評価:4
ぎたすけ
たけしゃん
大抵のことは1台で何でもできる、すごいアンプだよ
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YAMAHA THR30ⅡA Wireless
2020年11月に発売されたYAMAHAのアコースティックギター用アンプ THR30ⅡA Wireless。
YAMAHAのTHRシリーズといえば、デスクトップタイプのアンプではスタンダード製品と言えるくらい定番のギターアンプ。
THR30ⅡA Wirelessはその中でも、ギター弾き語りをやる人向けに最適化された新製品です。
今回、メーカーさんからお借りして一通り使ってみたんですが…
これ1台で何役できるの?というレベルで1台で何でもこなせます。
僕が試した中で使い道をまとめると、下記の通り。
- 路上ライブ用のアンプ
- 結婚式の余興などに使うアンプ
- ライブでのモニターアンプ
- 演奏動画制作用のオーディオインターフェイス
- DTM用のオーディオインターフェイス
- スマホのBluetoothスピーカー
ぎたすけ
たけしゃん
しかもスマホ専用アプリも充実してて、スマホだけでかなり良い感じの演奏動画作れるね
一通り全部の機能を試してみましたが、僕の所感としては…
- エレアコ用アンプとしては文句なく素晴らしい
- DTM用のオーディオインターフェイスとしては最低限のことはできるというレベル
- スマホでサクッと演奏動画作るにはすごく便利
- Bluetoothスピーカーとしても3~5万円くらいのスピーカー並みの音質
とまあ、こんな感じ。
何でもできますが、さすがに全分野100点…なんてことはないので得意・不得意分野はあります。
そのあたりを<YAMAHA THR30ⅡA Wirelessをレビュー>の章で解説するので、読んだ上で購入検討してもらえるとすごく良い買い物ができるかなと思いました。
早速、製品の仕様から細かく解説していきます。
多機能なので、長いです…。目次をうまく活用してください。
THR30ⅡA Wireless 仕様
主な仕様一覧
寸法(W×H×D) | 420×195×155 mm |
重量 | 4.4kg |
スピーカー | 9cmフルレンジ x 2 |
定格出力 | 30W(15W+15W) バッテリー駆動時 15W(7.5W+7.5W) |
電源 | ACアダプタ or 充電式バッテリー |
付属品 | ACアダプター、クイックガイド、CUBASE AI Download Information |
ギターアンプとしては普通のサイズ感ですね。幅がやや大きめで奥行や高さが小さめ。
重量的にも普通で、定番のRoland AC-33と大体同じようなサイズ感です。
ボディ本体に取っ手が付いていて、持ち運びは楽な仕様です。
自宅での置き場所的にも、小さいカラーボックスの上とかにポンと置けるので楽な部類です。
高音質なBluetoothスピーカーにもなるので、ギターアンプによくある自宅では置物化するというリスクもないですしね。
ルックスも良いので、インテリアとしての価値も高いです。
なお、別売りで専用のキャリーバッグが販売されています。
持ち歩く方はセットで買っておくと良いでしょう。
電源はACアダプタと充電式
電源は付属のACアダプタを裏面に接続して供給します。
また、充電式バッテリーが内蔵されているので充電完了後は5時間程度はACアダプタなしで駆動します。
充電状態は本体上部の電源ボタンを押すと、下にあるディスプレイに表示されます。
充電状態の表示内容は4パターンあって、下記のとおりです。
※YAMAHAの公式リファレンスガイドより引用
充電満タン状態でiPhoneで曲を流しながら、それに合わせて繋いだエレアコを弾いて遊んでましたが、4時間ちょっとは使えました。
路上ライブなど、電源がない場所でライブをやるにしても充電満タンにしていけば十分持つでしょう。
ちなみに、バッテリー駆動時は定格出力が15W(7.5W+7.5W)に下がります。
まあ、路上ライブ用アンプで長年定番のRoland CUBE STREETは電池駆動で5W(2.5W + 2.5W)なので、15Wも出れば十分ですね。
接続端子
本体上部に入力端子、本体裏面にLINE OUTが備わってます。
まず入力端子からですが、マイクや楽器が接続できるコンボジャックがあります。
YAMAHAの製品で定番のマイクプリD-PREなので、音質も良好です。
ただし、ファンタム電源がないのでコンデンサーマイクは使えません。
コンデンサーマイクを使いたい場合はファンタム電源供給可能なミキサーやマイクプリを挟みましょう。
