評価:3.5
ぎたすけ
たけしゃん
iPhone内蔵マイクで録った音
ZOOM iQ6で録った音
読みたい場所をクリック!
ZOOM iQ6の特徴
マイクタイプ | XYステレオマイク(90°/120°) |
音質 | 44.1kHz・48kHz/16bit |
最大入力音圧 | 130dB SPL |
電源 | iOS端末より給電 |
対応iOS | iOS6~14 |
寸法(WDH) | 61.1× 30.6× 53.1mm |
重量 | 28.8g |
ZOOM iQ6はiOS端末に直接接続できるコンデンサータイプのXYステレオマイクです。
2014年に発売なので、iOS用外部マイクとしてはかなり早い時期に発売された製品ですね。
ケーブルなど一切不要で、直接iOS端末に取り付けられる手軽さ。
そして、作っているのが音楽メーカーでは有名なZOOMなので、音質もかなりレベル高いです。
用途としては以下のシチュエーションで活用可能ですね。
- ボーカル・楽器のレコーディング
- 高音質ボイスレコーダー
- 音声だけのライブ配信
それでは、製品仕様から細かく解説していきます。
仕様を飛ばして、レビューを読みたい方は<ZOOM iQ6をレビュー>を参照ください。
仕様の目次
iOS端末で使用可能
ZOOM iQ6はLigtningコネクタがついており、iOS端末と直接接続可能です。
電源供給はiOS端末からされるため、別途電源も不要です。
対応端末は以下の通りになっています。
iPhone | iPhone5以降 |
iPad | 第4世代以降 |
iPod | 第5世代以降 |
※端末名別の対応機種一覧は公式HPを参照ください
また、本体下部にはケースアジャスタなる部品がついていて取り外し可能になっています。
これはスマホケースの形状で取付できない場合に取り外すものです。
僕のスマホケースもケースアジャスタを外せば、スマホケースを付けたままiQ6が取付できました。
なお、iQ6はAndroidでは使えません。Android端末向けにはZOOM Am7という製品があるので、Am7を選択しましょう。
コネクタがUSB-Cになっているので、USB標準のAndroidで使える仕様になっています。
XYステレオマイク搭載
ZOOM iQ6はコンデンサータイプのXYステレオマイクが採用されています。
マイクを回転させて、収音角度を90°と120°の2つから選択可能になっています。
1人で使っている分には90°で問題ないですね。
コラボ収録で2人いて、横並びになる場合などは120°に変えると良いでしょう。
ちなみにiQシリーズにはMSステレオマイクのiQ7もあります。
iQ6はXYステレオマイクで、iQ7はMSステレオマイク仕様となっており、ザックリ違いを書くと以下の通りです。
XYステレオだと左右の音を均等に拾うので、ナチュラルな音を収録できます。
対して、MSステレオは正面の音と左右の音をMIXするので、強調したい音を正面に持ってくることで特定の音を押し出すことができます。
メインの用途が1人録りならMSステレオ、複数人録りならXYステレオを選択するのが良いですね。
また動画撮影においてはiQ6だとカメラ位置を合わせると、マイク位置が合わないという現象が起きます。
そのため、基本的に音声録音専用機種という位置づけですね。
動画撮影をする場合はマイク角度を変えられるiQ7を選択したほうが良いです。
本体で音量調整可能
ZOOM iQ6は本体に音量調整ツマミと音量レベルが確認できるLEDがついています。
レベルLEDは赤く点灯すると、音が割れる危険があります。
普通に話しても赤が点灯している場合は音量を下げましょう。
また、イヤホンやヘッドホンを指すステレオミニジャックがついているのでイヤホンを指して音をモニターしましょう。
なお、iQ6をiOS端末に取り付けながらBluetoothイヤホンを併用できます(AirPods Proで確認)。
ただし、BluetoothイヤホンではiQ6の入力音をモニターはできません。
また、iQ6本体にはダイレクトモニター機能はないので、アプリ側にモニター機能がないと入力音をモニターできません。
例えば、iOS標準のカメラアプリにはモニター機能がないのでiQ6の入力音はモニターはできません。
ウィンドスクリーン付属
ZOOM iQ6にはウィンドスクリーンが付属しています。
マイクの近くで話す場合や外で使う場合にマイクに取り付けすると吹かれを防止することができます。
結構タイトに作られていて、入り口部分の穴を伸ばしてマイクに取付します。
マイク部分が覆われるので、収録範囲をワイドにしてもそれなりに風の音の混入を防いでくれます。
専用アプリ Handy Recorder
ZOOM iQシリーズ用にHandy Recorderという専用アプリが用意されています。
Handy Recorderを使うことで録った音声のフォーマットを変更したり、録音データの編集やエフェクト調整といったことも可能になります。
一方でHandy Recorderはオーディオ録音アプリなので録画はできません。
録画する場合はiOS標準のカメラアプリを使うか、別途他のカメラアプリを用意するかしましょう。
HandyRecorder
ZOOM Corporation無料posted withアプリーチ
ZOOM iQ6をレビュー
それでは、ZOOM iQ6を細かくレビューしていきます。
最初にメリット・デメリットをまとめると以下の通りです。
音質が非常に良いため、iPhoneをハンディレコーダー化したい人にはうってつけの製品です。
一方で自身の演奏を録ったり、撮影に使う場合はステレオの幅を細かく調整可能なZOOM iQ7のほうが適してます。
ライブハウスやスタジオ、会議室など割と広い範囲で音声だけ録るのがメインならiQ6って感じですね。
