ぎたすけ
たけしゃん
予算20万円のエレアコの中でもおすすめの1本だよ
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Cole Clark(コールクラーク) CCFL1EC-BM
最近、シンガーソングライターで使用者が増えているオーストラリアのギターメーカーCole Clarkのエントリーモデル Cole Clark CCFL1EC-BM。
FLシリーズにはFL1~FL3まであってCCFL1EC-BMは最も下のランク。実売価格は17万円程度です。
アンプに繋いだときの音質がとにかく素晴らしいため、ライブギターとして活用される方が多いです。
昨年の弾き語りシンガーソングライターに特化したフェスであるSSW’18でも、Cole Clarkを使っているプロアーティストは数名いらっしゃいましたね。
Martin、Gibson、Taylorなどの名だたる有名ギターが並ぶ中で抜群の音質で実力を再確認させられました。
ボディの形状
Cole Clark(コールクラーク)には2つのボディ形状がありますが、CCFL1EC-BMはFAT LADY(FC)です。
ドレッドノートに近い大きめなボディシェイプ。
音量もしっかりとあり、万能に使えるボディ形状ですね。
Cole Clarkは生音での箱鳴り感はいまひとつなので、迫力は欠けますが音のバランスは良いです。
木材
- トップ:ブンヤ
- サイド&バック:クィーンズランド・メイプル
- ネック:クィーンズランド・メイプル
木材はオーストラリアで採れるブンヤとクィーンズランド・メイプルを使っています。
同じオーストラリアの老舗ギターメーカーMatonも活用している木材です。
…といっても、Matonはトップ材にシトカ・スプルースをメインに使っているのでブンヤといえばCole Clarkのイメージが強いですね。
そのブンヤの音質を定番のシトカ・スプルースと比べてみると…
- 木が硬いため、音も硬め
- 音質は明るい
- 音のレスポンスは良い
- 響きはシトカ・スプルースのほうが若干豊か
…という印象ですね。なかなか良い感じですよ。
続いて、ネックとサイド&バックに使われているクィーンズランド・メイプル。
メイプルという名前が付いていますが、一般的なメイプル(カエデ)とは植物学的に違う木です。
音質はマホガニーに近い性質を持っており、低中高と各帯域のバランスが取れた明るくて爽やかな音質です。
最近は人気があるそうですが、かなり使いやすい音で僕は好みでした。
ピックアップ
※シールド接続口がボディ下側面になっている
何といっても、Cole Clark(コールクラーク)の魅力はピックアップです。
3つの方法で音を拾う、Cole Clark独自の3Wayピックアップを採用しています。
3Wayピックアップ
- サドル下のピエゾ
- ボディ内部のフェイスセンサー
- コンデンサーマイク
この3つの音を内蔵のプリアンプがミックスしてアンプに出力します。
プリアンプはボディ側面にコントローラーがついており、音を調節する機能があります。
プリアンプの調節機能
- マスターボリューム
- ピエゾ&フェイスセンサー専用ボリューム
- コンデンサーマイク専用ボリューム
- 3バンドEQ
3Wayピックアップは「ピエゾ&フェイスセンサー」と「コンデンサーマイク」でボリュームが分かれています。
ハウリングや音が埋もれるリスクがあるバンドサウンドでは「ピエゾ&フェイスセンサー」を強め。
弾き語りでは生音に近いコンデンサーマイクを強め…とすることで状況に応じて最適な音作りが可能です。
なお、EQとマスターボリュームは3Way共通のコントローラーです。
この3Wayピックアップ&プリアンプシステムが非常に優秀。
そして、20万円以内のギターでここまで優秀かつ実用的なシステムを入れているエレアコは他にはYAMAHA FG / FS Red Labelくらいです。
Cole Clark(コールクラーク)自体も数年前まではFL1とAN1のエントリーモデルにはグレードダウンした2Wayピックアップシステムを使っていました。
ところが、ここ最近でFL1とAN1も上位モデルと同じ3Wayピックアップに統一されたんですよね。
そして、価格は据え置き。
このグレードアップを大きいですねぇ。
Cole Clark(コールクラーク) CCFL1EC-BM 相場価格
- 新品…17万円程度
- 中古…13万円程度(旧仕様)
CCFL1EC-BMは新品で17万円程度です。
あまり、出回ってる数は多くないので店頭で見つけるのが意外と大変です。
また、中古市場ではほとんど存在しません。
たまに店頭に置いてあるのは、旧型の2Wayピックアップ時代のFL1シリーズで13万円程度が相場です。
2Wayでも13万円なら以前は価値があったんですけどねぇ…。
2019年5月に発売されたYAMAHA FGX3が3Wayピックアップ搭載で11万円(新品)なので、中古でCole Clark買う理由がなくなっちゃいましたね。
CCFL1EC-BM 買取 相場価格
- 良品(ちょい傷程度)…4万円程度
- 並品(汚れ・傷あり)…3万円程度
CCFL1EC-BMは販売価格に対して、買取相場価格は普通といったところ。
ただ、上記の金額は旧型のものなので現行品なら買取価格が数千円上がるのではないかと思われます。
ライブギターとして有用なので、高級ギターに買い替えてもサブギターとして抱える人が多そうですよね。
不要になったら、売却して資金源にしましょう。
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Cole Clark(コールクラーク) CCFL1EC-BM レビュー
それでは、Cole Clark CCFL1EC-BMをレビューしていきます。
総評すると「20万円以内のエレアコでは相当強い!」です。
アンプに繋いだ時の音が素晴らしいです。
そして、どの状況でも最適な音作りができる汎用性の高さも強い。文句ないです。
生音は普通
エレアコとして最適化されているので、生音の響きは大してよくありません。
箱鳴りは弱めで低中高と各帯域のバランスが取れた明るくて爽やかな音質です。
普通に使える音ではあるので、困ることはありませんが同価格帯のK.Yairiのアコギと比べると生音については見劣りします。
エレアコの音より生音を…!という人はK.Yairiをおすすめします。
ただ、アマチュアで音楽活動しているとエレアコとして使う頻度が圧倒的に多いので、Cole Clark CCFL1EC-BMのほうが使い勝手は間違いなく良いです。
ピックアップが素晴らしい!