続いてGUITAR端子です。ギターシールドでエレアコを接続しましょう。
なお、アンプ本体にギターワイヤレス受信機が内蔵されてます。
そのため、別売りのLine 6 Relay G10Tトランスミッターをギターに接続するとワイヤレスで音が出せます。
写真のようにエレアコ側のジャックにLINE6 RELAY G10を接続して、少し待つと自動で認識されて遠隔でアンプ側から音が出せます。
また、Relay G10TトランスミッターをGUITAR端子に挿すと充電することが可能になってます。
ワイヤレスの無線機だけ充電し忘れることは割とあるので、アンプで充電できるのは保険として便利ですね。
他にもAUX端子とイヤホン端子(3.5mm)が備わっています。
イヤホン端子にイヤホンやヘッドホンを接続すると、アンプからは音が出なくなります。
また、AUX端子でスマホとか音楽プレイヤーを接続できます。
といっても、YAMAHA THR30ⅡA WirelessはBluetoothに対応してますので、基本はBluetoothですね。
Bluetoothは本体上部の反対側にボタンがあって3秒以上押すとペアリングモードになり、各端末で認識できるようになります。
Bluetoothスピーカーとして使えるのは凄く便利です。
なお、Bluetooth接続したスマホやタブレットでは、THR Remoteというアプリを使って遠隔でアンプの音色やエフェクトの設定ができます。
本体ツマミだけでも色々できますが、アプリでしか設定できないパラメーターやエフェクトもあります。
最後は本体裏面にあるLINE OUTですね。
アンプで作りこんだ音は外部のミキサーやスピーカーに出力できます。
LINE OUTについては挿してもアンプの音は消えませんので、アンプとLINE OUTで同時出力になります。
例えば、アンプでギターの音を作って、PAにLINE OUTで音を送ることで会場のスピーカーから音を出力することが可能です。
余興とかでもアンプの音だけだと離れた席の方に聞こえないので、LINE OUTから会場スピーカーに音を出力したりすると良いですね。
エフェクト
YAMAHA THR30ⅡA Wirelessは音作りができるように多彩なエフェクトが搭載されています。
搭載エフェクト(ギター端子)
- TONE SELECT(モデリング機能)
- CHORUS
- CHORUS/DELAY
- DELAY
- SHORT REVERB
- LONG REVERB
- STEREO IMAGER
- COMPRESSOR(THR Remoteからのみ操作可能)
搭載エフェクト(マイク端子)
- REVERB
ギター側がかなり充実しています。
エレアコで接続した音をマイクで録ったような音にモデリングすることも可能です。
また、PCやスマホで使えるアプリ THR Remote経由で調整可能になっています。
THR Remoteを立ち上げて、BluetoothマークからTHR30ⅡA Wirelessをペアリングしましょう。
上の写真はTHR30ⅡA Wirelessペアリングする前の画面です。
画面上部にあるBluetoothマークからTHR30ⅡA Wirelessをペアリングすると下の画面に変わります。
この画面は横スクロール可能で、エフェクトなども細かく操作できます。
また、エフェクト設定をUSER MEMORYに最大5つまで保存可能です。
保存した設定は本体のボタンもしくはTHR Remoteから簡単に呼び出せます。
なので、基本的な使い方としておすすめしたいのはこれ。
- エレアコの音をそのまま活かす場合は本体ツマミで随時調整
- 変わった音色はTHR Remoteで事前に作ってUSER MEMORYに保存
THR30ⅡA Wirelessは空間系エフェクトを活用した良い感じのトーンが作れます。
空間系の音をUSER MEMORYに保存して、いつでも呼び出せるようにしておくと演奏の幅が大分広がります。
実際にどんな感じの音になるのかは<YAMAHA THR30ⅡA Wirelessをレビュー>で音源付きで解説していきます。
豊富なアプリが付属
付属 or 連携して使えるアプリ
- Cubase AI(Win、Mac)
- Cubasis LE(iOS、Android)
- Rec’n’Share(iOS)
- THR Remote(Win、Mac、iOS、Android)
音楽制作ソフト(DAW)である、Cubase AIとCubasis LE。
映像と音声を録画できるアプリ、Rec’n’Share。
