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マイクの種類

マイクの種類と一口に言っても、種類を分ける切り口が複数存在します。
その主な切り口が以下の3点です。
項目 | 概要 |
![]() マイクの構造 | コンデンサーマイク ダイナミックマイクなど |
![]() マイクの端子 | XLR、USBなど |
![]() マイクの形状 | ハンドヘルド ピンマイクなど |
他にも切り口はありますが、この3点を組み合わせて種類を絞るのが最もわかりやすいです。
例えばピンマイクでも…
- コンデンサーでUSB端子のピンマイク
- ダイナミックでXLR端子のピンマイク
といった風に種類が分かれます。
マイクの構造・端子・形状を押さえておけば、マイク選びで困ることはほとんどなくなります。
なので、本記事でもこの3点をそれぞれ細かく解説していきます。
マイクの構造

マイクは振動(音)を電気信号に変換して、音響機器に送る機械です。
その電気信号に変換する構造がマイクによって、異なります。
この構造によるマイクの種類は大きく3つに分かれます。
項目 | 概要 |
![]() コンデンサーマイク | 音の振動で電圧を変化させ 電気信号に変換させる 音質は良いがデリケート |
![]() ダイナミックマイク | 振動を内部のコイルに伝えて 電気信号に変換 頑丈で環境変化に強い |
![]() リボンマイク | アルミ箔などのリボンで 振動を電気信号に変換 音質は良いがデリケート |
上記3種類について、少し掘り下げて説明していきましょう。
コンデンサーマイク

コンデンサーマイクは内部のダイアフラムに電気を貯めて、音の振動で電圧を変化させることで音を電気信号に変換します。

そのため、ファンタム電源と呼ばれる電源の供給が必要です。

コンデンサーマイクは音の感度が高く、音質も非常に良いです。
一方でデリケートで環境変化にも弱いため、レコーディングで使用するのが一般的ですね。
感度が高く、音量を稼ぎやすいこともあり、テレワーク向けのUSBマイクでもコンデンサーマイクが主流となっています。
ダイナミックマイク

ダイナミックマイクは内部にコイル・磁石が入っており、ダイアフラムの振動をコイルに伝えることで音を電気信号に変換します。

シンプルでアナログ的な構造となっており、電源の供給などは必要ありません。
音の解像度はコンデンサーマイクに劣りますが、シンプルなので頑丈で環境変化に強い構造となっています。
そのため、ライブやイベントなど幅広い用途で使われていますね。

自宅でもダイナミックマイクは扱いやすいです。
一方で音の感度が低く、接続する音響機器のスペックが低いと音量が不足しがちです。

その関係か、USBタイプだとダイナミックマイクは非常に少ないです。
リボンマイク

リボンマイクは内部のアルミ箔などで作られたリボンユニットを振動させることで、音を電気信号に変換させるマイクです。
振動帯の吊るされたリボンが自由に動くため、音のレスポンスが良く、ナチュラルな音で録れます。

基本的にリボンマイクの指向性は前後の音を拾う双指向性が採用されています。

リボンマイクは非常にデリケートで、感度も低く、取り扱いが大変です。
そのため、宅録で使っている人はほとんどいないですね。
業務用のレコーディングスタジオや放送局とかにいくと置いてあるマイクです。
マイクの端子

続いてはマイクの端子です。
主に採用されている端子は以下の3種類ですね。
端子 | 概要 |
![]() XLR | 音響機器で一般的な端子 ミキサーなどと接続可能 |
![]() USB | 汎用的な端子 PCやスマホと接続可能 |
![]() 3.5mmミニプラグ | 安価なマイクで使われる PCやスマホと接続可能 |
演奏など音楽用途だとXLRが基本ですが、最近は配信などの用途でUSBマイクが人気ですね。
この3種に関しても、ザックリと各項目を解説していきます。
XLR

