ぎたすけ
たけしゃん
Yamaha Acoustic Mind 2021
Yamaha Acoustic Mindとは2004年から開催されている、Yamahaアコースティックギターの祭典です。
ゲストアーティストがYamahaギターを使って、多彩なライブパフォーマンスを披露してくれます。
また、イベント会場にはYamahaギターの試奏スペース、初心者向けの体験コーナーなどが用意されています。
初心者向けの体験コーナーでは講師の方がギターの弾き方を解説しており、かなり賑わってました。
また、試奏コーナーはライブ出演者の方が使っているギターを中心にラインナップされており、たくさんの方が試奏されてましたね。
アーティストのライブとアコギの試奏がセットで体験できるのは良いですよね。
良いライブを見ると、自分も弾いてみたくなりますからね!
ライブのレポート
僕が見てきたYamaha Acoustic Mind 2021 東京公演の様子をレポートしていきます!
アーティストの方々の演奏が素晴らしかったのは言うまでもないので、主にYamahaのギターに焦点を当てて解説していきます。
なお、東京公演はISEKIさん(総合プロデューサー)、大石昌良さん、岸洋佑さんが出演されていました。
みなさん、プレイスタイルが違うのでギターの鳴らし方も異なっており、すごく面白かったです。
オープニングは3人で共演
オープニングは3人でキマグレンのLIFEでスタート。
岸洋佑さんはLL36 ARE、大石昌良さんはLS36、ISEKIさんはNTX5で演奏されていました。
印象的だったのはリードを弾いていたISEKIさんのNTX5ですね。
ストロークの音がしっかり鳴ってる中でも、キレイにメロディーラインが抜けて聴こえてました。
音色も良いし、音の出方もすごく良い感じでピエゾのエレガットとは一味違う印象を受けましたね。
NTX5は2020年12月に発売されたナイロン弦ギターです。
ピックアップにはナイロン弦用にチューニングされたAtmosfeel™が搭載されています。
Atmosfeel™はアンダーサドル、コンタクトセンサー、マイクの3Wayピックアップになってます。
ISEKIさんのライブ演奏を聴いていてもナイロンの丸い音がキレイに出力されていました。
NTXシリーズはナイロン弦ギターですが、弦高やナット幅などアコースティックギターから持ち替えやすいように作られています。
僕もガットギターはあまり弾かないですが、NTXは持った感じがアコギに近いので割とすんなり弾けました。
それでいて音がすごく良いので、アコギやエレキギターから持ち替えでガットギターを買う人にはおすすめの製品ですね。
ISEKIさんのステージ
1番手のISEKIさんはYAMAHA LL36をメインに演奏されていました。
キマグレン時代から使っていて、ARE仕様になる前のものですね。写真からも使い込んでる感が出てます。
オーソドックスなストロークやアルペジオからエッジの聴いた楽曲まで、短い時間でアコースティックギターの魅力を一周してくれる演奏内容でした。
ISEKIさんのストロークはキレイに振りぬいた感じで、粒ぞろいが良くて、すごく心地よい音が出てました。
なお、ISEKIさんのLL36のピックアップはLXシリーズに搭載されているA.R.T 3wayピックアップシステム(System60Ⅱ)とのこと。
出ている音はいわゆるインブリッジピエゾ的な音ではなく、コンタクトやセンサーピックアップ的なナチュラルな音です。
特にアルペジオの音が良かったですね。輪郭はしっかりあるけどトゲのない聴きやすい音でした。
やっぱり、LL36 ARE買って後付けでピックアップ載せるよりは初めからA.R.T 3way載ってるLXシリーズ買えると良いよなぁとISEKIさんの演奏聴いてて思いましたね。
途中の曲ではNTX5に持ち替えて演奏されていました。
NTX5はウクレレとガットギターの中間のような心地よい高音が気に入ってるとMCで仰ってました。
ソロで聴いてみると、改めてピックアップの出音が良いなと感じました。
Atmosfeel™は内蔵マイクもあるので、サスティーンが自然な音で伸びていてガットギターの魅力がでてますね。
岸洋佑さんのステージ
