FIFINE Tank 3をレビュー。安価ながらXLR・USB両対応のダイナミックマイク

FIFINE Tank 3

ぎたすけ

XLRとUSB両対応のマイクって、最近はちょこちょこ見かけるよな

たけしゃん

そうだね。FIFINE Tank 3は音質・機能面も結構良くて、安価なのがいいところだね
補足

FIFINEからサンプル製品を提供いただきました!

Tank 3の評価
音質
 (3.5)
使いやすさ
 (4)
価格(14,700円程度)
 (4)
総合評価
 (4)
メリット
デメリット
  • 周辺ノイズが入りにくい
  • イヤホン端子の再生音も良い
  • XLR・USBの両対応
  • ミュート機能もある
  • 本体が500gとやや重い
  • マイクスタンドは付属しない

ボーカル

FIFINE
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この記事の著者
音楽ブロガーたけしゃん

ミュージシャン

たけしゃん

tkshan

プロフィール

ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
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FIFINE Tank 3

FIFINE Tank 3 床に設置した状態で上から撮影
マイクタイプダイナミックマイク
指向性カーディオイド
周波数特性50-16,000 Hz
接続端子XLR、USB-C
サンプリング周波数44.1-48kHz / 16bit
S/N比>80dB
公式サイト

1万円台ながら、音質も良く、XLRとUSB端子両対応のダイナミックマイク FIFINE Tank 3

テレワークではPCに直接接続、配信ではオーディオインターフェイスを経由するなど、多様な使い方に対応できるマイクです。

FIFINE Tank 3 底面の端子

使ってみた感じでは、マイクの音質・イヤホン端子の音質ともになかなか良いです。

マイク本体の機能も充実しているため、使い勝手も良いですね。

まずは、Tank 3の製品仕様から解説していきます。

仕様を飛ばして、レビューを見たい方は<FIFINE Tank 3をレビュー>を参照ください。

カーディオイドマイク

FIFINE Tank 3 側面を斜め上から撮影

Tank 3は正面の音を中心に拾うカーディオイドマイクです。

単一指向性の図解

収音の中心部分は、マイク先端部分になります。

FIFINE Tank 3の収音部分。矢印の方向に向かって発音する

上図の矢印の方向に、口元を持ってきて発音しましょう。

カーディオイドのダイナミックマイクなので、収音範囲が絞られており、周囲のノイズを拾いにくくなっています。

一方で口元までマイクを持ってこないと、十分な音量にならないので注意しましょう。

XLR・USB両対応

FIFINE Tank 3 底面にある各端子の説明

Tank 3はXLRとUSB接続に対応したダイナミックマイクです。

マイク本体の底面にはXLR端子とUSB端子が両方用意されています。

オーディオインターフェイスやPAミキサーなどを介して、マイクを繋ぐ場合はXLR端子を使用します。

Solid State Logic SSL2 駆動しているところ。左斜め
オーディオインターフェイス

逆にPCとマイクを直接繋ぎたい場合は、USB接続を利用します。

