オーディオインターフェイスとは?配信での必要性や導入するメリットを解説

audio technica AT-UMX3とATH-M20x

ぎたすけ

オーディオインターフェイスって、なくても別に問題ない気はするよな

たけしゃん

必要かどうかは何をやりたいかによるよね。そのへんを細かく解説するね

本記事では、オーディオインターフェイスの仕組み、役割、必要性などを解説します。

オーディオインターフェイスの選び方、使い方に関しては以下の記事を参照してください。

Universal Audio Volt 476【2024年】オーディオインターフェイス おすすめ12選。選び方や用途別で適した製品を徹底解説 YAMAHA AG03MK2で録音しているところオーディオインターフェイスの使い方。基本操作からDAW・配信での初期設定まで具体的に解説
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たけしゃん

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ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
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オーディオインターフェイスとは?

Universal Audio Volt 476P 斜め上から撮った

オーディオインターフェイスとは、マイクやスピーカーなどのさまざま音響機器を、PCやスマートフォンに接続するための機器です。

オーディオインターフェイスを介して接続する機器は、以下のようなものが挙げられます。

オーディオインターフェイスに繋ぐ楽器や機材を図にしたもの
  • マイク
  • ギター・ベース
  • キーボード・シンセサイザー
  • イヤホン・ヘッドホン
  • スピーカー

