Gibson Dove(ギブソン ダヴ)とはどんなギターなのか?-有名アコギ解説シリーズー

Gibson Doveを解説

ぎたすけ

アコースティックギターの解説か。ハミングバードとの違いがよくわかんないんだよな

たけしゃん

ハミングバードの上位機種がDoveなんだよ。Gibsonの中でもプロアーティスト使用者が多いギターだよ

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音楽ブロガーたけしゃん

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たけしゃん

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ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
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Gibson Dove(ギブソン ダヴ)

Gibson hummingbird(ハミングバード)の上位モデルとして1962年に発売されたのがDove(ダヴ)。

スクウェアショルダー型で鳩と花が描かれたピックガードが特徴です。

hummingbird(ハミングバード)はハチドリと花なので微妙に異なります。

 

そして、Dove(ダヴ)は上位モデルのためインレイやサドルなどの基本仕様がGibson(ギブソン)アコギの最上位であるJ-200に準じています。

MEMO
hummingbird(ハミングバード)はJ-45の上位モデルにあたるサザンジャンボと同じ仕様となっている

中でもhummingbird(ハミングバード)との決定的な違いはサイド&バックの木材にメイプルを用いていることです。

サイド&バックにはマホガニーを用いることが多い、Gibson(ギブソン)でメイプルを用いているのはDove(ダヴ)とJ-200くらいです。

 

そんなスクウェアショルダー型のフラッグシップモデルであるDove(ダヴ)。

細かい仕様を2019年3月時点でのGibson(ギブソン)公式ページの情報で見ていきましょう。

Gibson Dove(ギブソン ダヴ) ボディの形状

  • 全長 40.25インチ
  • スケール長 25.5インチ
  • ボディ幅 16.25インチ
  • ボディ長 20.25インチ
  • ナット幅 43.8mm

(参考)ギターの寸法用語

ギターの寸法用語

Dove(ダヴ)はボディ上部(肩)がいかり肩になっているスクウェアショルダーボディ。

Gisbonギターボディ

スクウェアショルダーは箱鳴りが強く、低音もしっかり出るので歌モノの伴奏に適したギターサイズです。

 

また、Dove(ダヴ)の特徴はスケール長が25.5インチとロングスケール仕様であることです。

MEMO
Gibson(ギブソン)ギターのスケール長は24.75インチが多い

3ピースメイプルでロングスケール仕様のネックはパワーがあり、ストロークで強みが出ます。

 

スクウェアショルダー&ロングスケールから、かき鳴らすフォークシンガー、ロック寄りのシンガーに特に好まれるギターです。

Gibson Dove(ギブソン ダヴ) 木材

  • トップ材:シトカスプルース
  • サイド&バック:フレイム・メイプル
  • ネック:3ピースメイプル
  • フィンガーボード:ローズウッド
  • フィニッシュ:ニトロセルロース

特徴的なのは何といっても、サイド&バックで使用されているフレイム・メイプル。

Gibson(ギブソン)ギターの王道はマホガニーですが、最上位モデルはメイプルが採用されています。

 

メイプルはジャキっとした音質ですが、材質が硬いです。

そのため、音のレスポンスがよく、輪郭がクッキリした明るい音質になっています。

 

フィンガーピッキングもいけますが、Dove(ダヴ)の真髄はストロークでのパワフルかつ歯切れの良いサウンドですね。

ピックアップ

2019年仕様のDove(ダヴ)はピックアップ搭載モデルとなっており、L.R.Baggs Element VTCが搭載されています。

補足
一部のカスタムモデルにはL.R.baggs Anthemが搭載されています

ピエゾタイプのピックアップでGibsonギターは割と昔から、L.R.Baggsを採用していますね。

 

L.R.Baggs Element VTCにはホール横にボリュームとトーンコントローラーがついており、調節できます。

ですが、弾き語りで使うには音質の調節幅が狭いです。

特にスクウェアショルダー型だと低音が強いため、会場によっては低音を切ったほうが良いです。

別で細かくコントロールできる、プリアンプを用意すると良いでしょう。

【参考記事】アコギ用ピックアップ L.R.Baggs Elementをレビューする

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Gibson Dove(ギブソン ダヴ) 年代別の変化

時計

たけしゃん

Dove(ダヴ)のヴィンテージは個性の強いルックスに経年変化した色落ちや傷が映えて、カッコいいんですよねぇ

1962年から製造されているDove(ダヴ)について、年代別の変化をみていきましょう。

そこまでの変化はなく、年代による大きな変化はサドルとネックの太さくらいです。

1960年代前半

  • トップ材:スプルース
  • サイド&バック:メイプル
  • ネック:1ピースマホガニー(ナット幅42mm)
  • チューン・オー・マティックブリッジ仕様

1962年から製造されているものの、1962年は17本しか造られていません。

よって、市場でお目に書かれるのは主に1963~1965年ものです。

この時代はネックに1ピースマホガニーを用いており、チューニング用のペグもクルーソンが採用されています。

 

また、1960年代前半はギターヘッドのインレイがやや上部…という特徴があります。

Gibson Dove 1965

1960年代前半はギターヘッドのインレイが5弦、2弦ペグの上部に入っており、1960年代後半になると5弦、2弦ペグの中心に下がります。

 

