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XSW-D PEDALBOARD SET(ペダルボードセット)
今回レビューするのはゼンハイザーのXS Wireless Digitalシリーズのペダルボードセットです。
ペダルボード用セットは受信機がチューナーも兼ねており、エフェクターボード内に組み込む想定で作られているセットです。
下の写真のようなエフェクターボードにはペダルチューナーが入っていますよね。
ペダルボードセットではチューナーを受信機に組み替えることで、ボードの必要スペースを変えずにギターをワイヤレス化できるわけですね。
メインの利用者はエレキギターを弾く人になりそうですが、アコギでも普通に使えます。
また、同シリーズには完全ワイヤレスでミキサーやアンプに繋げられるギターワイヤレスセットが存在します。
※ギターワイヤレスセットは受信機を直接アンプやミキサーに接続可能
ギターワイヤレスセットが万能に使える機種で、ペダルボードセットはボードを組む人向けに作られた機種という感じですね。
選択肢が用意されているのはうれしいですね。
まずはペダルボードセットの製品仕様から解説していきます。
飛ばしてレビューを読みたい方は<XSW-D PEDALBOARD SETをレビュー>を参照ください。
仕様の目次
付属品
- 送信機
- 受信機
- ベルトクリップ
- 受信機用電源アダプタ
- コネクター延長ケーブル
- USB-A – USB-C 充電ケーブル
色々と入ってます。
あと、カラーシールが付属しています。
送信機・受信機を複数使う際などに、ペアリングされているもの同士に同色シールを貼るという使い方ですね。
たしかに複数使う現場だと、シール貼ってないとわけわからなくなりそう。
送信機
送信機はギターシールドと同じ6.3mm端子になっています。
通信帯域はワイヤレスでは標準の2.4 GHzです。
ボディ上部の〇部分が電源スイッチになっています。
受信機とのペアリングは最初から設定されており、送信機・受信機の電源が入っていれば自動ペアリングされます。
なお、稼働中に送信機の電源ボタンを押すと音をミュートできる仕様になっています。地味に便利。
送信機の接続部分は90°ちょっと可変します。
ストラトみたいにストレートだと接続しづらいギターにつなげるときに便利。
送信機を実際にアコギとストラトにつけてみると、こんな感じ。
ストラトは普通に馴染んでますね。
エレアコは普通につけるとやや目立ちます。
接続部分を可変させて横に曲げることで目立たなくさせることもできますが…
付属品のコネクター延長ケーブルとベルトクリップを使って、送信機を腰につけるのが無難かなと。
コネクター延長ケーブル
ベルトクリップ
プロアーティストがライブでワイヤレスを使っているのを見ても、送信機をエレアコに直繋ぎする人よりはベルトにつけてる人のほうが多い気がします。
そして、送信機はUSB充電式になっています。
付属にUSBーCとUSB-Aのケーブルがついていますので、環境にあったケーブルで充電しましょう。
充電時間は最長3時間で、連続駆動は最長5時間となってます。
充電状態は本体のランプ点灯の色で表示されます。
ランプの色と充電状態
- 緑…15%~100%
- 緑と赤が点滅…15%以下
- 赤が点滅…5%以下
また、細かいですが電源投入時の最初の4秒間のランプ点灯でもう少し細かく充電状態がわかります。
電源投入時のランプと充電状態
- 緑…75%以上
- 黄色…5~75%
- 赤…5%以下
USB充電なので、外出先でもモバイルバッテリーなどで充電はできます。
USB給電ということもあり、充電には割と時間がかかります。事前にちゃんとやっておきましょう。
受信機
受信機はエフェクターボードに組み込むことを想定して、ペダルタイプのチューナーを兼ねています。
フットペダルでチューナーON/OFFされて、ON時は音がミュートされます。
音がミュートされているときはディスプレイ左のランプが黄色に点灯します。
ディスプレイ表示はクッキリ映るので、視認性ばっちりですね。
本体の端子ですが入力はワイヤレスなので、出力端子と電源供給用のUSB端子・ACアダプタ用の端子がついています。
出力端子はバランスとアンバランスの両対応です。
受信機をペダルボードの一段目に入れて、そこからエフェクターやアンプはもちろんPAにバランス接続で直接繋げられるようにもなってます。
受信機は充電式ではなく、ACアダプタもしくはUSB-Cケーブルを接続して使用するタイプです。
電源スイッチなどはなく、電源供給すると自動的に起動します。
ペダルボード内に組み込む前提なので、基本はパワーサプライからの電源供給とするのが楽ですね。
スペック表記載の受信機消費電流はmax.500 mA @ 9Vなので、対応するパワーサプライを使いましょう。
また、コンセントのないところで使う場合はUSBケーブルを使ってモバイルバッテリーで電源供給しましょう。
ちなみにディスプレイの横のランプはペアリングしている送信機の充電状態を表示しています。
ランプの色と充電状態
- 緑…充電75%~100%
- 緑と赤が点滅…15%以下
- 赤が点滅…5%以下
ペダルボードセット
ギターワイヤレスセット
XSW-D PEDALBOARD SETをレビュー
まず最初にレビュー内容を箇条書きでまとめると、以下の通り。
- 自宅・スタジオで使った感じ通信は良好で音切れはなかった
- 音質もシールドで繋ぐ時と差は感じられなかった
- 連続駆動5時間で充電に結構時間かかるので、充電切れに注意
- アンプ直やエレアコならギターワイヤレスセット買ったほうが良い
ワイヤレスって音切れが結構多くて、しんどいイメージがありましたが全然問題なくて驚きました。
後ほど、音源比較しますが音瘦せも、僕は全く気にならないレベルでした。
