KAOTICA EYEBALLをレビュー。反響音をカットできる便利なリフレクションフィルター

KAOTICA EYEBALLをAKG C214につけた

評価:4

ぎたすけ

確かに周りの音は入ってこなそうな見た目だな。音が変わったりしないの?

たけしゃん

サンプル音も載せるけど、ちゃんと反響を抑えてくれる便利なアイテムだよ
メリット
デメリット
  • 反響音をかなり抑えられる
  • 軽量でマイクアームでも使える
  • 大抵のマイクで使える
  • 音はややこもる
  • 特殊形状のマイクは使えない
  • 専用ポップフィルターが微妙

EYEBALL 未使用

AKG C214

EYEBALL 使用

KAOTICA EYEBALLをAKG C214につけた
補足

青のポップフィルターを取り外して録音しています。レビューで詳しく解説します

この記事の著者
音楽ブロガーたけしゃん

ミュージシャン

たけしゃん

tkshan

プロフィール

ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
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KAOTICA EYEBALL

KAOTICA EYEBALL
周波数特性0Hz – 30KHz +/-1.4dB
全高調波歪6.789%
Max Peak140dB
音響透過損失3.73dB (average)
直径直径7.6inch (193mm)
重量0.25lbs (113g)

軽量でマイクの取付して使えるリフレクションフィルター KAOTICA EYEBALL

音が反響しやすい一般住宅でも、ドライな音が録れる宅録便利アイテムです。

よくあるリフレクションフィルターは大きくて重たいんですよね。

MXL V67G

そのため、マイクアームで使うのは厳しく、場所も取ります。

EYEBALLは軽いのでマイクアームでも安定し、自宅でのレコーディングに最適です。

KAOTICA EYEBALLをBlue Babybottle SLにつけた

価格は27,500円程度と結構しますが、自宅で歌録りする人には非常に役立つアイテムです。

まずはEYEBALLの製品仕様、取付方法などを解説していきます。

飛ばして、レビューを読みたい方は<KAOTICA EYEBALLをレビュー>を参照ください。

製品仕様の目次

対応可能サイズ

KAOTICA EYEBALL

EYEBALLは直径1.5~2.75インチ(38~70mm)のマイクに対応しています。

主にラージダイアフラムのコンデンサーマイクでの使用が想定されています。

マイクの取付方法は以下の通りです。

ポップフィルターを外す

青色のポップフィルターを外す

KAOTICA EYEBALLのポップガードを外した
マイクを入れる

中央の穴からマイクを入れて、下の穴に通す

KAOTICA EYEBALL 中央の穴からマイクを入れる
KAOTICA EYEBALL 下の穴からマイク下部分を出す
マイクスタンドに取付ける

EYEBALLを付けたマイクをマイクスタンドに取付ける

KAOTICA EYEBALLをBlue Babybottle SLにつけた
ポップフィルターを付ける

青色のポップフィルターを取付て完成

KAOTICA EYEBALLをBlue Babybottle SLにつけた

マイクの下部分を通す穴はそこそこ広がるようになっており、直径70mmまではいけます。

KAOTICA EYEBALLの穴

ただし、NEUMANN TLM 49など直径70mmを超えるマイクも割とあるので注意しましょう。

また、僕の手持ちマイクではNEUMANN TLM 102は、ショックマウントだとマイクの長さが足りずに取付できませんでした。

Neumann TLM 102をEA 4で取付した画像

スタンドマウントなら付けられましたが、短いのでバランスはやや悪いですね。

なので、特殊形状のマイクは仕様をちゃんと確認しましょう。

ちなみにEYEBALLの他にマイクのタイプに応じて、4種類の製品が用意されています。

製品名特徴
EYEBALLラージダイアフラム向け
直径38~70mmに対応
FATBOYラージダイアフラム向け
直径63mm-95mmに対応
Liveフロントアドレスマイクと
ショットガンマイクに対応
7BSHURE SM7Bなど
ストレートタイプに対応
800CSony 800Gなどに対応

