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たけしゃん
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メイトンギター(Maton)
- 1946年設立
- 本社はオーストラリア
- オーストラリアの木材とオリジナルピックアップを用いたエレアコが強み
オーストラリアの老舗ギターメーカー、Maton(メイトン)。
創設者のビル・メイはジャズ・ギタリストであり、木工学校の先生をやりながらギターのルシアーでもあったそうです。
オーストラリアの木材である、ブラックウッドやクイーンズランドメイプルなどを素材に用いています。
その独自のサウンドからコアなファンが多い、ギターメーカーです。
メイトンギター(Maton)のプロ使用者
- 井草聖二
- キース・アーバン
- エリック・ジョンソン
- エバラ健太
- ジョー・ロビンソン
- トミー・エマニュエル
- 秦基博
Maton(メイトン)といえば、トミー・エマニュエルのイメージが強いですね。
ソロギタリストの方が注目するギターメーカーです。
最近では秦基博さんがMaton(メイトン)で自身のシグネイチャーモデルを作ったことで、ギター弾き語りをする方への知名度もかなり上がりました。
…といっても、やはり弾き語りでの使用者はまだまだ少なく、同じオーストラリアのギターメーカー コールクラークの方が多い印象です。
コールクラークとMatonの違い
同じオーストラリアのギターメーカーとして非常に近い両メーカー。
先発はメイトンギター(Maton)なわけですが、弾き比べてみて感じた違いをまとめると…。
- ピックアップはコールクラークのほうがわずかに良い
- 生鳴りはMatonの方が良い
…とこの3つ。
ピックアップについてはマイクの音は甲乙つけがたいです。両方素晴らしい。
ピエゾ比率を上げた場合にコールクラークのほうがナチュラルに感じました。
Matonはピエゾオンリーですがコールクラークはピエゾ&フェイスセンサーの2Wayになっているので、差はそこにあるのかなと。
対して生鳴りはMatonのほうが断然良く感じます。
コールクラークはエレアコメインと割り切ってハウリング対策で生鳴り抑えているそうなので、こちらも順当な感じがします。
ただ、アマチュアだとレコーディングとライブでギター分けるのは辛いので、ワガママですがアンプ通した音も生鳴りも両方良くしてほしいんですよね(笑)。
そう考えると、Matonがいいなぁと思っちゃいますね。
一方でプロのシンガーソングライターだと、ライブギターとして割り切っている人も多そうです。
なので、コールクラークを使っている人のほうが圧倒的に多いのもわからなくはないですね。
メイトン(Maton)のアコギ
たけしゃん
メイトンギター(Maton)のシリーズ
- Messiah series…レギュラーギターの上位シリーズ
- Australian series…オーストラリア木材で作られるシリーズ
- EBG series…Matonのベーシックシリーズ
- Solid Road series…ブレーシングを変えてサテンフィニッシュにしたシリーズ
- Blackwood series…トップ・サイド&バック共にブラックウッドを使ったシリーズ
- Mini Maton series…Matonのミニギターシリーズ
- The Heritage series…70~80年代の復刻シリーズ
このとおり、結構な種類のシリーズがあります。
しかし、国内でお目にかかれるのは「EBG series」と「Mini Maton series」が中心です。
東京都内だと、御茶ノ水のギタープラネットにいけば他のシリーズも少しだけあります。
ただ、最近はMaton(メイトン)を取り扱う店が急激に増えてきているので前よりは探しやすくなった印象があります。
シリーズによる違いは使用されている木材やブレイシングなどの細かい仕様なので、型番での違いは判別し辛いです。
定番のEBG seriesはトップ材:スプルースでサイド&バックが型番によって変わりますがブラックウッドが多めとなっています。
メイトンギター(Maton)のボディサイズ
