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SENNHEISER MK8
質の良いマイクを多く販売している、ゼンハイザーのプロユースコンデンサーマイク MK8。
24金メッキが施された、1インチダイアフラムを2つ搭載しているハイエンドモデルです。
ゼンハイザーのMKシリーズにはMK4とMK8の2種類が存在します。
※左がMK4、右がMK8
実売価格で見ると、MK4が3万円程度、MK8が8.3万円程度となっています。
MK8はプロユースのレコーディングマイクの中では安価なので、個人でも手が出せる価格帯になっています。
早速、MK8の製品仕様から解説していきます。
仕様を飛ばして、レビューを読みたい方は<SENNHEISER MK8をレビュー>を参照ください。
MK4 仕様 目次
指向性
※公式マニュアルより引用
MK8は5段階の指向性切替が可能なモデルです。
音楽で使う、単一指向性(カーディオイド)はもちろん対応していますが、単一指向性を少し広めにしたワイドカーディオイドがありますね。
このパターン、僕は初めて見ましたが弦楽器の収録などに使われるそうです。
ポップスでもGoose houseのような複数名での演奏を一発録りするときにすごく使えそうなタイプです。
他にも対談や会議など、複数人対話で使える指向性をいくつも搭載しています。
指向性切替のスイッチは本体中央部分についています。
音楽のレコーディングなら、基本的には真ん中の単一指向性で良いです。
周波数特性
※公式マニュアルより引用
MK8の周波数特性は20Hz-20kHzです。
Hz別の周波数特性は指向性選択によって、変わりますがカーディオイドについてはフラットな特性になっています。
高音域が若干持ち上がってるくらいで、使ってみても癖なくクリアな音質です。
なお、他の指向性での周波数特性も確認したい方はゼンハイザーの公式マニュアルを参照ください。
また、本体にはローカット(-18dB/oct. @60Hz)とロールオフ(-6dB/oct. @100Hz)が搭載されています。
低音が回りやすいような環境では本体操作だけで、周波数特性を変えることが可能です。
ちなみに逆側にはPADスイッチがついていて、-10dB、-20dB減衰させることも可能です。
ローカットもPADもONかOFFの2択になってるマイクが多いので、選択肢が多くて良いですね。
大きさ・重量
- 高さ×横 160mm × 57mm
- 重量:485g
重量的にはコンデンサーマイクの中ではやや重いレベルです。
この価格帯だと本体機能が色々付く関係もあるので、大体みんなこのくらいです。
自宅にあるマイクスタンドで試した結果は以下の通り。
- ブームスタンド(TAMA)…〇
- ブームスタンド(KC)…〇
- ブームスタンド(ノーブランド)…△(×)
- Roycel マイクアーム…△(×)
- ブーム型卓上スタンド…△(×)
△となっているのは使えるが、角度によっては支えられないものです。
また、()内で×となっているのは別売りのショックマウントMKS4(490g)を使った場合です。
※別売りのショックマウント MKS4
別売りのMKS4を付けるとマイク本体と合わせて1Kg近い重さになるので、ちゃんとしたマイクスタンドじゃないと厳しいです。
マイクスタンドはKC、もしくはTAMAの定番マイクスタンド使用を推奨します。
また、このレベルのマイクを自宅で使う場合はリフレクションフィルターとかも使うと思うので、重くても安定するTAMAのマイクスタンドがおすすめです。
僕も自宅ではTAMAのマイクスタンドを使ってますが、リフレクションフィルターつけても安定感抜群です。
MK8は高価なマイクなので、スタンドが倒れて故障することがないようにマイクスタンドもそれなりのものを買いましょう。
付属品
付属品としてスタンドマウントとマイクポーチがついてきます。
僕がお借りしたデモ機にはマイクポーチがなかったので、マイクポーチの写真はありません。
付属品がスタンドマウントなので、フローリング直置きだと足音や振動をやや拾いやすいです。
気になる人は別売りの専用ショックマウント MKS4の購入を検討しましょう。
※MK8をMKS4で取付した
とはいえ、本体にもサスペンションが内蔵されているそうです。
実際に僕がレコーディングしてみた感じは付属のスタンドマウントで全く問題ありませんでした。
MKS4は仕事で使う頻度が多い人など、より振動ノイズをシビアに対策したい人向けという感じです。
SENNHEISER MK8をレビュー
