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ピックの素材
ギターのピックは多種多様な素材が使用されています。
昔からよく使われるのはセルロイドです。
セルロイドは価格も安く、演奏もしやすいので、今でも人気の素材ですね。
一方でピックの素材は年々多様化しており、色んな素材で作られるようになっています。
本記事では15種類の素材について、特徴や代表的な製品を紹介していきます。
ピック紹介 目次
材質 | 特徴 |
セルロイド | 一番オーソドックス クリアな音で万能 |
トーテックス (デルリン) | やや硬めでスッキリした音 しなりもよく万能に使える |
ウルテックス (ウルテム) | 硬くてクッキリした音 万能だがやや単音弾き向け |
ナイロン | 弾性に優れた材質 テクニカルプレイ向け中心 |
べっ甲 | ウミガメの甲羅を使った材 爪に近い材質で高級 |
ポリアセタール | 機械の歯車などに使われる 摩擦が少なく、弾きやすい |
アクリル | 透明度の高いキレイな材 硬い音が出る |
カーボネート | 透明度の高いキレイな材 硬くてエレキギター向き |
ゲイター | 表面がマットで滑らない しなりがあり、キレが出る |
INFINIX | 特殊プラスチック 弾性率が高く アタックも強い |
PPS | 軽くてしなやか アタック感は固め しなりもある |
PVC | ポリ塩化ビニール 市販品は少なく オリジナルピックで多い |
TASQ | 人造象牙 べっ甲並みの強さで硬い |
金属 | ニッケルやブラス アタックが強くて硬い 全くしならない |
木 | ヒノキやローズウッド アタックが硬くて強い ほぼしならない |
セルロイド
- 代表的なピック素材
- 硬くて丈夫な材質
- ストロークも単音弾きも使いやすい
昔からピックの素材として使用されるセルロイドです。
Fender、Gibson、Martinといったギターメーカーのピックはセルロイドを使ったものが多いですね。
硬くて丈夫な素材で激しいプレイを繰り返しても、それなりの期間は欠けずに使えます。
まずはセルロイドのピックを使ってみて、他のピックと比べて見ると良いでしょう。
トーテックス(デルリン)
- デルリンの表面を加工したもの
- 摩擦が少なく、軽くて振り抜きやすい
- しなりもよいため、アコギで使いやすい
デルリン表面に特別処理を施して、触り心地は損なわずに滑りにくくしたのがトーテックスです。
ジムダンロップ社が開発したもので、今では定番のピック素材になっています。
特に0.6mm(オレンジ)のピックはアコギ弾きに最適で使用者が多いですね。
摩擦が少ないので振り抜きやすく、しなりもよいのでストロークで非常に使いやすい素材です。
ウルテム
- 熱に強く、曲げ弾性率が非常に高い
- クッキリした音で高音の伸びが良い
- 爪の音に近い素材と言われている
曲げ弾性率が非常に高いことが特徴のウルテムです。
硬めで爪に近い質感で、高音の伸びが良いクッキリした音がでます。
滑りにくいため、汗をかいても持ちやすいところも良いですね。
べっ甲が希少で年々高くなっているため、代替え素材としても用いられています。
ナイロン
- 弾力性、硬さともに優秀な素材
- 手汗をかくと弾力性が低下して硬くなる
- どちらかというとテクニカルプレイに適している
セルロイドと並んで、昔から用いられてるピック素材のナイロンです。
弾力もありつつ、硬いところがナイロンピックの特徴ですね。
ナイロンピックは1960年~1970年代によく使われていたHERCOが最も有名です。
往年のロックスターが使っていたこともあり、今でもギタリストの使用者は多いです。
一方でアコギ弾きだと、ナイロンピックを使う人は珍しいですね。
べっ甲
- ウミガメの甲羅を使った天然素材
- 爪に近い感覚で弾性・硬さともに弾きやすい
- 1枚1,000円以上する高級素材
高級ピックで有名な素材 べっ甲です。
ウミガメの甲羅を使った天然素材です。
爪に近い感覚で手に馴染みやすく、弾性・硬さともに優れているため、高音の伸びも良いです。
ただ、ウミガメの甲羅という希少な材を使っているため、年々価格は上がっています。
そのため、最近は比較的近い素材のウルテムを使う人が多い印象ですね。
ポリアセタール
- 機械の歯車などに使われる熱に強い素材
- 摩擦が少なく、軽くて振り抜きやすい
- 滑りやすいため、グリップ加工されているものが多い
熱に強く、摩擦が少ないことが特徴のポリアセタール。
軽くて振り抜きやすいため、アコギ初心者におすすめのピック素材です。
滑りやすい素材なため、グリップ加工されるものが多いですね。
