評価:4.5
ぎたすけ
たけしゃん
用途 | 項目 |
---|---|
ライブ配信 | |
DTM | |
テレワーク |
サンプル音(トーク)
サンプル音(Vocal)
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audio technica AT2020USB-X
マイクタイプ | USBコンデンサーマイク |
指向性 | カーディオイド |
サンプリング周波数 | 96kHz / 24bit |
接続端子 | USB-C(USB 2.0) |
対応OS | Windows 8.1、10、11 macOS Catalina Big Sur、Monterey |
質量 | 約373g |
2022年9月発売 audio technicaのUSBマイク AT2020USB-X。
高音質USBマイクの代名詞的な存在であるAT2020USB+をブラッシュアップした製品です。
AT2020USB+は今も売れ続けてますが、2014年発売なので、さすがに時代に合わなくなった部分も多々あります。
そういったところをカバーしたのがAT2020USB-Xです。
まずはAT2020USB-Xの製品仕様から解説していきます。
製品仕様を飛ばして、レビューを読みたい方は<AT2020USB-Xをレビュー>を参照ください。
製品仕様の目次
AT2020USB+との違い
AT2020USB-Xで変わった点
- 96kHz/24bitに対応(以前は48kHz/16bit)
- 解像度の高いA/Dコンバーターを採用
- 高出力ヘッドホンアンプを採用
- ミュートスイッチの追加
- 接続端子がUSB-Cに変更(以前はUSB-B)
- 安定性に優れた専用スタンドに変更
最初は機能面での強化が中心かと思いましたが、一番改善されているのは音質ですね。
AT2020USB+
AT2020USB-X
特にヘッドホン端子の再生音が劇的によくなってます。
AT2020USB+だと、ハイインピーダンスのヘッドホンは出力不足でキレイに鳴らせなかったんですよね。
AT2020USB-Xはハイインピーダンスのヘッドホンも、しっかり大音量で鳴らせます。
しかも、大音量にしてもS/N比は良好で、低音から高音までキレイに出力されますね。
USBマイクはどこの製品も出力が弱いので、AT2020USB-Xの出力の良さには驚きました。
USBマイクでヘッドホン出力の音質を重視する人がどれだけいるかは謎ですが、歌配信やFPSなどのゲーム実況では重要な要素です。
96kHz/24bitに対応
AT2020USB-Xは96kHz/24bitに対応したUSBマイクです。
AT2020USB+は48kHz/16bitだったので、性能が向上していますね。
配信やテレワークでは48kHz/16bitで十分ですが、音楽制作だと48kHz/24bitで録ることが多いです。
最近のUSBマイクは96kHz /24bitの製品が少しずつ増えており、AT2020USB-Xもそのトレンドを取り入れてますね。
ミュートスイッチ
AT2020USB-Xは正面下部にミュートスイッチがついています。
タッチセンサータイプで触るだけで、ミュートのON/OFFが切り替わります。
通常時はマイクが青く点灯しており、ミュート時は赤く点灯します。
オンライン会議などで、サッとミュートにしたいときに便利ですね。
ダイレクトモニタリング
AT2020USB-Xはダイレクトモニタリングを搭載しています。
ダイレクトモニタリングはマイクの入力音声をPCなど介さずに直接ヘッドホンに返す機能です。
PCを介さないため、音が遅延しない点がメリットです。
このダイレクトモニタリングの音量は本体前面の2つのノブで調整します。
まず、右のノブがVolumeです。
Volumeを+に回すと、下図の赤と緑のラインの音量が上がります。
マイクの入力音量(青)は上がりません。
相手から声が小さいと言われて、Volumeを上げても意味がないので気を付けましょう。
左のノブはPCからの音声(緑)とダイレクトモニター(赤)の音量バランスを調整するものです。
ノブの操作 | 効果 |
左に回す | ダイレクトモニター(赤)が大きくなる PCからの音(緑)が小さくなる |
右に回す | ダイレクトモニター(赤)が小さくなる PCからの音(緑)が大きくなる |
主には自分の声と伴奏の音量バランスを整える際に使用します。
なお、左のノブもマイクの入力音量(青)には影響しません。
マイクの入力音量を変えるには、接続した端末側で調整が必要です。下記を参照ください。
選択したOSの設定方法を表示します
Windowsの場合は右下のサウンドアイコンを右クリックして、「サウンドの設定を開く」をクリックします。
サウンドの設定画面が開いたら「入力」の中にある「デバイスのプロパティ」をクリックします。
ボリュームでマイクの入力音量を変えられます。
初期値は87になっています。机に置いて40~50cm離して喋るなら、50~60でいいです。
逆に口元にマイクを持ってくるなら、30くらいに下げたほうが良いですね。
声を出すとフェーダーが振れるので、試しながら適切な音量を見極めましょう。
左上のアップルアイコンをクリックして、「システム環境設定」をクリックします。
続いて、次の画面では「サウンド」をクリックします。
すると、サウンド画面が開くので、「AT2020USB-X」をクリックしてから、中央の「入力音量」のフェーダーを調整しましょう。
マイクを机に置いて喋るなら、50~60%程度が良いです。
マイクを口元に持ってきたり、歌う場合は30%くらいまで下げると良いでしょう。
iOSは外部マイクの入力音量を変更できる機能がありません。
