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ギターのチューニングの種類
ギターはジャンルや演奏スタイルに合わせて、いろんなチューニングを使います。
各弦の音を変えることで、通常のチューニングでは得られない独特の響きを使うことができるわけです。
特にブルースギターやソロギターでは変則的なチューニングも活用して、通常のチューニングでは難しい奏法を使いこなしたりもします。
本記事では様々なチューニングの中から、比較的よく使うものを抜粋して紹介していきます。
チューニングの種類
チューニングの種類 | 概要 |
レギュラー | 一般的なチューニング |
半音下げ | レギュラーから全弦半音下げ |
1音下げ | レギュラーから全弦1音下げ |
オープン | 全弦の開放弦を鳴らすと 特定コードになる |
変則 | 規則性のない自由な チューニング |
レギュラーチューニング
6弦 | 5弦 | 4弦 | 3弦 | 2弦 | 1弦 |
---|---|---|---|---|---|
E | A | D | G | B | E |
全弦の開放弦を弾いた音
まずは最もオーソドックスなレギュラーチューニングです。
ポップスだと大半の曲はレギュラーチューニングで演奏します。
この後の変則チューニングでは、レギュラーチューニングからどう変わるのか意識しましょう。
半音下げチューニング(ハーフダウンチューニング)
6弦 | 5弦 | 4弦 | 3弦 | 2弦 | 1弦 |
---|---|---|---|---|---|
E♭ | A♭ | D♭ | G♭ | B♭ | E♭ |
全弦の開放弦を弾いた音
続いては半音下げチューニングです。
レギュラーチューニングから全弦半音下げたチューニングです。
Uフレットなどコードサイトでは「+1(半音下げ)」と記載されます。
半音下げチューニングを使う目的は下記の2パターンがあります。
- 弾きやすいキーに変更する
- 弦のテンションを緩くして音を変える
Uフレットなどでの使い方はもちろん①です。
一方で音質を変えるために常に半音下げしているバンドも結構あります。
半音下げチューニングを多用する代表的なアーティストはBUMP OF CHICKENです。
多くの曲でギターは半音下げチューニングを採用しています。
1音下げチューニング(全音下げチューニング)
6弦 | 5弦 | 4弦 | 3弦 | 2弦 | 1弦 |
---|---|---|---|---|---|
D | G | C | F | A | D |
全弦の開放弦を弾いた音
レギュラーチューニングから全弦で1音(全音)下げた1音下げチューニングです。
1音下げると弦のテンションも大分緩くなりますね。
Uフレットなどのコードサイトでは+2(1音下げ)といった表記になっています。
1音下げはアコギより、エレキギターでよく使われる印象ですね。
アコギでは大石昌良さんが1音下げチューニングを使っています。
大石昌良さんは弦のテンションを下げてバチバチした音を出すために使っている感じですね。
1音下げチューニングは演奏キーの調整よりは弦のテンションを下げるために使われることが多いです。
次章からは変則的なチューニングを紹介していきます。
オープンチューニング
オープンチューニングは全弦の開放弦を鳴らすと、特定のコードになるチューニングです。
オープンGなら全弦の開放弦をジャラーンと弾くとGコードが鳴ります。
オープンコードは以下の利点があります。
- オープンコードを多用できる
- 演奏を簡単にできる
- スライドギターで演奏しやすい
オープンチューニングを使うことで、開放感あるオープンコード中心で演奏できます。
また、オープンコード中心になると演奏が比較的簡単になるので、歌にも集中しやすいです。
更にオープンチューニングはスライドギターと相性が良いため、ブルースでもよく使われます。
ポップスや弾き語りでもオープンGあたりは割と出てきますね。
オープンチューニング 目次
オープンG
6弦 | 5弦 | 4弦 | 3弦 | 2弦 | 1弦 |
---|---|---|---|---|---|
D | G | D | G | B | D |
全弦の開放弦を鳴らした音
ポップスでもたまに使われているオープンGです。
全弦の開放弦を鳴らすとGの響きになるようにチューニングされています。
スライドギターでよく使われるチューニングですね。
また、ローリング・ストーンズのキース・リチャーズがよく使っていたため、ロックでも割と使用されています。
The Rolling Stones – Love In Vain (Live) – Official
ポップスでは秦基博さんの「夕暮れのたもと」でオープンGが使用されています。
オープンコードの良さを前面に出したイントロで、オープンGの魅力がよくわかる1曲です。
オープンD
6弦 | 5弦 | 4弦 | 3弦 | 2弦 | 1弦 |
---|---|---|---|---|---|
D | A | D | F# | A | D |
