斉藤和義の使用ギター、使用機材と弾き語りの難易度・ポイントを解説

ぎたすけ

斉藤和義さんって歳取るごとに渋みが増して、かっこよくなっていくよな

たけしゃん

音楽への取り組みも硬派な職人ってイメージだし、ギター持った雰囲気が既にカッコいいよね

男性シンガーソングライター 解説シリーズ 斉藤和義さん編です!

男性アーティスト解説 まとめ記事

男性シンガーソングライター おすすめアコギアーティストの楽曲と弾き語りスタイルを解説

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たけしゃん

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プロフィール

ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
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斉藤和義

  • 1966年生まれ
  • 1993年8月デビュー
  • ロード&スカイ所属

武骨なロック色が強い楽曲から、繊細な男心を歌ったバラードまで男臭さを等身大で歌い上げる姿がとにかくかっこいい、シンガーソングライター。

2018年現在で52歳ですが、歳をとるごとに魅力的になってる感じがします。

 

90年代後半では山崎まさよしさん、中村一義さん、斉藤和義さんで3人合わせて「さんよしくん」と呼ばれていました。

今や有名アーティストですが、2000年代前半くらいまでは音楽通は知っている職人系ミュージシャンってイメージでした。

 

ギターのイメージが強いですが、マルチプレイヤーでベース・ドラム・キーボードも演奏されます。

アルバムでは全パートを自分で演奏されることも多い。

 

影響を受けたアーティストはThe Beatlesのジョン・レノン、ローリングストーンズのキース・リチャーズ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、ロバート・クワインなどが挙げられます。

高校時代はメタル・ハードロックを好んで聞いており、上記のバンドに傾向するようになったのは大学生になってからだそうです。

 

ギターの思い入れが強いので、インタビューでもギターの話をすることが多いですね。

ジョンの話をするときも、ジョンのサイドギターについて熱く語っていたり…と50代になってもギター少年の心が垣間見えます。

楽曲

歌うたいのバラッド/斉藤和義(YouTube)

代表曲は「歌うたいのバラッド」「歩いて帰ろう」「やさしくなりたい」など。

バラードからロックな曲まで代表曲が多彩なところが斉藤和義さんの実力を表していますね。

 

ギターが楽曲の中心にあるのでギターリフのある楽曲が多いです。

ギターの聴かせどころが各曲にあるので、アコギで弾き語りしてもカッコいんですよね。

 

楽曲作りはメロ先中心。

〆切に追われて、楽器を弾きながらメロディを作ることが多く歌詞が最後の宿題になって悩むことが多いそうです。

確かに…。メロディは全部できたのに歌詞がつかずにお蔵入りとかあるもんなぁ。

アルバム

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斉藤和義の使用ギター、使用アイテム

ギターエフェクター

アコギ、エレキともに凄まじい数を持っているギターマニアな斉藤和義さん。

本章ではライブやレコーディングで使用されているものに絞って解説をしていきます。

アコギ

Gibson J-45

  • Gibson J-45
  • Gibson J-160E(斉藤和義モデル)
  • Gibson J-35(斉藤和義モデル)

他にもGibson、Martin、Yairi、COLLINGS、GUILD、個人ルシアー制作ギターなど物凄い数を持っています。

メインギターはGibson J-45(1968年製)で通称1号と呼んでいるブラックカラーのモデル。

MEMO
斉藤和義さんはJ-45だけで8本所有されていて、8号まであります

ギター毎に色んなピックアップを搭載。

使用のピックアップ

  • L.R.BAGGS Anthem
  • L.R.BAGGS Lyric
  • L.R.BAGGS M-1
  • FISHMAN RARE EARTH BLEND
  • FISHMAN Ellipse Matrix Blend

このピックアップから状況に応じて使い分けているそうです。

 

ちなみに斉藤和義シグネイチャーモデルのJ-45は6号(プロトタイプ)がAnthemで、7号(こっちが一般販売されてる)がEllipse Matrix Blend。

ご本人のこだわりで販売される少し前に変わったらしいです。

1号にはピックアップはつけておらず、主にレコーディング使用。

 

シグネイチャーモデルとしてJ-45の他に「J-160E」「J-35」がある。

J-160Eはジョン・レノンが使っていたことで有名なギターなので無類のジョンファンである斉藤和義さんには外せない1本でしょうね。

Gibson J-45

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エレキギター

  • Fender ストラトキャスター(1964年製)
  • Fender テレキャスター(1966年製)
  • Gibson KS-330#1(斉藤和義モデル)

