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Gibson hummingbird(ギブソン ハミングバード)
1960年に発表された、Gibson(ギブソン)初のスクウェアショルダー型のアコギが hummingbird(ハミングバード)。
1940年代から発売されていたラウンドショルダー型が普及していたGibson(ギブソン)ですが、1950年代後半から世界的なフォークブームが到来。
Martinの音量が出るフラットトップギター(D-18、D-28など)が高い人気を得ます。
その状況でGibson(ギブソン)が打ち出したのが、歌の伴奏向けに最適化したスクウェアショルダー型のギターである、hummingbird(ハミングバード)でした。
hummingbird(ハミングバード)が生まれた2年後の1962年に上位機種である、Dove(ダヴ)が発表されますが、どちらも人気のギターです。
何といってもハチドリと鳩をモチーフにした大型ピックガードが特徴的なギターです。
Gibson(ギブソン)ギターの中でも上位機種だけに入る、指板のダブル・パラレログラム・インレイも綺麗です。
まずはhummingbird(ハミングバード)の仕様について、2019年3月時点でのGibson(ギブソン)公式ページの情報をまとめていきます。
Gibson hummingbird(ハミングバード) ボディの形状
- 全長 40インチ
- スケール長 24.75インチ
- ボディ幅 16インチ
- ボディ長 20.25インチ
- ナット幅 43.8mm
(参考)ギターの寸法用語
hummingbird(ハミングバード)はGibson(ギブソン)伝統のスクウェアショルダー型。
J-45などのラウンドショルダー型と比べると基本的な長さ、大きさはほぼ同じ。
ボディの上部(肩)がなで肩のラウンドショルダー型に対して、いかり肩になっているのがスクウェアショルダー型の特徴です。
スクウェアショルダーはラウンドショルダーよりも肩幅が広い分、パワーがあり低音が豊か。
力強いストロークが箱鳴りして、心地よい音となり、フォークシンガーやロック寄りのシンガーに好まれます。
Gibson hummingbird(ハミングバード) 木材
- トップ材:シトカスプルース
- サイド&バック:マホガニー
- ネック:マホガニー
- フィンガーボード:ローズウッド
- フィニッシュ:ニッケル
木材自体はJ-45と構成は変わりません。
伝統的なGibson(ギブソン)ギターのトップ:スプルース、サイド&バック:マホガニーという木材組み合わせです。
音のレスポンスが良く、ジャラーンと鳴らすと良い感じに箱鳴りするのが特徴的な組み合わせ。
高音(サスティーン)の伸びはローズウッドには敵いませんが、ジャキっとしたバランス良いサウンドは歌モノと相性がよいです。
【参考記事】ギターは木材で音が変わるのか?ギターに使われる木材の特徴と木材別の代表機種を演奏動画付きで解説
ピックアップ
2019年仕様のhummingbird(ハミングバード)はピックアップ搭載モデルとなっており、L.R.Baggs Element VTCが搭載されています。
ピエゾタイプのピックアップでGibsonギターは割と昔から、L.R.Baggsを採用していますね。
L.R.Baggs Element VTCにはホール横にボリュームとトーンコントローラーがついており、調節できます。
ですが、弾き語りで使うには音質の調節幅が狭いです。
特にスクウェアショルダー型だと低音が強いため、会場によっては低音を切ったほうが良いです。
別で細かくコントロールできる、プリアンプを用意すると良いでしょう。
【参考記事】アコギ用ピックアップ L.R.Baggs Elementをレビューする
Gibson hummingbird(ギブソン ハミングバード) 年代別の変化
たけしゃん
1960年から製造されているhummingbird(ハミングバード)を年代ごとに見ていきましょう。
Gisbon(ギブソン)は1940~1950年代には世界恐慌や第二次世界大戦の影響で木材の供給が足りずに仕様変更を繰り返しています。
しかし、hummingbird(ハミングバード)は1960年からなので、仕様の大きな変更は少ないです。
なので、年代による変化としてはサドルがアジャスタブルサドルなのか?通常サドルなのか?が一番大きな違いですね。
【参考記事】ギブソン(Gibson)のアコギにあるアジャスタブルサドルとは何かを解説
1960年代前半
- トップ材:スプルース
- サイド&バック:マホガニー
- ネック:マホガニー(ナット幅42.5mm)
- アジャスタブルサドル仕様
製造初期の1960年代前半。
他の1960年代のGibson(ギブソン)ギターと同様にアッパーベリーブリッジでアジャスタブルサドルが採用されています。
その他にネックが1ピースマホガニー(1970年代は3ピースマホガニーになる)、ギターヘッドのインレイがやや上部…という特徴があります。
1960年代前半はギターヘッドのインレイが5弦、2弦ペグの上部に入っており、1960年代後半になると5弦、2弦ペグの中心に下がります。
