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ポップガードの役割

ポップガードは、マイクで録音する際に息などの空気音によるノイズを抑制するアイテムです。
まずは試しに、ポップガードを使用していない音源と、使用した音源を聴き比べてみましょう。


違いが分かりやすいように、マイクに接近した、いわゆるオンマイクという状態で歌いました。
ポップガードなしは、「夏の終わりを誘うように~」のあとに「ボッ!」という空気の破裂音が混入しているのがわかります。
ノイズの混入以外にも、呼気に含まれる水分からマイクを守ってくれる効果もあります。
コンデンサーマイクは湿気に弱いため、マイクに直接息がかからないようにすることで長持ちします。

ポップガードは、安いものなら1,000円程度から購入できます。頻繁に声を録音するなら、必ず用意しておきましょう。
ポップガードの選び方

ポップガードの選び方で、気を付けるポイントは下記の3点です。
- ポップガードのサイズ
- ポップガードの材質
- ポップガードの取付方法
ポップガードは、ノイズの抑制力が重要です。
とはいえ、どの商品でも一定の効果は期待できます。そのため、個人的には使い勝手の良さを重視しています。
例えば…
- ポップガード越しでも譜面やPC画面が見やすいか
- 設置位置の自由度が高いか
- 取付が楽か
上記の点を意識して選ばないと、使用頻度が高い人ほどストレスを感じるでしょう。
本章では、これまでの内容を意識したうえで、製品の違いについて解説します。
ポップガードのサイズ

ポップガードは、製品によって大きさが違います。
上図のPROSCREEN101は、外形12cmで構成されており、ポップガードの中ではやや小さめです。
布製のポップガードは、外形13cm~15cm程度と割と大きめのものが多いです。

比較的大きめのポップガードだと、譜面台やPC画面が見づらくなる可能性があります。
特に、PCデスクでマイクアームを使う方は、外形12~14cm程度の製品をおすすめします。

外形15cmもあると、PCデスクで使うとサイズが大きく、やや邪魔に感じます。
逆に、歌ってみたの撮影など、ポップガードで目から下を上手く隠したい場合は、外形15cmくらいの製品を買ったほうが良いでしょう。
ポップガードの材質

続いてはポップガードの材質です。
大きくは、「メタル製」と「布製」に分かれます。
よく言われるのは、布製は音がこもって、メタル製は高音の抜けがよくキレイに録れるという話です。
これも比較音源を用意したので、聴き比べてください。


正直なところ、ほとんど差は感じないですね…。
とはいえ、First Takeなどを見てもわかる通り、プロの環境ではメタル製を使っていることが多いです。
メタル製のほうが、水洗いも楽で耐久性も高いので、使用頻度が高い方はメタル製をおすすめします。
価格が高いと言っても数千円の差なので、中長期的に考えるなら頑張ったほうが良いです。
ポップガードの取付方法

3つめの要素はポップガードの取付方法です。
ポップガードの取付方法は、4パターンに分かれます。
タイプ | 特徴 |
![]() クリップ式 | 手軽で簡単に取付可能 可動域が狭い マイクアームだと微妙 |
![]() クランプ式 | 着脱がネジ回しでやや面倒 可動域が広くて万能 一番万能で安定なタイプ |
![]() マイク取付式 | マイクに直で取付する 手軽で安いものが多い ノイズ防止力は低いものが多い |
![]() マウント取付式 | ショックマウント取付型 手軽で安定感も抜群 メーカー専用品が多く高い |
それぞれのタイプを、もう少し詳しく説明します。
クリップ式

手軽に使えて安い製品が多い、クリップ式。
洗濯ばさみの要領で、マイクスタンドに取付するだけなので、取り扱いが容易です。
一方、クリップなので固定力が弱く、長さも可動域も大分狭く設定されています。
ブームスタンドであれば問題ないですが、マイクアームだと、可動域の狭さがネックで使いづらいこともあります。
特に上から吊るすなど、アクロバティックな設置をする場合は、クリップ式だと厳しいです。

