評価:4
ぎたすけ
たけしゃん
用途 | 項目 |
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普段使い | |
DTM | |
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SONY MDR-CD900ST
型式 | 密閉ダイナミック型 |
ドライバー径 | φ40mm、ドーム型 |
プラグ | 6.3mm |
インピーダンス | 63Ω |
重量 | 200g |
業界標準のモニターヘッドホン SONY MDR-CD900ST。
どこのレコーディングスタジオでも、必ずと言っていいほど置いてある定番中の定番製品です。
MDR-CD900STはハウジングシールが赤なので、通称「赤帯」とも呼ばれています。
僕も宅録のモニターヘッドホンとして、15年ほど使っています。
本記事はその経験から音質や使い勝手を細かく解説していきます。
たけしゃん
まずは製品仕様から説明していきます。
仕様を飛ばして、レビューを読みたい方は<MDR-CS900STをレビュー>を参照ください。
製品仕様の目次
ドライバ径 40mm
MDR-CD900STはドライバ径は40mmのドーム型が採用されています。
1万円近辺のヘッドホンだと、よくある普通のドライバー径です。
周波数特性は5~30,000Hzとやや広めの設定になっています。
音の特性は高音域が独特で歌や楽器の音をモニターしやすい音作りになっています。
密閉ダイナミック型
MDR-CD900STは密閉ダイナミック型のヘッドホンです。
遮音性の高いオーバーイヤータイプのイヤーパッドで音漏れもなく、レコーディングでの使用に適しています。
イヤー部分は90度に反転させることが可能です。
横回転させたり、折り畳むことはできません。
なお、イヤーパッドは単品で販売されており、ボロボロになったら交換できます。
僕も約15年使っている中で3回交換しています。
サイズは10段階可変
MDR-CD900STは頭のサイズに合わせて10段階でサイズ可変できます。
左右独立してサイズ感を変えられるので、自身の頭に合うサイズに可変させましょう。
10まで上げれば、かなり大きいので頭が大きくても入らない人はあまりいないでしょう。
側圧も程よいレベルで長時間付けていても疲れません。
6.3mmプラグ
MDR-CD900STは6.3mmプラグが採用されています。
業務用と言うことで、3.5mmの変換アダプタなどは付属していません。
コードの長さは2.5mとやや長めになっています。
自宅で使う分には余るほどで、短くて困ることはほとんどないでしょう。
なお、付属品などは何もありません。
また、業務用なので保証期間もありません。初期不良対応以外は全て有償です。
SONY MDR-CD900STをレビュー
それでは、MDR-CD900STを細かくレビューしていきます。
はじめにメリットとデメリットを箇条書きでまとめたものがこちら。
僕自身、ずっとMDR-CD900STを使ってきて不満を感じたことはほとんどありません。
一方で色んなヘッドホンと聴き比べしてみると、独特な音であることも間違いないですね。
初心者の方はMDR-7506を選択するのが間違いないかなと感じます。
製品レビューの目次
モニターに適した独特な音質
MDR-CD900STはクリアで音の解像度が高いヘッドホンです。
音の分離も良く、輪郭もクッキリしているので各楽器の音がちゃんとバラけて聴こえます。
また、高音がやや独特でいわゆるドンシャリな音になっています。
ボーカルやアコギ録りではアタック音や空気感まで伝わるので演奏しやすいですね。
MDR-CD900ST 1台で全部こなすというよりはレコーディングや配信でのモニターとして使うのが有効です。
僕もMDR-7506と併用していますが、レコーディングのモニターはMDR-CD900STのほうがやりやすいです。
僕は録音からディレクションまでMDR-CD900STでやって、ミックス・エディットはMDR-7506に切り替えてます。
ミックスやリスニングはやや不向き
MDR-CD900STは音が独特なこともあり、ミックスやリスニング用途はやや不向きです。
僕もミックスやリスニングでは、フラットな特性のMDR-7506を使っています。
やっぱり、色んなヘッドホンと聴き比べてみても、MDR-CD900STの音は独特です。
ただ、ミックスやリスニングで全く使えないかというと、普通に使えます。
よりベターなモニターヘッドホンがあるというだけです。
シンガーソングライターなど、デモ音源や弾き語りのミックスだけやる人はMDR-CD900STだけでも問題ないです。
僕もMDR-CD900STだけでやってる時期が長かったです。
ただ、より良い環境を作るならミックス・リスニングは別のヘッドホンを用意するのが良いですね。
非常に頑丈で付け心地も良い
MDR-CD900STは業務用の定番製品だけあって、非常に頑丈です。
僕もかれこれ15年くらい使ってますが、イヤーパッドを数年に1度交換してるだけで使えてます。
仮歌などで毎日使いこんでましたが、本当に頑丈で助かってます。
本体が200gと軽く、側圧も緩めなので長時間付けていても大丈夫なのも良いですね。
こうやって使いこんでみると、業務用で定番になるのもよくわかります。
パーツもバラで全部売ってるので、断線してもはんだ付け持ってれば、自分で直せますしね。
競合製品との比較
MDR-CD900STの競合製品として、MDR-7506とaudio technicaのATH-M50xを比較してみました。
どれも世界的に有名なモニターヘッドホンですね。
まずは同じSONYのMDR-7506との比較です。
日本ではMDR-CD900STが業界標準ですが、世界的にはMDR-7506が業界標準なんですよね。
僕もMDR-CD900STとMDR-7506を併用してますが、MDR-7506はフラットで万能です。
完全業務用というわけでもないので、保証期間もありますし、付属品も一通り付いています。
そのため、初心者の方や1台目のヘッドホンを買う人はMDR-7506がおすすめです。
続いては、audio technica ATH-M50xとの比較です。
ATH-M50xはフラットで音の解像度も高いので、1台でこなすなら断然ATH-M50xが良いです。
一方で側圧がやや強めで、耳も蒸れるので長時間作業はMDR-CD900STのほうが楽です。
また、ボーカルレコーディングでは高音がクッキリしているMDR-CD900STのほうがモニターしやすいように感じます。
なので、1台で一通りこなすならATH-M50x、レコーディングのモニター用途ならMDR-CD900STを推します。
SONY MDR-CD900ST まとめ
- 長年、業界標準になっているモニターヘッドホン
- レコーディングのモニターに最適。ミックス・リスニングはやや不向き
- 業務用で非常に頑丈。パーツもバラ売りされている
ぎたすけ
たけしゃん
SONY MDR-CD900STのレビューでした。
万能ではないものの、業界標準機である点は地味に大きいですよね。
MDR-CD900STに慣れておくと、どこでレコーディングしても困らないですしね。
レコーディングのモニターメインで使うなら、非常に良いヘッドホンです。
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