全弦の開放弦を鳴らした音
全弦の開放弦を鳴らすとDコードが鳴るオープンD。
オープンGと並んで、スライドギターでよく使われるオープンチューニングです。
歌モノでもボブ・ディランのSimple Twist of Fateやジョニ・ミッチェルのChelsea Morningなどで使用されています。
Bob Dylan – Simple Twist of Fate (Official Audio)
Chelsea Morning/Joni Mitchell(YouTube)
ちなみにジョニ・ミッチェルは60種類近い変則チューニングを使い分けているそうです。
変則チューニングの曲を探している人はとりあえずジョニ・ミッチェルのアルバムを聴いてみましょう。
オープンA
6弦 | 5弦 | 4弦 | 3弦 | 2弦 | 1弦 |
---|---|---|---|---|---|
E | A | E | A | C# | E |
全弦の開放弦を鳴らした音
全弦の開放弦を鳴らすと、AコードになるオープンAです。
オープンAはブルースギターでよく使われるオープンチューニングですね。
代表的な楽曲はロバート・ジョンソンのCross Roads Blues(King Of Delta Blues Singers収録ver)です。
Cross Road Blues · Robert Johnson(YouTube)
オープンチューニングの演奏を学ぶなら、ロバート・ジョンソンも良いですね。
渋くてカッコいいブルースギターのフレーズがたくさん聞けます。
変則チューニング
最後は変則チューニングです。
変則チューニングは規則性を持たない自由度の高いチューニングを指します。
とは言っても、変則チューニングも開放弦を全て鳴らすと何かしらのコードになっているものが多いです。
そのため、代表的なものだけオープンチューニング。それ以外は変則チューニングという分かれ方になっています。
ちなみに海外だとオープンチューニングと変則チューニングを合わせて、オルタネイトチューニングと呼びます。
変速チューニング 目次
ドロップD
6弦 | 5弦 | 4弦 | 3弦 | 2弦 | 1弦 |
---|---|---|---|---|---|
D | A | D | G | B | E |
全弦の開放弦を鳴らした音
エレキギターでよく使われるドロップDです。
レギュラーチューニングから6弦だけ1音下げたチューニングになっています。
主にパワーコードの利便性を上げるために使うチューニングなので、ロック系でよく使われます。
ドロップDにすると5弦・6弦で弾くパワーコードが指一本のセーハで弾けます。
そのため、パワーコードで早いフレーズを弾くときなどに便利です。
逆にアコギだとパワーコードを多用しないため、ドロップDを使うことはほとんどないですね。
モーダルD(DADGADチューニング)
6弦 | 5弦 | 4弦 | 3弦 | 2弦 | 1弦 |
---|---|---|---|---|---|
D | A | D | G | A | D |
全弦の開放弦を鳴らした音
こちらもロックやインストなどで使われるモーダルD(DADGADチューニング)です。
レッド・ツェッペリンのジミーペイジがよく使うことで有名なチューニングですね。
全弦の開放弦を鳴らすと、Dsus4が鳴ります。
モーダルDを使った代表的な楽曲はレッド・ツェッペリンのBlack Mountain Sideですね。
シタールのようなギターのフレーズが印象的な楽曲です。
Led Zeppelin – Black Mountain Side (Official Audio)
Dmチューニング
6弦 | 5弦 | 4弦 | 3弦 | 2弦 | 1弦 |
---|---|---|---|---|---|
D | A | D | F | A | D |
全弦の開放弦を鳴らした音
ブルースやソロギターなどで使われるDmチューニングです。
名前の通りで全弦の開放弦を弾くと、Dmコードが鳴ります。
戦前のブルースマンが使っていたチューニングで代表曲はロバート・ジョンソンのHellhound on My Trailです。
Hellhound on My Trail/Robert Johnson(YouTube)
ギターのチューニングの種類 まとめ
- 大きくはレギュラー、オープン、変則の3種類がある
- ポップスではレギュラーと半音下げを使うことが多い
- ブルースやソロギターではオープンや変則チューニングもよく使う
ぎたすけ
たけしゃん
ギターのチューニングの種類についての解説でした!
弾き語りではレギュラーチューニングと半音下げチューニングがほとんどですね。
一方でプロのシンガーソングライターの曲をコピーしていると、たまにオープンや変則のチューニングが出てきます。
アルバム一枚コピーしてみると、意外といろんなチューニングを使っていることに気付けますね。
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