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YAMAHA NTX1
2020年3月に発売されたYAMAHAのNEW NXシリーズの下位モデルのNTX1。
クラシックギターにピックアップを搭載してアンプに繋げて使えるエレガットです。
同じNXシリーズのNCX1、NCX1Cと比べるとNTX1はネックが細かったり、全長がやや長くアコギやエレキギターから持ち替えやすくなってます。
実売価格も5万円半ばくらいなので、アコギ弾きがサブで買うエレガットとして使い勝手のいい製品ですね。
まずはNTX1の製品仕様から解説していきます。
仕様を飛ばしてレビューを読みたい方は<YAMAHA NTX1をレビュー>を参照ください。
NTX1 製品仕様の目次
ボディサイズ
- 弦長:650mm
- 全長:1026mm
- 胴厚:80~90mm
- ナット幅:48mm
NTX1は全長がやや長め、胴厚がやや薄め、ナット幅がやや細めに作られています。
特にナット幅がポイントで、クラシックギターは50~52mmあたりのものが多いところ48mmになっています。
普通のアコースティックギターは42.8mmか44.5mmが多いので、48mmのNTX1はアコギから持ち替えやすいです。
たけしゃん
なお、同シリーズのNCX1、NCX1Cはナット幅52mmと一般的なクラシックギター仕様です。
ちょうど、NCX1Cも一緒に借りているので写真で見比べてみましょう。
- 弦長:650mm
- 全長:1026mm
- 胴厚:80~90mm
- ナット幅:48mm
- 弦長:650mm
- 全長:990mm
- 胴厚:94~100mm
- ナット幅:52mm
NTX1は全長がやや長め、胴厚がやや薄め、ナット幅がやや細めになってますね。
あと細かいところでサウンドホールの形が異なります。
NCX1C
NCX1Cのサウンドホールは丸形でやや小さめ。
NTX1
NTX1のサウンドホールは楕円形でやや大きめ。
NXシリーズのバリエーション的にはアコギに近いものがよければ、NTX1。
標準的なクラシックギターが良いなら、NCX1もしくはNCX1Cという分かれ方をしています。
木材
- トップ:シトカ・スプルース単板
- サイド&バック:ナトーまたはオクメ
- ネック:ナトー
5万円台の価格帯だと、よくある木材構成ですね。
同シリーズのNCX1Cはトップ材に米杉(アメリカン・レッド・シダー)を使っており、木材の構成が違います。
NXシリーズはクラシックギターのトップ材で定番のシトカ・スプルースと米杉の両方が用意されているわけですね。
ちなみにアコギは大半のギターがトップ材にシトカ・スプルースを使っています。
NTX1はサイズ感も木材もアコギに近いので、やっぱりアコギから持ち替えやすいですね。
また、はじめからストラップピンがついています。
※NTX1 BKだと真っ黒でわかりにくいのでNCX1Cの写真を使ってます
クラシックギターは基本座って弾くのもあって、ストラップピンがついているのは珍しい印象です。
とはいえ、最近は藤原さくらさんとかポップスの弾き語りでクラシックギターを使う人も大分増えてますしね。
立って弾く場合にはストラップピンがあったほうが絶対便利なので、うれしい配慮ですね。
カラーバリエーション
ナチュラル
ブラウンサンバースト
ブラック
NTX1は3種類のカラーバリエーションが用意されています。
今回、僕がお借りしたのはブラックのNTX1 BK。
ちなみにNTX1にはクラシックギターによくある赤みがかったレッドシダー特有のカラーはありません。
レッドシダーの色合いが欲しい方はNCX1Cを選択しましょう。
NTX1はクラシックギターの中でもアコギ寄りなので、カラーバリエーションも普通のアコギと同じラインナップになってますね。
ピックアップ
NCX1Cにはアンダーサドル型のピックアップが内蔵されています。
ボディ側面にはコントロールパネルがついており、音量や音色調整の他にチューナー機能も備わっています。
※NTX1 BKだと真っ黒でわかりにくいのでNCX1Cの写真を使ってます
ボリューム、EQ、チューナーと機能が備わっており、5万円台のギターにしてはなかなかですね。
EQは高中低の3バンドタイプですが、MID(中)は下のAMFで効かせる周波数帯を80Hz~5KHzの間で調整可能です。
チューナーはボタンを押すとディスプレイ表示されるようになっています。
ただし、チューナーONの状態でも出力自体はOFFに切りかわからないので、普通にアンプから音は出ます。
駆動は単三電池2本です。ボディ上部に電池ボックスがあります。
ピックアップのテストではAmazonの充電電池を使用して普通に使えました。
シールドの接続口はエンドピンの部分になっています。
普通のよくあるエレアコという感じで、使いやすい仕様になってます。
YAMAHA NTX1をレビュー
それでは、YAMAHA NTX1を細かくレビューしていきます。