音響機器などで一般的なXLR端子です。
オーディオインターフェイス、音響ミキサーなど業務用機器はXLR接続が基本です。

XLRマイクはPCやスマートフォンと直接接続はできません。
間にオーディオインターフェイスを経由することで、マイクを使用することができます。

音質や機能性に優れたオーディオインターフェイスやミキサーと接続することで、高いレベルの録音環境を構築できます。
また、プロのレコーディングなどもXLRマイクで行うので、高級マイクも多数存在します。
USB

続いて、USBです。USB接続のマイクはUSBマイクと呼ばれています。
USBの端子は製品によって、USB Type-B、USB Micro-B、USB-Cに分かれます。
USBマイクの大きなメリットはPCやスマートフォンと直接接続できることです。
仕組み的にはマイク内にオーディオインターフェイスが内蔵されているため、直接接続できるようになっています。

代わりに別のオーディオインターフェイス、ミキサーとは接続できません。
そのため、XLRマイク&オーディオインターフェイスと比べると、音質・機能面・拡張性は劣ります。
USBマイクは手軽で高音質な点が強みで、テレワークや配信で使用されることが多いですね。

なお、USBマイクはコンデンサーマイクが圧倒的に多いです。
ダイナミックマイクも存在はしますが、数は少なく、価格帯も高めのものが多いです。
また、USBタイプのダイナミックマイクはXLRとUSB両対応になっているものが多いです。


3.5mmミニプラグ

3.5mmミニプラグはイヤホンマイクなど、安価なマイクでよくある端子です。
XLRやUSBと比べると、ノイズが入りやすく、音質も劣るものが多いです。
代わりにイヤホンと一体型でPCやスマートフォンに直接接続できるため、テレワークでは人気がありますね。

社内会議や友達との通話など、そこまで音質を気にする必要がない人にはおすすめです。
逆にプレゼンなど、音質が重要な用途ではXLRかUSBを使ったほうが良いですね。
マイクの形状

最後はマイクの形状についてです。
形状についても、種類はたくさんありますが、本記事では良く使う5つに絞って解説していきます。
画像タップで解説に飛びます
形状 | 概要 |
![]() ハンドヘルド | 一般的なハンドマイク 様々な用途で使う |
![]() ラージダイアフラム | レコーディング用マイク マイクスタンドで使う |
![]() ペンシル | 楽器録音向けマイク ピンポイントで狙う |
![]() ガンマイク | テレビ収録などに使う カメラ取付用の製品もある |
![]() ピンマイク | 首元につけるタイプ 番組収録などで良く使う |
ハンドヘルド

主な用途
- ライブステージ
- イベント・スピーチ
- 音楽制作
- ライブ配信
ハンドヘルドはハンドマイクとして使える、一般的なマイクの形状です。
ライブ、イベントなど幅広い用途で使用されています。
ハンドヘルドはダイナミックマイクが多いですが、コンデンサーマイクも存在します。

また、ハンドヘルドマイクは正面の音を拾うカーディオイド(単一指向性)が採用されています。

そのカーディオイドの中でも、音を拾う範囲が細かく分かれています。

扱いやすいのはカーディオイドですが、周辺音の回り込みを抑制した人は更に狭い指向性と選ぶと良いでしょう。
代表的なマイクはSHURE SM58です。

音楽業界の標準機として、様々なライブハウス・スタジオに常設されています。
ラージダイアフラム

主な用途
- 音楽制作・動画制作
- ライブ配信
ラージダイアフラムはレコーディングでよく使うコンデンサーマイクです。
名前の通りで、ダイアフラムが大きいです。

ラージダイアフラムはマイクの感度が高く、繊細な表現までしっかりと再現してくれます。
音の解像度も高いので、レコーディング用途で活躍します。
一方でデリケートで取り扱いや保管には注意が必要です。
そのため、スタジオや自宅など静かで環境変化も少ない場所で使用するのが一般的ですね。

代表的なラージダイアフラムはaudio technica AT4040です。

フラットでバランスの取れたサウンドで、宅録でも人気が高いコンデンサーマイクです。
ラージダイアフラムは歌ってみた、動画制作、ライブ配信などで使用されており、最近は個人で所有している人が爆発的に増えましたね。
ペンシル