そして、僕の所感で各用途での使い勝手をまとめた表がこちら。
iQ6は撮影よりは録音の方が適しています。
細かい話はこのあとのレビューで解説していきます。
レビューの目次
音質は内蔵マイクより格段に良い
iPhone内蔵マイクで録った音
ZOOM iQ6で録った音
両音源ともスマホを机に置いて録ったものです。聴き比べてみると、音質差は明らかですね。
iPhone内蔵マイクは部屋鳴りも大分拾ってしまうので、演奏音がぼやけてしまいます。
対してiQ6は音像もクッキリしており、声の細かい表現もとらえられています。
上記の音源はステレオの角度は90°で録ってますが、自宅で利用する分にはちょうどいい範囲ですね。
マイクを口元に持ってくるような使い方は不向きですが、机の上に置いたり、スマホスタンドに取付して使うと相性が良いです。
ラジオ配信にはちょうどいい製品ですね。
撮影よりはレコーダー向け
ZOOM iQ6はステレオの幅は90°と120°で調整可能ですが、マイクの角度変更はできません。
そのため、動画撮影においてはカメラの角度とマイクを向ける方向が一致しないことが多いため、動画撮りには適していません。
動画撮影では、マイクの角度を変更できるiQ7を選んだ方が良いです。
一方でXYステレオマイクはボイスレコーダーとしては優秀で、部屋で鳴っている音をバランスよくステレオ収録してくれます。
また、映像撮影がないラジオ配信においてはオンマイク・オフマイクを自由に使い分けられるので演奏録音などにも活用できます。
iQ6はボイスレコーダーとしての活用したい人向けに製品になっています。
専用アプリの使い勝手は良い
専用アプリのHandy Recorderはハンディレコーダーとして使い勝手が良いアプリです。
Handy Recorderだけで使える機能も割とあって、このへんが他アプリでも使えたらなぁ…と思ってしまったり。
例えば、エフェクトが搭載されており、EQやリバーブを音にかけることができます。
設定内容もプリセット系中心で初心者でも使いやすい仕組みになってます。
また、録音した音源はそのままiCloudなどにアップできるようにもなっています。
一方で「ファイル」アプリではHandy Recorderは出てこないので、LINEなどで音源共有したい場合は一度iCloudにアップロードしてiCloud経由で共有する感じでした。
また、iQ6のイヤホンジャックの音量調整はHandy Recorderからしかできません。
iPhone本体の音量調整ボタンをいじっても変わらないので、Handy Recorderのヘッドホンアイコンの音量で調整します。
一度調整すれば、Handy Recorderを落としても記憶されており、他のアプリでも調整した音量が適用されます。
スマホを手軽に高音質ハンディレコーダー化するには、ちょうどいい製品です。
ステレオマイクなのでiOSで使いやすい
ZOOM iQ6はステレオマイクなのもいいところです。
iOSのアプリにはモノラル仕様とステレオ仕様のものがあって、ステレオ仕様のアプリでモノラルのマイクを使うと音がLからしか出ません。
そして、オーディオインターフェイスを使う外部マイクは基本的にモノラルなんですよね。
アプリ | 仕様 |
17Live | モノラル |
nana | モノラル・ステレオ切替可能 |
nanaパーティー | ステレオ |
Poco-cha | ステレオ |
インスタライブ | モノラル |
LINEライブ | モノラル ※1chしか認識しない |
ツイキャス | ステレオ |
YouTube Live | ステレオ |
TikTok | モノラル ※1chしか認識しない |
GarageBand | モノラル・ステレオ切替可能 |
iOSのビデオ | ステレオ |
例えば、nanaパーティーはステレオなのでモノラルマイクだとLからしか音が出ません。
そのため、nanaパーティーに関してはiPhone内蔵マイクの人が多いんですよね。
ZOOM iQ6であればステレオで録れるので、モノラル・ステレオ問題で困ることがないのは嬉しいですね。
iQ6は手軽さはキープしつつ音質をそれなりのレベルにしたい人向けの製品ですね。
ZOOM iQ6 まとめ
- iOS端末に直接接続できるXYステレオマイク
- 手軽で高音質。動画撮りには不向きだが、ボイスレコーダーとしては使いやすい
- 音声録音用の専用アプリでエフェクト調整も可能
ぎたすけ
たけしゃん
ZOOM iQ6のレビューでした。
発売当初(2014年)に比べて、iPhoneのカメラの性能や容量が飛躍的に向上しているので用途も大分広がった印象がありますね。
製品やアプリは非常によくできていて、今でもバリバリ現役で活躍できる機種です。
iPhoneを手軽に高音質ハンディレコーダーにしたい人におすすめの製品です。
よく読まれている記事
初心者が覚えるべき ギターコード 10個を練習用の譜例付きで解説
男性の音域を平均・低め・高めの3種類で解説。音域チェックできる音源付き
コンデンサーマイク おすすめランキングベスト10【2024年版】 〜プロアーティスト使用マイクも紹介〜
初心者向けアコースティックギター おすすめ6選。購入するギターの選び方を107名のアンケート調査付きで解説
ギターのストロークパターンを練習しよう。弾き語りでよく使う譜例 10パターンで解説
ギターのカポタストでキー変更するための上げ方、下げ方を役立つ早見表と合わせて解説
ギター初心者も弾ける簡単な曲 おすすめ50選。練習時のポイント解説付き
SYNCROOM(シンクルーム)の使い方、設定、遅延対策を解説。無料で自宅セッションを楽しもう!
女性の音域を平均・低め・高めの3種類で解説。参考アーティストも合わせて紹介
アコギ メーカー11社を解説。ブランドごとの特徴やおすすめのギターを紹介