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Gibson(ギブソン) L-00
1932年にスモールボディギターとして発売されたのが、Gibson(ギブソン)L-00。
Lシリーズは色々と歴史があり、色んな機種が生まれ、機種名変更もありました。
Lシリーズの歴史
- 1902年…アーチトップ型のL-1が販売開始
- 1926年…フラットトップ型のL-0が販売開始
- 1932年…フレットジョイント位置が12から14に変更となり、同時にL-00が販売開始
- 1937年…L-0、L-1の製造が終了
- 1942年…L-00がLG-2、LG-3に名称変更
- 1943年…LG-1が販売開始
- 1958年…L-0が販売開始
- 1962年…LG-2、LG-3の名称がB-25に変更
1932年に生まれたL-00ですが、1942年にはモデルチェンジされ、名称もLG-2、LG-3に変更されます。
その後、さらにマイナーチェンジがあり、1962年にはB-25に名称変更されます。
マイナーチェンジが何回か入っている関係で、見た目からして全然違いますが…(笑)。
そして、2019年3月現在もレギュラーラインナップに入っており、様々な仕様で製造されているL-00。
まずは2019年版のL-00でギターの仕様を細かく見ていきましょう。
Gibson(ギブソン) L-00 ボディの形状
- スケール長 24.75インチ
- ボディ幅 14.25インチ
- ナット幅 43.8mm
(参考)ギターの寸法用語
Gibson(ギブソン)スモールボディギターの中でも、最も小さい部類に入るのがL-00。
スケール長はGibson(ギブソン)では一般的な24.75インチですが、ボディ幅は14.25インチと小さめ。
ボディがひょうたんのように大きなくびれを作っているため、かなり小ぶりなサイズ感になっています。
スモールボディギターは音のレスポンスが良く、低音軽めで音量もやや抑え気味でザクザクした音質が魅力。
ブレイス材が軽量なことで、激しく弾くと弾いていて振動が感じられるほど共鳴します。
その一方で繊細に弾くと優しい音が反応よく返ってくるので、演奏のダイナミクスをリアルタイムでプレイヤーに返してくれるところが面白いです。
Gibson(ギブソン) L-00 木材
- トップ材:シトカスプルース
- サイド&バック:マホガニー
- ネック:マホガニー
- フィンガーボード:ローズウッド
- フィニッシュ:ニトロセルロース(ラッカー塗装)
Gibson(ギブソン)のアコースティックギターで定番の組み合わせです。
トップ:スプルース、サイド&バック:マホガニーは音のレスポンスが良く、ジャラーンと鳴らすと良い感じに箱鳴りするのが特徴。
スモールボディなので、より一層レスポンスはよく箱鳴りしますが、低音薄めでシャカシャカとした音です。
細かいフレーズなどテクニカルなプレイが活きるギターですね。
ピックアップ
Gibson J-45 2019はピックアップ搭載モデルとなっており、L.R.Baggs Element VTCが搭載されています。
ピエゾタイプのピックアップでGibsonギターは割と昔から、L.R.Baggsを採用していますね。
L.R.Baggs Element VTCにはホール横にボリュームとトーンコントローラーがついており、調節できます。
弾き語りだと音質の調節幅が狭いので、別でプリアンプを用意すると良いでしょう。
Gibson(ギブソン) L-00 年代別の変化
たけしゃん
1932年から販売されている、Gibson(ギブソン)L-00ですが1942年にはLG-2、LG-3に変わってしまいます。
しかし、L-00の製造自体は1943年まで続いたそうで11年ほどの期間で作られています。
…といっても、製造完了後もブルースギターとして限定モデルや復刻版が出ていたりはします。
本章では1932~1943年の11年間に焦点を当てて、使用の変化を解説していきます。
1930年代
- トップ材:アディロンダック・スプルース
- サイド&バック:マホガニー
- ネック:マホガニー(ナット幅44mm)
1930年代からレクタンギュラーブリッジ、ファイアーストライプピックガードという特徴は変わっていません。
