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DTM打ち込みフレーズ制作技法
- 各楽器の基礎知識と打ち込み基礎パターンが掲載された本
- 収録楽器はドラム・ベース・ギター・ホーン・ストリングス・キーボードの6種類
- MIDIファイルが入ったCD音源付き
DTMにおける各楽器の打ち込み技法が書かれた本、DTM打ち込みフレーズ制作技法。
各楽器を打ち込むために楽器の基礎知識の解説からはじまり、打ち込みの基本パターンまで説明されています。
本の発売は2008年ですが、長い期間売れ続けて無事にKindle化もされています。
僕自身もDTMをはじめたときにかなりお世話になった本です。
まずはDTM打ち込みフレーズ制作技法の掲載項目など概要から解説していきます。
概要は良いからレビューを読みたい…という方は<DTM打ち込みフレーズ制作技法のレビュー>を参照ください。
目次
- MIDIプログラミング(13ページ)
- ドラム(81ページ)
- ベース(63ページ)
- ギター(51ページ)
- ホルン(33ページ)
- ストリングス(27ページ)
- キーボード(19ページ)
あとはまえがき、あとがきなども加えて全327ページ。
結構な厚みがある本です。
各楽器セクションの基本構成は一緒で下記のようになってます。
- 楽器の基礎知識
- 基本打ち込みパターン
例えば、ドラムだと基礎知識系が15ページで打ち込みパターンが66ページで構成されています。
各楽器セクションごとで基礎知識で書かれていることは結構濃いです。
ドラム1つ取っても各パーツの名称からはじまり、パーツ毎の奏法、ベロシティの使い分け、リズムのずらし方など書かれてます。
また、楽器は6種類ではあるものの各セクションで細分化されています。
例えば、ホルンであれば中身はクラリネット、サックス、トランペットなど多種多様な楽器が解説されています。
付属CD付き
付属CDには本編の基礎知識解説で使われているパターンや打ち込みパターンのスタンダードMIDIファイルが収録されてます。
掲載された譜面通りに打ち込んでも、なんか違う時って結構ありますからね。
実際の収録されたMIDIファイルを使って聞き比べてみて、勉強できるところも多いです。
Kindleはダウンロード形式になっていますので、CDを聴ける環境がない人はKindleを選択しましょう。
筆者
DTM打ち込みフレーズ制作技法は篠田元一さんです。
キーボディストの方で楽器メーカーがシンセサイザーを発売すると、商品説明会などでデモ演奏されている印象があります。
音楽本に関しても本書以外も色々出されています。
ちなみに究極コード図鑑も篠田さんが書かれたものですね。
究極コード図鑑は名前の通り、コードが図鑑並みの量で掲載されています。
僕も持っていますが、正に究極のコード本です。
篠田さんの書かれた本は実用性が高くて、長年使えるものが多くて助かります。
DTM打ち込みフレーズ制作技法についても、僕は長年お世話になってますし、DTM初心者本としては今でもトップレベルの良書です。
DTM打ち込みフレーズ制作技法をレビュー
それでは、DTM打ち込みフレーズ制作技法をレビューしていきます。
初めに総評すると「DTM初心者には最適。シンガーソングライターは全部活用するよりは部分活用が現実的」です。
各楽器について、基礎知識や打ち込みパターンをここまで丁寧に解説してくれてる本はなかなかないです。
対して、シンガーソングライターの大半の方には情報量過多な本です。
ホルンやストリングスの打ち込みにまで手を出す人なんて、ほとんどいないですからね。
とはいえ、ドラム・ベースだけ見ても他の本よりもわかりやすく、非常に実用的。
デモ製作するためにドラム・ベース部分だけ活用しようと、割り切って買うのはかなり有効な手段です。
実際に僕もその使い方でしたからね。
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各楽器の基本解説の内容が良い
各楽器のセクションの最初で必ず、楽器の基本解説章があります。
この基本解説章がなかなかに濃い上に、実用的な部分に絞って要点解説されていて非常に良いです。
DTMの専門書は結構買ってますけど、ここまで端的に実用的なことを解説してくれる本はあまりないです。
例えば、ギターの章で言うと下記の項目について解説されています。
- アコギ、エレキ、ガットギターの違い
