評価:3.5
ぎたすけ
たけしゃん
エレキの人で使用者多いイメージあるね
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NS Micro Headstock Tuner PW-CT-12
小型でギターヘッド裏側に目立たずに取り付けられることが売りのクリップチューナー、PW-CT-12。
ダダリオの小型チューナーNS Micro Headstock Tunerシリーズの定番機種です。
セッションやライブでエレキギターの方が使っているのをたまに見かけます。
エフェクターボードのスペース的な問題でペダルチューナーを足元に置きたくない人が使ってます。
その一方で、このシリーズをアコギ弾き語りの方がライブで使ってるところはほとんど見ないですね。
といっても、口コミ見ると歌う人か不明ですがアコギで使ってる人も結構いるようです。
僕自身もエレキギターとアコギの兼用向けなどで、実はいいんじゃないかと思って買ってみました。
早速、PW-CT-12の商品仕様から解説していきましょう。
商品仕様はいいからレビューが見たいという方は<PW-CT-12のレビュー>を参照ください。
項目タップで解説に飛びます
2019年6月に大幅にモデルチェンジしている
2019年6月にPW-CT-12はモデルチェンジしていますが、そのタイミングで下記の点が変わってます。
- ビジュアルメトロノーム機能がなくなった
- 本体操作ボタンの配置・デザインが変わってボタンが減った
本記事はモデルチェンジ後の2020年現在で現行品であるPW-CT-12を基にレビューしています。
PW-CT-12の使い方
本体上部に3種類のスイッチがついています。
機能的に豊富ではないので、操作も3つのボタンでシンプルに区分できてますね。
ディスプレイ表示回転ボタンは押すたびにディスプレイの英字が45度ずつ回転します。
※ギターヘッド裏に取付けした状態
PW-CT-12はアクロバティックな付け方ができるところが魅力。
そのため、ディスプレイ表示を上下逆転、横向きにしたくなることは多いので助かりますね。
PW-CT-12の取付け方
背中部分の出っ張りを押すと、下部が可変するようになっています。
一旦伸ばして、取付けする場所の厚さに合わせて縮めて固定します。
可変部分を計ってみたところ約14mm~24mmの間で調節可能です。
アコギ・エレキギターのギターヘッドは14mm程度が一般的なので、そこに合わせてるんでしょうね。
ちなみに取り扱い説明書が超簡素で、最初は付け方がよくわかりませんでした。
対応周波数
電源を入れた状態で本体上部の中央にある←→ボタンを押すと周波数を変更できます。
変更幅は410Hz~480Hzと全チューナーでトップレベルの広さです。
まあ、ポップスだと大半は440Hzと441Hzのどちらかなんですけどね。
どちらかの矢印ボタンを一度押下するとディスプレイ表示にちっちゃく、現在の周波数が出るので後はボタンを押して変更するだけです。
全体的に字がちっちゃいので、目が悪い人には辛いですね。
専用のカポタストに装着できる
面白い機能ですが、同じくダダリオが販売しているカポタスト、PW-CP-10に取付け可能です。
足の部分を外して、PW-CP-10に付属する専用ホルダーを付けることで上記の画像のようになります。
ちょうどネック裏部分にチューナーのディスプレイ表示が来るわけですが、逆に不便じゃないのかという疑惑はあります…(苦笑)。
まあ、おまけ程度に考えておくと良いでしょう。
ちなみにPW-CP-10はピックホルダーもついていて、何かと便利なカポタストではあります。
ただ、クリップチューナーについてはカポタストにつけて使うよりは単品でギターヘッドに着けたほうが良いです。
PW-CT-12自体が両手で取付けするタイプのクリップチューナーなので、ギターヘッドにつけっ放しにしておいたほうが無難です。
PW-CP-10(カポタスト)
PW-CP-12(チューナー)
PW-CP-12のレビュー
それでは、PW-CP-12について細かくレビューしていきます。
はじめに総評すると「楽器演奏のみなら優良。ボーカルギターは他のにしたほうがいい」です。
製品そのものはアイデアも良いし、質も中々優良です。
ただ、ボーカルギター目線だとやっぱり使い辛い点があって他の製品と比べて劣ります。
逆に歌わないギタリストなら、ギターヘッドの裏につけて使えるし、つけっ放しでいいのでかなり便利に感じますね。
レビューの目次(項目タップで飛びます)
ディスプレイをギター裏面に取付け可能
チューナーディスプレイを客席からは見えないように取付けすることが可能です。
公式の商品紹介画像でもアコギは上記の取付け位置でしたが、この位置が一番無難です。
