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アコギのコーティング弦
コーティング弦とは名前の通り、ギター弦に特殊なコーティングを施した弦のことです。
サビにくい加工がされており、通常の弦と比べて寿命が大分長いです。
価格も通常の弦の2倍程度しますが、3倍くらい持つためコスパは良いです。
代わりにコーティングすることで音や演奏性に影響が出ます。
音は抜けが若干悪くなり、ギラっとした音質のものが多いです。
また、弦の滑りがよく、フィンガーノイズはあまり鳴りません。
滑りが良すぎて弾き辛く感じる人も結構いますね。
ただ、昔と比べるとコーティング弦もかなり改良されており、大分良くなっています。
最近はプロアーティストでコーティング弦を使用する方も大分増えましたね。
下表は雑誌などの情報を基に集計したプロ95名のコーティング弦使用率です。
約3割の方がコーティング弦を使用されています。
また、Twitterで独自にアンケート調査した結果がこちら。
半数以上の方がコーティング弦を使用されています。
調査結果からもコーティング弦が大分浸透していることがわかりますね。
ここからはサンプル音を交えながら、コーティング弦をもう少し掘り下げて解説していきます。
また、<後半の章>では主だったコーティング弦を比較していきます。
通常弦との音の違い
まずは気になる方も多いであろう、通常弦との音の違いです。
サンプル音を用意したので、聴き比べてみてください。
通常弦
コーティング弦
いかがでしょうか。
コーティング弦はやや音の抜けが悪く、高音部分がギラっとした感じですね。
ただ、最近は通常弦に近い音のコーティング弦も増えてきています。
例えば、D’ADDARIO XTAPBはコーティング弦ですが、大分通常弦に近い音です。
一方でD’ADDARIO XTAPBはELIXIRと比べると、寿命は短いです。
通常弦とコーティング弦の中間的な弦ですね。
以前と比べると、コーティング弦も大分バリエーションが増えています。
<後半の章>では色んなコーティング弦を比較するので、そちらも参考にしてみてください。
コーティング弦の寿命
続いては、コーティング弦の強みである持ちの良さです。
コーティング弦の寿命も製品によって大分差があります。
僕が色々使ってみた所感ではELIXIRがダントツで持ちが良いです。
ELIXIRは半年付けっ放しでも、弦が変色する程度でサビません。
音も張りたてと比べて煌びやかさはなくなりますが、普通に問題ないレベルです。
張り替えてすぐの音
張り替えて6か月経過の音
ただ、半年も張っていると、弦が伸びてチューニングは大分狂いやすくなります。
そのため、2~3か月程度で交換が望ましいですが、家で弾いてる分には半年以上張りっぱなしでも、さほど問題はありません。
一方で他のコーティング弦はそこまで長持ちしません。
どれも1~2か月ほどでサビてくるので、3か月張りっぱなしは厳しいです。
ちなみに通常の弦は3週間程度でサビてきます。
なので、コーティング弦は通常弦の2~3倍程度は持ち、その中でもELIXIRはもっと長持ちするという感じですね。
弦アースを取っている場合は注意
弦アースとはピックアップのノイズ対策で、弦からアースを取るものです。
多くのエレキギターは標準で弦アースを取られていますが、エレアコでもノイズが気になる方は弦アースを取っています。
ただ、コーティング弦だと電流の流れを阻害してしまい、弦アースの効果が得られなくなる場合があります。
そのため、コーティング弦ではピックアップからノイズが出るようなら通常の弦を使いましょう。
たけしゃん
定番のアコギ用コーティング弦を比較
ここからは定番のコーティング弦をサンプル音付きで比較していきます。
まず、僕の結論を言うとELIXIRが一番良いです。
コーティング弦の中でも、持ちの良さがダントツです。
音はいかにもコーティング弦という感じではありますが、全然問題ないレベルです。
逆に持ちはそこそこで良いから、通常弦に近い音色が良い人はD’ADDARIO XTAPBをおすすめします。
Elixir Nanoweb
コーティング弦の代表的な存在、ELIXIRです。
ELIXIRの強みはとにかく持ちが良いことですね。
長く張りっぱなしでも変色する程度でサビないので、音が良い状態をキープできます。
音はコーティング弦らしい、煌びやかでギラっとサウンドです。
これはこれで良い音だなと僕は感じています。
また、コーティングのせいか弦の滑りが非常に良いです。
音質や滑りの良さで好き嫌いがわかれる弦ですが、僕は好きなので愛用しています。
D’ADDARIO XTAPB
2019年に発売された、比較的新しめなコーティング弦 D’ADDARIO XTAPBです。
昔から販売されていたD’ADDARIO EXPシリーズと比べて、通常弦に近いサウンドになっています。
筆者が色んな弦を使い比べてみた所感では、コーティング弦の中で最も通常弦に近い音です。
一方でELIXIRよりは持ちは悪いです。1か月半程度でサビてきます。
なので、通常弦とELIXIRの中間的なポジションの弦ですね。
1~2か月程度で弦交換する人にはおすすめのコーティング弦です。
ERNIE BALL EVERLAST COATED
エレキギターやベース弦で定番のアーニーボールのコーティング弦です。
音が煌びやかで滑りもよく、いかにもコーティング弦という感じですね。
煌びやかな音ですが、ELIXIRよりはおとなしめです。
また、ELIXIRよりは持ちが悪いです。1~2か月くらいでサビてきます。
なので、コスパは良くないですが、音質が気に入った方には良い弦だと思います。
Martin MA540T
アコギ弦で定番のMartinが作るコーティング弦 MA540Tです。
ノンコーティング弦のトーンをそのままに長寿命となっていますが、聞いてみるとコーティング弦の音ですね…(苦笑)。
1か月程度でサビてくるので、寿命もELIXIRに比べると短いです。
悪くない弦ですが、これならELIXIRかXTAPBで良いかなと僕は感じました。
アコギ用コーティング弦 まとめ
- コーティング弦は通常弦と比べて、寿命は2~3倍持つ
- 音は煌びやかで若干抜けが悪くなる
- コーティング弦の中でもELIXIRがダントツで長持ち
ぎたすけ
たけしゃん
アコギ用のコーティング弦についての解説でした。
やはり、ELIXIRが長持ちでおすすめですね。
煌びやかでギラっとサウンドですが、マイク録りしたり、アンプから出してみるとなかなか良い感じです。
また、数か月経っても音がそこまで悪くならないのも良いですね。
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