Gibson(ギブソン) B-25とはどんなギターなのか?-有名アコギ解説シリーズー

Gibson B-25 解説

ぎたすけ

アコースティックギターの解説か。Gibsonの小さいギターってブルースって感じするよな

たけしゃん

ポップスで使ってる人も結構いるんだよ。細かいプレイするには最適なギターだよ

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たけしゃん

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ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
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Gibson(ギブソン) B-25

1962年に登場したGibson(ギブソン)のスモールボディサイズのギター、Gibson B-25

B-25として登場した年代は遅めですが、名称変更を繰り返しているので実際は昔から存在するギターなのです。

B-25になるまでの歴史

  • 1902年…初のスモールボディギター L-1が発売
  • 1926年…L-0が発売
  • 1932年…L-00が発売
  • 1942年…L-00がLG-2、LG-3にモデルチェンジ
  • 1962年…LG-2、LG-3がB-25に名称変更

と言った感じで、B-25の原型は1932年に発売されたL-00です。

L-00はブルースキングの愛称で知られている、ブルースギターですね。

 

1940年代頃からはMartin DシリーズやGibson J-45といった大型ボディのギターが人気を集めていました。

その一方でGibson(ギブソン)のスモールギターはフォーク・ブルースを中心にプレイヤーが多く根強い人気がありました。

 

1930年代の伝説的なブルースマンであるロバート・ジョンソンとGibson(ギブソン)L-1のイメージは非常に強いです。

スモールボディならではのレスポンスの良さと枯れたGibson(ギブソン)の音がマッチした渋い名ギターです。

 

1977年で生産終了となってからは中々製造されず、現行もB-25はレギュラーモデルとして製造はされていません。

MEMO
現行で製造されているスモールボディはL1、L-00、LG-2

基本仕様として2018年に発売された、Gibson 1960’s B-25 w/Lyric 2018 Limitedで仕様を確認してみましょう。

Gibson(ギブソン) B-25 ボディの形状

  • スケール長 24.75インチ
  • ボディ幅 14.25インチ
  • ナット幅 43.8mm

(参考)ギターの寸法用語

ギターの寸法用語

B-25は少し小さめのスモールボディ。

スケール長はGibson(ギブソン)では一般的な24.75インチですが、ボディ幅は14.25インチと小さめ。

MEMO
標準的なサイズであるJ-45のボディ幅は16インチとB-25より一回りほど大きい

Gisbonギターボディ

スモールボディのB-25音のレスポンスが良く、低音軽めで音量もやや抑え気味でザクザクした音質が魅力。

ブルースでよくあるウォーキング・ベースフレーズではベースが主張しすぎることなく、バランス良い鳴り具合になります。

 

パワーのあるストロークでは他のボディサイズには負けるものの、エッジの効いたカッティングや小刻みなフレーズでは光るギターです。

Gibson(ギブソン) B-25 木材

  • トップ材:シトカスプルース
  • サイド&バック:マホガニー
  • ネック:マホガニー
  • フィンガーボード:ローズウッド
  • フィニッシュ:ニトロセルロース(ラッカー塗装)

Gibson(ギブソン)のアコースティックギターで定番の組み合わせです。

トップ:スプルース、サイド&バック:マホガニーは音のレスポンスが良く、ジャラーンと鳴らすと良い感じに箱鳴りするのが特徴。

 

B-25は箱鳴りしても低音は薄めでレスポンスが良いので、枯れた音がするヴィンテージものだと弾いていて歌いやすいですね。

ジャキっとした音が切れ味あるストロークを作るのに役立ちます。

ピックアップ

2018年に発売されたGibson 1960’s B-25 w/Lyric 2018 LimitedにはL.R.Baggs Lyricが搭載されています。

L.R.Baggs Lyricは2013年に発売されたコンデンサーマイクタイプのピックアップ。

 

コンデンサーマイクというとハウリングに弱く、バンドなどでは使い辛いイメージ。

L.R.Baggs Lyricはコンプレッサーやプリアンプの制御でハウリング対策を施したコンデンサーマイクタイプのピックアップです。

 

マイクの利点であるナチュラルな音質は損なわずに帯域を制御し、ハウリングにもほどほどに強いです。

弾き語りとは非常に相性が良いピックアップですね。

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Gibson(ギブソン) B-25 年代別の変化

時計とノート

たけしゃん

B-25は1962~1977年という短い製造期間ですが、その中でも年代ごとに個性あるギターになっています

それでは、B-25に名称変更された1962年から年代別の仕様変化を解説していきます。

B-25はヴィンテージ市場でも、よく見かけるギターで値段もヴィンテージにしては手が出しやすい価格が多いです。

 

ヴィンテージギターが欲しい…と思っている方には選びやすいギターなので各年代の特徴を掴んでおくと、よりギター選びが面白くなりますよ。

1960年代前半

  • トップ材:スプルース
  • サイド&バック:マホガニー
  • ネック:マホガニー(ナット幅43mm)
  • プラスチックブリッジ&アジャスタブルサドル仕様

