こんばんは!たけしゃん(@_tkshan)です。
今日は老舗ライブハウスについてのコラムです。
老舗ライブハウスといえば、昨年閉店で話題になった「下北沢屋根裏」などがありますね。
先日の記事でも少し触れましたが、都内弾き語り系ライブハウスのまとめ的な記事を作ろうと考えています。
そこで弾き語り系のライブハウスで、どのあたりから調査行こうかと候補を絞っていると、やっぱり老舗ライブハウスが多くなってしまうのです。
しかし、僕には老舗ライブハウスの良さがよくわかりません。
そこで、どこに魅力があるのか、老舗が強い傾向に問題はないのかなどを考えてみました。
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1. 老舗ライブハウス
やはり、老舗店はバンド系のライブハウスが多いです。
そもそも弾き語り系のライブハウスに比べて数が圧倒的に多いのもありますが、それだけ世間に根付いているということでしょうか。
バンド系のライブハウスでは下記の店舗あたりが代表的でしょうか。
- 新宿LOFT
- Shibuya eggman
- 渋谷La.mama
他にもたくさんありますが、このあたりで本題の弾き語り系ライブハウスの老舗に移りましょう。
弾き語り系も全て出しているとキリがないので老舗中の老舗3店舗を紹介します。
1-1. 下北沢ロフト
ライブハウス 下北沢 ロフト
トップバッターは下北沢ロフトです。1975年開店なので、40年以上の歴史がある老舗ライブハウスです。
ロフトというとバンド系のライブハウスである新宿loftが有名なので、バンド系の場所かと思ってしまいますが、下北沢ロフトは完全アコースティックなライブハウスです。ステージも狭く3人程度の小編成でいっぱいです。
最近ではmiwaさんが下積み時代に出演したことで知名度が更に上がっている印象ですね。
特にその影響で女性シンガーソングライターで出演している人は多いでしょう。
1-2. 曼荼羅
続いて、吉祥寺にある曼荼羅です。
こちらは下北沢ロフトよりは広めでピアノも設置されています。ギリギリバンド演奏も可能ですね。人数が多い編成はちときついですが…。
曼荼羅も40年以上の歴史がある老舗ライブハウスです。
最近で曼荼羅で下積みして出てきたアーティストといえば南壽あさ子さんでしょうか。積水ハイムのCMソングを歌っている透明感がハンパない歌声の人です。
1-3. APIA40
アコースティック ライブハウス 弾き語り 東京 目黒 APIA40 (旧渋谷アピア)
最後は渋谷アピア。今はAPIA40って名前なんですね。
個人的には場所がわかりやすい前の名前のほうが良かったです。といっても今は碑文谷なんですね。
こちらも小編成でのライブができる程度のスペースで弾き語り系の方が多く出演されています。
碑文谷も基本的には同じようなスペース間ですね。1970年開店なので45年ですか…。いやぁ、すごいね。
2. 老舗ライブハウスの良さとは
さて、本題です。老舗ライブハウスの人気の秘密について考える章です。
都内で弾き語り系のライブハウスは新しく出来ないのかというと出来ているとは思うんですよね。
僕もライブ活動をガッツリやっていたときは○○に新店ができたって情報をちょこちょこもらっていました。
だから、結構な数できているとは思うんです。しかし、潰れるのも早くて結局根付かないのです。
バンド系のライブハウスでもいえることですが、老舗店は確固たる地位を確立しています。それほどまでに根強い老舗ライブハウスの強みとは何でしょうか。
2-1. プロアーティストを輩出している実績がある
どこの老舗ライブハウスにも言えることが、「今をときめくプロアーティストが下積み時代に出演していた」という事実があることです。
これからプロを目指す人たちにとって、これほどの安心感はありません。
僕も出演ライブハウスは輩出しているアーティストや普段の出演アーティストで音楽的に好きな人がいるライブハウスを選んでました。
やはり、この実績というのはものすごく強いです。
2-2. 出演することで成長できる気がする
老舗ライブハウスはプロアーティストを輩出している実績などもあり、出演することで自身の成長に繋がる気がします。
例えば、ブッキングマネージャーに効果的なアドバイスをもらえたり、ハイレベルな出演者がたくさんいたりと様々な出会いがあるのではないか。
これまでの歴史や実績がありますから、出演していることで自分のプラスになることがたくさんあるのでないかと考えます。
2-3. 良質なお客さんがいるのではないか
老舗ライブハウスですから、例えばレコード会社の人が普段のライブを見にきたり、日ごろ聞きにくるお客さんがいたりするのではないでしょうか。
ハイレベルな出演者がたくさん出ていて、お客さんもいっぱい入っていて…。
その中でいい演奏が出来れば、自分のファンもできるのではないか。もしかしたら、レコード会社の人の目に留まったりするのではないか。
3. 老舗ライブハウスは本当に魅力的か?