エレキギターも数が多くて書ききれないので、主だったものを記載しました。

ボーカルギターとしてはテレキャスが最も良いと回答されており、使っている機会も多い。

 

Gibson KS-330#1はレコーディングで長年メイン機として使っていたES-330TD(セミアコ)を斉藤和義さん仕様にカスタマイズしたもの。

エレキギターでもカスタマイズした特注品を多数所有されており、ギターマニアっぷりがすごい。

エフェクターボードは意外とよくあるもので構成されていました。

エフェクター(エレキギター)

たくさんありすぎて、紹介しきれませんがMANNISH BOYS用のエフェクターボードで公開されていたものに絞ると…

MEMO
上からIN⇒OUTの接続順になってます

BOSS中心ですね。

…といってもセッション用のエフェクターボードは中国ブランドのMOORE中心で組まれていたり…と多様なエフェクターを使い分けている感じですね。

カポタスト

SHUBB C-1

SHUBBを使用されています。

僕も色んなカポを持っていますが、一番使いやすいのはSHUBBですね。

見た目もシンプルでおすすめです。

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ピック

ご本人オリジナルピックを使用。

トライアングル型で0.7mmのものを使用されています。

シングル「攻めていこうぜ」の初回特典でピックが付録としてついています。

アコギ弦

Martinのフォスファーブロンズ弦であるAcoustic SPを使用。

太さはギターによってライト(.012-.054)とミディアム(.013-.056)をギターによって使い分けているそうです。

あの、ジャッキとしたストロークはライト以上じゃないと出なそう。

チューナー

ライブではペダル型のBOSS TU-2を使用。

定番機種ですね。値段は高めですが、精度・視認性が優れていて現場力抜群の一品。

TU-2は販売完了しており、現行品は後継機のTU-3

プリアンプ

Pete cornishのAcoustic Pre Ampを使用。

このプリアンプってアコースティックベース用で使われているのは見たことあったんですけど、アコギでも使う人いたんだなぁ

8万くらいするので、アコギ用プリアンプとしては高級製品ですね。

参考 ACOUSTIC PREAMP/DI/MUTE(TM)Tone Gold by FREE THE TONE

エフェクター(アコギ)

Electro HarmonixのHOLYGRAILを使っています。デジタルリバーブですね。

薄っすらかけているそうで、設定も9時くらい。ほんと素の音に近い。

ちなみに繋ぐときはTU-2(チューナー)⇒HOLYGRAIL⇒Acoustic Pre Amp(DIも兼ねる)というつなぎ方。

MEMO
音楽機材のツマミの位置は時計の時間で表すことが多い。6時が0で12時が真ん中。MAXが5時くらい

斉藤和義さんは昔から使っているので、大きい形の古い機種を使ってます。

現行はnanoシリーズ化されて、小型になりました。

ギターシールド

  • BELDEN #9395
  • Providence製ケーブル(パッチケーブル)

ギターシールドは定番のBELDEN #9395を使用されています。

輪郭がクッキリとした、中低音強めに仕上っているのでロックやブルースには最適なギターシールドです。

 

また、エフェクター間の繋ぎようのパッチケーブルはProvidence製ケーブルで統一されています。

型番不明ですが見た目からProvidence P203と思われます。

BELDEN #9395 3m

BELDEN #9395 5m

ブルースハープ

HOHNER Golden Melodyを使用されています。

樹脂ボディでいいブルースハープですね。

斉藤和義の弾き語りについて

弾き語り難易度
ギター
(4.0)
(3.0)
総合評価
(3.5)

総評すると難易度は普通~やや難しめ。

歌は普通、ギターはやや難しめ。足して普通~やや難しめという感じ。

 

どちらかというとギターに重点が置かれて作曲されています。

ギターリフなどカッコいいフレーズが随所に盛り込まれており、ギター好きにはたまらない内容です。

 

曲調も幅広く、色んなジャンルのエッセンスが含まれています。

秦基博さんや星野源さんなど、最近主流のアーティストとは全く違う感じのプレイスタイル。

引き出し作りにチャレンジしてみるとよいでしょう。

ギター

ギターの特徴は下記の2点。

  • ギターリフや美味しいフレーズが随所に組み込まれている
  • ストロークの切れ味が大事

ブルージーな渋くて美味しいギターリフが入っています。

例えば、「ずっと好きだった」のイントロなどシンプルだけどカッコいいリフがあり、覚えておくて便利。

MEMO
ずっと好きだったのギターリフは下記の動画2:59から聴けます。

弾き語りツアー2017 雨に歌えば/斉藤和義(YouTube)

