ボーカルの発声練習で効果を高めるために気にしたほうが良い3つのポイント

たけしゃん(@_tkshan)です。

ボーカルの発声練習といえば…

「ドレミファソラシド~」「ドシラソファミレド~」と階段式に音階を上がって下がって…とやるもの。

どこのボイストレーニングでもやる練習です。
この発声練習に何の意味があるのか?って当時は思っていたのですが、歌い込んでみると中々に意味のある練習と思えてくるのです。

漠然とボイストレーニングの教室に行って練習している人も自宅で音源から練習している人もいるでしょう。

ポイントを踏まえて意識して練習に取り組むか、漠然とやるかでは練習効果の差に大きな開きが出ます。

今日は歌が上手くなるための発声練習時に気にしたほうがよい3つのポイントをご紹介します。

この記事の著者
音楽ブロガーたけしゃん

ミュージシャン

たけしゃん

tkshan

プロフィール

ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
プロフィール詳細お問い合わせ

1. 音程に敏感になろう

階段形式で音階をなぞっていくのが基本の発声練習。

「ドレミファソラシド~」と上がって、上がり切ったら今度は下がっていくのが基本です。

ここで、音程がちゃんと合っているか?を確認するのが重要です。

発声練習って名前だから発声ばかり気にして音程を気にしないことが多いのですが音程チェックは実はかなり重要。

個人的にはこの音階をなぞっていく練習は発声というより音程の精度を上げる練習という印象です。

ボイトレの教室だと音階を階段式で上がり下がりする以外にも段差のある音程を歌う練習もします。ボイトレ本にも大抵載っています。

「ド⇒ラ、ド⇒ソ」と言った感じで音階を階段式でなく飛ばして発生するパターン。

この練習も発声と言うよりは音程の精度を上げる練習ですので、ちゃんと音程が合っているかを確認することが大事。

歌を歌っていて音程を外しやすいところって人によって決まっています。

音自体は違うけど、音と音の飛び方は大抵一緒。例えば「ド⇒ラ」が苦手な人は「レ⇒シ」も苦手。

音をよく外すところを分析してみると、同じ音の飛び方をするところで外すことが多いのです。

だから、こういった音程を取る練習をやる時は発声の仕方と一緒に音程が合っているかも重要視することが大事。

audio technica AT-UMX3のバナー(PC)PR

2. リズムにも敏感に

続いてはリズム。
発声練習なんだけど、音階に続きリズムを鍛えるにも最適な練習なのです。

教室でやるボイストレーニングだと音階をなぞって発生するものとダンス的なことをやる練習で分けたりすることが多いかなって印象。

ダンスやる人は当たり前だけど分けたほうがよい。
シンガーは別に分けるか一緒にやるかはどちらでもいいですが、どちらにしろ音階練習でリズムはちゃんとしたほうがよいってこと。

具体的にはBPMを定めてメトロノーム鳴らしながらやったほうがよい。
教室だとメトロノーム鳴らして先生がピアノで音階弾いて発声練習ってのが普通だけど独学でやっているとリズムは適当になりがち。

ボイトレ本についているCD収録音源とかはリズムも整っているので、そういったものを利用するとよいでしょう。

このあたりが無難かな。
2005年発売の本でボイトレ本としては物凄く有名で定番なベストセラー本。ボーカルに必要な情報は一通り入っている。付属のCDに音階練習用音源も入っているので持っておくと万能な本。

発声練習ではBPMを遅くしたり、早くしたりして、どのリズムでも合わせられるように意識することが大事。

3. 録音しよう

僕も昔は習っていたボイトレの先生によく言われたものです。

「録音して音程やリズムが合っているか聞きなおしなさい」って。

これが録音して聴きなおすのが本当につまらないんだよね(笑)

だけど、今思うと凄い勉強になるのです。だって録音すると下記の3点が一挙に確認できますからね。

  1. 音程が正確か
  2. リズムが正確か
  3. 発声がおかしくはないか

発声練習で声の出し方を色々と試すのも大事なポイント。練習だから変でも全然問題ない。試してみて、確認することが大事。その話については下記の記事でもご紹介してます。

力強い高音で歌うために有効な練習方法 4点を語る

音程やリズムも練習している時は正確に感じるけど、録音を聴くとずれているってことは本当によくあること。

録音して聴いてみることで自身の実力を知れるので、発声練習を聴くのはつまらないけど録音して聞いてみるとよいでしょう。

4. まとめ

  • 発声練習では音程を気にしたほうがよい。また、色んな段差の音階を練習すべし
  • 発声練習ではリズムも大事。BPMを決めてメトロノームを鳴らして練習しましょう
  • 録音して自分の音程・リズム・発声を聴きなおすことが大事

地味な練習ですが、音程・リズム・発声方法とボーカルで重要な3項目を一挙に練習できる効果的な方法。それが「発声練習」なのです。

だから、どこの教室でも発声練習をやるわけですね。

どうしても、発声練習をしていると発声…ばかりに耳が行きがちですが音程・リズムにも意識を向けないと練習の効果が半減してしまいます。

発声練習に限らず、音程・リズムは凄く大事なので日頃歌っていてもカラオケでも意識するだけで随分違います。

また、録音して聴くってのも本当に大事。
iPhoneあれば簡単に録音できるから、ことあるごとに録音して聴きなおす癖をつけましょう。

ボーカルってのも地道な練習が大事。
そして結局はボーカルも体の使い方だから、繰り返して正しい音程やリズムを体に染み込ませることが重要です。

一度の練習に目的意識を持ってやれば、練習の効果も面白さも倍増します。

意識して日頃の練習に取り組みましょう。