ぎたすけ
たけしゃん
- EQ(イコライザー)の概要
- EQ(イコライザー)の種類
- 弾き語りにおけるEQ(イコライザー)の活用方法
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EQ(イコライザー)
EQ(イコライザー)とは音の特定周波数を増幅もしくは減衰させるエフェクトのこと。
特定の音域が目立って演奏が聴こえづらくなることはよくあるため、不要な部分をカット(減衰)させ、凹んでいる部分をブースト(増幅)させることで演奏を聴こえやすくします。
EQ(イコライザー)の種類は主に「パラメトリックイコライザー」と「グラフィックイコライザー」に分かれます。
パラメトリックイコライザー
※エレアコ用の定番プリアンプ L.R.Baggs Para Acoustic D.I(パラアコ)
- 通称 パライコ
- 特定周波数を3~5カ所程度に絞って調節する
- プレイヤーが使用するEQは大半がパライコ
特定周波数を絞って、ツマミで調節するタイプがパラメトリックイコライザー(パライコ)。
ツマミの数をバンドと呼び、周波数が3カ所ある場合は3バンドEQ、5カ所ある場合は5バンドEQと呼びます。
そして、パライコは機種によって調節する特定周波数や範囲を可変させることができます。
定番プリアンプであるL.R.Baggs Para Acoustic D.I.(パラアコ)の場合は「LOW、MID、PRES、TREB」の4バンドEQとなっています。
そして、MID部分は調節する周波数を「400Hz、800Hz、1.2KHz、1.6KHz」から選択できるようになっています。
ハードウェアだと、可変機能はついていないタイプも多く周波数コントロールの自由度は低めです。
ただ、直感的にコントロールしやすいところが強みですね。
逆にソフトウェアであれば、細かく調節する帯域や影響範囲(Q)を指定できます。
※Waves H-EQ
DTMでもライブでもプレイヤーが直接コントロールするEQ(イコライザー)はほとんどがパラメトリックイコライザーになります。
グラフィックイコライザー
- 通称 グライコ
- 周波数ごとに細かく分かれており、フェーダーでコントロールする
- 特定周波数以下をバッサリカットするローカットフィルター機能などがある
パラメトリックイコライザーのように調節する帯域を可変させられないものの、各帯域が細かく用意されているのがグラフィックイコライザー。
ライブハウスの音響席などに置いてあることが多いです。
また、普段の音楽プレイヤーではグライコが用いられることは意外と多く、例えばiTunesのEQ(イコライザー)設定はグライコの画面になってます。
グライコは細かく調節できるものの、調節できる項目が多すぎて初心者にはわかり辛いのが難点。
直感的に扱うにも、それなりの経験が必要です。
ハードウェアとソフトウェア
EQ(イコライザー)はハードウェア、ソフトウェアのどちらも使う頻度は高いです。
ライブやリハーサルスタジオではハードウェアですし、DTM(宅録)やライブ配信では基本的にはソフトウェアのEQ(イコライザー)を使います。
ソフトウェアは自由度が高く、周波数や影響範囲を自由に可変させることが可能です。
その反面、最初は効果がわかり辛く直感的にコントロールし辛いです。
最初はハードウェアで3~4バンドくらいのパラメトリックイコライザーで音の変化を試すと良いでしょう。
どのように音が変わっていくのか?が直感的につかめるようになります。
EQ(イコライザー)のパラメーター
たけしゃん
まず、一番使うパライコのハードウェアの場合はパラメーターなど基本はありません。
帯域毎に設定されたツマミを回してブーストするかカットするだけです。
ソフトウェアになるとコントローラーできるパラメーターが増えます。
- GAIN(OUTPUT)
- 周波数
- Q
- タイプ
GAIN(OUTPUT)
EQをかける前段階での音量調節です。
GAINで音量を上げ下げできます。
EQでブーストしすぎると、音が歪むのでブーストするならピークが来ない程度まで下げましょう。
周波数
EQを効かせる周波数を設定します。
ハードウェアだと、限定化されていますがソフトウェアだと自由自在に選べます。
…といっても、ハードウェアのパターンを真似てLOW、MID、HIの3バンド構成あたりから始めましょう。
Q
EQを効かせる周波数の幅を設定するパラメーターです。
Qを広げればブースト・カットした影響が広い周波数に及び、狭めれば影響が狭くなります。
ピンポイントで特定周波数だけ、コントロールしたい場合は狭めましょう。
タイプ
- ローパスフィルター…設定した周波数より上の周波数をカットする
- ハイパスフィルター…設定した周波数より下の周波数をカットする
- シェルビング…設定した周波数より下の周波数をブースト or カットする
