評価:3
ぎたすけ
たけしゃん
ただ、安い分デメリットもあるから、そこらへんを掘り下げて解説していくよ
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behringer(ベリンガー)UM2 U-PHORIA
安さが強みのメーカーであるベリンガーのオーディオインターフェイス UM2。
最安 1万円~というイメージのオーディオインターフェイスで4000円台で販売されている激安商品です。
ただ、ベリンガーの製品は当たり外れがあるので価格以上に使えるのかどうか気になりますよね。
…で最初に結論言っちゃいます。
「Macならあり、WindowsはM-Track Soloにしとくべき」です。
WindowsでDTMやるには必須のASIOに対応していません。
なので、音の遅延がきつくてレコーディングで使うには厳しいです。
ASIOの詳しい解説はこちらの記事を参照ください。
Windowsユーザーで購入検討している人はUM2は諦めて、同価格帯のASIO対応機種であるM-Audio M-Track Soloを購入検討しましょう。
まずはUM2の製品仕様から細かく解説していきます。
仕様はいいからレビューを見たいという方は<behringer UM2をレビュー>を参照ください。
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2IN 2OUT
- XLR・LINE両対応のコンボジャック ×1
- LINE入力 ×1
インプットは2つ。
マイクと楽器の両方を挿せるコンボジャックと楽器向けのLINEインプットです。
低価格のオーディオインターフェイスでは標準的な造りです。
なお、コンボジャックはローインピーダンス。
LINE入力はハイインピーダンス仕様となっていて、インピーダンスを変えるHi-Z機能はありません。
エレキギターなどを直で接続する時はハイ受けであるLINE2にしましょう。
後方パネルに出力とファンタム電源のON/OFFスイッチが付いています。
アウトプットはミニ端子ですね。
モニタースピーカーを使うにはやや不便ですが、この価格帯なら仕方ないところです。
ファンタム電源は主にコンデンサーマイクを動かすのに使います
コンデンサーマイク接続時はONに切り替えましょう。
入出力の音量調整はボディ上部の3つのツマミでコントロールします。
直感的で使いやすいツマミです。
ちょっと、安っぽいですが普通に使えます。
電源供給はUSB
電源供給はUSBケーブルのみです。ACアダプタを繋ぐことはできません。
付属でUSBケーブルが1本ついてきます。
USB接続口は後方パネルにあります。
USB供給で使っていて動作的に不安なところはないので問題ないですね。
ヘッドフォン端子は1つ
ヘッドフォン端子は前面パネルの右側に付いています。
ヘッドフォン端子の横にはダイレクトモニターへの切り替えボタンが付いています。
ダイレクトモニターはボタンが押し込まれた状態がONです。
このダイレクトモニターがめちゃくちゃ重要になってきますが、詳しくは<behringer UM2をレビュー>で解説していきます。
ヘッドフォンの音量調整はアウトプットの音量調整ツマミと兼用になってます。
※一番右がアウトプット兼ヘッドフォン端子の音量ツマミ
スピーカーとヘッドホンって別で音量管理したいときは割とあるんですよね。
だからアウトプットとヘッドフォン端子の音量ツマミは分けてほしかったですけどねぇ。
価格的にそこまでは望めないですよね。まあ仕方ない。
ドライバはASIO4 ALL
UM2はオーディオデバイスとしてはWindows標準のドライバーで動作します。
ただ、録音機器としてDAWなどで使うには別途、ASIO4 ALLをインストールさせる必要があります。
普通の楽器メーカーだと動作の安定を考えて専用のASIOドライバーを作るものですが、フリーソフトのASIO4 ALLで済ませるあたりがベリンガーらしいですね。
その分、価格が安いわけですが…やっぱりしんどいところが多いので、こちらも<behringer UM2をレビュー>で掘り下げて解説していきます。
behringer UM2 U-PHORIAをレビュー
それでは、behringer UM2をレビューしていきます。
初めに総評すると「Macならあり、Windowsはやめておくべし」です。
ぎたすけ
たけしゃん
behringer UM2はASIOドライバが用意されていないので、Windowsだと遅延が出てレコーディングで使うにはややきついです。
音質は普通に良い分、ASIOドライバがないことが悔やまれますねぇ…。
MacならCore Audioで遅延少なく動作するので、安いわりに使える良機種と言えますね。
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UM2
音質は普通に良い
4,000円台なのにbehringer UM2は音質は普通に良いんですよね。
クリアで癖もなくて、ちゃんと抜けの良い音です。
エントリーモデルの人気機種であるSteinberg UR12とかYAMAHA AG03と比較しても全然負けてません。
4,000円台でこれだけの音質を実現できているのは素直に凄いとしか言えません。
