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SENNHEISER XSW 1-825
マイクタイプ | ダイナミックマイク |
指向性 | カーディオイド |
周波数帯域 | JB: 806 – 810 MHz |
通信 | B型(免許不要) |
重量 | マイク:245g レシーバー:340g |
ゼンハイザーのXSワイヤレスシリーズのハンドヘルドタイプ XSW 1-825です。
B帯を利用した本格的なワイヤレスシステムですが、価格も比較的安価で操作も簡単な製品です。
XSW 1-825はオートスキャンで簡単にセットアップできるため、初心者や機材に詳しくない方にもおすすめですね。
音質・通信も良好でトークイベント、撮影、音楽ライブなど様々な用途で安心して使える仕様になっています。
まずはXSW 1-825の製品仕様から解説していきます。
仕様を飛ばして、レビューを読みたい方は<XSW 1-825をレビュー>を参照ください。
製品レビューの目次
免許不要のB帯
XSW 1-825は免許不要のB帯を利用したワイヤレスシステムです。
音楽用途などで使用するワイヤレスは主に下記の2種類が用いられます。
帯域 | 概要 |
B帯 | プロ仕様の製品で一般的な帯域 混信が少なく音飛びしにくい |
2.4GHz | Wi-FiやBluetoothでも使う帯域 音質はいいが、混信や障害物による 音飛びのリスクはやや高め |
2.4GHz帯のほうが安価で汎用性も高いですが、混信などによる音飛びのリスクはやや高いです。
そのため、プロの音楽ライブではB帯のワイヤレスが一般的ですね。
一方でB帯の製品はプロ仕様なので、高価で設定がやや難しいものが多いです。
XSW 1-825はB帯ながらも比較的安価で設定も簡単なので、初心者にも扱いやすい点が強いですね。
内蔵アンテナ
XSW 1-825は受信機にアンテナが内蔵されており、通信方式はアンテナダイバーシティ方式を採用しています。
そのため、使用時にアンテナの取外しなどをする必要がなく、受信機もコンパクトですね。
なお、上位モデルに当たるXSW 2-835は外付けアンテナで、トゥルーダイバーシティ方式を採用しています。
なので、通信の安定度や対応力はXSW 2-835のほうが優れています。
とはいえ、スタジオやライブハウスでの利用ではXSW 1-825も十分安定しています。
最大7台まで同時使用可能
XSW 1-825は最大7台まで同時使用できます。
そのため、グループやイベントでの使用にも適しています。
なお、送信機1台に対して受信機1台必要です。送信機だけ増やしても使えないので注意してください。
複数台使う際もスキャンモードでそれぞれに周波数を割り振ってくれるため、難しい設定は必要ありません。
送信機はe 825のマイクカプセル
XSW 1-825のハンドヘルド送信機はe 825のマイクカプセルが採用されています。
e 825は定番であるevolutionシリーズのダイナミックマイクですね。
ボーカル用途でもトーク用途でも使いやすい素直な音です。
なお、XSW 1-825はマイクカプセルの交換はできない仕様となっています。
ハンドヘルド送信機はアルカリ単三乾電池 2本で約10時間駆動します。
また、マイク本体にはミュートスイッチと液晶画面が付いています。
電池残量なども液晶ディスプレイで確認できるので便利ですね。
更にマイク内部には感度を調整できるスイッチも付いています。
公式マニュアルでは以下を参考に感度調整するよう記載されています。
dB | 使用例 |
0dB | ボーカル |
-10dB | ラウドボーカル |
-20dB | インストルメント |
-30dB | ブラス |
僕はボーカル用途で0dBだと音割れしてしまったので、-10dBで使いました。
スピーチなら0dB、ボーカル用途なら-10dBでまずは使ってみると良いと思います。
付属品
- ハンドヘルド送信機
- 受信機
- マイクホルダー
- NT 12-5CW
- 単三電池2本
XSW 1-825には上記の付属品が同梱されています。
必要なアイテムは一通りそろっていますね。
また、パッケージ自体に取っ手がついており、そのまま持ち運べるようになっています。
そのため、パッケージが大きいですが、保管・携帯で便利ではありますね。
SENNHEISER XSW 1-825をレビュー
それでは、XSW 1-825を細かくレビューしていきます。
