NEUMANN TLM 103をレビュー。10万円台で買えるプロユースのコンデンサーマイク

NEUMANN TLM103

評価:4.5

ぎたすけ

NEUMANNってコンデンサーマイクで有名なメーカーだっけ?10万円台って安い方なの?

たけしゃん

NEUMANNはプロユースのスタジオで定番のマイクだね。NEUMANNは20万円以上のマイクが多いね
補足

製品をレビューするためにゼンハイザージャパン様にデモ機をお借りしました(NEUMANNはゼンハイザーグループ企業です)

先にTLM 103のレビューまとめ
音質
 (4.5)
使いやすさ
 (4.5)
価格(150,000円程度)
 (3.5)
総合評価
 (4.5)
メリット
デメリット
  • プロユースの音質が10万円台の価格帯で得られる
  • 音質の解像度が高く、ボーカルの細かいニュアンスをしっかり捉えられる
  • 自宅でも使いやすいサイズ感
  • 付属がマイクホルダーで別売りショックマウントが高い(2.5万円程度)

TLM 103で録った動画

コイワズライ / Aimer アコースティックCover

製品保証は正規特約店、取扱店、代理店での購入が対象となります。

Amazonでの購入は販売元 Amazon.co.jpのみ正規品です。購入時に販売元を確認してください。

Amazonの購入元を確認する画面

サウンドハウスは正規代理店なので問題ありません。

楽天市場・Yahooショップでは下記リンクを参照のうえ、正規の取扱店・代理店からご購入ください。

この記事の著者
音楽ブロガーたけしゃん

ミュージシャン

たけしゃん

tkshan

プロフィール

ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
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NEUMANN TLM 103の特徴

NEUMANN TLM103が付属ケースに入っている状態
マイクタイプ コンデンサー
指向性 カーディオイド
周波数特性20Hz~20kHz
最大入力音圧レベル 138dB
S/N比 87dB
外形 × 全長 60 × 132mm
重量(マイクのみ)450g
公式HP

TLM 103はプロユースのマイクメーカーとして有名なNEUMANNが販売しているコンデンサーマイクです。

20万円以上するマイクが多いNEUMANNですが、その中で15万円程度で買えるリーズナブルな製品です。

おそらく、NEUMANNのラージダイアフラムコンデンサーマイクの中ではTLM 102に次いで2番目に安いマイクですね。

NEUMANN TLM103とTLM102を並べた画像

※左がTLM 102、右がTLM 103

僕はTLM 102を長年使っているので、後半のレビューではTLM 102と比較して解説していきます。

まずは、TLM 103の製品特徴から解説していきます。

仕様を飛ばして、レビューを読みたい方は<NEUMANN TLM 103をレビュー>を参照ください。

製品特徴の目次

主にボーカル向け

NEUMANN TLM103

TLM 103の周波数特性は20Hz~20kHzで、5kHzまでフラット。そこから4dBほどブーストされており、ボーカル・スピーチに適したチューニングになっています。

そのため、弦楽器からドラムまで何でも万能にいけるマイクですが、基本はボーカル向けに購入される方が多いです。

シンガーソングライターでは山崎まさよしさんがホームスタジオでボーカル用として使っているマイクでもありますね。

もちろん、アコギ録りで使っても各弦の音が粒立ち良く録れて、非常に良い感じに録れます。

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TLM 103に適したマイクスタンド

NEUMANN TLM103

本体重量は450gで、付属のマイクホルダーも軽いので大抵のマイクスタンドで問題ありません。

僕が持っているマイクスタンド5種類でテストしても全部大丈夫でした。

一方で別売りの専用サスペンションホルダーEA 4を使うと、合計で800gくらいになるので少し重いです。

NEUMANN TLM103を専用サスペンションホルダーに取付した

EA 4を併用する場合は定番のブームスタンドか、造りがしっかりしたマイクアームを使いましょう。

僕のおすすめはKCブームスタンドです。マイクアームならAT8700Jあたりがおすすめです。

付属品

NEUMANN TLM103が付属ケースに入っている状態
NEUMANN TLM103 付属のマイクホルダー

TLM 103の付属品は専用ケース(木箱)とマイクホルダーです。

付属のマイクホルダーで収録しても特に問題ないですが、より振動ノイズなどの混入を防ぐなら専用のサスペンションホルダーEA 1もしくはEA 4を購入しましょう。

※EA 1

NEUMANN TLM103

※EA 4

専用サスペンションホルダーが地味に高いですが、その分モノは良いです。

ルックスでテンションも上がるので長期的に使うなら買っておくことをおすすめします。

ちなみに僕はTLM 102でEA 4を使ってますが、EA 4で特に困ることはありません。

EA 1だとEA 4の倍の4万円くらいするので、特に理由がなければEA 4で良いと思います。

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NEUMANN TLM 103をレビュー

NEUMANN TLM103

それでは、TLM 103を細かくレビューしていきます。

はじめにTLM 103のメリット・デメリットをまとめると以下の通り。

メリット
デメリット
  • プロユースの音質が10万円台の価格帯で得られる
  • 音質の解像度が高く、ボーカルの細かいニュアンスをしっかり捉えられる
  • 自宅でも使いやすいサイズ感
  • 付属がマイクホルダーで別売りショックマウントが高い(2.5万円程度)