だからこそ、ドライバがASIO4 ALLなのが惜しい…。いやほんとに…。
ちなみに、レートは最高で48kHz/16bitです。
Windowsでの録音は色々厳しい
Windowsで使用する場合はフリーソフトのASIO4 ALLをドライバとして使う必要があります。
ただ、ASIO4 ALLってフリーソフトなのもあって動作が不安定なんですよね…。
僕の環境で具体的に症状を言うと、リアルタイムでDAWの音をモニターしようとすると下記の症状が出ます。
- ボツ・ボツとノイズが頻繁に入る
- 微妙にレイテンシー(遅延)が発生する
ASIO4 ALLはバッファサイズの調整が肝なので、色々設定はいじって試しました。
一番マシなのは512 Samplesなのですが、それでもノイズはたまに入るし、わずかですがレイテンシーが気になります。
256 Samplesに下げると、ノイズと音の途切れが酷すぎて聴いてられないし、1024 Samplesにあげると結構なレイテンシーが発生します。
僕のPCは最新ではないものの、CPUがCore i7 2.93Hzでメモリ12GBとそこそこの性能なので、そのPCでこれだと結構厳しいですよね。
非公式ソフトウェアなので何かあっても、完全に自己責任です。本記事では触れません
とまあ、Windowsではかなり苦しいです。
しかし、次に解説するダイレクトモニター機能を活用すれば録音で使えなくはないです。
ダイレクトモニター機能でなんとかはなる
ASIO4 ALLの不安定さをカバーするのがダイレクトモニター機能です。
ダイレクトモニター機能はオーディオインターフェイスに入力した音をそのまま聴く機能で、レイテンシーが発生しません。
ダイレクトモニター機能をONにして、DAW側のモニター設定はOFFにしましょう。
その状態でも、ちゃんとDAWのクリック音や他トラックの音は聴けるのでレコーディング自体は問題なくできます。
ただ…、リバーブとかコンプとかDAWでかけ録りした音をモニターしながらレコーディングしたいよね(笑)。
ライブ配信でもリアルタイムエフェクトのかかり具合とか気になるし、実際にリスナーに流れてる音をモニターしたいよね。そりゃ。
なので、Windowsでライブ配信、歌ってみた、DTMなど録音用途で使うにはやっぱり不安。
iPhoneでも機種によっては動く(非公式)
公式ではWindows、Macで動作となっていますが、iPhone・iPadでも機種によっては動きます。
知人宅に行った際にiPhone11 ProとUM2を繋いでnanaをやってて知りました。
原則としてiPhoneは非対応なので、iPhone用で買うのは推奨できません。
あくまでPC用で買って、おまけでiPhoneで動くか試してみるようにしましょう。
iOS端末への接続にはLightning USB 3 カメラアダプタが必要です。
UM2と接続するためのUSBコネクトのほかに電源供給するためのLightning端子ついてるタイプですね。
一部機種はiOS端末からの電源供給だけで普通に動くっぽい話も出てますが、大抵の機種は別途電源供給が必要みたいです。
また、ダイナミックマイクでもマイクプリのGAINの低下などが見られて、やはりiOSで使うのは非推奨です
M-Track SOLOに勝てる要素なし
2021年2月に登場したM-Audio M-Track Soloは5,500円程度でASIOドライバに対応しています。
しかも、付属品のDAWであるPro Tools | First M-Audio Editionがついてくるし、iOSでも安定して動作します。
UM2がM-Track Soloに勝っている部分は正直ないので、現状ではM-Track Soloを買うことをおすすめします。
また、コンボジャックが2つになるM-Track DUOも6,000円ちょっとで買えます。
M-Trackシリーズに登場で低価格のオーディオインターフェイス市場は大きく変わった印象を受けますね。
ただし、M-Track SoloもDUOも発売当初からすごい人気で品薄が続いています。
なので、Macのユーザーに関しては未だにM-Trackの代わりとしてUM2という選択肢もあるのかなとは思います。
UM2
behringer UM2 U-PHORIA まとめ
- 4000円台で買える激安オーディオインターフェイス
- Macはいいけど、Windowsでは遅延がきつくて厳しい
- 配信、歌ってみた、DTMに利用するならM-Track Soloにしておこう
ぎたすけ
たけしゃん
でも、お金貯めてUR12買ったほうが将来的には絶対良いんだよね
behringer UM2 U-PHORIAについての解説でした。
激安で機能的に使えなくはない…ので需要自体はありそうな機種です。
ただ、価格面を最優先する人以外は+1,000円くらいでM-Track Soloを買ったほうが良いですね。
オーディオインターフェイスって音楽を発信する人にとっては核となる機材ですからね。
あんまり、安いもの買っても後悔する可能性が高いです。
価格も重要な要素ですが、機能面や将来性も考えて機種を検討しましょう。
UM2
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