評価:4
ぎたすけ
たけしゃん
8畳の部屋で空気清浄機をMAXにしてRECした比較音源です。
iPhone 7
AT2040(ハイパーカーディオイド)
AT2020(カーディオイド)
本記事はXLRタイプのAT2040をレビューした記事です。
USBタイプのAT2040USBのレビューを見たい方は下記を参照ください。
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audio technica AT2040
マイクタイプ | XLRダイナミックマイク |
指向性 | ハイパーカーディオイド |
周波数特性 | 80~16,000Hz |
感度 | −53dB(2.2mV) (0dB=1V/1Pa、1kHz) |
寸法 | 145.3 × 52mm |
重量 | 615g |
2021年9月に発売したダイナミックマイク audio technica AT2040。
放送局向けのマイク「BP40」の音質を継承しており、動画配信やナレーションなどに最適な作りになっています。
一番の特徴はハイパーカーディオイドを採用していることです。
ハイパーカーディオイドとは正面の音を拾う指向性のことです。
指向性 | 特徴 |
カーディオイド | 正面からの音を拾う 左右の音も少し拾う 背面の音は拾わない |
スーパーカーディオイド | 正面からの音を拾う 左右は拾う範囲が狭い 背面の音もそこそこ拾う |
ハイパーカーディオイド | 正面からの音を拾う 左右は範囲が非常に狭い 背面の音も拾う |
通常のカーディオイドと比べて拾う範囲がかなりタイトになっており、ピンポイントに音を拾います。
そのため、自分の声など狙った音だけを拾うことが可能になっています。
一方で拾う範囲がタイトなのでマイク位置に気を付けないと音量差が生まれます。
マイキングを工夫したり、意識することで音量差の発生は大分防げますが、扱いに慣れは必要ですね。
それではAT2040の使い方や仕様について先に解説していきます。
仕様を飛ばしてレビューを読みたい方は<AT2040をレビュー>を参照ください。
製品仕様の目次
AT2040の使い方
まず、AT2040はXLRのダイナミックマイクなので、PCやスマホとの接続にはオーディオインターフェイスが必要です。
AT2040とオーディオインターフェイスをXLRケーブルで接続しましょう。
接続が終わったら、普通にマイクに向かって発声するだけで音を拾ってくれます。
この時、注意すべき点がマイクの頂上部分が音を拾う仕様になっているということです。
AT2040のようなルックスのマイクって普通は縦置きで正面にあたる部分が音を拾う場所なんですよね。
AT2040はハンドマイクのように頂上部分を音の発信源に向けて設置しましょう。
AT2040に合うマイクアーム
AT2040は本体重量 615gとマイクの中では重めです。
とはいえポップフィルター・ショックマウントが内蔵されているので、トータルで考えるとそこまで重くはありません。
そんなわけで自宅のマイクスタンド、マイクアームでテストしてもどれでもOKでした。
ただ、安いマイクアームだと若干安定性に欠けますね。
低価格マイクアームで人気のKTSOULでも問題はなかったですが、マイク設置位置を細かく調整するならaudio technica AT8700Jを買ったほうが安定です。
付属品
AT2040の付属品はマウンティングクランプ(AT8487)とマイクポーチ、3/8変換ネジの3点です。
マウンティングクランプは最初から本体と一体化してますが、取り外し可能となってます。
別売りのショックマウント AT8458aを取り付けるときはマウンティングクランプを取り外しましょう。
まあ、使った感じだとわざわざAT8458aを使う必要ないかなと思いました。
普通に内蔵のショックマウントで振動ノイズは防げます。
ちなみにマウンティングクランプは外すのは簡単ですが、再取付がかなり難しいので不用意に外さないほうが良いです。
また、3/8変換ネジはマイクスタンドとマウンティングクランプのネジサイズが合わない場合に使うものです。
市販のマイクスタンドは3/8が多いので、変換ネジを使う場面は多いと思います。
audio technicaは低価格モデルでも付属品の質が良くて良いですね。
audio technica AT2040をレビュー
それでは、AT2040を細かくレビューしていきます。
はじめにメリット・デメリットを箇条書きでまとめると以下の通りです。
強みは周りの音を拾いにくい、かつ音質が良いことです。
特に僕は周りがうるさい環境でも声は明瞭に聴こえるところが素晴らしいなと思いました。
ライブ配信とかナレーション、ポッドキャストには最適なマイクです。
一方で顔を動かしたり、平行作業しながら喋るには音を拾う範囲がタイトすぎる感はあります。
慣れの問題ではありますが、マイクから口が外れないような意識は必要です。
レビューの目次
周りの音を拾わず、クリアな音を出せる
ハイパーカーディオイドで周りの音を拾いにくいことがウリのAT2040。
実際に他のマイクと比べてみましょう。
ここでは下記の4種類のマイクをサンプルで用意しました。
- iPhone 7(たぶん無指向性)
- AT2040(ハイパーカーディオイド)
- AT2020(カーディオイド)
- BETA58A(スーパーカーディオイド)
空気清浄機をMAXで動かした状態でワンフレーズ歌っています。
カーディオイドマイクの3本の音を聴くと静かな環境に聞こえますが、空気清浄機の音はテレビの音をかき消すレベルの大音量です。
iPhone 7
AT2040
AT2020(コンデンサーマイク)
BETA58A(ダイナミックマイク)
どうでしょうか?
