曲でもパターン②のFdimをアクセントに使ってますね。

もちろん、パターン②のフォームをパッシングディミニッシュに使うのもありです。Fdimだけでも色んなバリエーションを持っておくと良いですね。

Fdim まとめ

ギターでFdimを押さえている写真
  • Fdimはファ・ラ♭・シ・レで構成されたコード
  • DdimとFdimは違うコードなので、ちゃんと区別しよう
  • フォームバリエーションを3つ持っておくと使い分けできて良い

ぎたすけ

同じFdimでも、フォームごとに使い分けて弾いてるんだな。難しい…

たけしゃん

慣れてくると、これじゃないな…と思うようになってくるから、同じコードでもどのフォーム使うかちゃんと考える癖をつけるのが大事だね

Fdimの解説でした。

比較的使うdimコードなので、バリエーションを作っておきましょう。

また、アーティストによって使い分けが異なるので、色んなアーティストの演奏を聴いて見るのも楽しいですよ。

秦基博さんと星野源さんでも、Fdimの使い分けは違うので比べてみると面白いですね。

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