リモートでアンプの音を調整できるアプリ、THR Remote。
これだけのアプリが使用できます。
ライブでの活用、音楽制作、動画撮影など昨今のシンガーソングライターが行う活動を包括的に対応できるようになってますね。
また、YAMAHAの製品はスマホアプリの造りが良いのでPCがなくても色々できるのも強いです。
次章では実際にTHR30IIA Wirelessと各アプリを使って、録った音源や演奏動画をもとに製品をレビューしていきます。
THR30IIA Wireless
Line 6 Relay G10Tとのセット
専用キャリーバッグ
YAMAHA THR30ⅡA Wirelessをレビュー
それでは、ここから具体的にYAMAHA THR30ⅡA Wirelessをレビューしていきます。
はじめに箇条書きでレビュー内容をまとめると、以下の通り。
- アコギ用アンプとしての音質が素晴らしい
- 空間系エフェクトが良い感じで簡単に良質なトーンが作れる
- オーディオインターフェイス機能はさすがに強くはない
- 専用アプリを使ったスマホでの動画制作は便利
- Bluetoothスピーカーとしての性能もすごく良い
総評すると素晴らしい出来のオールインワンタイプのギターアンプです。
これ一台で大抵のことはこなせる上に音質も良好。
一方でオーディオインターフェイスとしては最低限のことはできるというレベルです。
DTMやライブ配信でバリバリ使うには若干役不足ではあります。
メインはギターアンプなのでギターアンプとして使いつつ、ちょっとしたDTMやライブ配信もやるといった人に最適です。
「歌ってみた」「弾き語りカバー動画」「雑談配信」くらいは普通にこなせます。
ちなみにレビューについても、色んな機能を時間かけて試しまくったので長いです…。
目次をうまく活用してください。
レビューの目次
アコギのナチュラルな音が作れる
まずはギターアンプとしての機能から、試してみましょう。
ギターアンプ録りに定番のSHURE SM57でエレアコの音を録ってみました。
ギターはTaylor 814ce(FISHMANのピエゾ)にLINE6 RELAY G10を繋いでワイヤレス接続しています。
まずはUR22Cにラインで接続して録ったエレアコの音を聴いてみましょう。
ライン録りした音
ピエゾって感じの音ですが、なかなかいい感じ。
スピーカーから出力すると、やっぱりピエゾ臭さはでちゃいます。
続いてはTHR30ⅡA Wirelessに無線で繋いでパラメーターを全部12時にして、エフェクト切った状態の音です。
アンプで鳴らした音をSM57で録ってます。
パラメーター12時・エフェクトなし
この時点で大分音が変わってますね。
生で聴いてるアンプからの出音はすごく良い感じです。ピエゾ臭さが大分なくなりました。
続いてはTONE SELECTという機能を使って、モデリングした音を足してみましょう。
モデリングの種類
- FLAT…モデリングOFF状態。FLATだとTONE BLENDはゲインつまみになる
- NYLON STR…クラシックギター・エレガットに最適な設定
- TUBE…真空管マイクで拾ったような音にする
- DYNAMIC…ダイナミックマイクで拾ったような音にする
- CONDENSER…コンデンサーマイクで拾ったような音にする
FLAT
NYLON STR
TUBE
DYNAMIC
CONDENSER
モデリング音のみにしてるのもあって、結構な変化がありますね。
CONDENSERの音は確かにマイク録りした感じの音になってて、ピエゾ臭さが大分消えてますね。
アンプからの出音は大分良い感じです。
ボーカルの出音も良い感じで、ギター弾き語りのライブ用アンプとしては申し分ないですね。
続いては搭載エフェクトを活用した音作りを見ていきましょう。
エフェクトは自然なかかり具合で良い
本体上部のツマミで色んなエフェクトを操作できるようになっています。
改めて、搭載エフェクトを記載すると以下の通り。
搭載エフェクト(ギター端子)
- TONE SELECT(モデリング機能)
- CHORUS
- CHORUS/DELAY
- DELAY
- SHORT REVERB
- LONG REVERB
- STEREO IMAGER
- COMPRESSOR(THR Remoteからのみ操作可能)
搭載エフェクト(マイク端子)
- REVERB
TONE SELECT(モデリング機能)は前段で紹介しているので、それ以外のエフェクトをかけた音を聴いてみましょう。
CHORUS
CHORUS/DELAY
DELAY
SHORT REVERB