3Wayピックアップシステムはとにかく素晴らしいです。
ギター本体もエレアコとしての鳴りを重視されているのでハウリングにも強いですし、ピックアップ通した響きも良好です。
「ピエゾ&フェイスセンサー」と「コンデンサーマイク」が単体でそれぞれ良いところも見逃せないですね。
デュアルピックアップってL.R.baggs Anthemにしろ、Fishman Ellipse Matrix Blendにしろ、ハウリング対策でピエゾの比率を上げるとどうしてもがっつりピエゾ感出るんですよ。
ですが、3Wayピックアップの「ピエゾ&フェイスセンサー」は音量比率グッと上げてもフェイスセンサーのおかげで、ピエゾ臭薄めなんですよね。
だから、例えば1番はアコギとボーカルのみで、2番からバンドがオンするアレンジとかで助かるんですよね。
Jack Johnsonのライブ動画が分かりやすい例ですね。
Banana Pancakes/Jack Johnson(YouTube)
曲中にセッティング変えてられないので、バンドがオンした状態に合わせて1番の弾き語りもピエゾの比率上げた音でやるしかないですからねぇ。
3Wayピックアップだと普通に「ピエゾ&フェイスセンサー」自体の音が良いんで、全然問題ないんですよね。
自然体のルックスが良い
Cole Clark(コールクラーク)のギターはナチュラルサテンフィニッシュで木の雰囲気をそのまんま出しています。
派手なギターが好きな人には好まれませんが、ナチュラルな服装にはバッチリです。
先ほどの参考動画ではJack JohnsonがTシャツ+ジーパンの自然体な格好にCole Clark(コールクラーク)のギターを持っており、非常にマッチしてます。
弾き語り系のシンガーソングライターは男女ともにナチュラルな服装が多いので、Cole Clark(コールクラーク)が合う人は多そうです。
予算20万円では最高峰
Cole Clark CCFL1EC-BMは実売価格 17万円程度。
競合となりそうなアコギ、エレアコをピックアップすると…
- Taylor 214ce(16万円)
- Gibson J-45 Studio 2019(19万円)
- YAMAHA FGX5(18万円)
…とこのあたりですね。
ライブ用のエレアコとして考えると、Taylor 214ceやGibson J-45 Studio 2019よりはCole Clark CCFL1EC-BMのほうが良いです。
ピックアップを通した音がCCFL1EC-BMのほうが良いんですよね。
問題は2019年5月に発売されたYAMAHA FGX5。
ピックアップはCCFL1EC-BMと限りなく近い仕様の3Wayピックアップが搭載されています。
しかも、サイド&バックにマホガニー単板を使っており、生音もかなり良いです。
YAMAHA FGX5と比較すると、ちょっと分が悪いかなぁ…と感じちゃいますね。
YAMAHA FGX5はヴィンテージ調の古風なルックスなので、Cole Clarkのナチュラルなルックスに惹かれる人はCCFL1EC-BMを薦めたい…というくらいです。
FGX5
CCFL1EC-BM
Cole Clark(コールクラーク) CCFL1EC-BM まとめ
- 実売価格17万円程度のエレアコ
- オーストラリアの木材を使ったルックスとカラッとした音質
- ピックアップが素晴らしく20万円以内のエレアコでは最高峰
ぎたすけ
たけしゃん
Cole Clark CCFL1EC-BMのレビューでした。
僕も1年くらい、知人から借りてCole ClarkのFL2シリーズのギターを使っていたんですよね。
当時はL.R.Baggs Element(ピエゾ)を後付けしたGUILDのギターを使っていたんですけど、Cole Clarkのピックアップがレベル違いすぎてビビったもんです。
弾き語りだと、歌とギターの音しかないのでライブでのギターの音は本当に大事。
予算20万円以内でライブでのギターの音を重視する人にはおすすめしたいギターですね。
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