なので、ブームスタンドなど、一般的な設置パターンでしか使わない方に向いています。
クランプ式

ネジでマイクスタンドに固定するタイプがクランプ式です。
固定力が高いため、アームの長さや可動域も自由度高く設定されています。
どのマイクスタンドでも万能に使えるのが、クランプ式のウリですね。
クランプ式は、1,000円~6,000円程度と価格幅が広いです。
この価格差による差は、ポップガード本体よりネック部分の品質にでます。

グースネックの品質は、価格に比例する傾向があります。
1,000~2,000円くらいの製品は、思うように固定できずにイライラします。
ポップガードの位置を動かさない環境であれば、安い製品で問題ありません。
逆に、ポップガードを頻繁に動かす方は、絶対に良い製品を購入するべきです。

グースネックの使い勝手で、ストレスのかかり具合が天と地の差です。
私は、仮歌とアコギRECの仕事を受けており、2,000円程度の製品にイライラして、8,200円程度するPROSCREEN101 に買い換えました。
たけしゃん
マイク取付式

マイク取付式は、手軽で安くて人気の高いポップガードです。
ゴムでマイク本体に固定して、取り付けます。

一通りのマイクで試したところ、大半の製品は取り付け可能です。
特殊形状のマイクは厳しいですが、BlueのBaby Bottle SLも取付可能でした。

マイク取付式は、安い製品が多いものの、品質的に問題はありません。
太いマイクアームだと、クランプ式が取付できないため、マイク取付式のポップガードが重宝します。

Blue Compassなどのスプリング式マイクアームは、クランプ式が使えないため、マイク取付式ポップガードを検討しましょう。
マウント取付式

最後は、ショックマウントに直接取付できるタイプのポップガードです。
距離調整もバッチリで、安定感も高いため、レコーディングではとても使いやすいです。

デメリットは、ネジ止めタイプなので取付・取外が面倒な点です。
また、このタイプはショックマウントと連携するため、特定ショックマウントの専用品が多いです。
上記の写真はaudio technicaの純正ショックマウントAT8458aに使える専用ポップフィルターです。

AT2020、AT2020USB+、AT2035、AT2050に使える製品なので、該当のマイクを使っている人は検討するとよいでしょう。
ポップガードのおすすめランキング ベスト5

それでは、おすすめのポップガードをランキング形式で5つ紹介します。
ご紹介する製品を一覧表にまとめました。
キクタニミュージックのPO-8が、メタル製で品質も良く、価格も安いのでおすすめです。
予算的に頑張れる人は、プロの使用者も多い、STEDMAN PROSCREEN101も良いです。
5位 K&M 23956

項目 | スペック |
材質 | 布製 |
外形 | 13cm |
取付 | クランプ式 |
実売価格 | 約3,200円 |
マイク・楽器関連のアクセサリーでは有名な、K&Mのポップガード 23956です。
私も、PROSCREEN 101に買い換えるまではずっと使っていました。
ノイズの抑制力はしっかりしており、音がこもる感じも特になく良好です。
一方で、グースネック部分がいまいちでピタッと固定できないです。

とはいえ、1,000円台の製品と比べると、グースネックの固定力も大分マシではあります。
PROSCREEN101を買う予算はないものの、それなりに質の良いものが欲しいという人におすすめの製品です。
ちなみに、ECサイトだとレビュー数が少ないせいか、あまり売れてない印象を受けます。聞いたことのない謎メーカーのほうが圧倒的にレビュー数が多いです。
ですが、K&M 23956は昔から人気の製品で、今も店頭ではたくさん売れてる製品です。
4位 NEEWER ポップフィルター

項目 | スペック |
材質 | 布製 |
外形 | 15.5cm |
取付 | クランプ式 |
実売価格 | 約1,900円 |
YouTuberに人気のメーカー、NEEWERポップガードです。
ポップガードは二重層になっており、ノイズ抑制力はなかなかです。