- ピーキング…設定した周波数近辺をブースト or カットする
主に上記の4つ。
ボーカルやアコギでよくあるのは低音をハイパスフィルターでばっさりカットして、ピーキングで特定周波数を何点か絞って、ブースト or カットというパターンですね。
弾き語りにおけるEQ(イコライザー)の活用方法
たけしゃん
EQ(イコライザー)はカット(減衰)が基本
EQ(イコライザー)はブースト(増幅)させると、音が派手になり、音量も大きくなります。
音量が大きいと演奏していて気持ち良いので、どうしてもブーストしがちです。
しかし、EQ(イコライザー)を使って聴きやすい音を作るにはカット(減衰)が重要です。
色んな帯域をブーストをしていると、リスナーには高音が耳に刺さったり、低音がブオーンと回って繊細な表現が伝わらなくなったりします。
基本は出すぎている音をカットして、全音域がバランスよく出力されることを目標に設定しましょう。
その上で自身の声やギターの音を鑑みて、必要帯域を少しブーストするくらいがちょうど良いです。
ライブハウスではPAに調節してもらう
プリアンプなど自身の足元にコントローラーがあっても、PAさんがいればPA側で調節してもらいましょう。
ステージで聴こえる音と客席で聴こえる音は違います。
中音は音が聴こえづらくても外音のバランスが取れていることはよくあることです。
しかし、あなたのプリアンプで調節すると、中音も外音も変わってしまいます。
PAさんに要望を伝えれば、中音も変えつつ外音のバランスも再調整してくれるので、基本は任せるようにしましょう。
音がモコモコしている時はLOWを少しカット
ライブハウスで弾き語りしていて、よくあるのは音がモコモコしたり、ボワーンとなること。
大抵がギターの低音域が会場内を回っていることが原因です。
PAさんに言って、低音(LOW)を少し切ってもらうか、PAさんがいない場所であれば自身のプリアンプでLOWを少し切りましょう。
音がスッキリと聴きやすくなります。
音がギラギラする場合
ボーカルやギターの音がギラギラして、耳が若干痛くなる場合は高音を切ってもらいましょう。
自身のプリアンプで切る場合はHIもしくはTREBを少しカットしてみましょう。
ピックと弦が当たる音やボーカルのサ行が目立つ場合も高音を若干切るとよくなることがあります。
EQ(イコライザー)は色々実験して学ぶべし
たけしゃん
実際のライブやDTMでのEQ(イコライザー)は基本的にはぶつかっている音を少しカットして、美味しところを少しブーストするくらいです。
EQを学び始めた段階では聴きやすくなった!と感覚的に感じることはあっても、何が変わったのかはさっぱりわかりません。
EQ(イコライザー)を勉強するには最初は極端なセッティングにして違いを感じることから始めるのがおすすめです。
極端なセッティング例
- 全音域を最大までカットしてみる
- 全音域を最大までブーストしてみる
- 特定音域を最大までカットしてみる
- 特定音域を最大までブーストしてみる
…など、どのように変化するのか違いがわかるはず。
そこから、少しずつ変化の度合いを下げていくと自然と違いを感じられるようになってきます。
EQを触るのはDTMのほうが簡単ですが、可能であればハードウェアでツマミをいじりながら違いを確認すると良いです。
ソフトウェアだと調節できる項目が多すぎて、わかり辛いです。
…といってもやってみることが大事なので、お手軽なところで言えばiTunesのEQ設定でも良いでしょう。
慣れてきて、違いもそこそこわかってきたらEQ解説本を買って、参考パターンを1つずつ試して違いを確認すると良いです。
おすすめは「スグに使えるEQレシピ」です。
ボーカルやアコギをはじめ、色んなパターンのEQ調節例が載っています。
関連記事
スグに使えるEQレシピをレビュー。楽器別のEQセッティング例が載ってる便利本EQ(イコライザー)まとめ
- EQは音の周波数ごとに増幅、減衰して音質を整えるエフェクト
- ライブハウスでEQ設定を変えたい場合はPAさんに依頼しよう
- まずは極端なセッティングをして、音の違いを確認しよう
ぎたすけ
たけしゃん
EQ(イコライザー)の解説でした!
僕の経験談としては、EQ(イコライザー)を理解するのに一番大事なのは違いがわからないと認めることです(笑)。
ぶっちゃけ、最初は少しいじったり、本に載ってるセッティング例を試してみても違いがよくわかりません。
自身でEQ(イコライザー)を色々といじって、変な音にしてみると、ようやくなるほど…と感じるようになってきます。
EQ(イコライザー)だけでなく、コンプレッサーもリバーブもみんな同じですが、極端なセッティングで違いを知ることから始めると良いでしょう。
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