- 577.8mmスケールのミニギター(Mini Maton series)
- Martin 000シリーズと似たやや小ぶりなギター(808)
- ドレッドノート
Maton(メイトン)のギターは主に上記の3種類。
何といっても、Martin 000シリーズに近い小ぶりギターである808が人気です。
小ぶりで抱えやすいギターサイズにフィンガースタイルに最適な音のレスポンスを作っています。
オーストラリアの木材を使用
Maton(メイトン)ではギターに良く使われる、スプルースやローズウッド以外にも聞きなれないオーストラリアの木材が登場します。
オーストラリア独特の木材
- ブンヤ…強度があり、素朴な音。トップ材に使われる
- ブラックウッド…ハワイアンコアに近い、硬めの音質
- クイーンズランドメイプル…軽量で強度があり、マホガニーに近い音質でレスポンスが良い
出てくるのは、このあたり。
ちなみに同じオーストラリアのギターメーカー コールクラークではトップ材はブンヤが中心。
ですが、Maton(メイトン)はスプルース中心でブンヤは一部機種のみです。
両方弾き比べると、スプルースのほうが素直な音で響いている感じがありますね。
ただ、ブンヤは強度がある木材なのでギターの持ちが良いという利点もあるそうです。
メイトン(Maton)のエレアコ
Maton(メイトン)は生音も良いですがエレアコが素晴らしいギターメーカーです。
Maton(メイトン)のエレアコはコンデンサーマイク&ピエゾを組み合わせた独自のピックアップシステムを搭載させています。
内蔵されるプリアンプもオリジナルで下記の2種類があります。
- AP5 Original…ミニギターなどのエントリーモデルに採用されているシステム
- AP5 PRO…エントリーモデル以外に採用されているシステム
それぞれのプリアンプを細かく見ていきましょう。
AP5 Original
ミニギターなどのエントリーモデルに採用されているのがAP5 Original。
コントローラーに内蔵されているものは下記の通り。
- ボリューム
- 3バンドEQ
- 周波数コントロールのFQ
割とシンプルな作りですね。
コンデンサーマイクとピエゾの音がミックスされて出力されますが各ピックアップの音量調節はできません。
また、2バンドEQで調節できるのはピエゾ側の音域のみとなっています。
そのまま、出力しても良い感じの音なので問題はないですが調節できる範囲はAP5 PROに比べてかなり狭めです。
AP5 PRO
Maton(メイトン)ギターのエントリーモデル以外に採用されているのがAP5 PRO。
- ボリューム
- 3バンドEQ
- 周波数コントロールのFQ
- マイク・ピエゾの音量調節ツマミ
AP5 Originalの機能にプラスして上部にマイクとピエゾの音量調節ツマミがついています。
演奏場面によって、マイクとピエゾの比率を変えられるのは非常に便利です。
特に弾き語りとバンドの両場面があるシンガーソングライターにとっては是非欲しい機能です。
マイクに全振りすると、非常にナチュラルな音で出力されるので弾き語りに最適。
バンドだとマイク全振りにするとハウリングが怖いので、ピエゾの比率を上げて出力を助けてもらう感じの使い方が良いですね。
おすすめのメイトンギター(Maton)
たけしゃん
それでは、Maton(メイトン)のおすすめギターを解説していきます。
価格帯は20万円台が中心。
安めのミニギターでも15万円はするので、本格的にギターを演奏する人向けのギターメーカーです。
そして、Maton(メイトン)を選ぶならエレアコがおすすめ。
コンデンサーマイクとピエゾのデュアルピックアップが標準装備されており、音質が非常に良いです。
EBG808 ARTIST
上質なAAAランクのシトカ・スプルースとブラックウッドを使ったEBG808 ARTISTです。
通常のEBG808よりも木材のランクが高いのが特徴。
実売価格で32万円程度で通常のEBG808より3~4万円くらい高いです。
ただ、弾き比べた感じではEBG808 ARTISTのほうが箱鳴りが豊かで音の響きが良好です。
EBG808も十分良いのですが、30万円出すならEBG808 ARTISTまで頑張りたいところですね。
しかしまあ、Matonのブラックウッドギターは非常に良いです。