1960年代前半はLG-2・LG-3からマイナーチェンジして間もない時期なので、仕様はLG-2とほぼ同じスペックです。

1960年代前半の主な特徴

  • プラスチックブリッジ
  • セラミックのアジャスタブルサドル
  • Xブレイシング
  • ピックガードがべっ甲柄

.プラスチックブリッジとアジャスタブルサドルでジャキジャキな音質になっています。

アジャスタブルサドル
両端のネジで高さが調節できるサドル。ジャキっとしたサウンドが特徴

1965年後期からはナローネック仕様に変わっていくので、通常幅のネックでヴィンテージギターを探している方は1960年代前半がメインのターゲットになりますね。

1960年代後半

  • トップ材:スプルース
  • サイド&バック:マホガニー
  • ネック:マホガニー(ナット幅39~42mm
  • ハカランダブリッジ&アジャスタブルサドル仕様

1960年代後半になると仕様が微妙に変わってきます。

1960年代後半の主な特徴

  • 指板とブリッジがハカランダになる
  • ナローネック仕様(ナット幅40mm程度が多い)
  • ピックガードが黒

ハカランダブリッジはプラスチックブリッジに比べると音が明るくなります。

 

なお、1960年代はブリッジはアッパーベリーブリッジ(上向き)ですが1969年製だけボトムベリーブリッジ(下向き)になります。

※アッパーベリーブリッジ(凸状の形)、ボトムベリーは向きが逆のもの

他のGibson(ギブソン)ギターは1969年にネックが通常の太さに戻ることが多いですが、B-25は何故かナローネック仕様のままです。

 

他にも1960年代後半はダークサンバーストカラーが存在したり、色んなB-25が存在します。

ハカランダブリッジによるジャキっとしたブライトな音と演奏性の高いナローネックは好みの方が多く、1960年代後半のB-25は特に人気がある年代です。

Gibson / 1960s B-25 w/Lyric PickUp CS B25
ギブソン(GIBSON)

1970年代

  • トップ材:スプルース
  • サイド&バック:マホガニー
  • ネック:マホガニー(ナット幅43mm)
  • 通常サドル仕様

1970年代に入ると、ネック幅が通常の太さに戻り、サドルも通常の固定型サドルに戻ります。

MEMO
1970年の中期までは1969年と同じ仕様だったようです

1970年代のB-25はギターヘッドのロッドカバーにB-25と大きく書かれているので、見分けがつきやすいのも特徴です。

 

1970年代ものは数が少なく、1960年代ものと比べてヴィンテージ市場でも見つけづらいです。

しかし、通常ネック・通常サドルと癖がない上に10万円台後半とヴィンテージギターとしてはかなり安い価格が多く意外と人気がある年代ですね。

Gibson(ギブソン) B-25 相場価格

お札

年代別B-25のザックリとした金額

B-25は新品よりヴィンテージギターのほうが手が出しやすいという珍しいアコギです。

なので、アマチュアの方でGibsonヴィンテージギターを持っている方はB-25の場合が多いです。

 

特にB-25のヴィンテージが他のギターと比べて質が悪いわけでもないため、狙い目ではあるんですよね。

最近の新品のB-25はピックアップにL.R.Baggs Lyricが載っているため、新品もおすすめで良い意味で迷っちゃうアコギですね。

Gibson B-25 買取 相場価格

  • 良品(ちょい傷程度)…9万円程度
  • 並品(汚れ・傷あり)…7万円程度
補足
個体差が大きいので、正確な価格は無料買取査定で確認しましょう

B-25は販売価格から考えると買取価格は普通くらいです。

Gibsonギターの中ではやや安め。

ただ、L.R.Baggs Lyricが搭載されているものはもう少し高くなる可能性がありますね。

 

何年か弾いているとJ-45などの通常サイズのアコギが欲しくなったりするものですからね。

買い替えの際に7~8万円くらいで売れると大きいですよね。

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Gibson(ギブソン) B-25 の主な使用アーティスト

B-25の使用者

  • 植村花菜
  • スガシカオ
  • 曾我部恵一
  • 星野源

日常/星野源(YouTube)

星野源さんはデビュー初期からB-25を使用しています。

今では、J-45がメインで中々B-25を弾いているところを見かけませんが、2ndアルバム「エピソード」あたりまではB-25オンリーでした。

 

スガシカオさんもデビュー初期からB-25を使用されており、刻みが多いカッティングや細かいギタープレイに適したギターなことがうかがえます。

Gibson(ギブソン) B-25の解説をして

まとめ

ぎたすけ

ちょっと小さいルックスと、すっきりした音が良い感じのギターだな

たけしゃん

座って弾くときの見ためが良いよね。部屋に置いておいても良い感じの大きさとルックスなのも良いね

Gibson B-25の解説でした!

あらためて、年代別でザックリとした金額間を書くと…。

年代別B-25のザックリとした金額

…とこんなところ。

ヴィンテージギターとしてはトップレベルに安いので、頑張れば手が出せるものが多いです。

 

1960年代後半のB-25L.R.Baggs Lyricを載せて、弾き語りやアコースティックユニットで軽快なギター演奏をするといい感じでしょうねぇ。

 

音もルックスも渋いスモールボディのGibson B-25

ジャキっとした音質を一度、お試しいただきたいですね。

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