評価:5
ぎたすけ
たけしゃん
AT5040で録った動画
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audio technica AT5040
マイクタイプ | XLRコンデンサーマイク |
指向性 | 単一指向性 |
周波数特性 | 20Hz – 20kHz |
最大SPL | 142dB S.P.L. |
SN比(1kHz at 1Pa) | 89dB以上 |
重量 | 582g |
audio technica コンデンサーマイクのフラッグシップモデル AT5040。
超低ノイズかつ、音の再現力の高さからレコーディングスタジオでも定番の高級マイクです。
AT5040というとKing Gnuの白日のMVで井口さん、常田さんが使用していたマイクとしても有名ですね。
録ってみた所感も、音に深みがあってレンジも広く、一聴して良質なマイクであることわかりますね。
まずはAT5040の製品仕様から解説していきます。
仕様を飛ばして、レビューを読みたい方は<audio technica AT5040をレビュー>を参照ください。
製品仕様 目次
単一指向性
AT5040は正面の音を拾う単一指向性マイクです。
高価格帯では珍しく、指向性切替機能はありません。
PADやローカットフィルターといった本体機能もついていません。
非常にシンプルな作りになっています。
その分、良質なパーツを使っており、音質面などは申し分ないです。
この品質で30万円前半というのは、海外ブランドと比べると大分安い印象ですね。
オーディオテクニカ史上最大ユニット
AT5040は4つの長方形ユニットを組み合わせており、非常に大きい円形ユニットになっています。
マイク本体の大きさはむしろやや小さいですが、透けて見えるダイアフラム部分はかなり大きいです。
この大きいユニットが音の深み、ワイドレンジを生み出しています。
マイク1本でアコギを録っていても、2本立ててステレオで録っているような聴こえ方です。
超低ノイズ
AT5040はS/N比:89dB以上と超低ノイズになっています。
高級なコンデンサーマイクだと、80台前半が多いですが、89dB以上という数値はなかなか見ないです。
実際にAT5040でGAINをそれなりに上げて録音してみても、周辺ノイズはほとんど拾わないですね。
声や楽器など狙った音をピンポイントに拾ってくれます。
付属品
- マイク本体
- 専用ショックマウント(AT8480)
- キャリングケース
AT5040の付属品は専用ショックマウントとキャリングケースです。
ショックマウントは取付が簡単で高品質なAT8480です。
振動ノイズなどから、しっかり守ってくれます。
キャリングケースは大きめで頑丈なタイプです。
電車移動で持ち運ぶにはやや不便ですが、高級マイクですしね。
ちなみにマイク自体は普通のマイクポーチでも入るサイズ感です。
audio technica AT5040をレビュー
それでは、AT5040を細かくレビューしていきます。
はじめに箇条書きでメリット・デメリットをまとめたものがこちら。
音のリアル感、広がりなど素晴らしいですね。
ボーカル、アコギ録りで使った感じは一聴して、すごいマイクだなと感じました。
価格も30万円程度しますが、それだけの価値があるマイクです。
レビューの目次
圧倒的なリアル感でレンジが広い
AT5040でボーカル、アコギを録ってみました。
非常にクリアな音で高音域は魅力的で心地良く、低音域もタイトで存在感がしっかり出ます。
ボーカル、アコギを別々にAT5040で録った動画がこちら。
ボーカルを録ってるときに音の鮮明さに驚きました。
声がグッと前に出て、高音域を思い切り張っても歪みもなく、クッキリと録れています。
録り音からボーカルの臨場感がグッと出るので、非常に魅力的です。
なお、AT5040は他のマイクと比べても出力がかなり大きく、入力のゲインを下げました。
アコギを録った音も広がりがあって、マイク1本でもステレオのような聴こえ方をします。
ただ、アコギに関しては好みは分かれそうな気はします。聴き比べてみてください。
AT5040
AT4050
TLM 102
僕はアコギの録り音に関してはAT4050のほうが好みでした。
AT5040は低中音域が厚くて抜けはいまいちな印象を受けます。AT4050くらいbrightな音のほうが使いやすいかなと感じました。
マイク位置で表現の幅を変えられる
AT5040は音が非常にリアルなのもあり、マイキングによる音色変化の幅も広いです。
僕はボーカル録りでは色々試した結果、口の高さを下図の位置に合わせると良い感じでした。
最初は中央やや上くらいに口を合わせたのですが、音が遠くなって微妙でした。
また、音像が近くて音の存在感が強いので、声を張るときはいつもよりマイクからやや離れたほうがバランスは良かったです。
他のマイクと比べても、マイク距離の調整で作れる表現の幅が広いと感じました。
僕みたいにウィスパーと力強い高音を使い分けるタイプのボーカルには非常に魅力的なマイクでした。
低ノイズで使いやすい
AT5040はS/N比:89dB以上と非常に低ノイズです。
自宅で録音していても、PCの動作音などの周辺ノイズはほとんど拾わないので非常に楽でした。
また、吹かれの抑制度合いも良いですね。
僕はウィスパーで息が多いので、吹かれが出やすいのですが、AT5040で録ってるとほとんど気にならなかったです。
AT5040で録った音は存在感があるので、マイク距離をやや離して録っても音がクッキリしています。
モニターで返ってくる音もすごくリアルなので、歌録りがとにかく楽でした。
完全にプロユース向けの製品ですが、ボーカルが宅録で使うにも非常に使いやすいマイクだと感じました。
AT5047との違い
一緒にお借りしたAT5047とも比較していきましょう。
AT5040がトランスレス、AT5047がトランス搭載であることが主な違いです。
録り比べてみた所感としては、ボーカル・アコギに関してはあまり違いを感じませんでした。
サンプルを聴き比べてみてください。まずはボーカルからです。
AT5040
AT5047
どちらも存在感があって、低音域から高音域までキレイに再現されています。
強いて言うなら、AT5047は音が滑らかに聴こえて、AT5040は輪郭がクッキリしてる感じでしょうか。
どちらも素晴らしいですね。モニター音も鮮明で非常に歌いやすいです。
続いては、アコギの音です。
こちらもさほど違いはありません。
AT5040
AT5047
個人的にはAT5040もAT5047もアコギの音は少し微妙かなと感じます。
僕はやっぱり、AT4050のほうが好みでした。
AT4050
逆にボーカルはU87 aiなどと比べても、全く見劣りしないのでボーカル向けのマイクという印象を受けました。
また、AT5047はボーカル・弦楽器以外にもドラムなどにも適してます。
そのため、下記のように選択を変えると良いかなと感じました。
- ボーカル・弦楽器ならAT5040
- プラスでドラムなど様々な楽器に使うならAT5047
audio technica AT5040 まとめ
- audio technicaコンデンサーマイクのフラッグシップモデル
- ワイドレンジで非常にクリアな音。加えて超低ノイズ
- 歌録りで非常に使いやすい
ぎたすけ
たけしゃん
audio technica AT5040のレビューでした。
30万円するので、手軽には手は出せませんが、それだけの価値があるマイクです。
本格的なレコーディング環境を作りたい人はぜひ検討してみてください。
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