それでは、SENNHEISER MK8を細かくレビューしていきます。
はじめにレビュー内容を箇条書きでまとめると以下の通り。
- 音質がすごくよい。情報量は多く、原音が忠実に録れてる感じ
- 指向性が5パターンあるので、使い道が豊富
- 仕事で使う人向けの本格モデル
- 10万円未満では有力なマイク
さすが、ゼンハイザーという感じで音質は申し分ないです。
ボーカル録り、アコギ録りもやってて気持ちよかったです。
また、実売価格 8.3万円程度と価格的にも自宅用として頑張れる範囲かなと思います。
歌とか声の仕事を自宅でこなす人には良い選択肢だと感じました。
レビューの目次
音質は申し分ない。原音が忠実に録れる
音質は輪郭があって、原音がキレイに忠実に録れてる印象です。
ボーカルとアコギを色々と録りましたが、どちらも聴きやすい音です。
MK8でボーカル・アコギをそれぞれ録った動画がこちら。
アコギの音がすごく良い感じに録れてます。
コンプレッサーを軽くかけただけで、他はいじってませんが十分良い感じ。
ボーカルもクッキリとしていて聴きやすいです。
音もバランスよく録れていて、こちらもコンプレッサーとリバーブを薄くかけてるくらいでミックスは数分で終わりました。
録り音が凄くバランス良いので、弾き語りだったらコンプで音量ならすだけでいけるレベルです。
僕は普段、NEUMANNのTLM 102を使っているので、TLM 102(6.6万円程度)とMK8(8.3万円程度)を比較してみましょう。
MK8
TLM 102
自分の声なのもあって、僕が聴くと結構な違いを感じます。
TLM 102は中高音域がグッと持ち上がってて、音の密度が高くて艶がある感じ。
MK8はバランスよく、あっさり目で聴きやすい音質という印象。
音楽用途以外も含めて、万能に使えそうなのはどっちかというとMK8かなという気はしますね。
指向性が5パターンあるので、使い道が豊富
MK8は5パターンの指向性を切り替え可能です。
5パターンという多面性はMK8の個性になってます。
他メーカーだと単一指向性・双指向性・無指向性の3パターンが多いのですが、そこに超単一指向性とワイドカーディオイドが加わっています。
※上がワイドカーディオイド、下が超単一指向性
音楽用途だと、基本的には単一指向性と超単一指向性の2種あれば十分かなと思いますが、ワイドカーディオイドは動画録りとかで使えそうです。
例えば、Goose houseみたいに多人数の演奏音を一発で録るときとかは、ワイドカーディオイドが最適になりそうです。
普通の単一指向性だと横に広がると拾わないし、かといって無指向性だと拾う範囲が広すぎるので、ワイドカーディオイドはちょうどよさそうです。
ソロでも活動して、多人数ユニットでも活動する人は色んな場面で使いまわせそうなマイクです。
基本は仕事で使う人向けの本格モデル
MK8は実売価格で8.3万円なので、価格帯的にはプロユースのマイクです。
このレベルのマイクだと、オーディオインターフェイスも同じくらいの価格帯ものを用意したいところです。
なので、予算的には音楽の仕事などで使う方が買うマイクかな…という印象です。
たけしゃん
同じシリーズで2.9万円程度のMK4もあるので、もうちょっとライトなやつが欲しいという人はMK4も検討すると良いでしょう。
※左がMK4、右がMK8
逆に仕事で使う人はMK8くらいのレベルのマイクを持っておくと良いですよね。
最近はスタジオにたくさんの人が集まってRECというのは難しいので、自宅の環境をグレードアップさせる人が多いですしね。
予算10万円でコンデンサーマイクを探してる方には価格・機能・音質面でバランス取れた良い製品です。
特にTLM 102とTLM 103で悩んでる方は、中間のMK8も検討すると良いのではないかと感じました。
SENNHEISER MK8 まとめ
- ゼンハイザーのプロユース コンデンサーマイク
- 5段階の指向性切替、ローカット、PADと本体機能が豊富
- 音質は原音に忠実にクリアで聴きやすいマイク
ぎたすけ
たけしゃん
SENNHEISER MK8のレビューでした。
あんまり、知られていない(というか僕も知らなかった)マイクですが、すごく良かったです。
下位モデルのMK4も音がクッキリとしていて、良いマイクだったのでMKシリーズの2本とも良いマイクだなと思いました。
ゼンハイザーというとダイナミックマイクとワイヤレスマイクというイメージがありますが、コンデンサーマイクも良いのでチェックしてみてください。
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