実はこっちが本題なんです。<<2. 老舗ライブハウスの良さとは>>を読むと人気の理由が非常に弱いと感じたのではないでしょうか。
そうなんです。私は老舗ライブハウスに魅力なんて全く感じないのです。
この記事で一番訴えたいことは老舗ライブハウスを選択する人ばかりが多すぎるのが問題なのではないかという点です。
当時の私も老舗ライブハウスに多く出演していました。その時の自分の考えも思い出しながら問題の本質に迫ります。
3-1. 受身すぎる出演者
<<2. 老舗ライブハウスは良さとは>>の章で書いた老舗ライブハウスの強み。
どれもこれも受身なものばかりではないですか?
ライブハウスの実績や歴史が自分をよくしてくれる。いい環境に導いてくれる。そんな理由で老舗ライブハウスに出演していませんか?
老舗ライブハウスから輩出されたミュージシャンというのは基本的に能力も魅力も素晴らしいものがあるのです。
別にそのライブハウスに出演していたからプロになれたわけではありません。
ライブハウス自体も集客してくれたり、宣伝してくれたりなんてしません。精々、自身のHPスケジュールに予定を載せる程度です。
老舗ライブハウスに出ていれば成長できるなんていうのは幻想です。あなたを成長させるのは、どこまでいってもあなた自身です。
3-2. お客さんのことを考えていますか?
都内の弾き語り系のライブハウス評価をしようと思ったときに感じた違和感がこれです。
よいライブハウスとはどんなライブハウスか?と考えた時に来場するお客さん目線と出演者目線って、かなりのズレがあるんじゃないかと感じました。
当たり前ですが、来場するお客さんがよい印象を持つライブハウスこそ、よいライブハウスでしょう。そして、出演者も同じ目線で考え、出演するライブハウスを選ぶことが望ましいです。
しかしね、僕が知っている老舗のライブハウスって来場するお客さん目線で考えると正直、どこも点数低くなってしまうんです。
まず、来場するお客さんが重視する一番のポイントは清潔感です。
音楽をやっていない知人5人にライブハウスに行ったときに良い印象を持つのはどんなライブハウスか?と聞いてみましたが、全員即答で清潔感を一番に上げました。
おそらくは100人にアンケートとっても、清潔感が1位でしょう。
だけど、老舗のライブハウスって清潔感がないんですよね。古いからしょうがないですけど。
逆に「有名アーティストを輩出した」「歴史ある由緒正しいライブハウス」など、こんなの見に来るお客さんにとって1円の価値もありません。
僕も都内ライブハウスの記事を作るにあたって評価する時はお客さん目線で普通に見に行って判断しようと思います。
例えば、お客さん目線でいえば、わずかな音の良し悪しより、椅子に背もたれがついているかどうか。こんなことのほうが大事だったりするのです。
たぶん、来てくれるお客さんもあなたのライブを見て「何で、あえてこのライブハウスに出演しているの?」って思っている人は少なくないんじゃないのかな。
4. 老舗ライブハウスは何故人気なのか
さて、これまでの理屈から私なりの結論を書いてきます。何故、老舗ライブハウスは人気なのでしょうか。
それは…
- 出演者が受身でお客さん目線で物事を考えられていない
- 出演者が受身で新しいライブハウスを知ろうとしない
これが私の考えた「老舗ライブハウスが人気の理由」です。
老舗ライブハウスが人気というより、出演者の思考が停止しており、他の選択肢を検討すらしていないから老舗しか選択されないというのが私の結論です。
そして、その土壌では新店はできてはすぐに潰れていくだけなので、ますます老舗しか生き残らないのです。