そして、ヴィンテージのDove(ダヴ)の最大の特徴はブリッジとサドルです。

エレキギターに用いられる、アジャスタブルのチューン・オー・マティックブリッジがついています。

※Gibsonのチューン・オー・マティックブリッジ

音質はアジャスタブルサドルに負けず劣らずのジャキジャキした音質です。

1960年代後半

  • トップ材:スプルース
  • サイド&バック:メイプル
  • ネック:1ピースマホガニー(ナット幅39~40mm)
  • チューン・オー・マティックサドル仕様

1960年代後半も基本的な仕様は1960年代前半と変わりません。

1960年代後半になって、変わるのはナット幅で39~40mmのナローネック仕様になっています。

 

また、Gibson(ギブソン)アコギあるあるですが、1969年だけは仕様が変わります。

1969年の仕様変更

  • サドルがアジャスタブルサドルに変更
  • ブリッジがローズウッドからエボニーに変更
  • ネックが1ピースマホガニーから3ピースマホガニーに変更
  • ペグがクルーソンからGibsonロゴ入りシャーラーM6に変更

結構、大きな変更点ですが1970年代になると更に仕様が変わるので、1969年だけの特別仕様と言えます。

ただ、ヴィンテージ市場だと1969年ものはプレミアがつくかと思いきや価格が下がることが多いんですよね。

Gibson(ギブソン)の一般的な1960年代後半もの…というと1966~1968年を指すことが多いですね。

 

1966年~1968年ものについてはナローネック仕様になり、ギターヘッドのインレイ位置がやや下がったくらいで基本は1960年代前半と同じ仕様です。

細いネックが好みの方は1960年代後半のDove(ダヴ)を探しましょう。

Gibson/Dove NT ギブソン
ギブソン(GIBSON)

1970年代

  • トップ材:スプルース
  • サイド&バック:メイプル
  • ネック:3ピースマホガニー(ナット幅43mm)
  • エボニーブリッジ、通常サドル仕様

1970年代の仕様変更

  • サドルが通常の固定式に変更
  • ブリッジがローズウッドからエボニーに変更
  • ネックが1ピースマホガニーから3ピースマホガニーに変更
  • ペグがクローヴァーに変更

1970年代に入ると、ブリッジがローズウッドからエボニーに変わり、サドルも通常の固定式に変わります。

その他、ルックスや仕様の細かいところが変化していきます。

 

音質も1960年代特有のジャキジャキ感は薄れて、落ち着いた渋めの音質です。

好き嫌いは分かれるものの、これはこれで良いですけどね。

 

ナチュラル・チェリーサンバーストが多かった1960年代に比べて、1970年代に入るとブラック、ワインレッド、ダークサンバーストなど色んなカラーのDove(ダヴ)があります。

 

1970年代はヴィンテージ市場だと値段がやや下がるので、手が出しやすいです。

…がDove(ダヴ)に関しては1970年代ものがあまりないようですね(2019年3月現在)。

Gibson Dove(ダヴ)相場価格

お札

参考ですが、Dove(ダヴ)のよくある相場価格を年代別でざっくり書くと…。

年代別Doveの金額間

1960年代ものは製造本数が少なく、レアなので価格も非常に高くなっています。

対して、新品のDoveは40万円前後で販売されているものが多いです。

 

Gibsonアコギの最上位モデルなので、J-45などの中間モデルよりは10万円程度高い価格で取引されています。

Dove(ダヴ)買取相場価格

  • 良品(ちょい傷程度)…12万円程度
  • 並品(汚れ・傷あり)…10万円程度
補足
個体差が大きいので、正確な価格は無料買取査定で確認しましょう

Dove(ダヴ)はプロ・アマ問わずに人気の高いアコギなため、買取相場価格も高めに設定されています。

同価格帯になる、hummingbird(ハミングバード)より1万円程度高いです。

 

中古市場での需要も高いギターなので、ギター買い替え時に売却しやすいのは嬉しい点ですね。

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Gibson Dove(ギブソン ダヴ)使用アーティスト

Doveの使用者

  • エルヴィス・プレスリー
  • 桑田佳祐
  • 小渕健太郎(コブクロ)
  • 斉藤和義
  • 高橋優
  • CHAGE
  • 秦基博
  • 浜田省吾
  • 馬場俊英
  • 見田村千春
  • 森山直太朗

泣ぐ子はいねが(LIVE)/高橋優(YouTube)

MEMO
演奏は1:13から

最近のDove(ダヴ)使用者というと高橋優さんのイメージが強いですね。

力強くかき鳴らすタイプのシンガーソングライターなので、Dove(ダヴ)は非常に相性が良いです。

 

Dove(ダヴ)を使用しているアーティストを見るとヴィンテージものを使っている方より、新品や1990年代以降の物を使用されている方が多いですね。

Gibson Dove(ギブソン ダヴ)を解説して

ノート

ぎたすけ

ハミングバードとはサイド&バックの木材が違うんだな

たけしゃん

そうだね、あとはサドルとブリッジで区別する感じかな。ヴィンテージだとギターヘッドにDOVEって書いてあるから区別しやすいね

Gibson Dove(ダヴ)の解説でした!

Gibson(ギブソン)ギターの上位モデルということで値段もやや高めです。

ザックリと年代ごとの値段をまとめると…。

年代別Doveの金額

下位モデルのhummingbird(ハミングバード)とは価格的にはあまり変わらないです。

まあ、差はインレイやブリッジの装飾くらいで音質や演奏性はキャラクターが違うだけで、優劣はないですしね。

 

Dove(ダヴ)はシンガーソングライターに特に好まれるアコースティックギターです。

Gibson(ギブソン)ギターを検討しているシンガーソングライターの方は一度、触ってみると良いでしょう。

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