トラスロッドでギターのネックを調整する方法を解説

ギターのトラスロッドを回しているところ

ぎたすけ

トラスロッドってたまに聞くよな。中古ギターでもトラスロッドに余裕があるとかよく書かれてるし

たけしゃん

トラスロッドはギターに内蔵された金属の棒だよ。回すとネックの反り具合を調整できるんだよね
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たけしゃん

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ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
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トラスロッドとは

ギターのトラスロッドを回しているところ

トラスロッドとはギターに内蔵された金属の棒のことです。

トラスロッドの先端にはナットがついており、六角レンチやパイプレンチで回せるようになっています。

アコギのトラスロッドを回しているところ

ナットを締める、あるいは緩めることでネックの反りを調整することができます。

なお、トラスロッドのナット部分はギターメーカーによって位置が異なります。

GibsonやTaylorはギターヘッド部分にあり、トラスロッドカバーがついています。

トラスロッドカバー

トラスロッドカバーを外すと中に金属製のナットが入っています。

ギターをチューニングしているところ
トラスロッドカバーを外した状態

Martinはサウンドホール上部に回せるナットがついています。

Martinのトラスロッドの位置
丸い穴がトラスロッド

そして、トラスロッドを回すには六角レンチかパイプレンチが必要です。

RECORDING KING RDS7付属の六角レンチ

大抵はギターに付属しています。

思い当たらない人は一度、付属のギターケースに入っていないか確認してみましょう。

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トラスロッドによる調整方法

トラスロッドはネックの反りを調整することができます。

具体的には以下のような症状をトラスロッドの調整で改善できることがあります。

  • 弦高が高い(もしくは低い)
  • 特定のフレットで音がビビる
  • オクターブチューニングが合わない
オクターブチューニング

開放弦と押弦した時の音程の違い。ズレが大きいとチューニングが合わない

そのため、まずはギターのネックがどういった状態にあるのかを確認していきましょう。

ギターのネックは正常だと真っ直ぐですが、気候や保管状態などの影響で反ります。

そして、反り方は順反りと逆反りの2種類があります。

ギターのネックの反り。順反りと逆反りを図で解説
項目状態
順反りネック中程(7~12F)が
下がるように曲がった状態
逆反りネック中程(7~12F)が
盛り上がるように曲がった状態

どっち側に反っているかでトラスロッドを回す方向が変わってくるため、下記の手順で確認しましょう。

2Fと15Fを押さえる

2Fと15Fを左手と右手で押さえる

ギターの2Fを指で押さえる
7Fあたりを叩く

2Fと15Fを押さえた状態で7~8Fあたりを軽く叩く

ギターの7Fを指で叩く

この工程を行ったときに鳴る音で状態を判断できます。

状態症状
正常叩くとカチカチと音がする
順反り叩くとビーンという音がする
※ハンマリングに近い音
逆反り叩いてもほとんど音が鳴らない

反り具合は目視でも確認できますが、難しいので音で確認するのがおすすめです。

この工程で状態を判断したら、トラスロッドを回して調整します。

まずは弦を緩めましょう。

ギターをチューニングしているところ2

弦をチューニングした状態だと、ネックに強力な力がかかっている状態なのでトラスロッドの効果が出にくいです。

弦を緩めたら、トラスロッドを回していきます。

アコギのトラスロッドを回しているところ

トラスロッドは回す方向によって、以下の効果が期待できます。

回す方向起こる現象
右(時計回り)締まって順反りを解消できる
左(反時計回り)緩んで逆反りを解消できる
補足

稀に回す方向と効果が逆のギターもあるので取扱説明書を読みましょう

また、急激には回さずに少しずつ回すようにしましょう。

回す角度の目安

1回の操作で回す角度は45度までを目安にするとよい

急激に力一杯回すと、ネックがミシミシいって指板がはがれてしまうことがあるので十分に注意してください。

手間ではありますが、少し回したらチューニングして音の状態を確かめるようにしましょう。

アコースティックギターのネック部分を斜めから撮った

なお、波打ちやねじれといった複雑な状態だと、トラスロッドを回すだけでは改善が難しいです。

そのため、ある程度トラスロッドを回しても改善がみられない場合はギター工房などプロに相談しましょう。

注意

トラスロッドを過度に回すとネックに悪影響が出ます。頑張りすぎずに早めにプロに相談しましょう

トラスロッドでよくある質問

ギターのトラスロッドを回しているところ
トラスロッドが固くて回らないです
サビや塗料の固着などの故障、もしくは既に限界まで回してる可能性があります。無理に回さず、ギター工房に持って行った方がいいです。
トラスロッドの余裕って何ですか?
トラスロッドを回せる範囲のことです。既にトラスロッドを限界近くまで回して状態を維持してる場合は余裕がないということです
トラスロッドカバーは外しっぱなしでもいいですか?
サビ防止の観点から付けておいた方がいいですが、カバーのヒビや浮きがノイズの原因になるので外してる人は割といます

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