LONG REVERB
こんな感じです。どれも良い具合にかかりますが、やっぱりCHORUSとDELAYが良いですねー。
ツマミちょっとひねれば、簡単に良い感じのクリーントーンができます。
ちなみにアプリのTHR Remoteを使うと細かく設定を調整できます。
本体ツマミだけでも全然いけますが、音作りを細かくやりたい方はアプリを活用しましょう。
また、コンプレッサーだけは本体にツマミがなく、THR Remoteからしか設定できません。
コンプレッサーをかける場合は事前にアプリ側で設定値を入れてONにしておきましょう。
弾き語りで使う分にはリバーブ薄っすらかけて、必要に応じてコンプレッサーをかけるぐらいで十分ですね。
あとは曲によってCHORUSやDELAYを使って雰囲気変えてみると面白いです。
CHORUSやDELAYで簡単に作れるクリーントーンが気持ちよくて、Cubase AIを使って1曲カバー動画作ってみました。
シティポップとかおしゃれな楽曲を弾き語るのに便利ですね。
こういったクリーントーンをエレアコでもパッと作れると、演奏の幅が広がりますよね。
ライブで使う場合も、こういったギターサウンドをUSER MEMORYに1つ入れとけばサッと呼び出せるので良いですね。
しかも、リズムトラックを事前に作ってスマホやタブレットに入れておけばBluetoothで簡単に再生できます。
再生したリズムトラックに合わせてCHORUS効かせたギターサウンド重ねれば、あっという間におしゃれサウンドの完成。
ステージ上でも、Bluetooth接続したタブレットからアンプ操作すると便利ですね。
※最近よく見るマイクスタンドに取付できるタブレットスタンド
トラックの再生やUSER MEMORYの呼び出しもタブレット操作でライブに簡単に組み込めます。
あと、STEREO IMAGERというエフェクトがついています。
これはギターの音像を変えるもので3パターンを使い分けられます。
※公式リファレンスガイドから引用
ヘッドホンで聞くと、結構な変わり具合です。
WIDEやWIDERにすると、音が左右に広がって真ん中部分がスッポリ空きます。
そのため、ボーカルの音とギターの音が被りづらくなるので弾き語りで使うにはちょうどいい機能です。
特にジャカジャカとかき鳴らす曲ではWIDERにしとくと、ギターの音が激しくても歌の邪魔にならないです。
THR30IIA Wireless
Line 6 Relay G10Tとのセット
専用キャリーバッグ
WindowsのDTM使用は注意が必要
YAMAHA THR30ⅡA Wirelessはオーディオインターフェイスにもなりますが、ASIOでは動作しません。
WindowsのOS標準ドライバで動作します。
注意してほしいのは、Windowsユーザーでかつ下記のどちらかに該当する人です。
- DAWをCubase以外にする予定の人
- DAWの音をモニターしてRECしたい人
それぞれ、細かく説明していきます。
ちょっと機械的な話が多くて内容が難しいですが、ご容赦ください。
DAWをCubase以外にする予定の人
多くのDAWで、WindowsのOS標準ドライバで動く機器は認識しなかったり、認識してもまともに動かなかったりします。
Cubaseに関しては「Generic Low Latency ASIO Driver」という機能がついていて、一部のOS標準ドライバは認識して動作するようにしています。
なので、THR30ⅡA WirelessもCubaseでは認識され動作しますし、メーカー側もCubaseでの動作確認はもちろんしてます。
しかし、Cubase以外のDAWを使うとなると機器が動作しない可能性が出てくるわけです。
使用したいDAWが「Generic Low Latency ASIO Driver」に対応しているかは事前に確認しましょう。
たけしゃん
Cubaseでの認識のさせ方などはこちらの公式マニュアルをご覧ください
DAWの音をモニターしてRECしたい人
続いて、2点目の「DAWの音をモニターしてRECしたい人」についてです。
これも前提として知っておいてほしいことは、WindowsのOS標準ドライバはモニター音の遅延が発生しやすいということです。
そのため、WindowsのDTMではASIOという専用ドライバを使うのが普通です。
実際にASIO対応のYAMAHA AG03とOS標準ドライバのTHR30ⅡA WirelessでDAWのモニター音の遅延を色々と比較・検証しました。
※YAMAHA AG03
結果としては、プラグインをそこそこ挿すとTHR30ⅡA Wireless側だけ、DAWのモニター音がわかりやすく遅延します。