前述のトーテックスもポリアセタールの1種で滑りにくく特殊加工したものです。
純粋なポリアセタール素材よりはトーテックスなど特殊加工した素材の方が一般的かなと思います。
アクリル
- 透明度の高い綺麗な素材
- くっきりとしたアタック感で硬い音が出る
- 耐久性が高いが、値段も高いピック
透明度が高く、キレイな見た目が特徴的なアクリルです。
多くのアクリルピックは着色されて、カラフルな色合いになっています。
硬い素材なので、くっきりとした硬い音が出ます。
そのため、単音弾きが中心のプレイで活きる素材ですね。
カーボネート
- 透明度の高い製品が多い
- 硬めのアタック感でエレキギター向き
- ポリカーボネートやメタカーボネートとも呼ばれる
透明度が高く、見ためもキレイな素材 カーボネートです。
ポリカーボネート、メタカーボネート、Lexan®という名前でも呼ばれます。
硬めのアタック感で音も硬いため、単音弾きに適しています。
そのため、アコギよりはエレキギターで使われる素材ですね。
ゲイター
- ジムダンロップオリジナル素材
- 表面がマット上で滑らない仕様
- しなりがあってキレは出しやすい
ジムダンロップオリジナルの素材であるゲイターです。
表面がマットになっており、滑らずにしっかりグリップする素材になっています。
しなりがある素材なので、カッティングに適しています。
アコギだとトーテックスの方が使いやすいですが、エッジのあるカッティングをするならゲイターが良いかもしれません。
INFINIX
- 特殊プラスチックを用いた新素材ピック
- アクリルピックのような透明度の高さ
- 弾力性がありつつ、クッキリした音質
2016年に新たに登場した新素材INFINIX。
特殊プラスチックを素材としており、キラキラした見た目でウルテムに近い弾性です。
クッキリした音質ですが、弾力性もあるのでアコギのストロークでも使いやすいですね。
アタック感も強く出るため、ストロークの音量も出しやすいです。
PPS
- セルロイドより軽くカーボンよりしなやか
- アタック感は硬く、音量が出やすい
- 国内生産量が高い素材
セルロイドより軽く、カーボンよりしなやかなPPS。
ギターメーカーのFERNANDESがよく採用しているピック素材ですね。
しなりがありつつアタック感も強く、厚みがあるものだと金属で弾いたような硬い音が出ます。
ストロークと単音弾きのどちらもいける、割と万能な素材です。
PVC(ポリ塩化ビニール)
- 添加物によって素材の特徴が変わる
- PVCピックの市販品は少ない
- オリジナルピックの素材としては良く使われる
ギターのピックガードなどによく使われるPVCです。
加工がしやすく添加物によって質感も変えられるため、オリジナルピックでよく使われています。
市販のピックではPVCを使ったものはほとんどありません。
また、PVCは添加物によって質感も変化するため、特性は製品ごとに異なります。
TASQ
- 別名、人造象牙。
- 本べっ甲に匹敵する強さと素材固有の周波数特性を持つ
- 硬くてアタック感が強い
ギターのナットやサドルにもよく使われるTASQです。
人造象牙とも呼ばれ、べっ甲に匹敵する強さと硬さの素材です。
硬いのでサスティーンがしっかり伸びて、クッキリとしたクリアな音が鳴ります。
単音弾きの方が適しているので、アコギにはあまり向かない素材ですね。
金属
- ニッケル、ブラスなどの金属製ピック
- アタック感が強い硬い音が出る
- 全くしならないのでストロークは辛い
ニッケルやブラスなどを使った金属素材です。
誰しもやったことがある10円玉をピック代わりにするのに近い感覚が得られます…(笑)。
金属なので、非常に硬く、全くしなりません。
アタック感も非常に強く、単音弾き向けですね。
木
- ヒノキやローズウッドなど木材を使ったピック
- 硬いのでアタック感が強い…けどマイルドな音にもなる
- 金属ほどではないが、ほぼしならない
最後はヒノキやローズウッドを使った木製ピックです。
木なので、非常に硬く、ほぼしなりません。
アタック感も強いですが、金属に比べると音はマイルドに仕上がっています。
しならないため、アコギでは使い辛いですね。
ピックの素材 まとめ
ぎたすけ
たけしゃん
ピックの素材についての解説でした。
アコギだとしなりが良いオーソドックスな素材をおすすめします。
僕はトーテックスの0.6mmをずっと愛用しています。
エレキギターの人は、まずはセルロイドやウルテムを使ってみるのが良いでしょう。
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