- ギターでのコードボイシングの特徴
- ローコード、ハイコード、セーハなどポジションやフォーム別の打ち込み注意点
- ストローク、フィンガー、ソロなど場面別での奏法の再現やベロシティのポイント
ザックリまとめても、これだけの情報があります。
実際には各項目でもっと細かく解説されており、ギターを弾かない人が打ち込むためのポイントが相当濃く解説されています。
ドラムやベースについても、弾かない人向けに楽器の基礎知識から打ち込むためのポイントが細かく書かれています。
豊富な打ち込みパターンがウリの本ではありますが、基礎知識章だけでも買う価値あるレベルなのはすごいです。
打ち込みパターンが豊富
- ドラム(33パターン)
- ベース(27パターン)
- ギター(10パターン)
- ホルン(12パターン)
- ストリングス(10パターン)
- キーボード(10パターン)
打ち込みパターンは一番打ち込みで対応する層が多い、ドラム・ベースが中心です
1パターンにつき、見開き2ページ分使って下記項目が掲載されています(楽器によって構成はやや変わる)。
- 基本パターン
- バリエーションパターン
- フィルインパターン
- ベロシティ設定値
なので、ドラムの場合は33パターンですが、実際の掲載譜面はバリエーションやフィルインも入れると100パターン以上あります。
ドラム打ち込み本って基礎パターンとフィルインが別々で書いているものが多いです。
対して、DTM打ち込みフレーズ制作技法だとセットで書かれてるので、楽曲内で使いやすく初心者にはとっつきやすいんですよね。
アパレルショップで例えるなら、DTM打ち込みフレーズ制作技法はマネキンに一式着せてコーディネート例出してくれてる感じです。
DAW操作は慣れてから買ったほうが良い
初心者DTMer向けの本ではあるものの、DAW操作が良く分かってない段階で買っても厳しい本です。
ベロシティやデュレーションなど基本操作は一通り試して、いよいよ打ち込みガッツリやってくぞ!となってから買う本です。
まずはDAWの公式本で操作をちゃんと理解し、MIDIについての基礎知識くらいは身に着けてから本書に手を出しましょう。
あくまで打ち込み系の話だけ
DTM打ち込みフレーズ制作技法は初心者DTMer向けの総合本ではありません。
打ち込みに特化した本なので、DAWの基本的な使い方やミックスの知識などは別本を買う必要があります。
まあ、DTMって本当に多岐にわたる上に1つずつが深いので、1項目につき専門書を1冊買う感覚で考えたほうが良いです。
なので、下記のような感じで本を買い足していくのがおすすめ。
- DAWの操作方法…各DAWの公式本
- ミックス系…音圧アップのためのDTMミキシング入門講座!
- 打ち込み系…DTM打ち込みフレーズ制作技法
打ち込みって本当に深いので、勉強しようと思ったらDTM打ち込みフレーズ制作技法くらいの深さは理解できた方がいいですね。
僕も歌とアコギのデモ音源は自分でミックス含めて作れるようになり、ドラムとベースを含めたデモ音源も作れるようになりたいとDTM打ち込みフレーズ制作技法を買いました。
シンガーソングライターの方だと、歌と自身の専門楽器でのデモ音源を作れるようになった後に手を出すのがちょうどいい本ですね。
DTM打ち込みフレーズ制作技法 まとめ
- ドラム・ベース・ギター・ホーン・ストリングス・キーボードの6種類の打ち込み技法を解説した本
- 打ち込みパターン以外に楽器の基礎知識が濃くて参考になる
- DAWの基本操作などは身に着けてから買ったほうが良い
ぎたすけ
たけしゃん
打ち込み初心者が買う本であって、DAWの基本操作はわかってることが前提の本だね
DTM打ち込みフレーズ制作技法についての解説でした。
発売してから10年以上経ちますが、未だに楽器屋さんにいくと良く置いてある本です。
実用的な打ち込みの基礎知識を学ぶには最適な本なので、下記のような方にはおすすめですね。
- DTMをガッツリやれるようになりたい
- ドラム・ベースなどを入れたデモ音源を作れるようになりたい
ドラム・ベースの打ち込みはシンガーソングライターの方でも作曲に役立ちます。
先にドラム・ベースを作って、そのイメージからメロディやコードを載せる手法が使えるようになりますからね。
なので、DAWの基本操作を覚えてきたら手を出してみると良い1冊です。
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