正直なところ、コールクラークのブラックウッドギターを弾いて全然箱鳴りしないしダメだなぁと思っちゃってたんですよね。
なので、一応弾いて見るかぁと思ってEBG808を弾いたら音のレスポンスも良いし、ちゃんと箱鳴りもして響きも良い。
全然別のギターだな…と驚きました。
ちなみに秦基博さんが使っている、Matonのエレアコに最も近いであろう機種がEBG808 ARTISTです。
秦さんのライブで聴いて気になっていた方は一度お試しあれ。
EBG808TE
トミー・エマニュエルシグネイチャーモデルのEBG808TE。
木材はトップ:シトカスプルース、サイド&バック:クイーンズランドメイプル。
通常のEBG808はサイド&バックがブラックウッドですが、クイーンズランドメイプルに変更されています。
小さめのボディにレスポンスの良いクイーンズランドメイプルが組み合わさって、フィンガースタイルに最適なギターです。
ストロークも中高音が押し出されて、まとまったバランスの良い音です。
ちなみに秦基博さんのシグネイチャーモデル EBG808MHはサイド&バックがブラックウッド。
両方弾いた感じだと、ブラックウッドは音が硬めでバンド向き。
弾き語りにも使うならクイーンズランドメイプルのEBG808TEのほうが万能な感じを受けました。
弾いていて心地よい音でした。スプルース×クイーンズランドメイプルっていいですね。
The Maton PEROFROMER
Maton伝統の808ボディサイズを基に薄型ボディーに仕上げたThe Maton PEROFROMER。
トミー・エマニュエルも2017年のジャパンツアーでは薄型ボディーのシグネイチャーモデルを作って使用したそうです。
木材はトップ:ブンヤ、サイド&バック:クイーンズランドメイプルです。
EBG808TEと比べると音のレスポンスの良さは互角くらいで、ボディの薄さのせいか箱鳴り感が薄いです。
鳴っている感じはイマイチなのですが、レスポンスの良さと合わさって歯切れが良いサウンドになっています。
ザクザク刻んだストロークだと、The Maton PEROFROMERのほうが弾いていて気持ちいいです。
メイトンギター(Maton) 買取査定価格 一覧
機種名 | 良品 | 並品 |
---|---|---|
EA-80C | 6.7万円 | 4.7万円 |
EBG808 Artist | 5.6万円 | 4万円 |
EBG808MH | 8.1万円 | 5.7万円 |
EBG808TE | 5.6万円 | 4万円 |
EML-6 | 2.6万円 | 1.8万円 |
EMS-6 | 2.6万円 | 1.8万円 |
TE-1 | 5.6万円 | 4万円 |
TE-2 | 5.6万円 | 4万円 |
- 良品…ちょい傷程度
- 並品…汚れ・傷あり(大半はこっち)
- 美品…未使用品のみ適用(良品の30%増し程度が相場)
メイトンギター(Maton)の買取相場価格を参考にまとめてみました。
販売価格に対する買取相場価格は全体的に低めに設定されています。
まあ、そもそも新品すら少ない状態なので、中古市場だと中々見つけ辛いメーカーです。
なので、もう少し高め買取に設定されてもいいんじゃないかと思っちゃいますけどね。
サイズ感的にも性能的にもメインでもサブでも使いやすいので、あんまり売る人は少なそうです。
ただ、使わずに眠らせちゃうのはもったいないので使っていない方は買取査定に出して売値の確認くらいはしておきましょう。
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メイトンギター(Maton)の解説をして
ぎたすけ
たけしゃん
Maton(メイトン)の解説でした!
ピックアップが良質でギターの造りも丁寧なので、魅力的なエレアコが揃ってますね。
ギターメーカーを解説するのに色んなギターを触ってきたのですが、オーストラリア木材のクイーンズランドメイプルはいいですね。
明るい音で、レスポンスも良く弾きやすかったです。
ソロギターと弾き語りの両方をやる方などにはベストチョイスになりそうなギターメーカーですね。
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