ギターヘッドのGibsonロゴが昔のタイプですね。
音質に変化があるところではトップの木材がシトカスプルースではなく、アディロンダック・スプルースになっています。
シトカよりパワフルで芯がある音質で、1930年代のMartinギターにも採用されています。
他にもネックが▽タイプでやや太めになっているのが特徴で握ってみると、現行モデルより厚く感じます。
1940年代
- トップ材:アディロンダック・スプルース
- サイド&バック:マホガニー
- ネック:マホガニー(ナット幅43~44mm)
- アジャスタブル・トラスロッドが内蔵されていない
1940年代に入ると大戦中となり、金属や木材が圧倒的に不足する時代になります。
基本的な仕様の変更は少ないですが、この時代のギターは金属不足でアジャスタブル・トラスロッドが入っていないことが特徴となっています。
アジャスタブル・トラスロッドが内蔵されていないと、ネックの状態を保つのに一層、気を使います
その一方でネックが木だけで構成されるため、豊かな鳴りが得られるという説や数が少ないプレミア度の高さなどから、珍重されています。
1940年代に入るとLG-2、LG-3がメインでL-00は製造本数が少ないです。
ヴィンテージ市場にあるL-00も1930年代ものが多く、1940年代になると数が減りますね。
Gibson(ギブソン) L-00 相場価格
年代別L-00のザックリな金額間
- 1930年代のL-00 …40~50万円
- 1940年代のL-00 …40~50万円
- 最近の中古のL-00…10~20万円
- 新品のL-00…25万円前後
ボディが小さいため、他のGisbonギターと比べてワンランク安めの価格設定になっています。
特に1930~1940年代ものでも40~50万円で買えるところが大きいですね。
1950年代以前に作られたGibsonギターは100万円以上するものが多いですからね。
戦前(Pre-War)のヴィンテージギターが欲しい人からすると、L-00は絶対候補に入れるべきギターですね。
Gibson L-00 買取 相場価格
- 良品(ちょい傷程度)…7.5万円程度
- 並品(汚れ・傷あり)…6万円程度
L-00は販売価格から考えると買取相場価格は普通ですね。
Gibsonギターの中では安めに設定されています。
まあ、ヴィンテージとしては人気が高いですが普通の中古だと、そこまで需要ないイメージですからね。
…といっても、6~7万円になる可能性は十分あるので、家で眠らせている人は無料買取査定に出して売却価格だけでも確認すると良いでしょう。
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出張・宅配・店頭を選択可能
Gibson(ギブソン) L-00を使用している主なアーティスト
- おおはた雄一(L-00)
- 斉藤和義(L-00)
- 佐藤克彦(L-00)
- 秦基博(L-00)
Live at Arumakan/おおはた雄一(YouTube)
L-00に使用者を絞ると、4名。
山崎まさよしさんのイメージがありましたが、山崎まさよしさんはL-0を使っています。
参考動画のおおはた雄一さんはスリーフィンガーのアルペジオを弾いていますが、こういったプレイとは相性が良いですね。
また、ブルースギター…というイメージ通りでブルースやファンクといったジャンルとも相性が良いギターです。
Gibson(ギブソン)L-00を解説して
ぎたすけ
たけしゃん
Gibson(ギブソン)L-00の解説でした!
あらためて、ザックリと年代別の金額間を書くと…。
年代別L-00のザックリな金額間
- 1930年代のL-00 …40~50万円
- 1940年代のL-00 …40~50万円
- 最近の中古のL-00…10~20万円
- 新品のL-00…25万円前後
ボディが小さいこともあり、ヴィンテージも新品も他の機種よりは安めです。
Gibson(ギブソン)ギターの中でも歴史が古い、L-00。
使っている人は、ギター通に見える渋いギターです。
ぜひ、ギター通が好む魅力を手に取って感じてみてください。
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