1960年代のhummingbird(ハミングバード)は前半・後半通してはオーソドックスで「乾いた音」「アジャスタブルサドルのジャキジャキ感」「スクウェアショルダーの力強い箱鳴り」の3点が整っている名機が多いです。
1960年代後半
- トップ材:スプルース
- サイド&バック:マホガニー
- ネック:マホガニー(ナット幅40mm)
- アジャスタブルサドル仕様
1960年代後半のhummingbird(ハミングバード)はナローネック仕様(ナット幅40mm)が登場します。
また、チェリーサンバーストが基本のhummingbird(ハミングバード)ですが、1960年代後半はナチュラルカラーもそこそこあります。
1969年になると仕様が少し変わり、ブリッジがボトムベリーブリッジになります。
ネックの木材も3ピースのマホガニーになるなど1970年代のレギュラー仕様にグッと近くなります。
Gibson(ギブソン)ギターは1969年製は他の1960年代と仕様が異なり、ヴィンテージ市場でも値段が下がるものが多いですね。
1960年代後半のhummingbird(ハミングバード)はナローネックになったことで低音が少し弱まり、ジャキジャキ感が強く出ているギターが多いですね。
1970年代
- トップ材:スプルース
- サイド&バック:マホガニー
- ネック:マホガニー(ナット幅43mm)
- 通常サドル仕様
1970年代に入るとサドルがアジャスタブルから通常サドルに変わります。
ブリッジも下向きのボトムベリーブリッジとなります。
ネックの木材は1970年代前半が3ピースマホガニー、1970年代中期以降は3ピースメイプルになります。
他にも細かい見た目でクルーソンからグローヴァーになり、ヴィンテージ感は薄れています。
ヴィンテージの枯れた音はするものの、ジャキジャキ感は薄れています。
これはこれでバランスよく響くんで良いですけどね。
いわゆるヴィンテージギブソンとは音質・ルックス共に少し違うためヴィンテージ市場では価格が下がる傾向にあります。
アジャスタブルサドルが合わない…という方は1970年代以降のhummingbird(ハミングバード)を探しましょう。
Gibson hummingbird(ハミングバード)の相場価格
参考ですが、hummingbird(ハミングバード)のよくある相場価格を年代別でざっくり書くと…。
- 1960年代前半 ハミングバード…50~100万円
- 1960年代後半 ハミングバード…50万円
- 1970年代 ハミングバード…30~40万円
- 新品のハミングバード…40万円
こんなところですね。
J-45よりは上位モデルとなっており、新品のハミングバードでも40万円前後が相場価格です。
逆に1970年代のハミングバードは20万円台もあったりするくらいで、新品より安く買えることがあります。
質が良い物を探せば、掘り出し物が見つかる可能性はありますね。
hummingbird(ハミングバード)買取相場価格
- 良品(ちょい傷程度)…11万円程度
- 並品(汚れ・傷あり)…9万円程度
hummingbird(ハミングバード)は人気が高いアコギですが、販売価格からみた買取価格は高くも安くもない金額間です。
ピックガードがポイントのギターなので、交換してしまうと買取不可になる可能性があります。気を付けましょう。
最短30分で現金化
出張・宅配・店頭を選択可能
Gibson hummingbird(ギブソン ハミングバード)使用アーティスト
- 忌野清志郎
- 大森靖子
- 北川悠仁(ゆず)
- 小渕健太郎(コブクロ)
- コレサワ
- 斉藤和義
- シェリル・クロウ
- ジミー・ペイジ
- ジョン・レノン
- 清水依与吏(back number)
- 長渕剛
色んな方が使っていますねぇ。
使用者の方を見ても、フォーク・ロック寄りのアーティストが多い印象ですね。
う~ん、このジャキジャキとした音。
フィンガーピッキングも良いですが、やはりhummingbird(ハミングバード)はかき鳴らしたときの音が魅力的です。
Gibson hummingbird(ギブソン ハミングバード)の解説をして
ぎたすけ
たけしゃん
Gibson hummingbird(ハミングバード)の解説でした!
改めて、年代別でザックリよくある金額感をまとめると…。
年代別ハミングバードの金額
- 1960年代前半 ハミングバード…50~100万円
- 1960年代後半 ハミングバード…50万円
- 1970年代 ハミングバード…30~40万円
- 新品のハミングバード…40万円
…とこんな感じです。
1970年代のhummingbird(ハミングバード)は新品より安いものも多いです。
新品だとJ-45よりは高いですね。
ボディも大きく、インレイやピックガードもJ-45より細工が多いですからね。
hummingbird(ハミングバード)はルックスも音質もインパクトある名ギターです。
ぜひ、気になったら触ってみましょう。
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