たけしゃん
だから各メーカーASIOドライバを作ってるわけですし
そのため、THR30ⅡA Wirelessを使ってDAWにRECするときは
DAWのモニター音はOFFにして、THR30ⅡA Wirelessの音だけをモニターしてRECしたほうが良いです。
幸い、ボーカル・アコギ録りだとDAWのモニター音をOFFにして、THR30ⅡA Wirelessの音をヘッドホンで聞きながらRECすれば困ることはあまりないはずです。
再掲になりますが、下の演奏動画はTHR30ⅡA WirelessをWindowsに繋いでCubase AIで作ってます。
全てのパート録りにおいて、DAWのモニターは切ってTHR30ⅡA Wirelessの音をヘッドホンでモニターしてRECしてます。
特に支障はありませんでした。
支障があるパターンは例えば、プラグインのアンプシミュレーターかけた音をモニターして録りたいとか。
プラグインのボイスチェンジャーかけた音をモニターして録りたい…といった場合ですね。
アコースティック系や弾き語り、歌ってみたであれば、THR30ⅡA Wirelessのモニター音だけで十分なので普通に音楽制作できます。
DAW・ライブ配信で使うとGUITAR端子の音が小さい
THR30ⅡA WirelessをPC・スマホに繋いで録音すると、GUITAR端子の音が大分小さいです。
エレアコ側のVolを12時、THR30ⅡA Wireless側のVolumeをフルテンにしても波形としては、下図の程度でした。
YAMAHA AG03で同じ条件でRECすると、波形サイズが倍以上になって余裕でピーク超えます。
まあ、THR30ⅡA WirelessのGUITAR端子に関してはギターアンプとしての利用がメインなので仕方ないかなと思います。
とはいえ、DTMなら録ったあとに音量あげたり、エフェクトで調整したりと割と何とでもできます。
若干困るのはSYNCROOMとかライブ配信やるときなんですよね。
※SYNCROOM(Windows)ではWASAPIを選択すれば動作する
入力音量が小さいので、THR30ⅡA WirelessのVolumeをかなり上げるわけですが、そうするとTHR30ⅡA Wirelessのモニター音が爆音になるんですよね。
THR30ⅡA Wirelessのモニター音量だけ調整はできない仕様なので、「モニター音量下げる=配信で流れる音量も下がる」となるわけです。
そんなわけで、僕はYouTube Liveでやったテスト配信ではモニターなしでやってました。
まあ、弾き語りとか雑談配信くらいならモニター音なくても別に問題ないですしね。
また、細かいところですが本体についてるAUX端子やBluetooth接続で出す音はUSBオーディオ側に送られません。
あくまでアンプで出力するために用意されてる端子です。
ループバック機能などもないので、AUX端子やBluetoothで繋いだオーディオ機器のBGMをライブ配信アプリ側には送れません。
まあ、このあたりはあくまでギターアンプなのでライブ配信でも使えるものの、最適化されているわけでないということです。
とはいえ、工夫すれば端末とギターアンプだけでライブ配信できるわけなので、すごい話です。
ガッツリライブ配信をやる人は別途、ライブ配信特化のオーディオインターフェイスであるYAMAHA AG03を買いましょう。
YAMAHAが提供するRec’n’Shareという無料アプリを使って動画撮影できます。
Rec’n’ShareはiOS限定でTHR30ⅡA Wirelessと連携することが可能になっています。
なお、動画制作にはiOS端末にTHR30ⅡA Wirelessを繋ぐ必要があるのでApple Lightning USBカメラアダプタが必要です。
こちらも、実際にiPhone 7でRec’n’Shareを使った弾き語りのカバー動画をサッと作ってみました。
音はTHR30ⅡA Wirelessにマイクとギターを繋いで録ってます。
さすがにiPhoneの内臓マイクより数段上の音質ですね。
THR30ⅡA Wirelessでボーカル・アコギそれぞれにエフェクトかけられるので、これだけでも大分イケます。
インスタとかYouTubeに弾き語り動画上げるのにはちょうどいいです。
路上ライブとかカフェのライブを撮影して、YouTubeにアップする場合にも使えそうですね。
スマホのマイクでエア録りするよりは数段音が良いし、周囲の雑音を拾いにくいですからね。
サクッとスマホだけで演奏動画を作るならRec’n’Share。
