ぎたすけ
たけしゃん
ファンはもちろん、作詞作曲している人にはモチーフの作り方とか勉強になるね
気になるところへ読み飛ばす
はたのもとについて
- 秦基博さんが作詞・作曲した88曲を1曲ずつ解説した本
- デビュー曲からシングル「70憶のピース」までが対象(アルバムで言うと青の光景まで)
- 詩やメロディのモチーフ作りなどについて書かれている
秦基博さんがデビューから10年で作った楽曲について解説した本、はたのもと。
2006年から2017年までに発表した88曲が対象です。
秦基博さんが作詞・作曲した楽曲中心ですが、アルタイル(菅野よう子さん作曲)も対象に含まれています。
シングルからカップリング曲、アルバム曲まで楽曲が生まれるきっかけを1つずつ掘り下げて解説しています。
ファンはもちろんのこと、作詞作曲をしているシンガーソングライターには非常に参考になる1冊になっています。
なお、発売当初は本だけでしたが、現在は電子書籍(Kindle)にも対応しています。
はたのもとをレビューする
早速、はたのもとをレビューしていきます。
初めに総評すると、「シンガーソングライターは買っといて損のない1冊」です。
詩やメロディーが生まれたきっかけやどんなことをモチーフにしているかが細かく書かれています。
また、アルバムやカップリング曲については何故、この曲調を製作することにしたのか?といった点にも触れられていたりします。
作り手の裏側を覗ける内容になっており、しかも現役の人気シンガーソングライターなので凄く価値のある本です。
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曲作りのノウハウを学べる
88曲について解説されていますが、楽曲解説の基本フォーマットは下記の通り。
- 該当曲を書くきっかけ、元ネタ
- 該当曲を書いた当時の秦さんについて
- 印象的な詩、メロディーなどのフレーズについて
シングル曲はタイアップが多いので、ある程度テーマが決まった状態での制作の話が多め。
対して、アルバム曲はその時々の秦さんが感じたことや昔の思い出を引っ張り出してきてる感じの話が多いです。
また、ツアーと並行してタイトなスケジュール内で作ってたり、製作集中期間が終わったタイミングで作ってたり…と〆切についての話もチラホラと出てます。
人それぞれ、作詞作曲するきっかけ作りは違いますが大量の曲を書いている人の考え方ってやっぱり違うんだなと面白く読めました。
自分にない価値観の表現
はたのもとでは楽曲内の特定フレーズにフォーカスを当てて話をしている曲が多いです。
特に作詞で登場するワンシーンについて掘り下げて解説されてます。
読んでいて感じたことが「秦さん自身が持ち合わせていない価値観を作詞することが多い」ということ。
作詞と言えば、実体験みたいなところあるじゃないですか。
秦さんって感情が一定で怒ったりしなそうなイメージですが、楽曲では攻撃的な表現を使うことが結構あるんですよね。
本書ではそんな一面を「僕は経験ないんですけど…」とか「僕にはいないけど」といったくだりで解説されてます。
時期による価値観の変化
ファーストアルバムの楽曲解説では「今なら、この詩は書かないだろうな」と振り返っているシーンがあります。
おそらくははたのもとを作ったのが2016年とかだと思うので、2007年とかの楽曲はかなり俯瞰して解説されている感じがあります。
はたのもとを読んでいると、10年前に曲を作っているときは何を思って書いていたんだろう…と気になってきます。
過去の話なので、知りようがないですが2016年頃の秦さんがコメントされている内容を聞いてから曲を聞くと、また違った感じがして面白いです。
はたのもとを読んでから、デビュー初期の楽曲とアルバム「青の光景」を聞き比べると新鮮な感じを受けますね。
はたのもと まとめ
- デビューから10年分の秦基博さんの楽曲を解説した本
- 対象は88曲で1曲につき、2~3ページくらいで解説されている
- ファンはもちろん、曲を作るシンガーソングライターにも参考になる本
ぎたすけ
たけしゃん
はたのもとの解説でした。
色んなミュージシャンの自叙伝的なものを読んでいますが、ここまで楽曲に特化した本は珍しい気がしますね。
作詞・作曲って自分の中にあるものを出すものってイメージがありますけど、色んなモチーフの作り方があるんだなぁと勉強になりました。
特にプロミュージシャンになると発表された楽曲以外にもお蔵入りした楽曲もありそうだから、ほんとにたくさんの曲を作ってますからね。
ネタ切れしないように色んな工夫がされていることもよくわかりました。
秦基博さんファンの方はもちろんですが、楽曲制作しているシンガーソングライターの方も楽しめる1冊です。
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