本体の外形は、15.5cmと大きめなので、PCデスク&マイクアームの環境で使うと画面がやや見づらいです。
また、グースネックの固定力が弱く、取付は若干イライラします。
そのため、基本的にはポップガードをつけっぱなしにする方向けの製品と言えます。
外形が大きく透明度が低いので、目から下を隠したい人には、ちょうどよいポップガードです。
3位 GRANPRO

項目 | スペック |
材質 | メッシュ |
外形 | 縦8cm × 横7cm |
取付 | マイク取付式 |
実売価格 | 約2,000円 |
マイク本体に取付できる手軽さから人気が高いGRANPRO。
僕も最初は興味半分で買ってみましたが、使ってみるとノイズ抑制力もまあまあで人気なのも納得しました。

ポップガードが小さいのも良い点で、ライブ配信でも邪魔にならないです。
本体は、メッシュで2重構造となっており、ノイズの抑制力もまあまあといったところです。
布製とメタル製ポップガードを、比較できるサンプル音を用意したので聴いてみてください。



聴いた感じはほとんど変わらないですね。
他の2種に比べて、マイク距離が一緒だと音量がやや下がるので、マイク位置とボリュームを調整しましょう。
なお、形状が特殊なBlueのマイクも含めて、自宅にあったコンデンサーマイク 8本は全部使えました。

デメリットとしては、本体の造りが安っぽいことです。
耐久性は高くなさそうですが、趣味で配信や歌ってみたをやっていくには十分な品質ですね。
2位 STEDMAN PROSCREEN101

項目 | スペック |
材質 | メタル |
外形 | 12cm |
取付 | クランプ |
実売価格 | 約8,200円 |
プロの使用者も多い、STEDMAN PROSCREEN101です。
私も自宅レコーディングで使っています。

メタル製で、音質への影響が少ないだけでなく、グースネックの品質が良いところが気に入っています。
直径12cmというサイズ感もちょうどよく、PCデスクでも使い勝手が良いです。

8,200円程度するので、ポップガードの中ではかなり高い部類になりますが、使用頻度が高い方にはおすすめです。
自分は、もっと早く買えばよかったと思いました。
ボーカルと楽器のRECを交互にやる人は、グースネックの使い勝手が超重要なので、高くてもPROSCREEN101をおすすめします。
1位 キクタ二ミュージック PO-8

項目 | スペック |
材質 | メタル |
外形 | 13.5cm |
取付 | クランプ |
実売価格 | 約2,970円 |
老舗の国内ブランド キクタニミュージックのPO-8です。
キクタニミュージックは、楽器系のスタンド、譜面台、ポップガードなどで昔から有名で、業務用スタジオでもよく使用されています。
PO-8は、メタル製のポップフィルターで音質への影響を抑えつつ、ノイズもしっかり抑制してくれます。

安価な割に品質はかなり良いですね。
PROSCREEN101と比べると、金網の端の処理が若干甘く、指でなぞると引っかかる部分があります。

ただ、音質はPROSCREEN101とほとんど変わらないですね。素晴らしいです。
取付はクランプ式で、角度などグースネックで調整できる仕様となっています。


PO-8は、グースネックの質もかなり良いです。
PROSCREEN101ほどではないですが、角度の自由度も高く、ピタッと止まってくれます。
グースネックの質も、2,000円台では非常に良いと感じました。
初心者からプロまで幅広くおすすめできる、コスパに優れた優良品です。
ポップガード まとめ
- ポップガードは、息によるポップノイズや湿気を防ぐアイテム
- PCデスクで使うなら、直径13cm以内のものがおすすめ
- 安物は固定力が弱いので、頻繁に動かす人は高い製品を買うべし
ぎたすけ
たけしゃん
ポップガードについての解説でした!
筆者はPROSCREEN101を使っていますが、価格と品質のバランスで考えると、キクタニミュージックのPO-8が一番おすすめです。

キクタニミュージックは、安くて質の良いアイテムが多く、自分も昔から本当にお世話になってます。
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