ぎたすけ
たけしゃん
- ブラックウッドの特徴
- ブラックウッドを使った代表的なアコギ
読みたい場所をクリック!
ブラックウッド
- 主にギターのトップ、サイド&バックに使われている
- オーストラリアが主要産地
- 非常に硬くて輪郭のある音質になる
オーストラリアで採れるマメ科アカシア属の木材がブラックウッド。
ギターに使われるのは主にタスマニアン・ブラックウッドと呼ばれる木材です。
コア(ハワイアンコア)と同じマメ科アカシア属の木であり、性質もほぼ一緒。
赤褐色や薄いオレンジの色合いなど色彩豊かで美しいルックスのギターが出来ます。
※オールブラックウッドのCole Clark CCAN2EC-BLBL
中にはトラ目の杢を持つ個体もあり、より綺麗なルックスに仕上がるため珍重されています。
音質はコアと同様に非常に硬くて輪郭のある音になります。
低音と高音が強めのドンシャリな音になり、響きや膨らみは控えめです。
鳴らないと感じる人もいれば、粒立ちのより硬いな音質がハマる人もおり、人を選ぶ木材かもしれません。
ブラッグウッドはオーストラリアのギターメーカーであるMatonとCole Clarkが積極的に活用している木材です。
Maton、Cole Clarkはサイド&バックにブラックウッドもしくはクィーンズランドメイプルを使ったアコギを中心に製作しています。
クィーンズランドメイプルが豊かな響きと伸びのある音なので、ブラックウッドと対照的になっています。
最近では、秦基博さんがMatonでサイド&バックにブラックウッドを使ったシグネイチャーモデルのギターを製作したことで話題になりました。
ブラックウッドを使った代表的なアコギ
たけしゃん
それでは、ブラックウッドを使った代表的なアコギを解説していきます。
前述の通り、ブラックウッドはオーストラリアのギターメーカーであるMaton、Cole Clarkが好んで使っています。
サイド&バックに使われるのがメインですが、トップにもブラックウッドを使ったオールブラックウッドモデルも存在します。
MatonとCole Clarkは独自に開発しているピックアップに定評があり、エレアコとしての完成度が非常に高いギターメーカーです。
なので、ブラックウッドを用いたエレアコはライブでも使えるものばかりであることも強みですね。
MATON EBG808 ARTIST
- トップ:シトカ・スプルース
- サイド&バック:ブラックウッド
- Maton伝統のレスポンスが良い小ぶりなボディサイズ
Matonの代表的なギターである、EBG808 ARTISTです。
ドレッドノートより一回り小さく、Martinの000サイズに近いスモールボディのエレアコです。
硬めの音質でレスポンスが良いため、フィンガースタイルやテクニカルプレイと非常に相性が良いです。
ピックアップ&プリアンプにはMaton独自のA5 PROが搭載されています。
マイクとピエゾのデュアルピックアップ。
プリアンプのコントローラーの構成は下記の4つです。
- ボリューム
- 3バンドEQ
- FQ(周波数コントローラー)
- マイク、ピエゾの音量調節ツマミ
このピックアップ&プリアンプは強力で全ギターメーカーの中でもトップレベルの高音質です。
調節ツマミでマイクの音量を大きくすれば、ナチュラルな響きになり、ハウリングが気になるならピエゾを上げて音量確保することが可能です。
ちなみにMaton 808シリーズはアーティストシグネイチャーモデルが作られています。
808のシグネイチャーモデル
トミー・エマニュエルさんのモデルはサイド&バックがクィーンズランドメイプルに変更されています。
秦基博さんのモデルはブラックウッドなので、EBG808 ARTISTに非常に近いですね。
秦基博さんシグネイチャーモデルは生産完了しており、中古でしか手に入りません。
EBG808 ARTISTとスペック自体は非常に似てるので、気になる方はEBG808 ARTISTをチェックしましょう。
Cole Clark CCFL2EC-BLBL
- トップ:ブラックウッド
- サイド&バック:ブラックウッド
- オールブラックウッドのルックスが特徴的なアコギ