メリット・デメリットを箇条書きでまとめると以下の通りです。
個人で所有するのにちょうど良い製品ですね。
設定も簡単なので、音響機器の知識がない人でも取扱説明書を読めば普通に使えます。
最近はアマチュアの方でもワイヤレスマイクを導入する人が増えていますが、ピッタリの製品だと思いました。
レビューの目次
設定は簡単ですぐ終わる
XSW 1-825はプリセットバンクとオートスキャン機能があるため、周波数を簡単に設定できる点が強みです。
実際の設定の流れは以下の通りです。
送信機を電源オフの状態で受信機を起動し、任意のプリセットバンクでSETボタンを押す。続いて任意のCHでSETボタンを押す
送信機の電源を入れ、底面のSyncボタンを長押し。受信機のSync表示が点滅したら、受信機のSyncボタンを押す
これだけで設定完了です。
一度設定すると、次からは起動するだけで自動でペアリングされます。
なお、オートスキャン機能で空いている周波数を検出する機能も付いています。
複数のワイヤレス機器を使用する場合などはスキャンして空いている周波数を利用しましょう。
XSW 1-825は操作方法がシンプルで、初心者でも簡単に扱えるのが良いですね。
音質は高音域がやや弱いが及第点は取れている
XSW 1-825をスタジオで使ってみると、音質もなかなかよいです。
ただ、有線のe 935やBETA58Aなどと比べると、高音域がやや弱い印象を受けました。
とはいえ、ボーカルマイクとしても及第点は十分取れています。
e 935などのマイクカプセルを選択できるワイヤレスは価格も倍くらいになってしまうので、このへんは仕方ないかなと思いました。
スタジオの音源などを聴き直しても、全く問題ない音質なので上位モデルと比べるとやや差を感じるといったレベルです。
B帯なので通信が安定している
XSW 1-825はB帯を利用したワイヤレスだけあって、通信は安定しています。
合計で10時間程度、スタジオやライブハウスで使いましたが、音飛びは1度も発生しませんでした。
2.4GHz帯のXSW-D XLR BASE SETだと、数時間に1回程度は一瞬音が飛んでいました。
なので、極力音飛びしないようにしたい用途では、やはりB帯のXSW 1-825が安心です。
トークイベントやセッションでは2.4GHzで良いと思いますが、ボーカルライブではB帯が安定だなと使っていて感じました。
XSW 2-835との違い
XSW 1-825 | XSW 2-835 | |
最大同時使用台数 | 7台 | 7台 |
オートスキャン | 〇 | 〇 |
設定モード | スキャン プリセット | スキャン プリセット チューン |
アンテナ | 内蔵アンテナ | 外付けアンテナ |
受信方式 | アンテナダイバーシティ | トゥルーダイバーシティ |
ラックマウントキット | なし | 付属 |
マイクカプセル | e 825 | e 835 |
実売価格 | 4万円程度 | 6.8万円程度 |
最後は同じB帯の上位モデルXSW 2-835との比較です。
主な違いは受信方式の違いとマニュアル設定の対応有無ですね。
XSW 2-835は外付けアンテナによるトゥルーダイバーシティ方式を採用しています。
XSW 1-825と比べると伝送の信頼度は優れています。
更にチューンというマニュアルモードがあり、使用する周波数を自身で細かく指定できます。
プリセットされた周波数以外を使用したい場合などに使えます。
ただ、ライブハウスやスタジオで使用する分にはXSW 1-825で困ることはなかったですね。
通信も安定してましたし、プリセット以外の周波数を指定したい場面もありませんでした。
そのため、個人で所要するならXSW 1-825で十分だなと感じました。
マニュアルで、より柔軟に対応したい人はXSW 2-835を選択するのが良いでしょう。
SENNHEISER XSW 1-825 まとめ
- 比較的安価で手軽に使えるB帯のワイヤレスマイク
- プリセットとオートスキャンで誰でも簡単に使える
- 2.4GHz帯と比べて通信が安定しており、ボーカル用としても最適
ぎたすけ
たけしゃん
SENNHEISER XSW 1-825のレビューでした。
最近はアマチュアでもワイヤレスマイクを所有する人が増えてますが、個人で所有するのにピッタリの製品ですね。
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