音質良いですね。音にふくらみがあってTLM 102と比べて立体感ある感じです。

サイズ感も小さめなので、自宅でも使いやすいのが良いですね。

レビューの目次

ふくらみがあって立体感ある音

NEUMANN TLM103をEA4に取付したところ2

TLM 103で音を録ってみると、音にふくらみがあって繊細なニュアンスまで拾ってくれます。

高音はやや上がっていて、ボーカル録りに使いやすいマイクですね。

TLM 103でボーカルとアコギを別々に録った動画がこちら。

コイワズライ / Aimer アコースティックCover

冒頭のAメロとか非常にくっきり録れています。

奥行きがあって、リッチな聴こえ方ですごく好き。

高音が良い具合に持ち上がっていますが、自然な聞こえ方なのでボーカル・アコギ録りに最適ですね。

ナレーションとか声劇とも非常に相性が良さそうです。

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TLM 102との比較

NEUMANN TLM103とTLM102を並べた画像

※左がTLM 102、右がTLM 103

TLM102

TLM 102
NEUMANN TLM103

TLM 103
特性6kHz以上が
わずかにブースト
5kHz以上が
4dBプレゼンスブースト
S/N比82dB87dB
最大SPL144dB138dB
付属品スタンドマウントスタンドマウント
マイクケース(木箱)
重量
※本体のみ
210g450g
実売価格約7.5万円約13.5万円
実売価格について

比較のために2021/10/4時点のサウンドハウスの価格を引用しました

続いて僕が普段使っている、TLM 102との比較です。

TLM102で録った動画

優しさ / 藤井風 【弾き語り・アコースティックCover】

個人的に感じたことをまとめた内容がこちら。

  • TLM 103の方が音に奥行きが出る
  • TLM 103の方が感度が高い
  • TLM 102の方が軽くて小さいので自宅利用では楽

まず、音質的なところではTLM 103のほうが音に奥行きがあって表現が繊細に伝わります。

TLM 102の音も十分いいですが、結構差があるように感じました。

僕は声に色々表情を付けるタイプなので、TLM 103のほうがレスポンスが良くて歌いやすかったです。

また、TLM 103のほうが感度が高くてオーディオインターフェイスのボリュームが一緒でも、2割くらい音が大きいです。

RME Babyface pro fs

※オーディオインターフェイスはRME Babyface Pro FS

TLM 102自体は他メーカーのマイクと比べて感度が低いわけでもないので、TLM 103の感度が高いんだと思います。

ちなみに一緒に借りたU 87AiがTLM 103と同じくらいの感度でした。

NEUMANN U87aiを専用ケースに収納した写真

※U 87Ai

一方でTLM 102はコンパクトで良いんですよね。

手のひらサイズで、音質もTLM 103ほどではないものの十分ハイクオリティ。

TLM102

価格もTLM 102(7.5万円程度)、TLM 103(13.5万円程度)と大分差があります。

両方使ってみて、自宅での利用ならTLM 102で十分かなと思いました。

TLM 102を選択して、その分オーディオインターフェイスとかマイクプリに予算回したほうが良さそうです。

ただ、TLM 103の音は魅力的なんですよね…。

比較しといて言うのもなんですが、この2本は比較しちゃいけない気がします。

使い勝手や音質的にはTLM 102で必要十分でも、TLM 103が欲しくなってしまいます…(笑)。

NEUMANNのマイクで10万円台

NEUMANN TLM103を横から見たところ

TLM 103はNEUMANNのマイクでは数少ない10万円台で買える製品です。

安くても音質はクリアで奥行きもあって素晴らしいですし、さすがNEUMANNと思えるクオリティ。

プロで使っている人も多いので、REC環境をそれなりのレベルまで引き上げたいと考える人にとって価格・品質のバランスがちょうど良いマイクです。

NEUMANN TLM103をEA4に取付したところ

歌っていても、艶と立体感が音に出るので楽しいです。

自宅REC用で買うには贅沢ですが、10万円台で憧れのNEUMANNサウンドが手に入るのは魅力ですよね。

NEUMANN TLM 103 まとめ

NEUMANN TLM103が付属ケースに入っている状態
  • 10万円台で買える数少ないNEUMANNのコンデンサーマイク
  • ボーカル向きのマイクでふくらみがあって立体感のある音が録れる
  • TLM 102と比較すると音の差は価格相応に感じた

ぎたすけ

TLM 102と見た目はほぼ一緒なのに音は結構違うもんなんだな

たけしゃん

まあ、一緒なのは外観だしね。音は全然違うって言う人が昔から多かったけど、確かに結構違うなと思ったよ

TLM 103のレビューでした!

僕もTLM 102は10年くらい使ってますが、TLM 103とは音が違うと言う人が多かったので気になってたんですよね。

今回、使ってみてどちらにも良いところがありつつも、やっぱり価格相応にTLM 103のほうが音がいいなと思って僕も欲しくなりました。すごく良いマイクです!

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