特に、プロオーディオ用の音響機器は民生用と使用する接続端子が異なるため、オーディオインターフェイスが間に入ることで、PCやスマートフォンで使えるようになります。

プロオーディオと民生用

プロオーディオは業務用、民生用は一般消費者用の製品。音楽制作では、プロオーディオ製品が用いられる

iXO12の前面パネルと背面パネル
テレビやPCでは使わない端子が用いられる

なので、オーディオインターフェイスのメインの役割は、プロオーディオ用の音響機器をPCやスマートフォン接続することになります。

audio technica AT-UMX3とiPhone 13 Pro。正面から撮影

民生用として作られているマイクやスピーカーは、手軽で安価ですが、音質はイマイチなものが多いです。

最近では、プロオーディオ製品も安価になり、民生用とほぼ変わらない価格で手に入るため、テレワークなどの用途でもプロオーディオ製品が活用されることが多いです。

audio technica AT2020
本格的なマイクも1万円で買える

そういった事情から、最近はオーディオインターフェイスも広く普及しているわけですね。

なお、オーディオインターフェイスは、それ以外にも導入するメリットは色々あります。

Steinberg UR22C 左斜めから撮影

次章では、オーディオインターフェイスを導入することで得られるメリットを解説します。

audio technica AT-UMX3のバナー(PC)PR

オーディオインターフェイスを導入するメリット

Universal Audio Apollo Solo

オーディオインターフェイスの主な役割は、プロオーディオの音響機器をPCやスマートフォンに接続することです。

それに付随して、以下のようなメリットもあります。

  • 高音質で録音・再生できる
  • 音の遅延を抑制できる
  • エフェクトなどの高度な機能が使える

上記のメリットを受けられるかは、選ぶ製品にもよりますが、全体的に民生用の機器よりクオリティが高い製品が多いです。

本章では、オーディオインターフェイスを導入するメリットについて掘り下げて解説します。

高音質で録音・再生できる

Universal Audio Volt 2

オーディオインターフェイスは、プロオーディオ機器を使用する前提で作られているため、低ノイズで高音質

例えば、プロオーディオ用マイクの接続で用いられるXLR端子やコンボジャックは、外部ノイズに強いバランス接続が用いられます。

オーディオインターフェイスでマイク接続できる端子とできない端子
バランス接続

HOT(ホット)、COLD(コールド)、GND(グラウンド)の3本の電線を使用して信号を送る伝達方式

加えて、マイクの信号を増幅する「マイクプリアンプ」も、質の良いパーツが採用されている製品が多いです。

そのため、クオリティの高い音質で録音することができます。

また、質の良いAD/DAコンバーターが採用されている製品が多いため、スピーカーやヘッドホンに出力される再生音のクオリティも高い製品が多いです。

audio technica AT-UMX3とATH-M20x
AD/DAコンバーター

アナログとデジタルを変換するパーツ。録音・再生する音の品質に大きく影響する

オーディオマニアでも、高品質なAD/DAコンバーターを導入するために、オーディオインターフェイスを購入する方は多いです。

MOTU M6 斜め前
音質に定評のあるMOTU M6

一般的なサウンドカードでは実現できないハイクオリティな音質を得られるのが、オーディオインターフェイスの大きな強みですね。

例えば、音質に定評があるMOTU M2は、3万円台でありながら高級機にも採用されている良質なパーツを使用しています。

MOTU M2

音楽制作ではもちろん、オーディオマニアにも人気のオーディオインターフェイスです。

音の遅延を抑制できる

AUDIENT EVO4 駆動しているところ。Macbookとセットで撮影

オーディオインターフェイスを導入するメリットとして、音の遅延抑制も大きいです。

補足

音の遅延は「レイテンシー」とも呼びます。

録音をする際に、録音される音声をリアルタイムでモニタリングする場合、どうしても音が遅延します。

通常のモニタリングにおけるルーティング
録音される音はPCを介して返ってくるので遅延する

この遅延を少しでも抑えるために、オーディオインターフェイスを販売する多くのメーカーは、専用のドライバを開発・提供しています。

ドライバ

PCとオーディオインターフェイスを内部で繋ぐためのソフトウェア

特に、WindowsはOS標準ドライバだと、音の遅延がすさまじいため、リアルタイムでモニタリングしながら音声を録音するのは困難です。

そのため、Windowsでの音楽制作においては、専用ドライバが用意されたオーディオインターフェイスが必須と言っていいでしょう。

補足

MacやiOSは、OS標準ドライバが優秀なので、割と何とかなる

なお、オーディオインターフェイスやUSBマイクには、PCを介さずに入力音を返す「ダイレクトモニタリング」という機能が搭載されています。

ダイレクトモニタリングのルーティング図

ダイレクトモニタリングを使うと、ほぼ遅延なしで録音される音声をモニタリングできます。

エフェクトなどの高度な機能が使える

Steinberg dspMixFxのチャンネルストリップ画面
Steriberg UR22Cの専用アプリdspMixFx

オーディオインターフェイスは、製品によってエフェクトやループバックなどの便利機能が搭載されています。

この機能は、オーディオインターフェイスに内蔵されたDSPと呼ばれるチップで処理されます。

PCやスマホのCPUを使わずに処理できるため、音の遅延がなく、PCのスペックも関係ありません。

補足

CPU側で処理すると、スペックによっては音が大幅に遅延する

レコーディングや配信では、DSPでエフェクトをかけられると何かと便利です。

また、オーディオインターフェイスの中には、専用ソフトでルーティングを変えられるものもあります。

ルーティング

音の経路を指す言葉。ルーティングを変えられると配信に流す音を自由に選べる

実は、OS標準の機能では、オーディオプレイヤーの音を配信に流すことすら難しいのです。

通常のルーティングでは配信にBGMを載せられない

そこで、ループバックなどの機能を用いて、ルーティングを変えて配信アプリに音を送る必要があります。

こういった役割は、OBS STUDIOなどのソフトでも実現できますが、オーディオインターフェイスの機能として搭載されている製品も多いです。

Steinberg dspMixFx Musicチャンネルから音が出ている画面
Steinberg UR22Cは専用アプリでルーティングを調整可能

例えば、YAMAHA AG03mk2では、BGMを流したり、途中で曲を流したり、電話の音声を配信に入れたりなど、ラジオ番組のようなことができます。

YAMAHA AG03MK2 ブラック
YAMAHA AG03mk2

このような、高度なライブ配信をやりたい場合は、オーディオインターフェイスを使うと良いですね。

USBマイクとの違い

FIFINE Tank 3 側面を斜め上から撮影

USBマイクとオーディオインターフェイスの違いについても触れておきましょう。

USBマイクとは、マイクとオーディオインターフェイスが一体化した製品です。

audio technica AT2020USB-XP AT8455でマイクアームに取り付けた。右側面
マイクにオーディオインターフェイスが内蔵されている

そのため、プロオーディオ製品と同等レベルの品質でありながら、PCやスマホと直接接続して使用できます。

注意

USBマイクは、別のオーディオインターフェイスとは接続できません

一方で、USBマイクは安価で手軽なことがウリなので、ハイスペックな製品はあまりありません。

HyperX SoloCastとMacbookを並べた
USBマイクは手軽に使えるのが強み

専用ドライバが用意されている製品は非常に少ないですし、第一線のプロアーティストが使うレベルの製品もさすがにありません。

機能面で考えても、本格的な音楽制作で使うのは厳しいです。

DTMをやっているデスク
DTMならオーディオインターフェイスが有利

ですが、ライブ配信やテレワークなどの用途であれば、USBマイクで十分なことも多いです。

そのため、用途によってはUSBマイクが最適な選択肢になることは少なくありません。

BlueのUSBマイクを並べた【2024年】USBマイク おすすめランキングベスト10。参考音源付きで失敗しない選び方を徹底解説!