ギター前面から見ると、こんな感じ。
目立たずにつけることが可能です。
ただ、アコギだとペグが邪魔で取付け位置が限定されちゃいます。
Fenderなど6連ペグを採用したエレキギターのほうが、使い勝手や見え方は格段に良いですね。
チューニング精度は良い
針がピタッと止まるまで、少し時間はかかります。
その分、クロマチックチューナーの中ではチューニング精度は高そうです。
ショッピングサイトの口コミだと取付け位置によって、6弦が反応しないという声が複数ありました。
僕は4本のアコギで試しましたが、ギターヘッド上につければ特に問題ありませんでした。
ただし、オクターブチューニングは割と頻繁に反応しません。
UNITUNE CLIPなどは綺麗に反応するので、反応が微妙なのは確かにありそうです。
MCしながらのチューニングは辛い
ボーカルギターが全然使ってない理由って、これだと思うんですよね。
僕自身もオープンマイクで使ってきましたが、下記の理由でMCしながらのチューニングがしんどいです。
- ヘッド裏、ヘッド表どちらに取付けてもディスプレイを見るのに顔を傾ける必要がある
- 針の表示が小さくて喋りながらだと、一層見えづらい
ギタリストは無言でチューニングできるから良いんですけど、ボーカルギターはある程度は喋りながらチューニングしないとですよね。
PW-CP-12だと、喋りながらのチューニングは普通にしんどいです。
まあ、意識的にギターヘッドをちょっと前に出せば見えるので、慣れればできそうではあります。
ずっとつけっ放しでOKなのは楽
下の図の付け方で思い切り、ギターをかき鳴らしても振動でビビったりしません。
なので、基本的にはつけっ放しでOKです。
むしろ、取付が他のクリップチューナーより明らかに面倒なので、つけっ放しが基本の機種だと考えたほうが良いです。
ライブはあまりやらずに自宅で弾いてる人はつけっ放しで使えるので、便利な気はしますね。
ただ、高いギターだとつけっ放しはあまりおすすめできません。
モデルチェンジ前の機種だと取付け部分がゴム製でラッカー塗装のギターはつけっぱだと変色を起こす話が出てました。
対して現行機種はプラスチックに変わったので変色は起こらなそうですが、今度はつけっ放しだとギターヘッドに傷がつくリスクがありそうです。
多少傷ついても良いというギターでつけっ放しにするのが良いですね。
つけっ放しだと手軽にチューニングできるという利点はあります。
取付け角度が悪いと照明で見えなくなる
※上の画像ではディスプレイにEの文字が表示されてますが見えません
PW-CP-12は明るいところで斜めから見ると、ディスプレイ表示が見えづらい仕様です。
実際にステージ上で照明が当たってるときに、試しに角度変えてみたら全く見えなくなりました。
これもボーカルの宿命なんですけど、喋るのは普通ボーカルなのでMC中も光度は下がるものの照明は当たってるんですよね。
ギタリストならステージサイドにいて、ボーカルMC中は大抵暗いので問題ないんですけどねぇ。
まあ、角度調整は簡単にできるので対応は比較的容易ですが、MCし辛い点も含めてボーカルギターがあえてPW-CP-12を選ぶ理由はないと感じました。
性能、機能面、使い勝手のどれを比べても、ボーカルギターならUNITUNE CLIPのほうがおすすめです。
UNITUNE CLIP
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NS Micro Headstock Tuner PW-CT-12 まとめ
- ギター裏面に取付け出来て客席から見えずにチューニング可能
- 取付けがやや面倒なので、基本はつけっ放し推奨の機種
- ギタリストには良いが、ボーカルギターは他の機種にしたほうが良い
ぎたすけ
たけしゃん
ダダリオ PW-CT-12のレビューでした。
弾き語りだと、あまり勧められませんが楽器演奏のみの方にはかなり便利なチューナーではあります。
レビューしていて、改めて勉強になったアイテムでした。
チューナーに限らずですけど、「歌うかどうか」でアイテムの選び方って結構変わりますよね。
僕もサポートギターとボーカルギターの両方やるんですけど、ステージ上での環境や役割は全然違いますからねぇ。
実際にその役割でのライブで使ってみないと、なかなかわからないもんだなぁと改めて実感させられました。
本ブログは弾き語りすとLABOなので、そのまんま弾き語り視点でのレビューをさせていただきました!
PW-CP-12(チューナー)
UNITUNE CLIP
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