主な用途
- 音楽制作
- ライブ配信
ペンシル型は主に楽器収録で使われる、細いコンデンサーマイクです。
スティック型、スモールダイアフラムなどとも呼ばれます。
ラージダイアフラムと比べて、音の立ち上がりが速く、高い音圧にも耐えられる設計になっています。

そのため、アタックが強くて速いギターやドラムの収録に良く使われています。
特にアコギのカッティングやドラムのハイハットなど刻み系の楽器とは相性が良いです。

代表的なペンシル型マイクはAKG C451Bです。

レコーディングスタジオでも非常に良くみる、定番のペンシル型マイクです。
ギター弾き語りのライブレコーディングでも、アコギ側はC451Bを立てていることが多いですね。
ガンマイク

主な用途
- 動画制作
- 番組収録・ロケ
ペンシル型マイクと似ている、細い形状のマイクがガンマイクです。
メーカー呼称はショットガンマイクですが、世間一般的にはガンマイクと呼ばれています。
ガンマイクは番組収録などに良く使われます。音声さんがよく持っているマイクです。

ガンマイクはコンデンサーマイクで、指向性が非常に狭いです。
多くのガンマイクはスーパーカーディオイドもしくはハイパーカーディオイドが採用されています。

ピンポイントで目的の音を狙い、周囲の雑音は極力入れない仕様になっています。
また、ガンマイクはカメラに取付けて、使用することも多いです。

最近だと、YouTubeに投稿する動画の収録などで、個人でもガンマイクを所有している人が増えていますね。
代表的なガンマイクはSENNHEISER MKE 600です。

SENNHEISERは業務用ガンマイク市場では最大手ですが、10万円以上するものが多かったんですよね。
MKE 600は個人での購入も想定して、4万円程度に価格を抑えた人気製品です。
クオリティはもちろん良いので、YouTuberで使ってる方も多いですね。
なお、別売りケーブルのKA 600を使って一眼レフとも接続できます。
ピンマイク

主な用途
- イベント・スピーチ
- 番組収録・ロケ
- 楽器録音
首元に付けるタイプの小型マイク、ピンマイクです。
なお、メーカー呼称はラベリアマイクで、コンデンサータイプが主流ですね。
ラベリアマイクは人に付ける用途と楽器に付ける用途に分かれます。
大きな違いは指向性で、人に付ける用途のものは無指向性が一般的です。

話者がマイクに向かって話す必要もないので、トーク収録などに適しています。
管楽器などで使う楽器用途のラベリアマイクは単一指向性が採用されています。

楽器の音が出る部分に取付して、ピンポイントで音を狙います。
人に付ける用途の代表的な製品はRODE Lavalier GOです。
3.5mmプラグで無指向性なので、音響機器を持っていない人でも使いやすい仕様になっています。
ただし、コンデンサーなので、接続端子側はプラグインパワー対応の必要があります。
楽器用のラベリアマイクはaudio technica PRO70が安価で音も良いですね。

付属のアダプタを使って、アコギなど楽器に取付することができます。
PRO70はパワーモジュールが付属しており、乾電池でファンタム電源を供給する仕様になっています。

また、指向性も単一指向性が採用されています。
喋る用のピンマイクとしても使えますが、収音範囲は狭いので取付位置は気にする必要がありますね。
マイクの種類 まとめ

- マイクの種類は構造・端子・形状の3つの切り口で整理するとわかりやすい
- それぞれのマイクで得意不得意がある
- 音楽制作・動画制作・ライブ配信ではラージダイアフラムを使うことが多い
ぎたすけ
たけしゃん
マイクの種類についての解説でした。
最近は個人レベルで撮影とか制作やる機会が爆発的に増えているので、マイクの基礎知識が重要になってます。
低ノイズでクリアな音を録るためには適切なマイクを選択することが非常に大事です。
専門的な知識まではなくとも、基本だけでもわかっておくと大分違いますね。







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