オーディオインターフェイスの必要性

Steinberg IXO12 稼働中を斜め横から撮影

よく議論になるのは、オーディオインターフェイスは本当に必要なのか?という点です。

これは、用途によって話が変わります。

本章では、よくある3つの用途について、解説します。

テレワーク

オフィス

テレワークについては、基本的にオーディオインターフェイスは必要ありません。

イヤホンマイクやUSBマイクのほうが手軽ですし、持ち歩きも楽です。

イヤホンマイクのほうが、何かと楽ではありますが、USBマイクと比べると音質は大分落ちます。

iPhone付属のイヤホン
イヤホンマイクは、イヤホン内蔵型マイクのこと

なので、音質面を重視する方は、USBマイクの導入を考えましょう。

HyperX DuoCast LEDブルー

ウェナビーやオンラインでのプレゼンをやる方は、USBマイクの導入を検討したほうが良いです。

やはり、イヤホンマイクとは聴こえ方や印象が大分変わります。

BlueのUSBマイクを並べた【2024年】USBマイク おすすめランキングベスト10。参考音源付きで失敗しない選び方を徹底解説!

ライブ配信

ライブ配信している男性のイラスト

ライブ配信は、配信する内容によってオーディオインターフェイスが必要か変わります。

筆者は、以下のように切り分けて考えています。

配信内容適したアイテム
雑談配信USBマイク
ゲーム配信やる内容による
歌枠配信オーディオインターフェイス

雑談配信は、USBマイクのほうが手軽で楽です。

ただし、配信にBGMを流したい方は、OBS STUDIOを使うか、ループバック対応のオーディオインターフェイスを買いましょう。

YAMAHA AG03MK2 ブラック

AG03mk2がおすすめ

途中で曲を流したり、電話をかけて通話を流すなど、ラジオ番組っぽいことをやりたい方は AG03MK2をおすすめします。

ただ喋るだけなら、USBマイクで十分です。

ゲーム配信に関しても、基本的にはUSBマイクで問題ありません。

ただ、配信中に手元で音量調整したい場合、オーディオインターフェイスにしたほうが便利です。

audio technica AT-UMX3。左斜め下から撮影
オーディオインターフェイスは手元で調整が楽

ワンオペ配信では、手元にオーディオインターフェイスを置いておくことで、配信中も柔軟に対応できます。

オーディオインターフェイスにする方は AG03MK2をおすすめします。

カラオケなどの歌枠配信をやる方は、圧倒的にオーディオインターフェイスをおすすめします。

Steinberg UR22C 右側アップで撮影

伴奏と歌声の音量調整や、声にかけるエフェクトの調整など、オーディオインターフェイスのほうが圧倒的に楽です。

歌枠配信では、Steinberg UR22Cをおすすめします。

DSPエフェクトを搭載しており、専用アプリで歌と伴奏を個別に音量調整できます。

ライブ配信している部屋配信向けオーディオインターフェイス おすすめランキングベスト10。選び方や注意点を細かく解説

歌ってみた・DTM

レコーディングスタジオ

歌ってみた、DTMなどの音楽制作では、オーディオインターフェイスの導入をおすすめします。

特に、Windowsの方はオーディオインターフェイスがないと相当厳しいです。

補足

Windowsだと、USBマイクは音の遅延が発生するのと、DAWがUSBマイクを認識しなかったりする

MacならUSBマイクでも問題はないですが、USBマイクは拡張性がないのでオーディオインターフェイスにしたほうが間違いないです。

拡張性

USBマイクだと楽器を繋いだり、スピーカーを繋げたりすることはできない

歌ってみた、DTMにおすすめのオーディオインターフェイスは、以下の記事を参考にしてください。

オーディオインターフェイス まとめ

Universal Audio Volt 476
  • オーディオインターフェイスはプロオーディオ用の音響機器をPCと繋ぐためのアイテム
  • テレワークや雑談配信なら不要
  • 高度な配信や音楽制作なら、オーディオインターフェイスはあったほうがいい

ぎたすけ

なるほど。別にオーディオインターフェイスないとダメなわけではないんだな

たけしゃん

そうだね。ただ、オーディオインターフェイスのほうが万能だから、迷ったら導入したほうがいいよ

オーディオインターフェイスについての解説でした!

USBマイクとどっちにするか迷うことが多いかと思いますが、迷ったらオーディオインターフェイスで良いと思います。

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