アコギ弾き語り上達のための練習はテクニックより、引き出しの数を増やすこと

アコギを弾く男性

ぎたすけ

アコギに超絶テクニックって必要ないの?大石昌良さんとかすごいじゃん

たけしゃん

大石昌良さんは超絶テクニックと引き出し両方ある稀有な人だからね。どちらが大事?と聞かれればアコギは断然、引き出しの数だよ
この記事でわかること
  • アコギ上達には超絶テクニックより引き出しの数が重要な理由
  • 引き出しの数を増やすための練習方法
  • 引き出しの数を増やすための音楽との付き合い方
この記事の著者
音楽ブロガーたけしゃん

ミュージシャン

たけしゃん

tkshan

プロフィール

ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
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アコギ上達には超絶テクニックより引き出しの数が重要な理由

アコースティックギター

たけしゃん

弾き語りで光るフレーズって、テクニックよりはアイデアなんですよね

アコギ弾き語りは成長が頭打ちになりやすいジャンルです。

何故なら、コードストロークとアルペジオの基本的な技術が身につけば一通りなんでもできるようになるからです。

 

人間どうしても、新しいことへのチャレンジは億劫になってしまうもの。

一通り何でもできちゃうとチャレンジへの必要性が薄れて、ますますチャレンジしなくなってしまうものなのです。

 

しかし、ギター演奏が上手い人を見ると、やはり演奏の説得力が違います。

そこで、自分もアコギがもっと上手くなりたい!と思うと、良く出てくる願望が下記の2つ。

  1. ギターソロが弾けるようになりたい
  2. ハイポジションの難解なコードを使いこなしたい

ふむふむ。なるほど。

どちらもギターのテクニックとしては重要。できるに越したことはないです。

 

ただ、あなたが求めているスキルとほんとに一致していますか?

僕はこの手の相談をたくさん受けてきましたが、大半は複雑なギターソロや難解なコードまでのテクニックは必要ないです。

 

単純に演奏パターンにおける引き出しの数が圧倒的に足りてないだけです。

歌モノの伴奏に高度なテクニックは邪魔になることも多い

ポップスなど歌モノの伴奏に高度なギターソロや難解なコードを入れると、かえってボーカルの邪魔になることも多いです。

 

特に弾き語りでは無理にギターソロを入れるよりは、ストロークパターンやコードパターンで展開を作ったほうが効果的なケースがほとんど。

 

よって、難しい演奏技術よりは様々なパターンを使い分けられるほうが圧倒的に便利です。

色んなタイプの服をTPOに合わせて、組み合わせて使い分けるようなイメージです。

粋なフレーズほど実は単純

曲中で印象に残る、粋なフレーズって耳コピしてみると実は単純なことが多いです。

また、その単純なフレーズをずっと繰り返しているだけの曲も多い。

シンプルなフレーズだからこそ、印象に残るし、みんなが口ずさめるわけです。

 

そして、ギター伴奏が上手くなりたい…と相談してくる人が弾けるようになりたいと挙げてくる曲は実は単純なフレーズの繰り返しなものが多いのです。

 

聴いていると、すごく難しそうに感じますが、弾いて見ると意外と簡単…という経験はだれしもするものです。

超絶テクニックも引き出しの1つ

超絶テクニックを使うフレーズも引き出しの1つでしかありません。

なので、単純なフレーズやパターンをたくさん覚えつつ、少しずつ難しいテクニックのフレーズも覚えていくのがベスト。

 

いきなり、難しいテクニックが必要な演奏に手を出すと挫折してしまいます。

しかし、色んなフレーズやパターンを覚えていくうちにテクニックも身につき、難しいテクニックの必要性も感じてきます。

 

必要性も感じてくれば、練習にも身が入り、挫折しなくなります。

階段を1つずつ昇っていくことが大事なのです。

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アコギの引き出しを増やすための練習方法

エレキギターを弾く男性

たけしゃん

適当にやらない!急がば回れ。これこそが成長への最短コースです

アコギ演奏の引き出しを増やすには、色んなアーティストの楽曲を演奏してみるのが一番。

しかし、ネットに無料で落ちているコード譜を見て、適当に弾いているだけでは同じような演奏になってしまいます。

 

そこで、引き出すを増やすための練習方法は下記の2点!

  1. 本人監修ギタースコアで完コピする
  2. 耳コピにチャレンジ

①完コピから始めて、②耳コピも徐々に…という流れが良いですね。

本人監修ギタースコアで完コピ

数が少ないものの、アーティスト本人が監修しているギタースコアが存在します。

本人監修スコアは本人演奏通りに細かいフレーズやテンションを絡めたコードワークがしっかりと書かれています。

 

アコギ演奏の上達にはこういった細かいフレーズやコードワークの引き出しが最重要。

きっちりと完コピしていくことで、引き出しの数が確実に増えていきます。

 

おすすめのギタースコアは下記の3冊。

注意
星野源さんのギタースコアは本人監修ではないですが、7割方の曲がライブ映像からほぼ完全再現で採譜されています

それぞれのアーティストで演奏スタイルが違うので、どれも勉強になります。

 