FIFINE Tank 3 側面を斜め上から撮影

なお、本体のボリュームノブやミュートスイッチはUSBで接続した場合にのみ機能します。

XLRで接続した場合は、オーディオインターフェイスやミキサーで調整しましょう。

本体機能

FIFINE Tank 3ノブの説明

Tank 3は、マイク本体側面にマイク音量(ゲイン)とイヤホン音量を調整するノブがついています。

このノブはUSBで端末と接続した場合のみ、機能します。

補足

XLR接続の場合、接続したオーディオインターフェイスなどで調整します

また、ミュートスイッチもついており、通常時は緑色に点灯、ミュート時は赤色に点灯します。

FIFINE Tank 3 USBケーブルで接続すると緑色にランプが点灯する
通常時
FIFINE Tank 3 ミュートしていると赤色に点灯する
ミュート時

ミュートスイッチはボタンを押し込むタイプですが、押し込んでもカチッという音は鳴らない仕様になっています。

ミュートスイッチもUSB接続時のみ機能します。

ダイレクトモニタリング

FIFINE Tank 3 左側面

ダイレクトモニタリングとは、接続したPCなどを介さず、自分の声を直接モニタリングする機能です。

PCを経由しないため、遅延なく自身の声をモニターできます。

USBマイクのダイレクトモニタリング機能を図で説明したもの
青いラインがダイレクトモニター機能

ダイレクトモニタリング機能もUSB接続した場合のみ、使用することができます。

補足

XLR接続の場合、接続したオーディオインターフェイスのダイレクトモニタリング機能を使用しましょう

Tank 3に接続したイヤホンは、自分の声とPCの再生音を聞くことができます。

FIFINE Tank 3 底面にある各端子の説明

なお、XLR接続の場合はTank 3のイヤホン端子は機能しなくなります。

接続したオーディオインターフェイスのイヤホン端子を利用しましょう。

付属品

FIFINE Tank 3 付属のUSBケーブル

Tank 3の付属品はUSBケーブル(Type A to C)です。

Tank 3側がType Cなので、接続する端末側もType Cの場合は変換アダプタが必要です。

マイクスタンドは付属しないため、自身でマイクアームなどを用意しましょう。

また、Tank 3とマイクスタンドを接続する部分は、3/8と5/8ネジ穴の両対応となっています。

FIFINE Tank 3 マイクスタンド接続部分
手前が5/8、奥3/8インチと二段構造になっている

マイクアームは今回のレビューでも使用している、Rode PSA1がおすすめです。

RODE PSA1を左から撮影
FIFINE
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FIFINE Tank 3をレビュー

FIFINE Tank 3 マイクアームに接続した状態
Tank 3の評価
音質
 (3.5)
使いやすさ
 (4)
価格(14,700円程度)
 (4)
総合評価
 (4)

それでは、Tank 3を細かくレビューしていきます。

はじめにメリット・デメリットを箇条書きでまとめると以下の通りです。

メリット
デメリット
  • 周辺ノイズが入りにくい
  • イヤホン端子の再生音も良い
  • XLR・USBの両対応
  • ミュート機能もある
  • 本体が500gとやや重い
  • マイクスタンドが付属しない

