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上手い人にカポタストは必要ない?
上手い人はカポタストを使わないか?というとそんなことはありません。
上手い人も必要であれば、カポタストを使います。
上手い人はなぜカポタストを使う頻度が低いのか?
それは演奏における引き出しの数が多いからです。
演奏内容によってはカポタストが邪魔になることは多々あります。
一方で演奏内容によって、カポタストをつけた方が良い場合も多々あります。
カポタストを使うかどうかの判断で重要なことは下記2点です。
- 曲にあった演奏内容はどれか
- どの選択が音色的にベストか
この2点を考えて、最適と思える選択をすることが重要ですね。
ここからはカポタストを使うメリットとデメリットを解説していきます。
カポタストを使うメリット・デメリット
カポタストを使うメリット・デメリットを箇条書きでまとめると以下の通りです。
カポタストを使う大きなメリットは開放弦を活用しやすい演奏キーに変えられることです。
例えば、カポなしだとバレーコードだらけの曲もローコード中心に変えることができます。
こうすることで演奏内容を簡単にするだけでなく、開放弦を活かしたプレイができます。
特にアコギは開放弦を活用することで出せる良さがあるので、カポタストをよく使うわけです。
また、ハイフレットにカポタストをつけることで独特の高い音を出すこともできます。
アコギのアルペジオでよく使われる手法ですが、ハイフレットのアルペジオ独特の良さが出せます。
一方でカポタストのデメリットは演奏できるポジションの制約です。
カポタストをハイポジションにつけるほど、使えるフレットが少なくなります。
ローフレットからハイフレットまで活用する場合はカポタストが邪魔になることも多いですね。
また、カポをつけることでポジションが横にスライドするため、ポジションマークも参考にしづらくなります。
特に奇数フレットにカポタストをつけると、ハイフレットのフォーム位置がわかり辛くなりますね。
そのため、ポジションを広く使った演奏ではカポタストをつけると混乱しがちです。
特にセッションなどで臨機応変に対応するときはあまりカポタストは使いたくないですね。
楽器やジャンルによるカポタストの利用
続いては楽器やジャンルの違いによるカポタストの利用についてです。
ギターの中でも、カポタストをよく使うジャンルとあまり使わないジャンルがあります。
ザックリまとめると、下表のようになっています。
カポの使用 | 楽器・ジャンル |
よく使う | 弾き語り アコギ(歌もの) |
あまり使わない | エレキギター クラシックギター ジャズ系 |
なぜよく使うのか、逆になぜあまり使わないのかをしっかり理解することが重要です。
ここを理解することで演奏の幅を広げやすくなります。
アコギはカポタストをよく使う
まずはカポタストをよく使うアコースティックギターです。
理由は単純で開放弦やローコードを使った演奏が多いからです。
特に弾き語りや歌モノではローコードのストロークやアルペジオがよく合います。
そのため、ローコードや開放弦を活用することが難しいキーだとカポタストで演奏キーを変えるわけです。
エレキギターだとカポタストをほぼ使わない人でも、アコギの演奏では多用することはよくあります。
ただし、演奏ジャンルにもよります。
アコギでもジャズ系のジャンルを演奏する場合はカポタストはほとんど使いません。
この点は後述の<ジャズ系もカポはあまり使わない>を参照ください。
エレキギターはカポをあまり使わない
続いてエレキギターですが、エレキはあまりカポタストを使いません。
理由は下記の3点です。
- ハイポジションで演奏することが多い
- ローからハイまで広く使うことが多い
- バレーコードが苦ではない
エレキギターだと音色、ミュートのしやすさなどを理由にハイコードを活用することが多いです。
また、ギターソロやフレーズ弾きもするので、1曲でローからハイまでフレットを広く使います。
そうなると、カポタストを使うメリットよりデメリットの方が多いです。
そのため、アコギに比べるとカポタストを使う頻度は格段に落ちます。
ただ、ギターボーカルはアコギのようにエレキを弾くこともあるので、カポタストを使うことがあります。
リードギターだとカポタストは邪魔になることの方が多いので、ほとんど使わないですね。
ジャズ系もカポはあまり使わない
ジャズやジャズ調のポップスをやるときもカポタストはあまり使いません。
使わない理由は主に下記の2点です。
- ジャズ系の曲は細かい転調が多い
- ジャズコードは開放弦を使うものが少ない
まず、ジャズやジャズ調のポップスは曲中の細かい転調が多いです。
そのため、カポタストをつけても演奏しやすくならないことが大半です。
また、ジャズでよく使うジャズコードは移調に対応しやすいように開放弦を使わないものが多いです。
そのため、ジャズ系の楽曲ではカポタストを使うメリットがあまりありません。
カポタストがあるとポジション感覚が狂い、移調に対応しづらいのでむしろ向いていません。
なので、最近人気のジャズコードを活用したおしゃれポップスでもカポタストは使わないことが多いですね。
このように演奏の幅が広がるほど、カポタストが邪魔になるケースも増えていきます。
そういった背景から「上手い人はカポタストを使わない」という話が出てくるわけです。
なので、引き出しの少ない人が無理をしてカポを使わずに演奏するメリットは一つもありません。
演奏のレパートリーを増やしていった結果、自然とカポタストの使用頻度が下がるわけです。
上手い人はカポタストを使わない理由 まとめ
- 上手い人も普通にカポタストは使う
- 演奏の幅が広くなるとカポタストが邪魔になることも多い
- 楽器や演奏ジャンルによってカポタストの使用頻度は変わる
ぎたすけ
たけしゃん
カポタストと演奏技術についての解説でした。
結論ばかり追いかけずに経緯や過程に目を向けることが大事です。
カポタストは演奏を簡単にする道具ではなく、演奏をより良くするための道具と考えられるといいですね。
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