評価:4
ぎたすけ
たけしゃん
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ZOOM AMS-24
入力端子 | コンボジャック×2 |
出力端子 | 1/4 “ライン出力×2 ステレオ 3.5mm出力 ×2 |
サンプルレート | 96kHz / 24bit |
接続端子 | USB-C |
対応OS | Win,Mac,iOS,Android |
2022年6月に発売されたコンパクトなボディに豊富な機能が魅力のZOOM AMSシリーズ。
そのシリーズの中間モデル AMS-24です。
AMSシリーズ比較
ハンディサイズで非常にコンパクトですが、コンボジャック2基搭載かつ多機能です。
特にライブ配信に関する機能が充実しており、音楽制作・配信で使いやすい製品となっています。
まずはAMS-24の製品仕様から解説していきます。
仕様を飛ばして、レビューを読みたい方は<ZOOM AMS-24をレビュー>を参照ください。
製品仕様の目次
2イン4アウト
AMS-24はハンディサイズながらも2イン4アウトの入出力を備えています。
まず入力は前面のコンボジャック2基です。
XLR/LINEの両対応となっており、XLR接続時はファンタム電源も使えます。
また、INPUT1はHi-Z切替に対応しており、上面のスイッチで切替可能です。
エレキギターやベースなどパッシブの楽器を直接コンボジャックに繋ぐときは「GUITAR」を選択しましょう。
このほか、MUSICモード・STREAMINGモードで入力端子の挙動が変わります。
各モードによる入力の違いは後述の<MUSICモードとSTREAMINGモード>で解説します。
続いて、出力端子です。まずは背面のTRS×2ですね。OUTPUT Aという名称になっています。
OUTPUT Aはモニタースピーカーなどに接続できます。
そして、前面にヘッドホン端子が2つ付いています。上がA、下がBとなっています。
それぞれの音量調整は上面のつまみになりますが、下図のように割り振りされています。
ヘッドホンAとOUTPUT Aは兼用となっており、ヘッドホンBだけ独立しています。
そのため、例えばイヤモニだけクリックを流したい場合などは、イヤモニはヘッドホンBを使いましょう。
ちなみにソフトウェア上ではOUTPUT1/2とOUTPUT3/4が用意されています。
OUTPUT1~4に設定した音は下表のようにAMS-24の各端子に出力されます。
ソフトウェア | AMS-24の端子 |
OUTPUT 1/2 | OUTPUT A ヘッドホン A |
OUTPUT 3/4 | ヘッドホン B |
ライブで音源と同期させる場合など、客席に出す音とイヤモニの音を別個で管理できるようになってます。
ハンディサイズなのに、なかなかに凝ったことができますね。
ループバック機能
AMS-24はループバック機能を搭載しています。
ループバックの切替は本体側面のスイッチで行います。
隣にはダイレクトモニターのON/OFFスイッチもついています。
ループバックの切替スイッチがついている製品は珍しいですね。
ソフト操作不要でループバックをON/OFFできるのは、ワンオペ配信だと結構便利なんですよね。
なお、ループバックONの状態では自分の声はダイレクトモニターでモニタリングしましょう。
アプリ側のモニター機能をONにするとハウリングします。
MUSICモードとSTREAMINGモード
AMS-24にはMUSICモードとSTREAMINGモードの2つのモードが用意されています。
ザックリ言うと、MUSICモードは音楽制作、STREAMINGモードは配信用です。
MUSICモードは各入力端子の音がパラで入力されます。
DTMやレコーディングなどで使う、一般的な仕様ですね。
STREAMINGモードでは、INPUT1/2がステレオミックスされて入力されます。
OUTPUTもA・Bで同じ音が流れるようになります。
ライブ配信や複数人でのポッドキャストなどでは、STREAMINGモードが有効です。
なお、INPUTにはステレオリンク機能が搭載されています。
ボタンを押して点灯させると、INPUT1はL側、INPUT2はR側から音が出るようになります。
ボーカルや弾き語りだと使うことは基本ありませんが、キーボードやドラマーには便利な機能です。
付属品
AMS-24の付属品はUSB-C to Aケーブルのみです。
DAWなどのソフトウェアは付属しません。
なお、AMS-24はiOSとAndroidでも使用できます。
iOSと接続するためには別売りのUSB 3カメラアダプタが必要です。
また、スマホでの使用ではUSBケーブルとは別で電源供給が必要となります。
AMS-24は単三電池×2とUSB電源供給の2種類に対応しています。
単三電池で動かす場合は本体下部に電池を入れて、BATTERYスイッチをONに変えます。
USBで電源供給する場合はBATTERYスイッチをOFFにして、背面の5V DCにUSBケーブルを接続します。
接続したUSBケーブルはモバイルバッテリーもしくはコンセントに接続します。
なお、コンセントに接続する場合はZOOM純正のAD-17Aを使用しましょう。
メインはPCの方はスマホで使うときは単三電池で動かせばよいでしょう。