1万円台では、非常に良くできた製品だなと感じました。

Tank 3と同じ、XLR・USB両対応のSHURE MV7が3万円程度するので、1万円台で買えるのは良いですね。

レビューの中では、具体的にMV7との比較もしていきます。

音質は及第点をしっかり超えている

FIFINE Tank 3 斜め前から撮影

Tank 3でボイス、ボーカルを録ってみました。

狙った音をピンポイントで録れるので、聴きやすい音です。少しこもっている印象は受けますが、配信やテレワークでは十分すぎる音質ですね。

ボーカル

ダイナミックマイクなのもあり、周囲のノイズ混入を大分抑制してくれます。

一方でマイクを口元まで持ってこないと、やはり音量は不足しがちです。

FIFINE Tank 3 側面を斜め下から撮る

基本的には口元にマイクを持ってくる想定で、配置やカメラアングルを考えましょう。

イヤホン端子の音質もかなり良いですね。

FIFINE Tank 3 底面にある各端子の説明

透明感のある、クリアな音です。

ハイインピーダンスのヘッドホンを鳴らすには出力不足ですが、一般的なイヤホンやヘッドホンならかなり良い感じに鳴ります。

XLR・USB両対応だがUSBのほうが便利

FIFINE Tank 3 USBケーブルとイヤホンケーブルを接続した状態

Tank 3はXLR・USB両対応になっています。

ただ、本体ノブやミュートスイッチはUSB接続時しか機能しません。

補足

SHURE MV7など他の製品も同様の仕様です

そのため、基本的にはUSB接続で使用したほうが楽です。

ループバックやDSPエフェクトなどを使った高度な配信をしたい場合は、XLR接続でオーディオインターフェイスを挟むと良いでしょう。

YAMAHA AG03MK2で録音しているところ
YAMAHA AG03
補足

オーディオインターフェイスなら、USBマイクで実現が難しい高度な機能を補完できる

また、DAWを使った音楽制作で活用する場合も、XLR接続でオーディオインターフェイスを挟んだ方が何かと楽です。

補足

Windowsだと、プラグアンドプレイのUSBマイクは認識しないDAWが多い

こんな感じで、用途によって接続方式を変えて対応できるのが、Tank 3の強みです。

逆にいうと、テレワークや雑談配信にしか使わない場合は普通のUSBマイクで良いという話でもあります。

ボリュームノブが側面についているのは地味に良い

FIFINE Tank 3 側面を斜め下から撮る

Tank 3は珍しく、ボリュームノブが本体側面についています。

YAMAHA AG01 BK 正面
普通はこのように正面配置が多い

これが配信やってみると、地味に便利なんですよね。

側面についているほうが、サッと音量調整しやすいです。

また、ミュートスイッチは正面配置なので、音量調整中に誤ってミュートしてしまう心配もありません。

FIFINE Tank 3 USBケーブルで接続すると緑色にランプが点灯する

開封した段階だと「なんでこんな配置なんだろ…?」と思いましたが、使ってみると「なるほど。この配置いいな」となりました。

SHURE MV7との比較

製品FIFINE Tank 3
Tank 3
SHURE MV7
MV7
指向性カーディオイドカーディオイド
DSPなしEQ
COMP
LIMITER
AUTO LEVEL
レート48kHz / 24bit48kHz / 24bit
専用スタンドなしなし
専用アプリなしあり
実売価格約14,700円約33,800円

最後はSHURE MV7との比較です。

ザックリ言うと、MV7はTank 3の多機能版マイクという感じです。

MV7ではPC・iOSで使える専用アプリが用意されています。

SHURE PLUS MOTIVのautoモード

アプリを通して、以下のDSPエフェクトを利用できます。

項目効果
EQ各帯域の調整
3種類のプリセットから選択
Limiter規定値を超えた音を規定値まで圧縮
設定はON/OFFのみ
Compressor大きい音を圧縮、小さい音をブースト
3種類のプリセットから選択
Auto Level自動でマイク音量を調整する機能
補足

アプリ、エフェクトはUSB接続時のみ機能します

このへんの機能を使いたい場合は、SHURE MV7を利用すると良いでしょう。

逆にエフェクト機能などはオーディオインターフェイスで補完するなら、Tank 3で問題ありません。

FIFINE Tank 3 床に設置した状態で上から撮影

音質的にはほとんど差はないように感じたので、純粋に機能面と価格で比較するのが良いと思います。

ただ、MV7は33,000円程度するので、その予算があればTank 3とYAMAHA AG03mk2の両方買えちゃうんですよね。

YAMAHA AG03MK2 ブラック
AG03mk2

であれば、Tank 3とAG03mk2のほうが対応力高いよなぁとは思います。

省スペースで済ませたい方などは、1台で色んなことができるMV7を選択するのが良いかなというくらいですね。

FIFINE
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FIFINE Tank 3 まとめ

FIFINE Tank 3 斜め横
  • 1万円台で買えるUSB/XLR両対応のダイナミックマイク
  • 音質は及第点をしっかり超えている
  • SHURE MV7と同程度の予算でTank 3とAG03mk2をセット買いできる

ぎたすけ

用途によって使い分けることがある人にはXLR・USB両対応って便利なんだな

たけしゃん

そうだね。配信だとAG03mk2挟んだ方が楽なことは結構多いからね

FIFINE Tank 3のレビューでした。

1万円半ばの価格帯で、このスペックはすごくいいなと思いました。

基本はUSBマイクとして活用しつつ、オーディオインターフェイスを挟みたい用途でも使う人に最適なマイクです。

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