僕の所感を言うとこんな感じ。
- iPhoneマイクと他の3本の差は歴然
- AT2020とAT2040だとAT2040のほうがノイズは少ない
- AT2040とBETA58AだとBETA58Aのほうが若干ノイズは少ないが、BETA58Aは音がこもっている
カーディオイドのマイク同士で比較すると、さすがに大きな差はないですね。
どれも音の回り込みをしっかりと防止してくれてます。
AT2040は周りの音を拾わない上に音がクリアで良いですね。
BETA58Aと比べると「静かな夜だから」の部分が明らかに明瞭に出てます。
音声が話し声オンリーの場合は明瞭さは特に重要になるので、配信やナレーション用途で活躍しそうです。
指向性が狭いので注意
AT2040はハイパーカーディオイドということで音を拾う範囲は結構シビアです。
そこが良いところでもありますが、別作業とかやりながら話しているときは気を付けないとすぐに口がマイクから外れます。
そのため、ライブ配信とかWeb会議とかでも顔が結構動く人は不向きかなと思いました。
また、マイクのポジションは下から狙う感じにしたほうがいいなと感じました。
マイクが口に対して上からとか、平行だと顔が下向いたときにガクンと音量下がってしまいます。
ですが、マイクを下から狙うように設置すればこのへんの問題は大体解決できます。
まあ、指向性が狭い点については慣れと意識で割と何とでもなります。
ポップガードやショックマウント不要で楽
AT2040はポップガードとショックマウントが内蔵されています。
僕が使った感じでは本体をそのままマイクアームに付けて、他は何もなくても問題ありませんでした。
前段のノイズチェック用のサンプル音源も全てポップガードなしで録ってます。
よく聴くとコンデンサーマイクのAT2020は吹かれノイズが発生してますが、AT2040はキレイに録れてます。
AT2040
AT2020(コンデンサーマイク)
もちろん、使っていて気になる人は別でポップガード付けたほうが良いですが、基本的にはなくてもいけそうでした。
特に喋るだけの人はほとんど大丈夫じゃないかなと思います。
これだけクリアな音質で、ポップガード・ショックマウント内蔵なことも考えると1.1万円はかなりコスパ良いですね。
ライブ配信やポッドキャストがメインの用途で音質良く、ノイズを拾いにくいマイクを探している方にはかなり有力な選択肢になりそうです。
音量的にも大丈夫
この形状のマイクで心配になるのが音量です。
この形状で最も有名なSHURE SM7Bが感度 -59dB(1.12mV)と非常に低いんですよね。
感度-59dBだとAG03などの安いオーディオインターフェイスのマイクプリではGAINをMAXまで上げても音量小さいです
対して、AT2040は感度が-53dBとそれなりに高いので、AG03などの安いオーディオインターフェイスでも必要な音量は確保できます。
なので、AG03などを使ってる人でこのフォルムのマイクが欲しいならAT2040がおすすめです。
audio technica AT2040 まとめ
- 配信などに適したハイパーカーディオイドのダイナミックマイク
- 周りが多少うるさくても声をピンポイントでキレイに拾ってくれる
- ポップガード&ショックマウント内蔵で省スペースで設置可能
ぎたすけ
たけしゃん
audio technica AT2040のレビューでした!
ハイパーカーディオイドのマイクって意外と少ないので、貴重な選択肢が増えましたね。
最近は自宅で配信、動画制作、テレワークする人が増えたので、こういったマイクで低ノイズ&高音質な環境を作れると良いですよね。
放送業界でもaudio technicaのマイクは良く使われているので、信頼度高いのも良いですね。
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