大半の方はEYEBALLだと思いますが、特殊マイクで使う方は適合した製品を選ぶようにしましょう。

単一指向性マイクを推奨

マイクの指向性 単一指向性・双指向性・無指向性を説明した図解

EYEBALLは単一指向性マイクでの使用が推奨されています。

他の指向性でも使用はできますが、前面以外からの音を遮断する設計なので適してはいません。

KAOTICA EYEBALLをBlue Babybottle SLにつけた

EYEBALLを買う人は歌やナレーション録りで使うでしょうから、特には問題ないかと思います。

大きさ・重量

KAOTICA EYEBALLとiPhone 13 Pro
iPhone 13 Proと並べてみた

EYEBALLは直径193mmで重さは113gとなっています。

実物を見ると、思ったより大きいと感じる方が大半だと思います。

KAOTICA EYEBALL

PC画面を見ながらのRECはかなり厳しいですね。

デュアルディスプレイで縦に2段設置している人は上のディスプレイは普通に見えます。

重さは113gと非常に軽く、マイクアームでも楽々付けられます。

KAOTICA EYEBALLをBlue Babybottle SLにつけた

他のリフレクションフィルターだとマイクアームは厳しいので、軽さはEYEBALLの大きな強みですね。

ポップフィルター付属

KAOTICA EYEBALLをBlue Babybottle SLにつけた

EYEBALLは青色のポップフィルターが付属しています。

前面の穴にはめるタイプとなっており、息の音など吹かれノイズを防いでくれます。

ちなみに付属のポップフィルターを使わず、別売りのポップガードを使うことも可能です。

レビューでも詳しく書きますが、付属のポップフィルターはダメなので、別売りのポップガードを強くおすすめします。

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KAOTICA EYEBALLをレビュー

KAOTICA EYEBALLをBlue Babybottle SLにつけた

それでは、EYEBALLを細かくレビューしていきます。

はじめにメリット・デメリットを箇条書きにした内容がこちらです。

メリット
デメリット
  • 反響音をかなり抑えられる
  • 軽量でマイクアームでも使える
  • 大抵のマイクで使える
  • 音はややこもる
  • 特殊形状のマイクは使えない
  • 専用ポップフィルターが微妙

非常に便利なアイテムです。

しっかり反響音を抑えたドライな音にしてくれます。

高音域が薄れるという口コミが見られますが、専用ポップフィルターが原因と思われます。

外せば良い感じの音になります。そこも比較音源を用意したので、ぜひ聴き比べてください。

レビューの目次

部屋鳴りをカットした音が録れる

KAOTICA EYEBALLをBlue Babybottle SLにつけた

EYEBALLでボーカル録りしてみました。

かなり、わかりやすく部屋鳴りを抑えてくれます。素晴らしいですね。

EYEBALL 未使用

AKG C214

EYEBALL 使用

KAOTICA EYEBALLをAKG C214につけた
補足

青のポップフィルターが高音をカットしまうため、取り外して録音しています

EYEBALLを使った音源は反響音がなくなったドライな音になっています。

自宅でこれだけドライな音が録れるのはすごいですね。

また、リフレクションフィルターの性質上、音はややこもり気味にはなります。

KAOTICA EYEBALLをBlue Babybottle SLにつけた

ただ、このレベルなら許容範囲かなと思いました。

部屋鳴りをカットしてくれる恩恵のほうが大きいです。

ドライな音だとバンドオケに混ぜたときに格段に馴染むので、歌ってみたをやる人にはめちゃくちゃ良いアイテムです。

専用ポップフィルターは外したほうが良い

KAOTICA EYEBALL

EYEBALLは青色の専用ポップフィルターがついていますが、これが高音をカットしてしまいます。

わかりやすく、音がこもった感じになります。

こちらも比較音源を用意したので聞いてみてください。

専用ポップフィルターあり

KAOTICA EYEBALLをAKG C214につけた

専用ポップフィルターなし

KAOTICA EYEBALLをAKG C214につけた
補足

専用ポップフィルターなしの音源はPROSCREEN 101をマイク前に立てて録っています

結構わかりやすく、音がこもっていますよね。

幸い、専用ポップフィルターを外しても、ドライな音で録れます。

そのため、別のポップガードをマイクの前に立てましょう。

僕はSTEDMAN PROSCREEN 101を立てていますが、ちょうど良い感じに使えました。

STEDMAN PROSCREEN101

他のリフレクションフィルターと比較

CAR900 正面

僕がこれまで使っていた、Classic Pro CAR900と比較しました。

こちらも比較用音源を用意したので、まずは音源を聴いてみましょう。

EYEBALL

KAOTICA EYEBALLをAKG C214につけた

CAR900

Classic Pro CAR900とAKG C214

比較してみると、EYEBALLのほうが部屋鳴りを明らかに抑制しています。

一方で音の抜けは悪くなってますね。

逆にCAR900は音への影響は少ないですが、部屋鳴りの抑制効果もそこそこというレベルです。

まあ、求める音と部屋鳴りのレベルによるかな…という印象ですね。

オケに混ぜてエフェクトで作り込むなら、EYEBALLのほうがドライなので料理しやすいです。

KAOTICA EYEBALLをBlue Babybottle SLにつけた

一方、弾き語りなどはCAR900の録り音のほうが部屋鳴り感も含めて自然に感じます。

また、部屋の反響も大したことなければ、CAR900のほうが音への影響も少ないです。

ただ、何も対策していない一般住宅での録音においてはEYEBALLのほうが明らかに優位ですね。

部屋の反響がそれなりにあっても、かなり抑え込んでくれます。

KAOTICA EYEBALL まとめ

KAOTICA EYEBALLをAKG C214につけた
  • 軽量で手軽に使えるリフレクションフィルター
  • かなり反響を抑えてくれる
  • 専用ポップフィルターは音が劣化するので外そう

ぎたすけ

なるほどな。サンプル音を聴くと、多少の反響はあったほうが聴きやすい感じするけどな

たけしゃん

そのまま聞くならそうだね。エフェクトかけてオケに馴染ませる場合はドライのほうがいいよ

EYEBALLについてのレビューでした。

ずっと気になっていたアイテムなので、試せてよかったです。

部屋の反響が気になる人には手軽に使えて便利なアイテムですね。

自宅で歌ってみたのレコーディングをやる人などは、ぜひ導入を検討しましょう。

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