作りこむ場合はPCでCubase AIを使う…という使い分けにすると良いですね。
Bluetoothスピーカーとして優秀
THR30ⅡA WirelessはスマホなどをBluetooth接続して、スピーカーとして活用することが可能です。
このBluetoothスピーカーとしての音質がすごく良いです。
アンプ特有の音の温かさがあるのに、音はこもってないので非常に聴きやすいです。
PCとUSB接続しておけば、Bluetooth非対応のPC側の音も流せるのでPC・スマホの両スピーカーを兼ねることができるのも良いです。
ギターアンプって自宅だと置物になりがちですが、THR30ⅡA Wirelessの場合はスピーカーとして有効活用できます。
※ルックスがおしゃれなのでインテリアとしても非常に良い
ギターアンプ以外にも日常での使いみちがあるのはすごく良いですよね。
サイズ感的にも、大した大きさではないので本棚の上とかにポンと置いておけますし。
THR30IIA Wireless
Line 6 Relay G10Tとのセット
専用キャリーバッグ
THR30ⅡA Wirelessをおすすめしたい人
ここまでのレビュー内容を踏まえて、ズバリTHR30ⅡA Wirelessをおすすめしたい人は下記の条件のどれかに当てはまる人。
- 路上ライブをやる人
- 結婚式の余興など、イベント会場で演奏する予定がある人
- 音響設備がないカフェなどに自前の環境を持ち込んでライブやる人
- ライブでアコギ用の自前のモニタースピーカーが欲しい人
つまり…
アコギ用アンプが必要な人です。
ぎたすけ
たけしゃん
僕も経験あるのでわかりますが、弾き語りやってる人でアコギ用アンプがずっと必要な人ってほとんどいないんですよね。
そんな人は毎週、路上ライブやってる人くらいです。
とはいえ、弾き語りやってると要所、要所で絶対アコギ用アンプが必要な場面が出てくるんですよねぇ。
たけしゃん
そんなわけで、必要な場面はあるから…とアコギ用アンプを買うと普段は自宅で置物化するわけです。
ところがTHR30ⅡA Wirelessであれば、アコギ用アンプとして活用しない時期も下記の使い道があります。
- Bluetoothスピーカー
- カバー動画など制作用のオーディオインターフェイス
- 簡易なライブ配信用のオーディオインターフェイス
- Rec’n’Shareで演奏動画作る機材
置物化することはまずないはずです。
6万円くらいするものの、これだけ色々使い道があれば使い倒せるので十分もとは取れるはずです。
むしろ、中途半端に2~3万円の純粋なアコギ用アンプ買っても、普段置物化するので元とるのは厳しいんですよね。
なので、アコギ用アンプが必要になる人は頑張ってTHR30ⅡA Wirelessを買うことを強くおすすめしたいです。
僕もメーカーさんから借りてる期間で、THR30ⅡA Wirelessを下記の用途で使わせてもらいました。
- YouTube用のカバー動画制作
- SNSアップ用の演奏動画制作
- YouTube Liveでの弾き語りテスト配信
- nanaのギター伴奏制作
- Bluetoothスピーカー
これだけの用途で使えるのは、ほんとに良いです。
アコギ用アンプを買うなら、長い目でみてTHR30IIA Wirelessを頑張って買ったほうが絶対コスパ良いですよ。
THR30IIA Wireless
Line 6 Relay G10Tとのセット
専用キャリーバッグ
THR30ⅡA Wireless まとめ
- 1台で何でもこなせる多機能なアコギ用アンプ
- DTMやライブ配信ではさすがに専用機には負けるが、それなりにやれる
- アコギ用アンプは年中必要になるわけではないので、色んな事に使えるTHR30ⅡA Wirelessは非常に良い
ぎたすけ
たけしゃん
THR30ⅡA Wirelessみたいに普段の使い道がある機種はほんとにありがたいよ
THR30ⅡA Wirelessのレビューでした。
多機能で魅力的なのもあって、すごく長くなってしまいました…(苦笑)。
その代わり、良いところも悪いところも情報量多く書けたので、この記事読んで良いなと思った人は買って損しないはずです。
アコギ用アンプは1台持っておくと、何かと便利ですからね。
置物化するのがネックですが、THR30ⅡA Wirelessならその心配もないのでおすすめです!
THR30IIA Wireless
Line 6 Relay G10Tとのセット
専用キャリーバッグ
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