おそらく、この傾向はバンドより弾き語り系のライブハウスのほうが顕著に表れているでしょう。
どうしたら、こういった問題を解決していけるのでしょうか。
4-1. ライブハウス毎の個性を出す
弾き語り系のライブハウスでは最近できた店舗で根付いている箱というのは本当に限られています。
潰れていった店は数知れません。
そんな中でも根付いていっているライブハウスはその箱ならではのオリジナリティがあったり、魅力的なイベントがあったりします。
最近出来たところで根付いている弾き語り系のライブハウスといえば「ストロボカフェ」でしょう。
ストロボカフェ原宿&北参道
デザイン性のある雑貨や絵画を置き、非常におしゃれでアーティスティックな空間を作っています。
ストロボグループが経営しているレーベル「ストロボレコード」には個性ある魅力的なアーティストが所属しています。
ストロボカフェを見ていると根付いていくライブハウスはコンセプトやビジョンがしっかりしている、つまりは「企画力」が高いところなんだなぁと感じます。普通のビジネスと一緒。
4-2. お客さん目線でライブハウスを評価する
ここで言う、お客さんとはみなさんのライブに来場してくれるお客さんです。
ライブハウスからすると、出演者もお客さんですが、その認識が毒だと思っています。ノルマ制が生んだ歪みともいったところでしょうか。
本来、ライブハウスと出演者はビジネスパートナーという関係であるべきです。
そして、そう考えた時に僕がやりたいと感じていることがライブハウスの評価。
最初は漠然と都内ライブハウスのレビューまとめサイトみたいのがあれば面白いなんて考えているだけだった。
しかし、ちゃんと面白い企画にしたいと色々考えた時にここにぶつかったんです。
評価の基準は「出演者にとってよいライブハウス」ではない。
つまりは「評価されるライブハウス=お客さんが居心地のよいライブハウス」であると。
本来は「出演者に評価されるライブハウス=お客さんに評価されるライブハウス」であるべきなんです。
その目線で出演者からライブハウスが選ばれていけば、きっと良い方向に進むのではないかと思っています。
そして逆にライブハウス側も同じように「お客さんから評価される出演者」を出演させるように選んでいけばよいのです。
5. まとめ
- ライブハウス業界は老舗のライブハウスが強くて新店が育たない土壌がある
- 出演者はライブハウスの評価を今の中身より過去の歴史に求めがち
- 良いライブハウスは見に来るお客さんにとって居心地の良いライブハウスであるべき
老舗ライブハウスって何で人気なんだっけ?という素朴な疑問から、結構深い話になったんではないかと思います。
決して、<<1. 老舗ライブハウスとは>>で紹介したライブハウスが駄目といっているわけではないですよ!
ただ、老舗が強い文化に凄く違和感を感じると思ったのです。
下記の記事でも書いていますが、アーティスト自身が自主企画をもっとやっていくことも大事です。
自主企画をやる場所を考えると、やっぱり清潔感があって雰囲気がいい空間で、かつ聴きに来てくれた人が居やすい空間を選ぶはずなんですよ。
ところが、ブッキングライブに出ているだけでは与えられた環境でやるっていう認識が強くて、そのあたりの思考が停止するんですよね。
ライブは演奏だけじゃなくて空間作りや場所選びから企画全体をしっかり考えて、来てくれた人が楽しめるものをやれるようにしないといけないですね。
いや~、この記事書いたらライブハウスレビューをちゃんとやらなきゃって決意表明できました。
今年中には必ず形にするぞ!
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