ぎたすけ
たけしゃん
音楽で使う楽譜の種類
音楽演奏で使う楽譜の種類は大きくは以下の3種類です。
種類 | 概要 |
五線譜 | クラシックで一般的な楽譜 五本線に音符が記載される |
コード譜 | コードが記載された楽譜 歌詞とコードの譜面と コードだけの譜面がある |
TAB譜 | ギターやベースに特化した楽譜 弦とフレットの押さえる位置を記載 |
クラシック系のジャンルで用いられるのは五線譜ですね。
一方でバンドやポップスではコード譜もしくはTAB譜が一般的です。
本記事では各楽譜の概要と使い分けについて、掘り下げて解説していきます。
五線譜
五線譜は五本線に音符や記号などが記載された、最もポピュラーな楽譜です。
クラシックでは五線譜が一般的に使われていますね。
また、市販のバンドスコアなどでも、ピアノとボーカルパートは五線譜で記載されるのが一般的です。
そのため、キーボードなどを担当する方は五線譜の読み方を覚えておくべきですね。
一方でギターやベースでは五線譜が使われることはほとんどありません。
そのため、プロミュージシャンでも五線譜が読めない人はたくさんいます。
コード譜
続いて、弾き語りやバンドで最もよく使うコード譜です。
コード譜は主に2種類に分かれます。
- 歌詞とコードだけ書かれた譜面
- 小節が区切られ、コードだけ記載された譜面
弾き語りで用いられるのは①の「歌詞とコードだけ書かれた譜面」です。
小節などの記載はなく、歌詞とコードの位置でコードチェンジするタイミングを予測します。
Uフレットなども同じ形式になっていますね。
もう1種類は「小節が区切られ、コードだけ記載された譜面」です。
ギター、ベース、キーボードなど楽器隊はこのコード譜が一般的です。
覚えておいて欲しいのはセッションで使う楽譜は「小節が区切られ、コードだけ記載された譜面」ということです。
「歌詞とコードの譜面」を使うのはギターボーカルくらいです。
理由としては「歌詞とコードの譜面」は曲を知らないと厳しいからです。
小節が区切られていれば、曲をあまり知らなくても対応できます。
そのため、セッションやバンドで共有される楽譜は小節が区切られているコード譜が一般的なわけです。
後半の<コード譜の書き方>で小節を区切ったコード譜の書き方を解説するので参考にしてください。
TAB譜
TAB譜はギターやベースに特化した譜面です。
横線を弦に見立てて、押さえるフレット数を記載します。
TAB譜はコード譜に比べて、詳細な演奏内容を記載できます。
市販のバンドスコアやギタースコアはTAB譜で記載されているものが多いですね。
技術の向上を目指すなら、完コピできるTAB譜を調達するのがベストです。
一方でTAB譜を作るのは大変なので、セッションなどでTAB譜が共有されることはまずありません。
なので、TAB譜はガッツリ練習するための譜面という感じですね。
セッションなどの演奏現場では、ほぼコード譜を使います。
コード譜の書き方
続いてはコード譜の書き方を解説していきます。
シンガーソングライターもライブサポートの方やアレンジャーにコード譜を求められます。
ちゃんと、基本的な書き方は押さえておきましょう。
本章ではコード譜を書く際に気を付けるべき、4つのポイントを解説していきます。
字は濃く書くこと
まず、基本的なことですが、字は濃く書きましょう。
鉛筆よりはボールペンをおすすめします。
濃く書く理由は下記2点です。
- コピーする段階で薄くなる
- ステージだと照明で見えづらい
特に②のステージの照明は強烈で、鉛筆だと見えなくなることが多いです。
なので、シャーペンや鉛筆を使うなら濃いものを使いましょう。
また、最近はコード譜を書くためのソフトも色々あります。
そういったソフトを使うのも良いでしょう。
たけしゃん
コードネームは統一する
続いてはコードネームの統一です。
同じ楽曲内でコードネームが揺らいでいることは割と多いです。
- m7を-7などと表記する
- 異名同音が箇所によって揺らぐ
このへんは決まりはないため、表記が統一されていればOKです。