はじめにレビュー内容を箇条書きでまとめると以下の通り。
- 音質は価格の割に良い感じ
- 弾いてる感触はアコギに大分近い
- ピックアップの音はそれなり
- アコギとクラシックギターの中間的なギター
クラシックギターですが、大分アコギ寄りの造りになってます。
なので、アコギからの持ち替えが楽です。
価格的にも5万円台なので、アコギ弾きがサブギターで使うエレガットとして選択しやすい製品です。
レビューの目次
音質は価格の割に良い感じ
NTX1で色々と演奏してみた感じは音質はまあまあといったところ。
各音域のバランスは良いし、5万円台であることを考えると、かなり良好です。
実際にNTX1で演奏している動画がこちら。
丸くて優しい音で十分使える音です。
演奏性も大分アコギに近いので、割とすぐに手に馴染むのもポイント高いですね。
ただ、個人的にはNTX1よりは同じNXシリーズのNCX1Cのほうが好みでしたね。
NCX1Cの演奏動画はこちら。
NCX1Cも5万円台ですが、ちゃんとクラシックギター!って感じですね。なかなかに良いです。
何かNTX1はアコギでもなく、クラシックギターってわけでもなく…という感じの音なんですよね。
NTX1とNCX1Cで同じコードを弾き比べてみた音源がこちら。
NTX1
NCX1C
アコギとクラシックギターの中間的な音色が欲しい人って人には、NTX1はほんとに良いと思うんですけどね。
僕はあんまり中間的な音色が欲しいと思ってない派なので、NTX1はいまいちピンときませんでした。
弾いてる感触はアコギに近い
ナット幅が48mmなこともあって、アコギに近い感じで演奏できます。
先ほどの演奏動画でも、何箇所かは親指で6弦を押弦してますが、52mmのNCX1Cだと親指で押弦できません。
NCX1Cだとアコギの感覚で弾いてると、押弦やピッキング位置がズレたりもするので慣れが必要なんですよね。
特に弾き語りだと、歌いながらで無意識に演奏するので、割と時間かけて慣らさないとミスします。
たけしゃん
逆にNTX1はアコギに感覚が近いので、割とすんなりと弾けるようになりました。
アコギからたまにクラシックギターに持ち替えるくらいだと、NTX1のほうが使い勝手良さそうですね。
大分、違和感なく持ち替えできます。
ピックアップの音はそれなり
内蔵のピックアップはアンダーサドルにつけるピエゾピックアップが搭載されています。
NTX1の生音を外部マイクで録った音と、ピエゾで録った音を聴き比べてみましょう。
マイクで録った音
ピエゾで録った音
ピエゾだと、やっぱりクラシックギターっぽさはなくなりますね…。
とはいえ、5万円台のクラシックギターでピックアップついてるだけありがたい話です。
NTX1は弾いた感じはアコギに近くて、結構ジャカジャカ弾いてもいけるのでピエゾとの相性はそんな悪くないかなと感じました。
ちなみに上位モデルのNTX3、NTX5はピックアップがパワーアップして「SYSTEM74(ハイブリッド3WAYシステム)Atmosfeel™」になります。
※ピエゾセンサー、コンタクトセンサー、マイクが内蔵された3Wayピックアップ
Atmosfeel™だとマイクも内蔵されるので、ピックアップだけで生感ある音を出力できます。
本格的にライブ活動で使いたい人はNTX3やNTX5も検討すると良いでしょう。
アコギからのスムーズな持ち替えならNTX1
ここまでのレビューを改めてまとめると、こんな感じ。
- 音色はアコギとクラシックギターの中間くらい
- ナット幅 48mmでアコギに大分近い感じで弾ける
- ピックアップはそこそこ
推しとしてはアコギに近い感覚で弾けるクラシックギターというところですね。
特に42mm台の細めのナット幅のアコギを弾いてると、50~52mmのクラシックギターは大分違いますからね。
アルペジオやギターソロなど、曲によって部分的にクラシックギターの要素を入れたい…という人はアコギ持ち替えが楽なのはうれしいですよね。
サブギターとして持ってると使い勝手は良いですね。
YAMAHA NTX1 まとめ
- アコギとクラシックギターの中間くらいのエレガット
- 普通のクラシックギターが欲しい人には不向き
- アコギからの持ち替えは楽なので、サブギターとして使い勝手が良い
ぎたすけ
たけしゃん
YAMAHA NTX1のレビューでした。
NEW NXシリーズの登場でエレガットも色々選択肢が増える感じはしますね。
NTX1みたいにアコギとクラシックギターの中間的なものと、NCX1Cのような普通のクラシックギターを選択できますね。
ガットギター使った弾き語りに興味を持つ人も増えてる気はするので、製品の選択肢が増えるのはありがたいですね。
クラシックギターを弾いてみたいけど、太いナット幅がどうしてもつらい…という人はぜひNTX1を試してみてください。
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