逆にスマホでの利用がメインの人はACアダプタ-を買ったほうが良いですね。
ZOOM AMS-24をレビュー
それでは、AMS-24を細かくレビューしていきます。
はじめにメリット・デメリットを箇条書きでまとめたものがこちら。
コンパクトな割に多機能で、音楽制作・配信のどちらでも使いやすいです。
普段は高級機を使用している人が配信用のサブ機として、導入するにもちょうど良い製品ですね。
レビューの目次
音質もなかなかに良い
AMS-24でボーカル、アコギを録音してみました。
コンパクトですが、しっかりとしたクリアな音でゲインを上げてもキレイです。
実際にボーカル、アコギを録った動画がこちら。
クセもなく、素直な音で動画制作・配信で使うには十分なクオリティです。
マイクプリのゲインもMAXで+58dBと十分な音量を得られます。
再生音も価格相応に良いです。
コンパクトが売りの製品ですが、音質面でも十分に使えるレベルになっています。
ちなみにWindowsでの録音時にビリビリというノイズが入ることがありました。
僕は下記2点で解決したので、発生した人は試してみてください。
- バッファサイズを上げる(512 samples以上)
- ZOOM公式の「Windows 10 PCの設定を、音楽制作用に最適化する方法」を行う
現象からもPCの処理性能の問題かと思うので、ブラウザなど不要なものも落としましょう。
なお、MacとiOSでは同現象は発生しませんでした。
スマホ配信で非常に使いやすい
AMS-24はSTREAMINGモードを搭載しており、スマホ配信での使い勝手良いです。
スマホのライブ配信アプリはモノラルとステレオがあり、ステレオのアプリはINPUT1はL、INPUT2はRで音が分かれます。
アプリ | 仕様 |
17Live | モノラル |
nana | モノラル・ステレオ切替可能 |
nanaパーティー | ステレオ |
Poco-cha | ステレオ |
インスタライブ | モノラル |
LINEライブ | モノラル ※1chしか認識しない |
ツイキャス | ステレオ |
YouTube Live | ステレオ |
TikTok | モノラル ※1chしか認識しない |
GarageBand | モノラル・ステレオ切替可能 |
iOSのビデオ | ステレオ |
そこで、INPUT1とINPUT2をミックスして入力する必要がありますが、このミックス機能がついてる製品はまだまだ少ないんですよね。
AMS-24はSTREAMINGモードにすると、ステレオミックスされる仕様です。
切替も本体のスイッチで手軽に行えるのも良いですね。
ループバックやダイレクトモニターも本体スイッチでパッと切替できます。
ワンオペのスマホ配信では非常に使い勝手が良いです。
ツイキャスやYouTube Liveで弾き語り配信したい人にもおすすめです。
コンパクトで携帯性抜群
AMS-24は超コンパクトなので、携帯性抜群です。
他のオーディオインターフェイスと比べても、圧倒的に小さくて軽いですね。
また、スマホで使う場合も単三電池×2で動くので、持ち運びが楽です。
撮影や録音でスタジオや事務所に持って行くにも手軽で良いですね。
ちなみに下位モデルのAMS-22は単三電池は使えませんので、注意してください。
競合機種との比較
最後は競合機種との比較です。
ここでは人気の高いYAMAHA AG03MK2とSteiberg UR22Cと比較します。
まず、3製品ともPC・スマホともに非常に使いやすい仕様になっています。
特にスマホ配信をしっかり考慮して作られているのは、2022年現在ではこの3製品のシリーズだけだと思います。
その中で機能面においては、やはりAG03MK2とUR22Cが上ですね。
理由はPC・スマホともに使える専用アプリとDSPエフェクトの存在です。
リバーブやコンプレッサーなどのエフェクトを使って配信することが可能です。
細かく音作りできるので、歌配信で大きなアドバンテージですね。
また、AG03MK2とUR22CはCubase AIが付属するので、音楽制作面でもAMS-24より有利です。
なので、自宅で据え置きで使う分には音楽制作メインならUR22C。配信メインならAG03MK2が良いです。
逆にAMS-24の強みはサイズです。ダントツでコンパクトです。
DSPエフェクトはないものの、ループバック・ステレオミックスは対応しています。
また、入力がコンボジャック 2基なのでAG03MK2よりは汎用性も高いです。
更にはスマホ接続時は単三電池×2で動くのも良いですよね。
省スペースでの設置、携帯性の面ではAMS-24は圧倒的に強いですね。
ZOOM AMS-24 まとめ
- ハンディサイズでコンボジャック2基搭載のオーディオインターフェイス
- STREAMINGモードやループバック機能搭載で配信でも便利
- 音質もカバー動画制作や配信で十分使えるレベル
ぎたすけ
たけしゃん
ZOOM AMS-24のレビューでした。
コンパクトなサイズ感で制作、配信で万能に使える多機能製品です。
サイズ感に目が行きますが、昨今の配信事情に適した機能が搭載されているのも大きいですね。
特にスマホ配信に適した製品はまだまだ少ないので、非常に良い選択肢ができました。
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