山崎まさよしさんと星野源さんのギタースコアは難しいので、秦基博さんのギタースコアから始めると良いでしょう。

どれも、ギタースコアと連動したアルバムもしくはライブDVDが出ているため、完コピするためにセットで購入することをおすすめします。

山崎まさよしさんのアルバム

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山崎まさよしさんのギタースコア

秦基博さんのアルバム

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秦基博さんのギタースコア

星野源さんのライブDVD

星野源さんのギタースコア

耳コピにチャレンジ

アコギのギタースコアは初心者向けがダントツで多く、ノウハウ作りに使える凝った楽曲のギタースコアは販売されていないことが多いです。

そのため、スコアがなくても自身で耳コピしてフレーズやコードワークを学べるか?は成長に大きく影響するポイントです。

 

聴き取りやすい楽曲からスタートして地道に頑張っていきましょう。

まず、いきなりバンドの音源で音を拾うのはハードルが高いので最初は音数の少ない「弾き語り音源」でチャレンジしましょう。

 

先ほど、ご紹介した本人監修ギタースコア(星野源さんは本人監修ではない)はどれも基の音源がギター弾き語りになっています。

なので、上記のギター弾き語りスコアを使って

  1. 原曲を耳コピしてみる
  2. ギタースコアで答え合わせ
  3. 正しい内容で完コピ

この繰り返しをしていくだけで「引き出し作り」と「耳コピの練習」を同時にすることができます。

最初は何曲か完コピだけして、慣れてきたら「耳コピ⇒答え合わせ⇒完コピ」の流れにのっけましょう。

 

入門編としてはシンプルなコードワークとフレーズが多い、秦基博さんのギタースコアがおすすめです。

秦基博さんのアルバム

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引き出しの数を増やすための音楽との付き合い方

ヘッドフォン

たけしゃん

演奏の引き出しを増やすためには色んな楽曲を聴いたほうが良いです。…が興味がないと聴かないもんなんですよねぇ

良い演奏や良い曲作りには色んな楽曲を聴く経験が欠かせません。

そんなことはみんなわかっているものの…なかなか色んな楽曲を聴かないものなんですよねぇ。

 

そこで、本章では色んな楽曲を興味を持って聴くための方法を解説します。

好きなアーティストのルーツを探る

靴とエフェクター

あなたが大好きなアーティストのルーツとなる音楽を調べてみましょう。

色々な音楽を聴く気にならないものですが、自分が好きなアーティストが聴いているとわかると聴いてみたくなるもの。

 

ネットで調べてみるのもよいですが、雑誌のインタビューやご本人が出している本を読むと良いですよ。

特にアルバム制作について語っているインタビューではアルバムのテーマや各曲のテーマについてモチーフとなるアーティストを語っていることが多いです。

 

また、Amazon Music Unlimitedの「Side by Side」と「Selected by」もおすすめです。

  • Side by Side…アーティストが自身の楽曲を解説してから曲が流れるプレイリスト
  • Selected by…アーティストが特定のテーマで選曲したプレイリスト

僕も秦基博さんのSelected byを聴いていることは割と多いです。

らしいなぁという曲もあれば、へぇ~意外な曲聞くんだなぁと感じることもあって面白いです。

 

色んなアーティストのSide by SideとSelected byを聴いてるだけで、すんなりと色んな曲が入ってくるのでおすすめですよ。

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プレイリストで適当に曲を流す

ヘッドフォン

最近は定額の音楽配信サービスのプレイリストが非常に発達しているため、適当にプレイリストを流すだけで色んな音楽を聴くことができます。

この「適当に音楽を流す」というのが重要です。

 

流す音楽を選んでしまうと、絶対好きなアーティストなどに偏ってしまいます。

適当に知らないプレイリストを流す癖をつけると、色んな楽曲を自然と聴くようになります。

 

特におすすめなのが、SiriやアレクサなどのAIアシスタント。

「アレクサ、音楽かけて」と言えばランダムで音楽再生してくれるので気軽に音楽を聴くようになります。

スマホアプリのAmazon Music Unlimitedでも、AIアシスタントに対応しています。

Amazon music スマホ画面

Amazon musicスマホ画面

この状態で「アレクサ、音楽をかけて」と話しかければ、適当なプレイリストを流してくれます。

 

話しかけるだけで適当な音楽をかけてくれるのは、慣れるとほんとにすごいです。

音楽を聴く時間も一気に増えるし、聴くジャンルの幅も飛躍的に広がるのでミュージシャンは絶対取り入れたほうが良いです。

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アコギ上達には超絶テクニックより引き出しの数 まとめ

仕事

  • 巧みなアコギ演奏は超絶テクニックは少なく、単純なフレーズやコードワークを上手く組み合わせている
  • 引き出しを増やすには完コピと耳コピの繰り返しが有効
  • 好きなアーティストのルーツや定額配信サービスを活用して色んな音楽を聴く習慣をつけよう

ぎたすけ

引き出しかぁ。確かに上手い人って色んな演奏ができるよな

たけしゃん

1つのステージで色んなジャンルの演奏を混ぜると、グッとこなれた感じがでるからね。引き出しが多い人はリスナーにもプレイヤーにも好かれるよ

アコギ弾き語りって特に演奏がワンパターンになりがちなジャンルなんですよね。

ある程度、弾けるようになるとコード譜だけ見てパッと弾けちゃうので完コピとかしなくなっちゃう。

でも、完コピしないと気づけば同じような伴奏になりがちなんですよね。

 

そして、引き出しを増やして色んな伴奏ができるようになると自然と難しいテクニックも身についてきます。

焦らずに1つの1つのフレーズをちゃんと完コピするようにしましょう。