また、異名同音における#と♭の記載ルールについてはセッションで共有する譜面なら守ったほうが良いです。
特にクラシックの人には異名同音の記載ルールを守っていない譜面は嫌がられます。
下記記事を参考に記載ルールを覚えましょう。
リハーサルマークを記載する
リハーサルマークとは各セクションの始まりに記載される見出しのようなものです。
上図ではイントロ部分の冒頭に「Intro」と記載されていますね。
必須ではないですが、リハーサルマークがあったほうが演奏しやすいので可能な限り記載しましょう。
各セクションで用いる記号も厳格なものはないですが、下表のパターンが多いですね。
セクション | 記号 |
イントロ | Intro |
Aメロ | A |
Bメロ | B |
サビ | C |
間奏 | Inter |
アウトロ | Outro |
Bメロがない場合はサビがBになります。アルファベットは順番についていくだけです。
また、2番のAメロはA’と書かれることもあれば、Dと書かれることもありますね。
その他、アウトロはEndingと書かれていることも割とあります。
このへんは意味が解ればよいので、臨機応変に対応しましょう。
1曲当たりA4 2枚程度にまとめる
最後は譜面の枚数ですね。
譜面台に載せやすいようにA4 2枚もしくはA3 1枚程度にまとめるのが理想です。
そのためには省略記号を使う必要があります。
また、1行当たりの小節数を増やすのも有効ですが、多くて8小節までに抑えましょう。
1行あたり4小節に抑えて、省略記号を活用することで2枚に収めるのが理想です。
A4 1枚に収めたい場合は1行当たり8小節も検討しましょう。
たけしゃん
本章ではよく使う省略記号を3つ解説します。
リピート記号
最も良く使われるリピート記号です。
省略効果が高いので、絶対活用したい記号です。
A君
そこまではわかっている人が多いですね。
意外とわかってないのが戻る場所に記号が存在するということです。
上記の図の赤枠部分ですね。戻る場所に記号をつけ忘れないようにしましょう。
D.S.(ダルセーニョ)
D.S.(ダルセーニョ)は上記図の赤枠に入っている記号に戻るものです。
これだけだとシンプルですが、次のコーダと合わせて使われることが圧倒的に多いです。
セットで覚えましょう。
コーダ
コーダ(〇に十字マークの記号)は主にアウトロへ飛ぶのに使われる記号です。
ポップスの定番は1番~3番サビがまとめられており、以下のルールで反復するパターンです。
- 1番サビ終了後、リピート1で間奏に入ってAメロに飛ぶ
- 2番サビ終了後、リピート2で間奏に入り、D.Sでサビ頭に戻る
- 3番サビ終了後、コーダでアウトロに飛ぶ
市販の譜面だと、これがお約束パターンになっています。
構造がもう少し複雑だと、D.S.2やコーダ2が登場しますが、まずは上記のパターンを覚えましょう。
こういった省略記号に慣れるためには、日頃から市販の譜面で練習するのが一番です。
シンコーミュージックやドレミ出版など大手のスコアを何冊か買って練習してみましょう。
楽譜の種類 まとめ
- 大きくは五線譜、コード譜、TAB譜に分かれる
- セッションやライブで使うのは主にコード譜
- コード譜も小節を区切ったもの、歌詞とコードだけのものがある
ぎたすけ
たけしゃん
楽譜の種類についての解説でした。
小節を区切るタイプのコード譜の書き方は楽器の方はもちろん、シンガーソングライターも理解しておいたほうが良いですね。
tab譜(タブ譜)の読み方を覚えよう。ギターの写真と譜面を照らし合わせて解説 ギタースコアとバンドスコアの違い。楽譜を買う際の注意や選び方を解説 和音とコードネームの仕組みを理解しよう。11種類のコードネームを図解と音源を使って解説 ギターのストロークパターンを練習しよう。弾き語りでよく使う譜例 10パターンで解説よく読まれている記事
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