一方でペダルボードセットという名前通りで、エフェクターボードに組み込むのに便利な製品です。
ボード組まない人が多い弾き語りユーザーは、ギターワイヤレスセット買ったほうが完全ワイヤレスになるので便利ですね。
レビューの目次
音切れやレイテンシーは気にならない
自宅と15畳のスタジオでテストしましたが、音切れなど全然なく快適でした。
受信機を自宅の部屋の一番奥において、玄関でエレキギターを弾いてみました。
うちは縦長なので距離にして、10mくらいなんですが特に問題なし。
これなら、足元のボードに受信機置いてギターを持ってステージ内を大きく移動しても問題なさそうです。
音の遅延(レイテンシー)はスペック表上では4ms。
距離にすると、1.3m離れたところから聞こえる音と同じ程度の遅延。
この程度の遅延なら、弾き語りしていても全然気にならないです。
試しに弾き語りのRECもしてみましたが、全く問題なく録れました。
まあ、ゼンハイザーのワイヤレス機器ってイベント会場とかでよく使われてるイメージありますしね。
このへんの安定度はさすがですね。
音質もシールドと比べてほぼ変化なし
ワイヤレスというと音痩せしたり、音質劣化するイメージがなんかありますよね。
そんなわけで、エレアコとエレキギターのサンプル音を用意しました。
比較用に使うシールドは定番のBELDEN #8412(3m)です。
ワイヤレス
BELDEN #8412
音質差は全然ないですよね。
エレキギターは気持ち、8412のほうが中高音出てるかな…という感じ。
アコギは僕には違いがわからないレベルです。
しかも、これ何の調整もいらなくて、この音質なんですよね。
今のワイヤレスってすごいんだなぁ…と感心するばかり。
ペダルボードセット
ギターワイヤレスセット
チューナーは視認性も精度も良い
チューナーは文字が大きくて、ディスプレイ表示もキレイで見やすいです。
精度も良好で普通に使い勝手良いです。
ハーフサイズじゃないのが少し残念ですが…ケーブル1本減るわけだから、そこまで求めたら贅沢ってもんですね。
自宅やリハスタだと充電状態に注意
送信機の連続稼働時間は5時間です。
なので、自宅練習やスタジオリハだと充電が中途半端だと割とすぐに充電切れします。
充電や電源供給はUSB端子なので、モバイルバッテリーでも行えます。
また、USBで接続したモバイルバッテリーで電源供給しながら使用することも可能です。
ステージ上でバッテリー残量が不足しないように事前に充電状態のチェックはしておきましょう。
外出時にはセットでモバイルバッテリーとUSBケーブルを持っていくのも保険として重要ですね。
設定や調整不要なのはすごい
XSW-D PEDALBOARD SETを使って凄いなと思ったのが、設定何にもいらないんですよね。
本当に接続して電源付けるだけです。
某社のワイヤレス使ったときはツマミが色々あって、調整していく必要があったんですけどね。
ゼンハイザーは何もしなくても、シールド接続にかなり近い音質になるので本当に凄いです。
アマチュアだと基本自分で調整するしかないですからね…。
ライブハウスでワイヤレス使う場合も店舗の人に調整とかは基本してもらえないですし。
難しい設定が一切不要で手軽に高音質で使えるというのは相当ポイント高いです。
弾き語りはギターワイヤレスセットのほうが良さげ
ペダルボードセットは名前の通りで、ペダルボードに組み込む用のセットです。
ペダルボードを使用する頻度が高い方には、省スペースに受信機設置できて非常に便利。
また、ペダルボードセットの受信機はパワーサプライで電源供給すればいいので、充電切れのリスクはないのも地味にポイント高いです。
逆に言うと、ペダルボードを組まない人はギターワイヤレスセットのほうが便利です。
※ギターワイヤレスセットは送信機も受信機も同じタイプ
アマチュアの弾き語りライブだと、エレアコから直接DIに繋ぐことが大半なのでギターワイヤレスセットのほうが適してます。
ギターワイヤレスセットなら送信機をエレアコに挿して、受信機をDIに挿せば足元にケーブルがない完全ワイヤレス状態になります。
とはいえ、弾き語りでもエフェクターボードを組む人はもちろんいるので、ボード組む人はペダルボードセットをおすすめします。
なお、実売価格だと2020/8/13 現在は下記のようになっています。
- ギターワイヤレスセット…3.4万円程度
- ペダルボードセット…2.7万円程度
自身のプレイスタイルから適した製品を選びましょう。
しかし、音質といい、安定性といいワイヤレスのイメージが変わりましたね…。
特にエレアコの音は本当にシールドで繋ぐのと全然差がなかったので、僕もライブやスタジオ用に買おうかなと検討中です。
やっぱり、ワイヤレスって使いまわしが楽で便利ですからねぇ…。
ペダルボードセット
ギターワイヤレスセット
XSW-D PEDALBOARD SET まとめ
- ペダルボードに組み込めるワイヤレスセット
- 音質はシールド接続とほぼ変わらず、電波も安定していた
- ボード組まない人はギターワイヤレスセットがおすすめ
ぎたすけ
たけしゃん
XSW-D PEDALBOARD SETのレビューでした。
僕もワイヤレスは以前借りて使ってみて、音がダメでそれ以降は敬遠してたんですよね。
今回、お借りしてレビューしてみて今のワイヤレスって本当に凄いんだなと驚きました。
楽器プレイヤーに比べて、シンガーソングライターでワイヤレス導入している人はまだまだ少ないイメージです。
でも、弾き語りこそ歌とギターで意識配分がただでさえ難しいので、ケーブル周りの心配がなくなるワイヤレスはすごく良いと思うんですよね。
ワイヤレス使ってみると、本当に楽なのでぜひ試してみてください。
ペダルボードセット
ギターワイヤレスセット
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