オーストラリアのギターメーカー Cole Clarkが作るオールブラックウッドギター CCFL2EC-BLBLです。
木そのもの…という感じのルックスが目を惹きますね。
木目や色合いも綺麗で現物を見ると、一層魅力が際立ちます。
音質はスプルースやブンヤトップよりも一層硬くてキンとした音です。
ストロークでかき鳴らしても、高音中心に硬い音でジャッキとしているのでカッティングなど刻むがほうが合います。
ピックアップはCole Clark独自の3wayピックアップシステムが搭載されています。
- サドル下ピエゾ
- ボディ内部のフェイスセンサー
- コンデンサーマイク
この3つのピックアップで録った音をプリアンプがミックスして出力します。
プリアンプ側にも3バンドEQと「①ピエゾ + ② フェイスセンサー」用ボリューム、コンデンサーマイク用ボリュームがついているので音質調節可能です。
Cole ClarkのピックアップシステムもMatonに負けず劣らず高音質でエレアコとしては最高峰です。
オールコアが好きな人は音質がそっくりなので、コアに近い高性能なエレアコが欲しい!という人にはうってつけのモデルですね。
Cole Clark CCFL2EC-BB
- トップ:ブンヤ
- サイド&バック:ブラックウッド
- ドレッドノートサイズの最もスタンダードなブラックウッドギター
ドレッドノートサイズでブンヤをトップ材に使った、最もスタンダードなブラックウッドギター CCFL2EC-BBです。
オールブラックウッドのCCAN2EC-BLBLは音質が特殊なので、CCFL2EC-BBのほうが使いやすいギターです。
…といっても、サイド&バックがブラックウッドなので硬い音質でキャラが立っているのは変わりません。
ドンシャリで粒立ちの良い音質です。
音質を活かして刻むカッティングやアルペジオもいいですが、ドレッドノートなので低音が出てジャカジャカ弾くのも良いですね。
ピックアップはCole Clark独自の3wayピックアップシステムが搭載されています。
クッキリした音をコンデンサーマイクがそのまま拾って出力してくれるので、硬い音が好きな人には使いやすいエレアコです。
ブラックウッドについて まとめ
- ギターのトップやサイド&バックに使われる木材
- 硬くてドンシャリな音。コアとそっくり
- Maton、Cole Clarkが積極的に活用している木材
ぎたすけ
たけしゃん
ブラックウッドの解説でした。
もともとはMatonが枯渇するギター木材に対して、オーストラリアで豊富に採れる良質な木材を活用しようと考え使い始めたそうです。
今では、MatonやCole Clarkのおかげでオーストラリアのアコギは年々認知度高くなってます。
特に楽器店の店員さんではMatonやCole Clarkを非常に高く評している人が多い気がします。
コア自体も絶滅危惧種などに指定されていないので、入手できるもののブラックウッドがもっと浸透してくれば、硬い音のアコギも色んなジャンルで使われていくことになりそうですね。
関連記事
アコギに使われる木材の特徴や音の違いを代表的なギターと合わせて解説する

よく読まれている記事
初心者が覚えるべき ギターコード 10個を練習用の譜例付きで解説
男性の音域を平均・低め・高めの3種類で解説。音域チェックできる音源付き
コンデンサーマイク おすすめ17選【2025年】。ボーカルレコーディングで定番の製品を徹底比較。
初心者向けアコースティックギター おすすめ6選。購入するギターの選び方を107名のアンケート調査付きで解説
ギターのストロークパターンを練習しよう。弾き語りでよく使う譜例 10パターンで解説
ギターのカポタストでキー変更するための上げ方、下げ方を役立つ早見表と合わせて解説
ギター初心者も弾ける簡単な曲 おすすめ50選。練習時のポイント解説付き
女性の音域を平均・低め・高めの3種類で解説。参考アーティストも合わせて紹介
SYNCROOM(シンクルーム)の使い方、設定、遅延対策を解説。無料で自宅セッションを楽しもう!
アコギ メーカー11社を解説。ブランドごとの特徴やおすすめのギターを紹介