続いては岸洋佑さんです。
使用されているギターはLL36 AREでピックアップは純正のA.R.T 3wayピックアップシステム(System60Ⅱ)。
岸さんはかき鳴らすスタイルで激しめに演奏されているのが印象的でした。
A.R.T 3wayピックアップが箱鳴り感とかアタック感もちゃんと拾ってて、音に強さが載っているのが良いですね。
岸さんは歌に力があるので、アコギ側の箱鳴り感と合わさってかなり迫力出てましたね。
普通のインブリッジピエゾだと強く弾きすぎるとギラギラ感が強くなっちゃうので、このへんはYamahaのピックアップは良くできているなと感じました。
また、岸さんのステージでもアルペジオの出音が良いなと感じました。
アルペジオの音にトゲがないので、激しいストロークからの温度差も良い感じ。
歌い上げるボーカルにしっかりマッチする音ですね。う~ん、良い。
ちなみに岸さんが座って弾くときに使っていた椅子はMEXARTS soloというハイスツールとギタースタンドの2Wayになる製品です。
動画撮影スペースやアコースティック系のライブスペースに置いてあると、おしゃれで便利そうなアイテムです。
余談ですが、展示会場にはクラシックギターフレームとベンチの2WayにもなるMEXARTS Classicもありました。
撮影映えしそうなアイテムですね。
ここ数年で演奏スペースと撮影スペースを両立するライブハウスが増えたので、こういった撮影映えしそうなアイテム入れてくれると面白そうだなと思いました。
大石昌良さんのステージ
最後は大石昌良さんですね。使用しているギターはLS36です。
相変わらず圧巻のパフォーマンスでした。弾き語りとは思えない多彩な音色と音数。
前のお2人とは演奏スタイルも音色も全然違う感じで、Yamahaギターの守備範囲の広さにも驚きます。
たぶん、大石さんはスラム奏法や1音下げチューニングに合うようにギターをガッツリ調整されていると思いますが、調整次第で色んな音色や演奏スタイルに対応できるのがYamahaギターの魅力ですね。
大石昌良さんのライブステージではボーカルエフェクトを使い分けていて、ケロケロボイスだったり、空間系エフェクトをワンフレーズなど細かい単位で使ってました。
足元で自身で調整してるように見えましたが、演奏がものすごい細かさなのにその上、足も動かして凄すぎますね…(苦笑)。
ルーパーを使って音数増やしてる人は大分増えましたが、弾き語りでボーカルエフェクトを細かく使い分けた演出を組み込んでいる人はほとんどいない気がします。
気になる人はぜひ、大石昌良さんのライブ見に行ってください。とにかく色々すごいです。
そんな超絶テクニックで圧倒しつつ、最後の曲ではNTX5に持ち替えてアルペジオのしっとりバラード曲を披露。
LS36の攻めた音と超絶技巧のパフォーマンスで温度感あがったとこから、NTX5の丸くて優しい音でのバラードは鳥肌モノでした。
感染防止で誰も喋れないし、動けない状態でしたが、それでも会場の雰囲気が変わった!と分かるくらい空気変わった感覚ありました。
改めてですが、NTX5良いですね。
アコギメインの人が持ち替えで使うエレガットとして、すごく優秀なギターな気がします!
エンディング
最後はISEKIさんがイベントについての思いなどを話してくれて終演!
すごく見応えある良いライブでした。
去年は無観客ライブ配信となりましたが、今年は仙台、東京など5か所で開催できてほんとに良かったです。
大石昌良さんがMCで
「りりあ。さんと初めて会ったときにアコマイで自分のライブを見たと教えてくれて、脈々とアコースティックマインドが引き継がれてるんだな」
的な話をされていたのが印象的でした。
確かに将来有望な弾き語りすとで見に来てる人いっぱいいそうなイベントです。
なかなか、複数のプロアーティストのギター弾き語りが同時に見れるイベントはないですからね。
しかもプロで使用者が多い、Yamahaのアコギを触ったり、ライブで見れたりするので弾き語りすとにとっては非常にありがたいイベントです。
行ったことない人はぜひ来年行ってみてください!
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