そこで、入力音量の変更機能がある撮影用アプリ「SHURE MOTIV Video」を使って調整します。
ShurePlus MOTIV Video
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インストールしたら、AT2020USB-Xをつなげた状態でアプリを立ち上げ、マイクアイコンをタップします。
すると、外部マイクの音量設定画面が出るので、マイクゲインを調整します。
机に置いてトークするなら50~60%程度で大丈夫です。
口元にマイクをもってきたり、歌う場合は30%くらいまで下げたほうが良いですね。
なお、一度設定してしまえば、アプリを閉じても設定は維持されます。
なので、他のアプリでもここで設定した値が適用されます。
なお、公式の対応OSにiOSは含まれていません。
なので自己責任ですが、nanaやビデオアプリで動作確認したところは正常に動作します(iPhone 13 Proで確認)。
付属品
- USB-C to A ケーブル
- USB-A to C 変換アダプタ
- スタンド変換ネジ(5/8-27 – 3/8-16)
- 専用スタンド
AT2020USB-XはUSB-Cが採用されており、ケーブルや変換アダプタが付属しています。
また、付属の専用スタンドはAT2020USB+と比べて安定性が大幅に向上しています。
AT2020USB-Xであれば、卓上で使う際も楽ですね。
なお、マイクスタンドから外して、市販のマイクアームに取り付けることも可能です。
また、別売りのショックマウントAT8455を付けると振動ノイズを軽減できます。
振動ノイズ軽減で、どれくらい差があるかサンプル音源を用意しました。
AT8455なし
AT8455あり
AT8455ありはドスドスした振動音がほぼなくなってますね。
タイピングしながら、配信・会議する人はAT8455を買ったほうが良いです。
普通にトークするだけなら、付属品だけで大丈夫です。
audio technica AT2020USB-Xをレビュー
それでは、AT2020USB-Xを細かくレビューしていきます。
はじめにメリット・デメリットを箇条書きでまとめると以下の通りです。
わかりやすく、音質特化型の製品です。
専用アプリやエフェクトなどはないものの、入力・出力ともにトップレベルに音が良いです。
特に出力が良いUSBマイクはAT2020USB-Xくらいしかないので、地味に貴重な製品です。
レビューの目次
USBマイクではトップレベルの音質
AT2020USB-Xでボーカルとボイスの両方を録ってみました。
音質は非常に良いですね。USBマイクの中で最も音楽的な音だなと感じました。
サンプル音(トーク)
サンプル音(Vocal)
ボイスも良いですが、ボーカルのほうがマイクの良さを感じますね。
比較できるように他のUSBマイクのサンプル音も一通り用意しました。
AT2020USB+
BLUE Yeti X
HyperX QuadCast S
SHURE MV7
ボイスに関しては、どれも良く録れていて差はあまりないように感じました。
一方でボーカルに関しては、AT2020USB-Xがワンランク上に聴こえます。
XLRマイク&オーディオインターフェイスで録ったような、鮮明で解像度の高い音が録れてます。
また、ゲインに大分余裕があります。
サンプルのボーカル録りも、音量は13%で録ってます。
小さい音を録る際も音量不足の心配はありません。
イヤホン端子の音質が良い
AT2020USB-Xは高出力のヘッドホンアンプを内蔵しており、再生音もかなり良いです。
USBマイクはどこのメーカーも出力が弱いので、AT2020USB-Xと比べるとかなり差を感じますね。
AT2020USB-Xのイヤホン端子は、数万円程度のオーディオインターフェイスと互角の音質です。
プロユースのイヤモニ・モニターヘッドホンもしっかり鳴らせるだけの能力があります。
歌配信やFPSなどのゲーム配信では、モニターの音質は結構重要ですからね。
再生音の質も良いUSBマイクは非常に貴重な存在です。
機能面はシンプル
AT2020USB-Xは同価格帯と比べて、機能は少なくシンプルになっています。
例えば、1万円後半のUSBマイクは複数の指向性を備えています。
対して、AT2020USB-Xは単一指向性のみです。
また、2万円を超えるUSBマイクは専用アプリで、エフェクトなどを使える製品が多いです。
AT2020USB-Xはそういった便利なアプリや機能はありません。
シンプルに音質面のパーツに原価を割いている感じですね。
マイクやイヤホン端子の音質を考えると、これで2万円以下で出せるのはすごいと思います。
また、機能面がシンプルな分、本体はコンパクトです。
ノートPCとセットで持ち歩けるサイズ感なので、テレワークにも使えます。
エフェクトはなくてもさほど問題ないですし、OBS STDUIOでかけることも可能です。
音質重視でUSBマイクを探している方に非常におすすめできる製品ですね。
audio technica AT2020USB-X まとめ
- 2022年9月発売の高音質なUSBコンデンサーマイク
- 入力・出力ともにUSBマイクの中でトップレベルの音質
- 機能面はシンプルでコンパクト
ぎたすけ
たけしゃん
audio technica AT2020USB-Xのレビューでした。
ヘッドホンアンプの品質が良いことに驚きましたね。
最近のUSBマイクは多機能が売りの製品が多かったので、久々に音質勝負のガチなマイクがきたなと感じました。
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