ぎたすけ
たけしゃん
- サペリの特徴
- サペリを使った代表的なギター
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サペリ
- 主にギターのサイド&バック、ネックに使われ、たまにトップにも使われている
- アフリカが主要産地
- サペリ・マホガニーと呼ばれることもある
最近のMartin(マーチン)、Taylor(テイラー)、ラリビーといった海外メーカーのエントリーモデルに使われている木材、サペリ。
マホガニー代替材として知られていますが、植物学上はセンダン科エンタンドロフラグマ属の木材です。
木の強度自体は高くはないですが、成形性や接着性に優れているためギターの木材として積極的に活用されています。
また、リボン杢の美しい木目が特徴的。
※Taylor 314ce
個体によっては波紋のような木目のキルト杢も出ますが、希少性が高くレギュラーラインナップのギターには使われていません。
サペリの音質はマホガニーに近く、甘くて透明感のある音と言われています。
…がやっぱり、マホガニーとはキャラクターは違います。
サペリを弾いてみると、甘いというよりジャキジャキした音質です。
歯切れは良く、レスポンスも良いのでストロークやカッティングが活きやすいギターになりますね。
サペリを使った代表的なアコギ
たけしゃん
サペリが登場するのは大体、下記の価格帯です。
- 国内メーカーのエントリギター(3~5万円)
- 国内メーカーの中堅ギター(10万円程度)
- 海外メーカーのエントリギター(10万円程度)
- 海外メーカーの中堅ギター(20万円程度)
ご覧の通りでサペリは登場する価格帯が幅広いです。
木材は個体によるグレード差が大きいですし、単板と合板の差もあります。
サペリ単板のギターが登場するのは、やはり10万円以上からですね。
それぞれの価格帯で代表的なギターを解説していきます。
Morris F-351
- トップ:スプルース単板
- サイド&バック:サペリ合板
- 実売価格で3万円程度のエントリーモデル
国内ギターメーカーMorrisの初心者向けモデル、F-351です。
サイド&バック材にサペリ合板を使った典型的なエントリーモデルといった感じのギターです。
響きが豊か…とまではいきませんが、ギターらしい音は鳴るし、演奏性も悪くないので初心者向けのアコギとしては優秀なモデルです。
エントリーモデルのアコギはよくわからない木材が使われていることも多いので、合板でもサペリだと品質的に安心できますね。
YAMAHA NTX700
- トップ:スプルース単板
- サイド&バック:ナトー&サペリ
- 実売価格で5万円程度のエレガット
YAMAHAのエレガット NTX700です。
YAMAHAはクラシックギターにサペリを使っていることが割と多いです。
ジャキジャキした音質なので、フィンガースタイルというよりフラメンコスタイルが良く合いますね。
ジャカジャカン!と鳴らすと、すごく良い感じです。
クラシックギターにサペリって…と最初思いましたが、全然いけますね。
さすが、YAMAHAは色々と考えてますねぇ。
エレガットなのでA.R.T. 2way ピックアップシステムが搭載されています。
コントローラ部分はこちら。
チューナー、EQ調整、2Wayピックアップのバランス調整と必要な機能は揃ってますね。
5万円程度のギターで、このピックアップシステムとは頑張ってますね。
サブギターとしてエレガットが欲しい人には手軽で品質もそこそこなので、使いやすいギターですね。
Takamine DMP551C WR
- トップ:シダー単板
- サイド&バック:サペリ単板
- 映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』で大原櫻子さんが使っていたエレアコ
国内ギターメーカー Takamineのエレアコ DMP551C WRです。
大原櫻子さんが映画で使っていたため、結構知られているエレアコです。
ちなみにその後に発売された大原櫻子さんシグネイチャーモデルのSO-70もサイド&バックにサペリが使われています。
DMP551C WRはピックアップ付きで実売価格 12~13万円くらいの中価格帯の即戦力なエレアコです。
映画のシチュエーションでも「ひと夏アルバイトして、かつ割引してもらって精一杯背伸びして買ったギター」という設定。
これから音楽活動を頑張ろうと思っている学生の方に適したエレアコですね。
Martin 000RS1
- トップ:サペリ単板
- サイド&バック:サペリ単板
- オールサペリ単板のMartinエントリーモデル
オールサペリ単板で作られている、Martin エントリーモデルの000RS1。
環境保護を意識して作られてる、Martin Roadシリーズのギターです。
トップ材もサペリ単板ということでリボン杢が目を惹くルックスになってますね。
音質はより一層、ジャキジャキです。箱鳴りや高音伸びはあまり感じません。
Fishmanのピエゾが入っているエレアコなんですが、アンプに通すとジャキジャキ × ピエゾでいかにもピエゾって音になります。
Martinのエレアコが10万円程度で買える…というのは魅力的ですが、ルックス以外であえて選ぶ理由はないかなぁ…という印象です。
Taylor 314ce
- トップ:シトカ・スプルース
- サイド&バック:サペリ
- 本格的な音楽活動に使えるエレアコ
20万円台半ばの価格帯で、サペリを使ったギターでは最高峰のモデル Taylor 314ce。
Taylor 300シリーズは押尾コータローさんなどプロアーティストの使用者もいる本格的なエレアコです。
ジャキっとした音質でザクザクとストロークを刻みやすいので、歌モノの演奏とは相性が良いギターです。
ピックアップはTaylor独自のES2が搭載されています。
ボディ上部に3つ(Volume/Treble/Bass)ついており、プラスしてボディ内部にフェイズスイッチがついています。
そして、音を拾うピックアップは3つのピエゾで構成されています。
Taylorのピックアップは音質が良いことで定評があるため、ライブで使う本格的なエレアコを探している方にはハマるギターです。
サペリについて まとめ
ぎたすけ
たけしゃん
サペリの解説でした。
サペリ自体も輸出規制などはされていないものの、危急種に指定はされています。
なので、安価な木材というイメージですが年々、希少になって価値が上がっていくかもしれませんね。
ジャッキとしたサウンドは爽快感もあってハマる人はハマる木材です。
10万円~20万円くらいの予算でアコギを探す人は一度はサペリのギターも触ってみましょう。
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