 

また、切れ味のあるストロークのギターリフから始まる楽曲がカッコいい。

例えば、「マディーウォーター」「I LOVE ME」など。

MEMO
I LOVE MEのギターリフは上記の動画2:46から聴けます。

カッコよく演奏するにはカッティングの切れ味が必要。

本人演奏のようにジャッキとしたメリハリある音を出すために必要な要素は主に2つ。

  1. 右手を力まずに手首のスナップで振り抜く。特に下から上に弾くアップストロークで引っかからないのが大事。
  2. ミュートをしっかりと行う。左手・右手の両方を使って正確に素早くミュートすること

基本的な事でもあり、しっかりとやるのは意外と大変。

しかも歌いながらなので、なおさら反復練習が必要です。

 

ただ、アコギ弾きにはカッティングの切れ味は超重要。

斉藤和義さんのギターはカッティングの教材としておすすめ。ご本人のキレ味も抜群なので何回も聴いて真似しましょう。

 

また、パワーコードなどエレキギターでよく使うバッキングが出てくるのも特徴。

ギター弾き語りでロックギターを勉強するには斉藤和義さんの曲をコピーするのが一番早いし、学ぶところが多い。

ボーカル

最高音はG~Hi A。平均的なキー設定。

譜割りやメロディーラインも歌いやすいものが多く、歌うこと自体で苦労することは少ない。

 

歌うこと自体に苦労はしないけど、魅力的になるような雰囲気作りは重要。

綺麗に上手く歌っちゃうと、全然魅力が出ないので「上手いけど…」となりがち。

語尾ではヴィブラートをあえてかけずに乱暴に切ってみたり、高音もあえて荒っぽく出してみたり。

歌い方を変え、何度も録音し、聴いて確かめましょう。

おすすめのギタースコア

おすすめは「Guitar Magazine Special Artist Series 斉藤和義」。

ギタースコアというより、ご本人を特集した雑誌です。

書かれている内容は下記の通り。

  • 愛機を語り尽くすインタビューと機材コレクション
  • 過去のインタビューアーカイブ
  • 奏法分析・ギタースコア

と1冊で機材の勉強、楽曲制作の秘話、ギタースコアと盛り沢山の内容。

ギタースコアは5曲入っています。

掲載ギタースコア

  • 歩いて帰ろう(弾き語りツアー~雨に歌えば~ver)
  • ずっと好きだった
  • 歌うたいのバラッド
  • ウェディングソング
  • やさしくなりたい(エレキギター)
MEMO
歩いて帰ろうは前章の動画0:34からの演奏を譜面化したもの

エレキギターの演奏部分も、ちょこちょこ入っています。

斉藤和義さんのギタースコア 1冊目としては代表曲は一通り掲載されており、インタビューや楽器解説も掲載されているので、おすすめです。

また「弾き語りツアー 雨に歌えば」はDVDとCDと両方発売されています。

こちらも、ギター弾き語りのノウハウがたっぷり詰まった一枚。ギターロックな弾き語りを勉強したい人は絶対買ったほうがよいです。

 

ちなみに斉藤和義さんのアルバムは「弾き語りツアー 雨に歌えば」含めて、Amazon Music Unlimitedで全部聴けます。

結構弾き語りミュージシャンは聴ける人が多いので、Amazon Music Unlimitedに入るのが良いかも。

終わりに

ぎたすけ

ギター弾き語りもロックなフレーズが入っていてカッコいいな!

たけしゃん

歌い方も味があるし、ギターも色んなエッセンスが入っているよね。職人って感じで憧れるわ。

斉藤和義さんの解説記事でした!

王道の弾き語りミュージシャンをコピーしていて、ロックギターの要素を勉強できるのって斉藤和義さんだけかも。

なので、ギター弾き語りの引き出しづくりをするなら必ずチャレンジしてほしいアーティストです。

 

斉藤和義さんのインタビュー記事を読んでいるとギター少年の気持ちを思い出せます。

いつまでも、弾き語りに刺激と興味を持ち続けられるのは凄いことだし、僕もそうなれるのが理想です。

カッコいい大人って何かに強い興味を持って追いかけている人なんですよね。きっと。